「AIを自分事として使える会社は1割か2割」目的意識の欠如、長期的な組織戦略の必要性 | AI/SUM レポート

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AIをちゃんと自分事として使えている会社は1割か2割くらいしかいません。AIを使わないと競争に乗り遅れるんじゃないかとか、自分の会社が遅れてると思われるんじゃないかとか、そういった強迫観念が先行しているプロジェクトがすごく多いんです。

2019年4月22日から24日にかけて開催された「AI/SUM」における「大企業のAI適用戦略と人材」というセッションで、株式会社エクサウィザーズ 代表取締役社長の石山氏が語った言葉です。

AIの適用が産業・社会の中で重要になっています。企業がどのようにAI人材を集めて育てる必要があるのか、あるべき組織の姿とは。目的に合ったAIの活用を進めるために、AI人材の供給や確保といった課題に対して、AI領域を牽引する企業の担当者や、人材教育にフォーカスするスタートアップの創業者、総勢4人がが議論しました。

  • 佐々木 潔 氏
    ヤフー株式会社 執行役員 チーフデータオフィサー(CDO) 兼 テクノロジーグループ データ統括本部長
  • 石山 洸 氏
    株式会社エクサウィザーズ 代表取締役社長
  • 山田 大介 氏
    株式会社みずほフィナンシャルグループ 理事
  • 石井 大智 氏
    株式会社STANDARD 代表取締役 CEO

モデレーターを務めたのは日本経済新聞社 編集局コメンテーターの村山 恵一氏です。

それぞれのAIとの関わり方 -各社の取り組み-

まずは、各ドメインで活躍するそれぞれの登壇者とその事業を紹介します。

実は論文採択数は日本一!ヤフーがデータソリューション事業を開始

佐々木 潔 氏(ヤフー株式会社 執行役員 チーフデータオフィサー)

ヤフーでチーフデータオフィサーを務める佐々木氏。Yahoo! ニュースなど100を超えるサービスを有する国内を代表する企業です。月間のユーザ数は4000万人以上。クリックなどユーザのなんらかの意思が示される行為の単位「ユーザシグナル」は月間1兆という規模のデータを保持し、データを扱う組織も強化してき

たといいます。2015年から横軸で組織を横断したデータ分析の組織を構築し、現在は500人以上のデータサイエンティストがいます。全体のデータ量は、約100ペタバイトに及び、2019年春にはアメリカに新たにデータセンターを設立しました。

また、機械学習や自然言語処理、情報系などさまざまな研究に積極的に取り組み、トップカンファレンスとも呼ばれる世界有数の学会に日本で一番多く、論文を出しているそうです。

そういった中、ヤフー内のデータを活用したデータソリューションを始めようとしています。これまでは企画開発をして、生産→物流→マーケティングとういう流れで、マーケティングにデータを使うことが多かったのですが、これからはもっと上流工程でもデータが活用されるようになります。

これがヤフーのデータフォレスト構想です。ヤフーのデータと日本中のデータを組み合わせ、データの恩恵を広げようとしています。現在は100社以上からお問い合わせがあり、20程度の企業と実証実験を行っているそうです。

2019年10月からいよいよデータソリューション事業を開始するということで、データを生かした課題解決進むのか注目です。

「AIを用いた社会課題解決を通じて幸せな社会を実現する」ためにあらゆる立場の人が集うエクサウィザーズ

石山 洸 氏(株式会社エクサウィザーズ 代表取締役社長)

続いてエクサウィザーズの石山氏が事業を紹介しました。

2018の4月には60人ほどのの規模だったエクサウィザーズは、今は130人と2倍以上の規模に拡大しています。

私たちの「AIを用いた社会課題解決を通じて幸せな社会を実現する」というミッションをやりたいという人たちがとにかく世の中に増えておりまして、そういった人たちがたくさん集ってきています。

なぜ、エクサウィザーズのビジョンに共感して集まる人が多いのか、石山氏は日本の超高齢化社会が理由としてあげられるといいます。

日本は超高齢化社会を迎えるということで、続々と世界の研究者が集まってきています。明治維新のころ日本は50歳以上の人口が2割、50歳以下が8割という構造だったのですが、シンギュラリティがくるといわれている頃から50歳以上が6割、50歳以下が4割という構造になります。

労働人口が減っていく部分に介護、医療、あるいはフィンテック、ロボットなどを、どのように活用しくかを考えて事業を運営しています。

そんなエクサウィザーズの社名の由来は「10の18乗の魔法使い」。AIが得意なプログラマーのことを「ウィザード級プログラマー」と表現することもありますが、現場で活躍しているさまざま達人の人たち(例:介護の達人)もウィザードだと捉え、さまざまな領域でのウィザーズ級の人々を集めているといいます。

そんなエクサウィザーズは、大学の研究者、AIのエンジニアだけでなく、ソフトウェアエンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーそれからオフィススペシャリスト、看護師、介護士などの人材がたくさん集まっています。それ以外にも、外資系の戦略コンサルティングファンドから15人ぐらい人が集まるほか、政府渉外の担当者も在籍し、シンクタンクやコンサルティングファーム、SIer、AIスタートアップが合体してできたような会社になっています。

事業内容の一つはコミュニティの運営です。同じような現場で課題を持っている方々が集まるコミニティーを作ってディスカッションしていくことが目的です。AIの活用方法を知り、学び、繋がるためにAIのトレーニングやコンサルティングも提供しています。

コミュニティに加え、プラットフォームの運営にも取り組んでいます。 具体的にAIを活用するための簡単にAIを使うためのソリューションも用意しておりますので、そこで色々なPoCやその流れの中から生まれたイノベーションをで介護、医療、金融、HR、ロボット、スマートシティ、セキュリティ、モビリティにも取り組み、エコシステムとして回しています。

銀行に眠る隠れた資産 みずほ銀行のOCRの取り組み

山田 大介 氏(株式会社みずほフィナンシャルグループ 理事)

続いてはみずほ銀行の山田氏から、みずほ銀行で導入を進めるOCRの取り組みについて語られました。

みずほ銀行は非定型の手書きの帳簿を読み込むAI-OCR技術を活用したプロダクトを作り、活用しています。

AIに限らず全てのテクノロジーは目的ではなく手段のはずなんですね。

手段である以上は我々のビジネスにすぐにつかえるもの、トップラインを上げる、経費を落とすっていうつかえなきゃいけないだろっていうことでベタなものでできるものは何だろうかと考えてこのプロダクトを作りました。

みずほ銀行では1日に約2万枚もの手書きの文書が蓄積されるといいます。これを今までは事務が人力で入力していました。

Yoloという人工知能を使い、支店コードや口座番号、氏名が、どこに何が書いてあるかを学習させました。例えば、沖縄県の那覇市の覇って実は書ける人は実は少ないですが、実は沖縄県の那まで書いてあれば那覇市しかありません。

汚い手書きのものでも画像抽出して支店コード、口座番号、名前などがわかれば照らし合わせることができます。

しかし、手書きの非定型の文書の認識には手こずることがあります。95%ほどの精度では、5%しか間違えなくても「全部手でやったほうが正しいですね」となりがちです。

そこで、みずほ銀行が活用する人工知能「Yolo」は
・絶対に自信があるもの
・ちょっと自信があるもの

などを区分けしてくれます。

みずほ銀行のAI-OCR導入は、手書きで入力する人を減らすことが目的なので、自信がなくて80%の精度のものでも、100人から80人減って20人でどうにかなるようになります。その80枚は250年に1枚エラーが発生するかどうかという確率になっています。

生類憐みの令がでて以来今日に至るまで1日2万枚処理しても1枚エラーがでるかどうかって言う確率なんで人間よりも遥かに精度は高いと言えます。銀行ってですね、膨大のデータとそれを正しく入力したデータがあるわけですね。隠れた資産っていうのがきっとあって、それをつかっていくとAIの応用に非常に貢献できるんじゃないかと思います。

AIを扱う人のリテラシーも含めた人材育成を

石井 大智 氏(株式会社STANDARD 代表取締役 CEO)

最後にSTANDARDの創業者である石井氏が事業を紹介しました。STANDARDは、AI活用を人材育成の観点から推し進めるべく事業を運営しています。

STANDARDの事業は大きく3種類に分かれています。

  • オンラインの法人研修
    人材育成を法人に絞ってオンラインで提供するプラットフォームの運営
  • 学生の教育
    東大や早慶の学生にAI技術について学んでもらい、多くの人材に社会でAI技術を活用するような立場に早く着いてもらう
  • コンサルティング
    AIの技術の活用に悩んでいる会社に対して、活用法をリサーチして課題に合致する技術を導入するサポートを行う

そんなSTANDARDは今、製造、通信、金融などの業界の150社以上が利用しているといいます。

石井氏は、自身のデータ分析の経験が事業につながったと語りました。

もともと早稲田大学で製造業の効率化のデータ分析を学んでいました。

そのときに、日頃学んでいる統計や機械学習で人のマインドを解決できることを痛感しました。この体験をもっと多くの仲間と共有したいということで学生のサークルを立ち上げたんです。

しかし、一生懸命分析して作ったAIというものを納品させていただいたりしていたんですけども、なかなか使ってもらえず、これで自分たちの仕事に意味はあるのかとすごく問うようになりました。

その中で、必要なのはAIをつくるエンジニアだけでなく、それを扱う人たちのリテラシーや、課題解決などの領域でも人材育成を描いていくことが必要だと感じたんです。

著しく低い日本のデータ量の現状を受け、リテラシーを身に着けて新しい技術を事業に活用していくというような流れを生みたい。そんな流れを作っていくのがSTANDARDのミッションです。

日本企業のレベル感は!? 長いサイクル、技術先行、目的意識の欠如

セッションの最初のテーマは「日本の企業は今どんなレベルにあるのか」です。それぞれの登壇者が何を課題だと捉えているのか、それぞれの立場から、普段どんなことを感じているのかが語られました。

山田氏:日本企業は縦割りで、いろいろなセクションがあるんです。

自分のところの業務がAIになって人が半分になりますよっていうと、みんな反対しちゃうんです。経営者のジャッジメントという問題もさることながら、働いている従業員の感性の問題があります。感性の問題がAIを入れていくのを妨げていると思います。

この壁を突破できるかどうか。それが日本企業にはたりないと思います。銀行はそこの典型かもしれません。

もう一歩踏み込むようなメンタリティが日本の企業全体に必要なんじゃないかなというふうに思います。

佐々木氏:縦割り、ありますよね。日本の特徴です。

組織が縦割りなだけでなく、作っているシステムが垂直統合されているんですよね。

アメリカっぽく、昔のインテルのようにいろいろな部品化されているわけではなく、ばっと作ってしまっていて、なかなかAI化を一度にに進めるのが無理じゃないですか。

垂直統合されてるから、最初の一歩が見つからないのかなと思います。

もう一つ、人材不足があるなと思います。学生で機械学習勉強する人が大分増えたと思うんですよ。

一番足りないなと思うのがビジネス課題とAI、機械学習、データを繋ぐ人だと思います。

「こんなビジネス課題があるよね」「これはデータで解ける」「これは解けない」をわけて適切なところにAIをあてはめていくっていうことができる人は確実に少ないなと思います。

石山氏:少しずつうまくいっている会社とそうではない会社の二極化が始まりつつあるなという印象を受けています。

例えば私は前職リクルートという会社だったんですが、2006年に入社したとき売り上げ5000億円ぐらいで未上場の会社だったんですね。フリーペーパーとか雑誌の広告を飛び込みで売る営業がすごい得意な会社でめちゃめちゃアナログな会社だったんですが、2014年に上場したときに売上1兆円と倍になっていて、株価が2兆円くらいついたんです。

そこから第三次AIブームがあって、今は売り上げ2兆円、時価総額5兆円くらいになっていると思います。

一方で、リクルートを辞めて超高齢化社会の介護でAIをやっているんですが、世界の中でも日本はかなり進んでいる方に入り始めてるってかたちなんですね。

日本の介護の現場ではデータが取れるので世界中の研究者が来ていて3月にノーベルプライズダイアログっていうイベントがあったんですが、ノーベル賞受賞者が5人くらいが日本に来ていて、日本の介護を「かなり進んでますね」と言い始めています。

経営的にいいテーマが設定できて、本気で全力で取り組み、IR上にインパクトがあるアプローチをしている会社と、そこまで本気で取り組めていない、あるいはそのためのテーマ設定ができてないので本格的に挙止できていない会社っていうところで二極化し始めているなという印象はあります。

どういうことかというと、例えば売り上げ1兆円くらいある会社がPoCをやって成功して100億円のインパクトが出ても1兆100億円にしかならないので小さい印象になってしまいますよね。1兆の売上をどうやって2兆にするかというようなことを考えると、大規模な投資しなきゃいけないわけですね。

そういった本気の投資ができるようなテーマ設定が中長期的な計画の中に織り込めるほどのレベルまでいっているかどうかで戦略上の差がでている、そんなステージに来ているのかなと思います。

佐々木氏:手法から入ってAIをいれることが目的になっているのはダメですね。

社長が「AIすごいらしいじゃん」「AI買ってこいみたい」のはダメです。やはりビジネス課題が解けるか解けないかがすごく重要だと思うんですね。

AIでできるのは推定と効率化だと思います。例えば未来の予測は参考にはなりませうが、イノベーションではないですよね、

「◯◯のイノベーション起こしたいからAI入れるんだ」っていうのはそもそも問題が違うので、どこにAI当てはめるかを考えなくてはいけないと思います。

また、重要なことは、AIには投資がかかることです。いきなり社長に「1000億投資してほしい」ってなかなか難しいじゃないですか。

まずは、小さく始めて成果を証明していかないと厳しいなと思います。死屍累々です。なんで小さく結果がでるんだよというのを示してからやることが重要じゃないかと思います。

解きたい大きい問題があるところを、かつ大きいデータがあって強いところを選ぶべきだと思います。いろいろな方法がある中で問題設定が違うことがあるかも知れないし、AI技術の進歩はすごく早いので、5年間のプロジェクトではなく、3ヶ月や半年でやってみるっていう単位でやり、試して変えてみないといけません。サイクルを上げることが重要だなと思います。

石山氏:私はこのなかでは色んな会社の事業を満遍なくみている立場にいるんですけれども、AIをちゃんと自分事として使えている会社は1割か2割くらいしかいないと思っています。

良くない例を考えるとわかりやすいんですが、AIを使わないと競争に乗り遅れるんじゃないかとか、あとは自分の会社が遅れてると思われるんじゃないかとか、そういった強迫観念が先行しているプロジェクトがすごく多いんですね。

そうするとお客さんの困りごとは何なのか、自分たちが提供したかったものが何なのか、などの議論をすっ飛ばしてしまうことが本当に多くて。

これは売り上げ何兆円規模の企業でも全然あり得るケースで、展示会だったりとかで「それって本当に必要なものでしたっけ?」という問いをかけざるを得ないようなものがたくさんでてきてしまうんですね。それが先に進んでしまうと、佐々木さんのお話にもあった小さい成功を積み重ねるっていうことに逆行してしまうというふうに思っています。

お金も人も時間もたくさんかけてつくったのに上手くいかなかったじゃないかと、それってマイナスの勢いとして働いてしまって次に繋がりません。

大きいリスクを踏み込むってとこに繋がらず、それが一番やってはいけないことのように思います。なので、改めてAIの前に自分たちがやるべきこと、やりたかったことを洗い出し、その解決手段を考えていく中で自然とAIにたどり着く

このステップを一度は踏むことが絶対に必要だと思っています。そのためのリテラシーを身に着けること大切だと思っています。

長期の人事戦略がより重要に!AIに合った組織のあり方

山田氏からは「縦割りの弊害」、佐々木氏からは「垂直統合のプロジェクト」の問題点が語られましたが、それぞれAIの活用のための組織に何が必要なのか、さらに深掘って議論が進められました。

山田氏:組織論というより、風土の方が大きいと思います。

まずは、失敗することを推奨します。

大企業ってよくPDCAっていうじゃないですか。特に銀行ですね。今まで日本の企業って自前資源なんですよ。どんなシステムでも全部自分で作ってしまいます。うちの銀行と他の銀行と同じことをやるのはやめた方がいいですね。

オープンイノベーションでやるということは、システムを共通にして、同じプラットフォームでやる必要があります。人材も同じです。

例えば、知恵とアイデアは自分の会社ですけど、技術は外のベンチャーの人と協力するなどの取り組みに踏み切れるかどうかが肝心です。

オープンにやらないことはやってはいけないことだと私どもは思っております、そんな企業風土ができればもっと前に進めるんではないかなと感じています。

石山氏:これから各企業の中でCHROの役割が大切になっていくと思います。

人事のトップは、人事オペレーションをやっていて、経営自体に大きくコミットできていないと思います。

これから労働人口も1000万人から2000万人単位で足りなくなります。これからは、人員計画を考えるときに

  • どこまでを人がやり、
  • どこまでAIでやるかを人事が設計できるのか、
  • ロングタームでいつまでにどんな人材を何人育成して、
  • その人たちがどれくらいデジタルトランスフォーメーションをして、
  • 財務改革にどういうふうな波及が生まれるのか

みたいなことまで設計しなければならない時代になってきていると実感しています。

人事の中からCHROに引き上げていくのか、それとも経営の中で組織戦略を具体的に設計して実行できる人材を育てていくのか、組織戦略が大切になっていくんじゃないかなと思います。

どのくらい科学的にHRができるってことが重要になっていくと思います。エクサウィザーズでもHRテックの商品をつくってるんですが、今言ったような制度自体を積極的に見直していく必要があるのかなと思います。

石井氏:私も長期にわたる計画というのもつくる必要があると思います。

さらに言うとその長期のプランの考えながらも一個一個の小さいサイクルを回すような組織にしなくてはいけません。

その点で言うと今、大企業は、開発だけでなく技術の活用でも周回遅れになっていると感じていたりします。

自分たちがやるべきことをしっかりと納得しているかという疑問があります。組織をどのように作っていけるか、技術者として若手の人材を活用していくレベルまで到達していない企業も多いと思います。

これからボリュームゾーンになっていく若手を巻き込めていないことが大きいと思います。大企業とベンチャーに隔たりなく若手を送り出していきたいのですが、それがなかなかできずにいます。石山さんが仰っていた二極化を強く感じています。

教育が大企業側に入っていて採用はベンチャー側にしか入らないと。本当は大企業側にも送りたいんだけれども定着しないっていうジレンマがあります。

石山氏:

  • 「うちは採用プロセスを総合職を採用してどこにいくかわからないから」
  • 「職務別の採用ができないから」
  • 「コンプライアンス的にデータに触らせることが絶対にできないから」

とか、そういった理由でAI人材の採用サービスを提供できないことが多いんです。

学生は就職先に大企業を考えている訳なんですけれども、その中で、制度上できないっていうことが積み重なって、結局ベンチャーにいってしまうというか。そんな状況が目の前で本当に起こっているのを日々見ています。

始まった令和、これからの日本企業のあるべき姿

令和に最後にそれぞれから簡潔に日本の企業のあるべき姿について、コメントが述べられました。

佐々木氏:今年の10月からデータソリューション事業を始めます。

先ほど、何回か日本のマーケットを盛り上げていくみたいな話がありましたけれども、日本の強みってものづくりとかおもてなしとかいうじゃないですか。

おもてなしもものづくりもベースは相手の心をちゃんと知ることだと思うんですよね。相手の心を知った上でおもてなしするとか、ものづくりするとか。

それってイコール データだと思うんですよ。

ちゃんと日本の強みを活かせるようなことをして、我々はもっとみんなで盛り上げなくちゃいけないなと思いますし、それを助けるようなサポートできるような事業を今年から始められればなと思います。

石山氏:Facebookの友達が、「令和の令はアルゴリズムって意味だ。和はハーモニーって意味だ」と言っていました。

「AIを使ったアルゴリズムで世の中をハーモニーにしていくためには、いっぱいAIへの投資をより強化する必要があると思います。

山田氏:2019年という訳じゃないんですけども、AIのリテラシーを会社の従業員、官僚の方、公務員の方も含めてリテラシーをみんなで上げるこれ絶対に必要なんですね。

やろうと思えば必ずできます!

だって今ハラスメントって言葉を知らないサラリーマンいませんよね?

なんとかハラスメント、これやったら絶対怒られるってみんな知ってるじゃないですか。それに比べてAIっていって社長から無茶振りされてやろうと思って何かわかんねえと。

みんながワンランク、ツーランクと上げていけば、自ずとAIの世界が広がると思います。それを啓蒙必要があるんじゃないかと思います。

石井氏:節目っていうのは今までとは違った気持ちで新しく何かをスタートさせるきっかけだと思います。

これまでの空回りのAI開発に一旦区切りをつけて、リテラシーを身に着けて、地に足をつけた議論をスタートさせていく。

そういうようなことを日本企業全体で進めていけたらなと。そしてそのお手伝いを微力ながらできればなというふうに思います。

さいごに

「AIを自分事として使える会社は1割か2割」

日本ではAIの活用の浸透が進みません。組織やプロジェクトのあり方が人材の採用にも影響し、スタートアップと大企業のギャップを生んでいます。目的意識が欠如した技術活用は、かつてのガラパゴス化した状態となんら変わりはありません。

2019年、新たに令和がはじまり、政府としても大規模にAI戦略を打ち出し始めました。しかし、一番大切なことは、いち企業として長期的で柔軟な戦略を立て、そこにAIをいかに上手に組み込んでいくかということです。山田氏が述べたように、AI戦略を推し進められるような「風土」を作り、失敗を推奨していく、チャレンジングな精神を定着させることが重要です。

佐々木氏が「おもてなしがイコール データ」と述べました。お客様文化が根付いた日本だからこそ、目的が欠如されていない、本当にユーザのためになるAIの活用が進むことを切に願います。AIを自分事としてしっかり活用できる会社が増えていけば嬉しいです。

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