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社内で電話を使用するにあたって、PBXは必要不可欠なツールです。
しかし、従来のPBXを設置するには高額な費用と工事が必要かつ、メンテナンスのたびに業者を呼ばなくてはなりません。
そこで、クラウド型のPBXを導入すれば、工事にも、メンテナンスにも工数を全くかける必要なく運用できます。
この記事では、PBXの種類、クラウド型PBXの機能、クラウド型にするメリット、比較ポイント、サービス紹介6選を行なっていきます。
目次
PBXとは
PBXとは「Private Branch eXchange」(電話交換機)の略で、外線の接続を管理・制御したり、内線同士を無料で繋げるシステムです。簡単にいうと、オフィスに設置するハードウェアのことで、電話を交換する役割を担います。
PBXの仕組みは、外線から会社の代表電話番号にかけると、PBXに繋がり内線へと転送されます。他にも、内線同士での通話やパーク保留といって、回線がつながっている同士ならどの電話機からでも対応できる機能もあります。
PBXの種類
クラウドPBX
インターネット上で通話・通信するPBXで、従来のPBXやIP-PBXのように物理的にハードウェアを導入する必要がないので、場所を選ばずに電話環境を構築できます。
従来のPBXよりも手間がかからず、設定はWebブラウザやアプリケーション上で簡単に行うことができますし、メンテナンスはサービス提供者が行います。
レガシーpbx
現在利用されているpbxの中で最も古くから利用されているタイプのもので、数十台~数百台、もしくは数千台以上の内線電話が接続できます。
電話線を用いて電話同士を通信していて、PBXを物理的な機器としてオフィスに設置しているため、導入時には設置工事などが必要となります。
また、回線の増減や設定には業者に依頼する必要があるので、運用コストだけでなく時間コストもかかります。
IP-PBX
IP電話機で従来のPBXと同じ機能を備えているものです。簡単にいうと、IP電話機に特化したPBXです。
ネットワーク上にPBXを構築しているので、営業拠点が離れている場合でもネットワークが繋がっていれば、IP-PBXの設備は1セットのみで運用が可能です。
しかし、定期的な自社メンテナンスや自社でのセキュリティ管理が必要なので、故障・不具合時の修理費用は自社負担になります。
クラウドPBXの基本機能
発信・着信制御
外線からの発信を内線に振り分けます。
電話番号によって、通話料の安いものを選択するLCR(Least Cost Routing)とあらかじめ決められたものを選択するACR(Automatic Carrier Routing)があります。
内線同士での通話
複数の拠点がある企業でも専用の回線を使い、内線として会話できます。同じ回線での会話なので、通信料かかりません。
代表番号着信機能
あらかじめ登録した電話機に代表番号への着信させます。
転送機能
担当者がいない際に、他の担当者に転送する機能です。
転送の種類として、
- 不在時や忙しくて出られない時に転送する不在転送
- 電話機が通話中の際に、設定された電話機に転送される話中転送
- 設定された回数内に出なかった場合別の電話に転送される応答遅延転送
- 設定された条件のみの着信を転送する着信選択転送
- スマホを使う場合、圏外時圏内になる番号に転送する圏外転送
以上5つがあります。
パーク保留
通話中にパーク保留機を押すと、任意の電話機で外線受けられる機能です。
誰に転送していいかわからない場合、保留させても他の電話機で再び受電できます。
他サービスとの連携
主に、CTI(顧客の電話番号をもとにデータベースから顧客情報を検索し、コンピューターの画面上に表示できるシステム)やCRM(顧客情報管理システム)のような他システムと連携が可能です。
連携した際は、1つ前の項目で記載した顧客情報を電話帳に登録するという工程なしに対応できるようになります。
オペレーターの生産性改善
ワンクリックで発着信できるので、ダイアルを回す工数を減らします。
また、全通話録音・文字起こし機能によって、問い合わせ内容の貯蓄・テレアポ成功事例の貯蓄にもなるので教育しやすい環境が整います。
クラウドPBX導入のメリット
費用の削減
スマホもしくはPC、タブレットが電話機になるので、わざわざビジネスフォンを購入する必要がなくなるので、オフィスを移転しても、工事の費用などはかからず費用の削減になります。
また、外線との通話料も無料ではありませんが、固定電話やIP電話より通話料は安くなります。
PBX自体のメリットとして、同じフロアの同僚と会話する場合、通信事業者の電話局を介して通信したら通信料金がかかりますが、内線はかからないので、社内のコミュニケーションの活発化に繋がります。
顧客の社内共有電話帳機能
顧客情報を自ら登録しておけば、受電時に対応がしやすくなります。
受電相手がクライアントであった場合、顧客満足度の向上に繋がりますし、既存リードの場合、ナーチャリングの役割を発揮し受注に繋げる可能性を上げます。
有益情報の蓄積と教育コストの削減
録音データが貯蓄されていくため、受電理由が問い合わせの場合、自社への疑問になりやすい点を貯蓄できます。
また、テレアポやIS時の荷電・受電なら、アポに繋がった電話を教育・研修材料として使用できます。
クラウドPBXの導入前に確認すべきポイント3選
IT製品に詳しい担当者がいるかどうか
基本設定や操作は、パソコン上で行います。
従来のPBXより費用が安い点でメリットが多いですが、現場の使用者が使いにくければ、かけた費用は無駄になってしまいます。
使いやすさを見極める手段として、無料トライアルを利用して使いやすさを確かめる事をお勧めします。
また導入後、困った時にサポート機能があるサービスかどうかも確認すると良いかもしれません。
セキュリティ面の精度
先ほども記載しましたが、クラウドPBXはインターネットを介して通話するタイプのPBXです。
そのため、セキュリティ面での対策の仕方によっては、データの流出やサイバー攻撃を受ける可能性があります。
個人情報を多く取り扱うような業界や規模が大きい企業は懸念点を明確にし、業者に確認する必要があります。
品質・料金
インターネット上の回線を介して通話するため、音声の品質がよくない場合があります。
料金の面では、初期費用が0円でも、月額料金が高い場合もあるため、導入後かかる費用も加味しましょう。
その際、無料トライアルを利用して確かめると検討しやすくなります。
クラウドPBX 6サービス紹介
dialpad
特徴
- 音声・ビデオ通話、メッセージや各種ビジネスツールとの連携、通話分析する。
- 全世界、60,000を超える企業が導入。
料金(最安プランの機能のみ表示)
STANDARD:月額800円
→機能
・標準電話機能
(音声通話、ビデオ通話、チャット)
・G suite / MS O365 連携
・ボイスメールテキスト化
PRO:月額1300円
ENTERPRICE:月額1800円
MiiTel
特徴
- 全ての内容の自動文字起こしと録音によって、電話内容の可視化。
- 会話内容をAIが解析し、複数の観点から定量的に評価。よって、セルフコーチングの実現。
- PCとヘッドセット、ネット環境が整えば、場所を問わず電話業務可能。
料金
初期費用0円
月額5980円/1アカウント(税抜)
詳しい料金プランを知りたい方は、下記のURLからお問い合わせへ
https://miitel.revcomm.co.jp/document-request/
最大3ヶ月無償提供実施中
Arcstar Smart PBX
特徴
- 1,000名以下の中堅や中小規模向け。
- 複数の回線サービスを組み合わせることができ、他アプリケーションとの連携にも定評あり。特にWeb連絡帳アプリの「連絡とれるくん」との連携が特長。
料金
初期費用:10,000円
月額費用
契約基本料金:5,000円
1アカウント:500円
2ヶ月無料キャンペーン/トライアル実施中
BIZTEL
特徴
コールセンター業務を支えるサービスも取り扱っているため、最短5営業日でコールセンターの開設ができる。
料金
座席課金
初期費用:50,000円/席
月間利用料:15,000円/席
【ライトプラン】
例1 10アカウントの場合
月額利用料:90,500円
1アカウントあたり/9,500円
初期費用:283,000円
【スタンダード30プラン】
例2 30アカウントの場合
月額利用料:90,500円
1アカウントあたり/9,500円
初期費用:283,000円
トビラフォンCloud
特徴
通話録音の内容や顧客のメールアドレスなど、あらゆる顧客情報がクラウド上に一元化されるため、情報の共有が自動で行われる
料金
基本セット初期費用:30,000円
基本セット月額費用:3,000円/セット+通話料
【セット内容】
外線電話番号数:2番号
外線同時通話数:2ch
内線番号数(利用端末数):5番号
共有電話帳登録件数:2,500件
拒否電話番号登録件数:2,500件
通話録音時間:約100時間
Genesys Cloud
特徴
顧客満足度・従業員満足度向上に向けたサポート機能が充実。
料金
Genesys Cloud1プラン
月額9000円
インバウンドおよびアウトバウンド通話に特化
Genesys Cloud2プラン
月額13,200円
Genesys Cloud1の機能に加え、メールやチャットなどカスタマーエンゲージメントを上げるためのサポート機能が追加
Genesys Cloud3プラン
月額16,800円
Genesys Cloud2の機能に加え、SMSおよびメッセージングアプリのルーティン化や稼働者のエンゲージメント向上サポート機能が追加
まとめ
以上、「クラウドPBX比較6社 | 初めての導入でも、ミスマッチを起こさない選び方」いかがだったでしょうか?
クラウドPBXの導入によって、コロナによる働き方の変化にも柔軟に対応して売り上げを伸ばしていきましょう。