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2020年3月2日、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が「AI白書2020 ~広がるAI化格差(ギャップ)と5年先を見据えた企業戦略~」を出版しました。
「AI白書 2020」の概要
IPAはAIの実装を推進するためには、最新の技術動向や国内外の取り組みを企業の経営層や現場の方々に知っていただくことが第一歩だとして、2017年からAI白書を発行しています。今回は3回目となる発行です。
「AI白書 2020」は5章の構成になっており、技術から利用動向、制度政策動向まで幅広く網羅されています。
第1章 2020年のAIとビジネス
第2章 技術動向
第3章 利用動向
第4章 制度政策動向
第5章 特集:AI実装を推進する「AI人材育成」と 「地域スタートアップエコシステム」
各章のポイント
第1章 2020年のAIとビジネス
第1章では、有識者による2つの対談が収録されています。
石角友愛氏(パロアルトインサイトCEO)
中島秀之氏(AI白書編集委員長)
対談2:生産性の向上とソーシャルインクルージョンのための AIに向けて
北野宏明氏(AI白書編集委員)
片岡 晃氏(IPA社会基盤センター長)
第2章 技術動向
また、第2章の技術動向では、AI技術を9つの分類で整理した上で、初学者にもわかりやすい解説と最新技術の紹介が掲載されています。
第3章 利用動向
第3章の利用動向では、15の分野の国内外事例の収集を行い、ヒアリングを実施。中小企業を含めた541社から回答を得たアンケート結果なども掲載されています。
また、「AI白書 2019」に引き続き、中国のAI動向を調査し、約30ページに渡って詳細に解説されています。
第4章 制度政策動向
第4章では、AIに関する制度や政策の動向を国内外でまとめ、海外は7ヶ国に渡る国の政策が網羅されています。また、AIに関する原則やガイドライン、制度改革についても解説されています。
第5章 特集:AI実装を推進する「AI人材育成」と 「地域スタートアップエコシステム」
第5章では、AI白書2019で挙げられたAI実装課題の中から、「AI人材育成」と「地域スタートアップエコシステム」がピックアップされ、さらに調査されています。
「地域スタートアップエコシステム」:日本におけるスタートアップの課題、スタートアップを育むエコシステムへの期待、地域のAIスタートアップによる地域経済や社会課題の解決の可能性を整理
AI白書の詳細データ
発行:角川アスキー総合研究所
発売日:2020年2年3月2日
価格:3,800円(税抜き)
総ページ数:536ページ
AI白書編集委員会(敬称略)
- 委員長:中島 秀之(札幌市立大学 理事長・学長)
- 委員長代理:浅田 稔(大阪大学先導的学際研究機構 共生知能システム研究センター 戦略顧問 特任教授)
- 委員
川上 量生 (株式会社ドワンゴ 顧問)
北野 宏明(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 代表取締役社長・所長)
喜連川 優(情報・ システム研究機構 国立情報学研究所 所長 東京大学生産技術研究所 教授)
辻井 潤一(国立研究開発法人産業技術総合研究所 フェロー 人工知能研究センター 研究センター長)
松尾 豊(松尾 豊 東京大学大学院工学系研究科 人工物工学研究センター/技術経営戦略学専攻 教授)
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