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2020.07.30

「Neural Network Console クラウド版」で最大16台(64GPU)の利用が可能に

最終更新日:

ソニーは、ディープラーニング(深層学習)のプログラムを生成できる統合開発環境「Neural Network Console クラウド版」において、複数のノードを利用して膨大な計算を可能にする分散学習環境の提供を、本日から開始しました。

最大16 台(64GPU)の利用が可能に

ソニーは、2017 年6 月にディープラーニング開発のためのコアライブラリ「Neural Network Libraries」をオープンソース化し、同年8 月にコンソールソフトウェア「Neural Network Console」の提供を開始しました。

また、2018 年5 月からは複数GPU による高速学習サービス「Neural Network Consoleクラウド版」の提供を開始し、Webブラウザでアクセスするだけで、GUI ベースの直観的な操作画面やクラウド上のリソースを使用した本格的なディープラーニングのプログラム開発ができる統合開発環境を提供しています。

さらに、2019 年4 月よりクラウド版のGPU として、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)が構築・運用する世界最大規模のAI 処理向け計算インフラストラクチャであるAI 橋渡しクラウド(AI BridgingCloud Infrastructure:ABCI」の選択ができるようになりました。

この度、「Neural Network Console クラウド版」の学習・評価で利用できる「ABCI」の計算ノード(※1)において、複数のノード(マルチノード)による分散学習に対応します。

これまで1つの学習処理あたりで利用できる計算ノードは1 台(4GPU)が最大でしたが、今後は最大16 台(64GPU)の利用が可能になります。

これにより、従来は一部の研究者などが利用してきた大規模なAI 開発環境を、一般のユーザーがGUI を介して手軽に利用できるようになります。

「Neural Network Console クラウド版」マルチノード分散学習の主な特長

“GUI×分散学習”で大規模なAI 開発環境を実現

直感的でわかりやすいGUI を通じたニューラルネットワーク設計ができるディープラーニング開発環境において、新たにマルチノードによる分散学習の実行に対応しました。

これまで一部の研究者などが利用していた高度な計算環境を、一般のユーザーが自身のPC からウェブインターフェースを介して、手軽に操作できるようになります。

複数ノードの割り当てが手軽にできるユーザーインターフェース

ノード数を選択しボタンをクリックするだけで分散学習の利用が可能です。

大量のデータを用いた複雑な学習を実行する場合も、内容に応じてノード数を選択することで柔軟に処理性能の上限をコントロールできます。

オンデマンドでクラウド環境のリソースを利用することで、一時的な計算環境構築のための費用削減とともに、柔軟な学習環境での効率的な開発が可能です。

最大16 の計算ノードを利用可能、演算処理が飛躍的に速く

ノード数は、4 台、8 台、16 台の3種類から選択できます。

Neural Network Console クラウド版」では、これまで1つの学習処理あたりで利用できる計算ノードは1 台が最大でしたが、今回、最大16 台の利用が可能となり、演算処理が飛躍的に速くなります。

なお、今後最大ノード数をさらに向上できるよう研究開発を継続していくとしています。

利用料金

※画面の右枠が今回新たに追加するメニュー(税抜表示)

学習済みモデルのAPI公開機能が追加

また、今回「Neural Network Console」で作成した学習済みモデルをAPIで公開する機能が追加されました。

新機能により、ユーザーが実行環境を構築・運用する必要がなくなり、クラウド上のモデルを

手軽に実行することが可能となります。

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