2020年版 データ保全業界カオスマップが公開 ー光ディスクなどの記録メディアにまだ頼る日本の大手企業

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データの保全サービス「Amberlt(アンバルト)」を運営する株式会社ボウラインマネジメントは、 各種の情報セキュリティサービスの障害や公文書管理問題などで、 急速に関心が高まっているデータ保全業界の業界カオスマップの2020年度版を公開しました。

同社は、国内のデータ保全サービスの傾向として、クラウドサービスをはじめとして、 ICT系サービスの多くが米国や中国系企業が世界的な有力プレーヤーであるのに対し、 長期保管用の機器や磁気テープ、 あるいは光ディスクといった記録メディアは、 日本の大手企業に存在感があると警鐘を鳴らしています。

欧米や中国などでは、 バックアップ用途のオフライン保管が減少する一方で、 長期保管用途での記録メディアの利用が急拡大しているが、 日本では市場がもともと経済規模に比べて小さい上に、 伸び悩んでいる状況があります。

背景としては 「文書、 記録管理に関する文化の違い」に加え、 「紙中心の業務モデルが長らく続き、 多くの業界にとっては、 データの長期保管がこれからである」ことや「AI分野において長期保管データを機械学習用データとして活用するところまであまり進んでいない」ことがあげられます。

AIの発展など、デジタル化が求められる今、 紙からデジタルデータへの変換、 あるいはマイクロフィルムなどの古いメディアからデータを変換して管理したいという声は、 さまざまな業界から需要はある一方、電子化コストの問題などから特に現用文書以外の市場は伸び悩んでいる現状です。

そのため段ボール箱単位、あるいは書類1件単位などの書類の外部保管はいまだに増え続けてます。

今後は、まずはデータを残すということに対する社会の理解を深めていくことが必要です。そのためには、適切なデータの保管方法を提示していくことも重要ですが、同時にデータを保全することがどういう価値をもたらすかの啓発も重要です。

法律対応のためにしかたなく、 あるいは訴訟等のトラブル時の証拠のために一定期間データをとっておくという守りの保全だけではなく、過去の教訓として今後に生かす、歴史的価値を生む、あるいはAIを活用した長期トレンド分析などにつなげるといった組織としての攻めの保全が進められることが望ましい。

AI-OCR、 映像、 音声認識、 あるいはVRなどはデータが価値を生むための手段であり、 これらのベンダーと保管系サービスベンダーとの連携も有効です。

 

2020年2月7日

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