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近年、AIやRPAに対する需要が急増しています。
日本国内は深刻な人手不足問題が大きな課題で、人手に変わる新たな労働力が求められているからです。
多くの企業が、社内の労働生産性向上を目指し、AIやRPAに取り組んでいます。
しかし、AIとRPAの違いが曖昧になっている人も多いのでは!?
この記事では、AIとRPAの違いを中心に詳しく解説していこうと思います。
目次
企業のAI・RPAへの取り組みが急務!
深刻化する人手不足
国内では近年、人手不足問題が深刻化しています。
事実、パーソル総研の調査によると、今のペースで人口減少が進行すれば、2030年には644万人もの人手が不足すると言われています。
そのため、今後は不足する人手の分を、AIやRPAといった新たな労働力によって補っていく必要があります。
AI・RPAの市場規模は今後急速に成長
AI・RPAの市場価値は急速に成長しています。
富士キメラ総研の調査結果によると、国内におけるAIの市場規模は2030年度には2兆1,286億円にまで拡大するそうです。
RPAも2022年には400億円の市場規模にまで成長するそうです。
AI・RPAによって生産性を向上させ、人材の有効活用が可能に
AI・RPAを活用することで業務の効率化されるだけでなく、その人が持っている創造性や独創性などの能力を最大限に発揮できる労働環境を実現することができます。
従来の働き方では、業務の中で誰がやっても同じような定型的な作業が占める割合が多いのが現状でした。
しかし、AI・RPAを活用することでそういった定型業務をどんどん自動化し、その人自身の価値を生かした働き方を実現することができます。
AIとRPAの違い
AIとは
AIはArtificial Intelligence の略です。人間のように考えて動き、全知全能のようなイメージを持っている人も多いですが、その定義はいまだに専門家の間でも曖昧なのが現状です。
以下はさまざまな専門家が考えるAIの定義です。
▼AIについて詳しくはこちらから
AIはどんな業務に向いてる?
仕事にAIを導入するに当たって、どのような業務にAIを導入すれば良いのでしょうか。
AIは大量のデータを学習させることで人間の「判断」「認識」の部分を自動化できます。特に誰がやっても結果が変わらないが、人手を使わなければいけない作業は、AIの活用可能性が高いでしょう。
具体的に言えば以下のような業務が挙げられます。
・仕分け業務
・ドキュメントの文字起こし処理業務
・よくある質問を伴う思い合わせ対応 など
RPAとは
RPAとはRobotic Prossess Automation の略です。
パソコン上で人が行なっている作業を自動化してくれる技術のことで、Web上のロボットをイメージするとわかりやすいです。。
日々の業務で発生する繰り返し作業の流れをロボットに覚えさせることで、24時間365日、人件費をかけることなく作業をさせることができます。
RPAはどんな業務に向いてる?
RPAが向いている業務は手順が決められていて、大量で頻度の多い作業です。
つまり、簡単でも手間のかかる作業こそRPAに任せるべき業務です。
具体的に言えば以下のような業務はRPAに向いています。
・見積書発行
・ECの受注処理
・交通費精算
・定型業務からのデータ入力 など
AIとRPAの違いは自律性の有無
AIとRPAの主な違いとして、システムが自律的に動いているかどうかがあります。
RPAはただ人間がプログラミングをしてそれ通りにだけ動くシステムなのに対して、AIは特徴量を自動抽出し最適な判断を自律的に行うことができます。
わかりやすく人間で例えると、AIは頭脳でRPAは手ということができます。
AIとRPAが融合した事例も
AIとRPAは決して独立して存在するわけではありません。
AIとRPAを融合して活用することでさらなる相乗効果を発揮させることができます。
AI-OCR
AI-OCRとは紙データとしての文字や手書きの文字をAIの画像認識技術を用いて分析し、活字として認識する技術のことをいいます。
OCRを使えば、大量のドキュメント処理を効率化することが可能になります。
会社における業務の大半を占めるドキュメントを効率的に処理できるようになれば、業務負担削減に繋がります。
▼AI-OCRについて詳しくはこちら
チャットボット
チャットボットとはAIの自然言語処理技術を用いて、人間とチャットをする技術のことをいいます。
チャットボットを使えば、業務の中の人とのコミュニケーションを自動化できるのが大きなメリットです。
お問い合わせ対応などあらゆる分野で活用することができます。
▼チャットボットについて詳しくはこちら
https://ainow.ai/2019/10/30/180096/
AIとRPA活用の注意点
AIもRPAもツールに過ぎない。目的意識を大切に。
AIもRPAもただ導入すれば勝手に成果が出てくるというわけではありません。
AIもRPAも単なる手段に過ぎず、それ自体を導入することは決して目的にはなり得ないからです。
まず何のためにAI・RPAを導入するのかという目的意識を持つことが大切です。
解決したい課題が不鮮明な状態でAI・RPAを使おうとしても、良い結果は望めません。
すぐに効果が出やすいのはRPA、AIはPoCが必要なケースも。
AIとRPAを比べると、RPAの方が効果が出やすいと言えます。
RPAは単なるプログラムであり、AIのように精度の実証実験(PoC)を必要としません。目的通りに動いてくれることがほとんどだからです。
それに比べて、AI開発の場合は扱うデータによって結果が左右されるため不確実性が高いのが特徴です、また、PoCを経る必要があるケースもあるため、要件定義からリリースまで効果を出すのに時間がかかることもあります。
両方の性質をしっかりと見極めた上で、より自分にあったソリューションを選択するようにしましょう。
まとめ
AIとRPAのどちらも企業が抱える経営課題を解決するツールとして正しく活用すれば、大きなメリットをもたらしてくれます。
人口減少が進む今後の日本社会にとって、AI・RPAは必須のものになるのではないでしょうか。
今後もAI・RPAの発展が進めば、今以上に仕事が効率化されより豊かな働き方を実現できると期待できます。
AINOWを運営しているディップでもRPAサービスを提供しています。
数時間かかるオフィス業務を数分で処理!ディップの「FAST RPAコボット」は、業務自動化の豊富なテンプレートを事前に用意。
さまざまな業界の業務自動化を実現します。
慶應義塾大学商学部に在籍中
AINOWのWEBライターをやってます。
人工知能(AI)に関するまとめ記事やコラムを掲載します。
趣味はクラシック音楽鑑賞、旅行、お酒です。