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2021.10.29

私はデータサイエンスで収入を3倍にした。その方法を公開。

著者のNatassha Selvaraj氏は、マレーシアの名門私立大学テイラーズ大学でデータサイエンスとコンピュータサイエンスの学位を取得後、現在は東南アジアに複数の支社があるAIコンサルティング会社ADAでシニアコンサルタントを務めています(詳しい経歴は同氏のLinkedInページを参照)。同氏が今年6月にMediumに投稿した記事『私はデータサイエンスで収入を3倍にした。その方法を公開。』では、コロナ禍によってどん底の生活に転落してからデータサイエンティストとして活躍して収入を3倍に増やした経緯が綴られています。
コロナ禍が始まった当時、まだ大学生だった同氏はマレーシア全土がロックダウンされたために、家庭教師のアルバイトも大学への通学もできなくなってしまいました。収入が激減するなか、同氏はロックダウンのおかげで自由な時間ができたのでデータサイエンティストになるための独学を始めました。
データサイエンスの独学で必要最低限の知識とスキルを習得した後、同氏はデータサイエンティストになるために以下のような4つの活動を行いました。

データサイエンティストになるための4つの活動

  • インターンとして業界に参入:インターンとしてデータサイエンス業務に携わった。業務を通してコミュニケーション能力を磨いた
  • ブログ記事の執筆:自分が学んだ内容をまとめる趣味的な記事から始めたが、次第にデータサイエンティスト志望者や業界から注目されるようになり、記事閲覧から生じる不労収入が得られるようになった。
  • アフェリエイト・マーケティング:MediumやLinkedInを介して受講したデータサイエンスに関する講座にアフェリエイトのリンクを貼って、わずかながらも収入を得られるようにした。
  • ギグワーク:データサイエンスに関するギグワークが大量にあることに気づき、それらを請け負うようになった。そうした業務には、機械学習プロジェクトやデータサイエンスに関する記事執筆が含まれていた。

以上の活動を経て、Selvaraj氏はデータサイエンティストとしてフルタイムで働くかたわら副業も行うようになった結果、どん底の生活から収入を3倍に増やしたのでした。
もっとも、現在の成功があるのはアルバイトも通学もできなくなって生じた自由な時間があったからであり、こうした時間ができたのは「最高の出来事」だった、と同氏は回顧しています。

なお、以下の記事本文はNatassha Selvaraj氏に直接コンタクトをとり、翻訳許可を頂いたうえで翻訳したものです。また、翻訳記事の内容は同氏の見解であり、特定の国や地域ならびに組織や団体を代表するものではなく、翻訳者およびAINOW編集部の主義主張を表明したものでもありません。

画像出典:UnsplashHeadwayより

1年以上前、私はコロナ禍のために仕事を失った。このことは不幸中の幸いだった。

ちょうど1年前、私は勉強しながら家庭教師のアルバイトをしていた。

このあいだ私の収入は最低賃金をわずかに上回る程度で、食費やガソリン代などの経費を賄うのに十分なだけだった。

私はパンデミックの際に仕事を失い、全国的なロックダウンが解除されてからでないと家庭教師に復帰できないと言われた。

そう言われた後、私は突然、自分に自由な時間がたくさんあることに気づいた。もはや大学の授業を受ける必要がなくなったのだ。そして、仕事もなくなった。

これを機に、データサイエンスを独学で学んだ。

そして、学んだデータサイエンスの知識を活かして複数の収入源を作ることで、わずか1年余りで給料を3倍にできたのだ。

収入を3倍にした方法:

1.データサイエンスの仕事

私はデータサイエンスのインターンシップに何とか参加し、それがフルタイムの仕事のオファーに変わった(※訳註1)。

(※訳註1)Selvaraj氏が2020年6月にMediumに投稿した記事『仕事を得られるデータサイエンスプロジェクト』によると、同氏はデータサイエンスの学位取得前にアジア最大の電気通信会社にインターンとして採用された。採用の決め手となったのは、自主的に取り組んだデータサイエンスプロジェクトのポートフォリオであった。
自主的に取り組むデータサイエンスプロジェクトの重要性については、AINOW翻訳記事『僭越ながら、オンライン講座はあなたをデータサイエンティストにしないだろう』も参照。

データサイエンスのフルタイムの仕事に就くことのメリットは2つある。

(1つめは)データサイエンス業務から得られる報酬は、私の収入の大部分を占めるものではないが、安定しているので気に入っている。

そして、(2つめは)毎日新しいことを学ぶことだ。さまざまなチームにいる人と話す際のコミュニケーションスキルを磨いたり、大規模データセットが使えるように機械学習モデルを構築して拡張したり、カスタマージャーニーを改善するためのさまざまな手法を考えたりしている。

この仕事のいちばんの魅力は、フリーランスと違って担当するプロジェクトを選べないことだ。

選択の余地がないので、たとえやり方がわからなくても1日か2日のうちに学ぶか、プロジェクトをやり遂げるしかない。

ほとんどの場合タスクを完了させて、私は何か新しいことを学んで帰って来る。

また、内向的な性格の私は、人とのコミュニケーションやチームミーティングでの発表が苦手だった。

データサイエンティストとしての仕事ではモデルのインサイトを提示したり、クライアントからビジネス要件を収集したりすることが多いので、コミュニケーションが苦手であっても業務を遂行する以外の選択の余地はなかった。

しかしそのおかげで、この1年でコミュニケーション能力が飛躍的に向上した。

2.データサイエンスのブログ

空き時間(たいていは夜か週末)には、データサイエンスのための執筆活動を行っている(※訳註2)。

(※訳註2)Selvaraj氏が執筆したデータサイエンスに関する記事は、同氏のMedium記事一覧ページで閲覧できる。だいたい月に3~4本程度投稿している。

最初は自分のポートフォリオを強化するために、自分が関わったプロジェクトの記事を書くことから始めた。

私は創作することが好きで、私の記事はデータサイエンティストになるという自分の旅を他人と共有する手段になっていた。記事を書き始めた当時は一緒に勉強する仲間もなく、私のようにデータサイエンスに興味を抱く人もいなかった。

自分の進歩を記録して、自分と同じような目標を抱く同志がいるコミュニティにつながるために私は記事を書いた。

そうして記事を書いているうちに、私の記事は私と同じようにデータサイエンティストになる旅の途上にいる人たちに付加価値をもたらすものだと気づいた。

さらに記事を書いていたら、最初は趣味で始めたものが収入につながるようになった。

自分の経験を書いてネットに掲載するだけで、不労収入を得られるようになったのだ。

現在ではMediumでテクノロジー人工知能のトップライターとして活躍しているが、これは私が想像していた以上のことだった。

3.アフィリエイト・マーケティング

独学でデータサイエンスを学び始めてからは、MediumやLinkedInで受講している講座のリンクを共有していた。

しかし、アフィリエイトに出会ったのはごく最近のことだ。

アフィリエイト・マーケティングでは、自分が楽しんだ講座を他の人と共有できる。仮にあなたが共有した講座のリンクを他の人がクリックすると、その人が支払うコース料金のわずかな割合が得られる。

私はまだアフィリエイトで多くの収入を得ていないが、それは主に宣伝する講座を厳選しているからだ。

私は自分が宣伝するコースをほとんどすべて受講しており、残っている未受講の内容についても徹底的に調べてまとめた。

そんなわけでアフェリエイトはとても小さな収入源だが、それでもこのリストに加えている。

4.フリーランス

去年、私はオンラインでお金を稼ぐ方法を探していた。

新しい収入源がどうしても必要だったのでFiverrやUpworkなどのサイトを調査しながら、何かギグワークを引き受けられないかと考えていた(※訳註3)。

(※訳註3)Fiverrとは、2010年にイスラエルで創業されたギグワーク仲介プラットフォーム。2019年にはニューヨーク証券取引所に上場した。Upworkとは、1998年にアメリカで創業されたフリーランスプラットフォーム。2017年には1,200万人を超えるフリーランサーと500万人のクライアントが利用登録し、2018年に新規株式公開を行った。

しかし、これらのプラットフォームは競争が激しく、私はこれらのサイトのどのカテゴリーにも当てはまらないように感じた。

データサイエンスを学んだ後、フリーランスのデータサイエンティストにはかなり大きな市場があることに気づいた。

世の中にはデータサイエンスチーム全体を必要とせず、契約ベースで人を雇ってモデルの構築や実装を自社のために行っている企業がたくさんある。

現在、私はクライアントのために単発の機械学習プロジェクトに取り組んでいるが、そのプロジェクトから多くのことを学んでいる。

また、出版社や技術系サイトからフリーランスでデータサイエンスの記事を書いてほしいというオファーもある。

私のクライアントはすべて、私の記事やLinkedInへの投稿を読んで連絡をくれた。だからこそ、Mediumでデータサイエンスの記事を書き、ソーシャルメディアのフォロワーを増やすことは素晴らしいアイデアなのだ。

また最近では、データサイエンスを学ぼうとしている人や業界に参入しようとしている人を対象としたコンサルテーションセッションを提供するようになり、これも私の収入源のひとつとなっている(※訳註4)。繰り返しになるが、クライアントのほとんどは私のLinkedInプロフィールとMediumの記事をきっかけとして獲得している。

(※訳註4)専門家に相談したいクライアントと専門家をマッチングさせるサービスを提供するDDIChatには、Selvaraj氏の相談を申し込むページがある。そのページには、以下のような紹介文が掲載されている。

修士号を持たず、未経験でデータサイエンスの仕事に就くのは難しいですが、不可能ではありません。

データ業界の初心者でさまざまなキャリアの選択肢に戸惑っている方、データサイエンスの学習をどのように始めればよいかわからない方、データサイエンスの仕事に就きたいと考えている方は、私とのDDIChatセッションを予約できます。

ちなみに、Selvaraj氏の相談に要する費用は30分当たり30ドルである。

(※訳註5)フリーランスでデータサイエンス業務を請け負うことに関しては、AINOW翻訳記事『フリーランスのデータサイエンティストとしてできる7つのタイプのギグワーク』を参照。

・・・

結論

コロナ禍により家庭教師の仕事を失ったことは、私にとって最高の出来事の1つだった。

私は、自分が将来何をすべきかを知らずに長い間立ち往生していたことに気づいていた。そんな時に仕事を失ったことで、内省し、学び、自分が本当にやりたいことを決めるための自由な時間を得られた。

もちろん、長いあいだ無職でも生き延びて、実際にデータサイエンティストになるために必要なスキルを学ぶ機会に恵まれたことは幸運だった。

コードの書き方を学び磨いたのは、これまでの人生で最高の決断のひとつだったのだ。

・・・

今回の記事は以上です。記事をお読み頂き、ありがとうございます。

知識への投資は最高の利益をもたらす ― ベンジャミン・フランクリン


原文
『I tripled my income with data science. Here’s how.』

著者
Natassha Selvaraj

翻訳
吉本幸記(フリーライター、JDLA Deep Learning for GENERAL 2019 #1取得)

編集
おざけん

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