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2025.01.30

【2025年】無料AIイラスト作成アプリ・サイト6種を徹底比較!画像から生成するツールやアニメ風ツールもご紹介!

最終更新日:

2022年のChatGPTの登場により、コンピューターが文章を生成するという事象が一般的となりました。

奇しくも同年、Stable DiffusionやMidjourneyなどの登場により、コンピューターがイラストを生成する事象にも注目が集まりました。そして、2025年現在に至るまでさまざま特徴を持ったAIイラスト作成ツールが開発されています。

そこで本記事では、AIイラスト作成サイト・アプリの選び方やそれぞれの詳細レビュー、そして徹底比較を行って作成したランキングを紹介していきます。

記事後半では、「画像からイラスト作成」や「アニメ風のイラスト作成」といった目的別のおすすめAIイラスト作成サイト・アプリも紹介するので、最後までご覧ください。

AIイラスト作成とは

AIイラスト作成とは、利用者が「大量のデータを学習したAI(人工知能)」に指示(プロンプト)などを出して、イラストを作成することを指します。

具体例として、ChatGPTに搭載されたイラスト作成機能である「DALL·E 3」を試してみます。プロンプトとして、「客室乗務員が飛行機の中へ手招きしている様子を描いてください。なお、縦横比は16:9で描いてください。」という条件を入力しました。

すると、このような画像が出力されました。人物や背景、縦横比などが指示通りに描かれています。

このように、指示を出すだけで手軽にイラストを作成できるのがAIイラスト作成ツールです。

なお、AIイラスト作成ツールは、主にサイトかアプリのどちらかで利用できます。

AIイラスト作成サイト・アプリの選び方

ここからは、AIイラスト作成サイト・アプリの選び方において、重視すべき3つのポイントを紹介します。

機能の豊富さ

まず1つ目は、機能の豊富さです。

具体的には、「自然言語(我々が普段使う言葉)だけでなく、画像からもイラスト作成可能か」や「プロンプトが日本語対応しているか」といった点が重要になります。

また、商用利用が可能・不可能といった点もツールによって異なるため、重要な観点であるといえるでしょう。

精度

2つ目は、出力するイラストの精度です。プロンプトで指示した内容が出力するイラストに正確に反映されるかが重要となります。

また、出力されるイラストにAIっぽさが無いかという点も重要です。なぜなら、AIっぽさが残るイラストや映像は、見る人の嫌悪感を喚起する可能性があるためです。

例えば、2024年11月に海外で公開されたコカ・コーラのCMは、生成AIで作成されたことが話題になった一方、AIに対する嫌悪感から批判を集めたという事例があります。

したがって、AIが生成したと一目でわかるイラストも嫌悪感を喚起する可能性があるため、人間が描いたような自然さが求められているといえるでしょう。

手軽さ

3つ目は、利用に対する手軽さが挙げられます。

具体的には、「無料プラン利用できるか」や「利用に際して登録が不要か」といった点が重要です。

特に「無料プランで利用できるか」といった点に関しては、無料プランの枠が非常に少ない場合もあるため、無料プランで足りうるかといった点も重視すべきといえるでしょう。

各サイト・アプリの検証方法

ここからは、ランキングを作成する上での評価基準や順位付けのルールを説明していきます。

評価項目と基準

先ほどAIイラスト作成サイト・アプリを選ぶ際のポイントで挙げた3項目を、評価項目として比較しました。

評価項目 評価基準
①機能の豊富さ 自然言語だけでなく画像からも作成可能かや、日本語に対応しているか、商用利用が可能か
②精度 プロンプトにどれだけ忠実であるか、AIっぽさがないか
③手軽さ 無料で十分利用できるか、登録が不要であるか

順位付けのルール

ここからは順位付けのルールを説明します。

点数の出し方としては、①機能の豊富さ、②精度、③手軽さの3項目をそれぞれ10点満点で評価し、その合計得点を総合評価とします。

なお精度に関しては、比較を行うために同一のプロンプトを入力しました。具体的には、「客室乗務員が飛行機の中へ手招きしている様子を描いてください。なお、縦横比は16:9で描いてください。」というプロンプトを入力し、その出力として描かれたイラストを比較していきます。

【全6種】おすすめAIイラスト作成サイト・アプリランキング

それでは、全6種のおすすめAIイラスト作成サイト・アプリランキングを紹介します。それぞれの総合評価はもちろん、商用利用の可否や費用も掲載していますので横スクロールしてご覧ください。なお、それぞれの詳細レビューは次の章で解説します。

順位 サイト・アプリ名 機能の豊富さ 精度 手軽さ 総合評価 リンク プロンプトの日本語対応 商用利用 費用
1位 Image FX 7/10 10/10 10/10 27/30 英語のみ 明記無し
  • 完全無料
2位 Stable Diffusion 9.5/10 9/10 8/10 26.5/30 対応(英語が望ましい) 可能
  • ローカル・仮想環境は無料で、Stable Diffusion オンラインは次の通り
  • 月10ドル・年84ドルのプロ(月2000クレジット)
  • 月20ドル・年168ドルのマックス(月4000クレジット)
3位 Adobe Firefly 10/10 7/10 9/10 26/30 対応 可能
  • 無料プラン(毎月25クレジット)
  • 月680円のFirefly プレミアムプラン(毎月100クレジット)
  • 月1180円のCreative Cloud単体プラン(毎月最大500クレジット)
  • 月7780円のCreative Cloudコンプリートプラン(毎月1000クレジット)
4位 DALL-E 3 8/10 8/10 7/10 23/30 対応 可能
  • 無料プラン
  • 月額20ドルのChatGPT Plus
5位 Canva マジック生成 8/10 6/10 8/10 22/30 対応 可能
  • 無料プラン(50クレジット)
  • Canva Pro(毎月500クレジット)
6位 Midjourney 7.5/10 7/10 6/10 20.5/30 英語のみ 可能 GPUや同時に実行できるプロンプト数によって料金が変化
  • 月額10ドル・年額96ドルのBasic Plan
  • 月額30ドル・288ドルのStandard Plan
  • 月額60ドル・年額576ドルのPro Plan
  • 月額120ドル・年額1152ドルのMega Plan

各サイト・アプリごとの詳細レビュー

ここからはランキングで紹介した各サイト・アプリの詳細レビューを行なっていきます。

1位 Image FX

出典:Image FX 公式サイト

Image FXはGoogleが開発した画像を生成するAIです。Image FXの公式ページから利用できます。

機能としては、「テキストから画像やイラストを生成する機能」があります。ただ、商用利用に関しては、2025年1月22日現在規約に明記されていないため、基本的に控えるのが好ましいでしょう。

また、プロンプトによるイラストのテイストの指示も可能です。例えば、「アニメ風に描いてください」と指示するとそのプロンプトに沿ったテイストが反映されます。

なお、Image FXのサイト自体は日本語対応です。ただ、イラスト生成のプロンプトに関しては、英語に翻訳した方が精度が高くなる傾向にあります。

精度を解説するためにImage FXでイラストを出力します。なお、プロンプトを英語に翻訳し、「Draw an illustration of a flight attendant beckoning a passenger into the aircraft. Note that the aspect ratio should be 16:9.」という文を入力しました。出力されたイラストは次の通りです。

プロンプト通り、客室乗務員が手招きする様子を描いています。また、人物や飛行機の細部まで描き込まれており、目立った歪みなどもないため、AI感のないイラストを作成できるといえるでしょう。

費用については2025年1月22日現在、完全無料で利用できます。また、登録に関してはGoogleアカウントですぐに利用できるため、手軽さの評価は高いです。

機能 精度 手軽さ
7/10 10/10 10/10

2位 Stable Diffusion

出典:Stable Diffusion 公式サイト

Stable Diffusionは、Stability AI社が開発した画像・イラストを生成するAIです。Stable Diffusionは、①PCのローカル環境、②Google Colab(仮想環境)、③Stable Diffusionを搭載したサービスを利用するといった、主に3つの手段で利用できます。

機能は、「テキストからイラストを生成する機能」のほか、「商用利用が可能」といった特徴があります。イラストの縦横比もあらかじめ設定可能です。

また、ローカル環境や仮想環境では、アニメ風やリアル風などの特定の領域に特化した学習を行ったモデルを利用できます。そのモデルによって、想定通りのイラストを作成することもできます。

さらに、画像からイラストを作成することもできるため、機能の幅が広いといえるでしょう。

精度を解説するために、Googleアカウントで利用できるStable Diffusion オンラインを用いてイラストを出力します。なお、プロンプトを英語に翻訳し、「Draw a flight attendant beckoning a passenger into the aircraft. 」という文を入力しました。出力されたイラストは次の通りです。

プロンプトとは少し違い、客室乗務員が乗客に手を差し伸べている様子が描かれています。ただ、描写は非常に写実的であり、AI感の少ない仕上がりとなっています。

費用は、PCのローカル環境構築やGoogle Colab(仮想環境)を用いる場合は、無料です。ただ、環境の構築には時間やGPUへの課金が必要になる場合もあるため、少々手間がかかるといえるでしょう。

また、Stable Diffusion オンラインは、無料ユーザーでも1日10クレジットが付与されるため、無料でも十分足りるといえます。ただ、イラスト右下に透かしが表示されるため、商用利用には有料へのアップグレードが好ましいといえるでしょう。

機能 精度 手軽さ
9.5/10 9/10 8/10

3位 Adobe Firefly

出典:Adobe Firefly 公式サイト

Adobe Fireflyとは、クリエイティブツールを提供するAdobeが開発した画像・イラスト生成AIです。

機能としては、「テキストからイラストを生成する機能」のほか、「日本語に対応」や「商用利用が可能」といった特徴があります。

また、プロンプトによるイラストのテイストの指示も可能です。例えば、「アニメ風に描いてください」と指示するとそのプロンプトに沿ったテイストが反映されます。

さらに、画像からイラストを作成することもできるため、機能の幅が広いといえるでしょう。

精度を解説するためにAdobe Fireflyでイラストを出力します。出力されたイラストは次の通りです。

プロンプト通り、客室乗務員が手招きする様子を描いています。ただ、客室乗務員の手招きする指あたりが歪んでしまっているため、細部を気にするのであれば、利用は難しいでしょう。

費用については、無料プラン(毎月25クレジット)、月680円のFirefly プレミアムプラン(毎月100クレジット)、月1180円のCreative Cloud単体プラン(毎月最大500クレジット)、月7780円のCreative Cloudコンプリートプラン(毎月1000クレジット)の4つがあります。無料でも月毎に25クレジットが付与されるため、十分足りるといえるでしょう。

なお、利用の際にはAdobeへの会員登録が必要となります。

機能 精度 手軽さ
10/10 7/10 9/10

4位 DALL-E 3

出典:DALL-E 3 公式サイト

DALL-E 3は、ChatGPTを提供するOpenAIが開発した画像・イラストを生成するAIです。ChatGPTにイラスト作成のプロンプトを入力することで、利用可能です。

機能としては、「テキストからイラストを生成する機能」のほか、「日本語に対応」や「商用利用が可能」といった特徴があります。

また、プロンプトによるイラストのテイストの指示も可能です。例えば、「アニメ風に描いてください」と指示するとそのプロンプトに沿ったテイストが反映されます。

精度を解説するためにDALL-E 3でイラストを出力します。出力されたイラストは次の通りです。

プロンプト通り、客室乗務員が手招きする様子を比較的リアルに描いています。

ただ、客室乗務員の手招きする指や座席上部の荷物入れのあたりが歪んでしまっているため、細部を気にするのであれば、利用は難しいでしょう。

費用としては、無料プランと月額20ドルのChatGPT Plusの2つがあります。ただし、無料プランでは1日2枚までの出力という制限がある(2024年1月22日現在)ため、無料プランで十分足りるとはいえないでしょう。なお、DALL-E 3の利用にはChatGPTの利用登録が必要となります。

機能 精度 手軽さ
8/10 8/10 7/10

5位 Canva マジック生成

出典:Canva 公式サイト

Canva マジック生成は、オンラインデザインツールのCanva内で利用できる画像・イラスト生成AIです。Canva内の「マジック生成」というアプリを利用することでイラストが作成可能です。

機能としては、「テキストからイラストを生成する機能」のほか、「日本語に対応」や「商用利用が可能」といった特徴があります。

また、生成するイラストのテイストもアニメや3D、油絵風といった形で選択できるのも特徴といえます。なお、イラストの厳密な縦横比は指定できません。

精度を解説するためにCanva マジック生成でイラストを出力します。出力されたイラストは次の通りです。

プロンプトで指定した「飛行機の中へ手招きする様子」は反映されていません。

また、靴の形や表情などが歪んでしまっているため、AI感が少し残ってしまっているといえるでしょう。

費用は、無料プランとCanva Proの主に2つが存在します。無料プランでは、合計50回のイラスト生成が可能なため、無料プランでも一定の利用は可能といえるでしょう。ただし、継続的に利用する場合は、毎月500回のイラスト生成が可能なCanva Proがおすすめです。なお、Canva マジック生成の利用には、Canvaへの利用登録が必要となります。

機能 精度 手軽さ
8/10 6/10 8/10

6位 Midjourney

出典:Midjourney 公式サイト

Midjourneyは、同名の研究所が開発したイラストを生成するAIです。Midjourneyの公式ページから利用可能です。

機能は、「テキストからイラストを生成する機能」のほか、「商用利用が可能」といった特徴があります。

ただ、日本語に対応していないため、英語でプロンプトを入力する必要があります。

また、プロンプトによるイラストのテイストの指示も可能です。例えば、「アニメ風に描いてください」と指示するとそのプロンプトに沿ったテイストが反映されます。

精度を解説するためにMidjourneyでイラストを出力します。なお、プロンプトを英語に翻訳し、「Draw a flight attendant beckoning a passenger into the aircraft. Note that the aspect ratio should be 16:9.」という文を入力しました。出力されたイラストは次の通りです。

プロンプト通り、客室乗務員が手招きする様子を描いています。ただ、客室乗務員の手招きする指あたりが歪んでしまっているため、細部を気にするのであれば、利用は難しいでしょう。

費用は、月額10ドル・年額96ドルのBasic Plan、月額30ドル・288ドルのStandard Plan、月額60ドル・年額576ドルのPro Plan、月額120ドル・年額1152ドルのMega Planの4つのプランがあります。無料プランはないため、他のツールと比べると利用のハードルが高いといえるでしょう。なお、Midjourneyの利用にはGoogleアカウントかDiscordの登録が必要となります。

機能 精度 手軽さ
7.5/10 7/10 6/10

目的別おすすめAIイラスト作成サイト・アプリ

ここからは、目的別おすすめAIイラスト作成サイト・アプリを紹介していきます。

商用利用目的

商用利用目的でおすすめのAIイラスト作成サイトは、Stable Diffusionです。

出典:Stable Diffusion 公式サイト

詳細レビューでも見た通り、Stable DiffusionはAI感のないイラストを作成できるため、商用利用に向いているといえます。

また、ローカル環境や仮想環境で構築すれば、無料で利用できるため、大量のイラストが必要な場合にもぴったりといえるでしょう。

画像からイラスト生成

画像からイラスト生成でおすすめのAIイラスト作成アプリは、Adobe Fireflyです。

出典:Adobe Firefly 公式サイト

Adobe Fireflyは、画像を入力することで、その画像に忠実なイラストが作成可能です。具体例として、次の風景画像を入力します。

そして、「画像からイラストを作成してください。」というプロンプトを入力し、映画風の視覚効果を設定します。そこから次のようなイラストが得られました。

このように、非常に細部までこまかく再現されたイラストが作成できます。

アニメ風イラスト作成

アニメ風イラスト作成おすすめのAIイラスト作成サイトは、Image FXです。

出典:Image FX 公式サイト

具体例として、詳細レビューで入力した英語プロンプトに「アニメ風」という指示を追加してみます。出力されたイラストがこちらです。

このように、まるで実際のアニメキャラクターのようなイラストを出力できます。

さらに、Image FXは完全無料のため、手軽に試せる点もメリットといえるでしょう。

まとめ

今回は、AIイラスト作成サイト・アプリの選び方やそれぞれのツールのレビュー、そして徹底比較を行い作成したランキングを紹介しました。

ランキングを踏まえつつも、実際にAIイラスト作成サイト・アプリを選ぶ際には、個々のツールの特徴が自身の目的に合っているかを見極めることが最も重要です。

そして、生成AIの登場により、イラスト作成のハードルが下がったり、イラスト作成の時間が大幅に削減されたりといったメリットが生まれました。

その一方、学習データにおける著作権問題やディープフェイク問題も取り沙汰されています。今後、利用者としてもAIイラスト作成ツールに対するルール作りがどのように進んでいくのかについて、注視すべきといえるでしょう。

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