HOME/ AINOW編集部 /業界別DX推進状況|成功事例、メリット、これから伸びる企業とは
2021.12.07

業界別DX推進状況|成功事例、メリット、これから伸びる企業とは

最終更新日:

どの業界がどのようなDX推進を行っているのか気になる方が多いでしょう。

DX推進により大きな変化を遂げれば遂げるほど、業界のレベルが上がっていきます。そのため、同じ業界の競合企業と戦うには、DX推進をないがしろにできません。

今回の記事では、DX推進状況を用いてDX推進に向いてる業界、向いてない業界などについて詳しく紹介します。

業界ごとのDX推進状況

多くの業界がDX推進に取り組んでおり、業界ごとにDX推進状況は異なります。DXに向いている企業と不向きな企業が存在するのです。

DXが進んでいる企業は競合から一目置かれます。計画的にDXに取り組み、競合と差をつけましょう。

これから、DXを推進する業界を企業別で紹介します。

▶︎《初心者必読》DXの目的についてはこちらの記事で詳しく解説しています>>

業界別DX事例

今回紹介する事例は、以下の5つです。

  1. テレビ業界|TBS
  2. 化粧品業界|ロレアル
  3. ファッション業界|FAST RETAILING
  4. 公務員|東京都庁
  5. 製造業界|FUJIFILM

①テレビ業界|TBS

TBSでは、既存のコンテンツビジネスをIT化することで最大限に収益を上げるDXビジネスを掲げています。

放送には「枠」があり、視聴できる時間帯にも放送尺にも制約があります。一方で、配信は“時間”、“場所”、“デバイス”の制約を全て取り除いたところで楽しめます。

配信サービスは、そのような面で無限の可能性を秘めており、アイデアひとつで新しいことにチャレンジすることができるフィールドを作り上げました。

具体的には、ドラマ放送直後にTBSの関連配信サービスであるTVerなどで配信を行っています。また、Paravi(パラビ)では、地上波放送にはないディレクターズカット版が見られるなど、ドラマについて深く知れるようなコンテンツが配信されています。

参考:DX Business DXビジネス

②化粧品業界|ロレアル

UX(User Experience、顧客体験)におけるオンラインとオフラインの境界がなくなりつつあります。日本ロレアルは、そういった顧客の進化にいち早く着目し、現在ではオンラインでも充実したブランド体験を提供できるようになっています。

ロレアルでは、商品の色味を試せるバーチャルトライオンシステムや、eBA(eビューティーアドバイザー、オンライン上でカウンセリングサービスを行う美容部員)を導入したことにより、化粧品のトライアルや美容部員への相談など、実際に店舗に行かなければ体験できなかったことが、デジタルでも体験できるようになりました。

参考:世界トップブランドが推進してきたDX、その未来を創る人材に期待されることを探る

③ファッション業界|FAST RETAILING

ファーストリテイリングは、最新テクノロジーへの大型投資を進め、ITの力で販売スタッフの働き方を変革しています。

ファーストリテイリングでは、買い物の仕方が少しずつ変化しています。

まず、セルフレジを増やして人件費を削減をしました。次に、スタッフに在庫確認を依頼すると手元のデバイスで素早く検索し、正確にお客様に接すること可能にしたのです。

参考:デジタルの力で世界中のお客様の購買体験と13万人のスタッフの働き方を変える

④公務員|東京都庁

新型コロナウイルス感染症との戦いは、デジタルトランスフォーメーションの遅れなどの日本が抱える社会の構造的な課題を顕著に映し出しています。

東京都庁は、DXの推進を梃子として制度や仕組みの根本まで遡った「都政の構造改革」を強力に推進し、都政のQOS(Quality of Service:ネット上で提供するサービスの品質)を向上させることで、都民のQOL(Quality of life:生活の質)を高め、誰もが安全・安心で幸せを享受できる社会を実現します。

また、2025年度から「デジタルガバメント・都庁」の基盤構築を目標とし、現在の仕事の進め方や職員自身、都庁の組織を大胆に変革させます。そして、2040年代には東京の姿「ビジョン」の完成を目指しています。

参考:構造改革の推進

⑤製造業界|FUJIFILM

FUJIFILMは、OCRやRPAの導入支援などのテクノロジーを用いて、社内の紙を扱う業務や業務プロセスをデジタル化することで、DXの推進を支援しています。作業に特化した既成のツールを使えば、自社によるRPAの開発負担は大幅に軽減できます。

また、RPAを使ってタスク単位で自動化するよりも、より本質的な業務プロセス自体の改善につなげることも可能になります。こうしたアプローチを実践するのが、複合機と文書管理ソリューションのリーディング企業である富士フイルムビジネスイノベーション株式会社なのです。

参考:デジタルトランスフォーメーション(DX)

DX成功事例

ここで紹介するDX成功事例は「メルカリ」と「NETFLIX」の2つっです。

①メルカリ

メルカリが台頭する以前から、インターネット上にネットオークションサービスが存在し、新しい形のフリーマーケットとして多くの人に利用されていました。

しかし、メルカリはオークションとは少し違う新たなジャンルを作りました。メルカリではスマホ決済サービスを利用することが可能で、手軽に出品、落札できます。

現在、メルカリは月間利用者数が2000万人を突破するほど成長しました。

参照:第6回 DX考察 ~メルカリはなぜ成功したのか?

②NETFLIX

今や知らない人はいないNETFLIXでは、動画配信サービスを行っています。既存ビジネスを壊すコンセプトでスタートしたNETFLIXは4度のDX化により確立されました。

1度目のDX化では、来店型ビデオレンタルから郵送型DVDレンタルに変化を起こし、その後、NETFLIXは将来を見据え、独自のプラットフォームを構築しました。

動画配信サービスという新たなビジネスモデを確立し、大きく変化を遂げ続けています。

参考:NETFLIXは4度のDXで頂に立つ 1

▶︎DXの成功事例はこちらの記事で30個まとめて詳しく解説しています>>

部署別で考えるDX

会社には、部署が存在します。開発、営業、広報、総務、人事、経理部署があります。これらの部署でどのようなDXが行われているのか紹介します。

  • 開発部門

DX化により紙の使用量を減らし、業務を効率的に行えるよう従来から変化を遂げています。

  • 営業部門

新型コロナウイルスによる弊害を生かして、リモートワークやオンライン会議の導入が強まっています。

  • 広報部門

新型コロナウイルス蔓延以降、オンラインでのコミュニティーが大切になりました。しかし、広報部門はアナログな業務が多くあり、DX化しづらいと言われています。

  • 総務部門

広報部同様、アナログな作業が多く、DX化が難しくなっています。

  • 経理部門

働き方改革や新型コロナウイルスにより、経営環境にも変化が起こり、経営スタイルが変わっています。DX推進を行い、新しいテクノロジーの自動化と意思決定力の強化を図ります。

常に最適なシステム環境を維持することに着目してDX化を進めているのです。

DXが進んでいない業界

テクノロジー系やIT業界、製造業、広告やマーケティング業界ではDX化が進んでいます。他にも、医療、自動車業など、DXを推進している業界はきりがありません。

一方で、DXを対応できる業界と対応できない業界も存在します。現時点であまりDXが進んでいない業界は、DX推進に向いてない業界の可能性があります。

DX推進を行える業界は限られているのです。

DXに向かない業界

DXに向かない業界は、ヘルスケアや飲食、小売、人材派遣などの業界だと言われています。主に肉体労働は、DX推進で解決ができないためDXを業界で推進するには不向きです。

建設業が例に挙げられます。建設業でDX推進をすると、効率的に仕事を進められるメリットがあります。

しかし、1番の問題点である肉体労働は避けられません。また、建設業界では熟練のノウハウが大切とされています。

このように、労働全てをDX化するのは不可能です。そのため、仕事内容上DXを取り入れることができる業界とDXが向かない業界があり、DXが向かない業界はDX推進が遅れている傾向にあります。

DX推進が行われる業界とは

DX推進が行われている業界は、ネット業界です。ネット企業とは、インターネットのみで商材を販売している企業です。

引用:富士通グローバルデジタルトランスフォーメーション調査レポート2019

DX推進を行う業界が注目される理由

DX推進に取り組む業界が注目される理由は、2025年の壁です。2025年の壁とは、日本企業の基盤となっていた既存システムが複雑化・老朽化・ブラックボックス化していき、既存システムが残存した場合に想定される国際競争への遅れや日本経済の停滞が起きてしまう現象です。

このまま日本がデジタル化を進めなければ、国際競争に負けてしまい最大で年間12兆円もの損失がでると予想されています。しかし、このレポートには、もしDXが実現できれば2025~2030年に実質GDP130兆円超の押し上げができるとも述べられています。

このように企業側にDX推進が迫られているのです。また、DXが注目されている中で成果を上げれば、DX推進を行う業界としても注目されます。

▶︎2025年の壁についてこちらの記事で解説しています>>

DX業界へ転職するには

DXが推進される業界に転職するにはどのようなスキルを身に着け、どのような業界へ進めばよいか紹介します。

必要なスキル

DXを推進していく上では、基礎的なIT知識からデータの重要性の理解、UI・UX志向などさまざまなスキルが必要です。特に以下のスキルを身につければDX業界で活躍できるでしょう。

  • IT関連の基礎知識
  • データの扱い方、活用法
  • UI・UX志向
  • プロジェクトマネジメント

▶DX人材に必要なスキルついてはこちらの記事で詳しく解説しています>>

DXが進んでいる業界|IT業界

DXが推進されている業界はIT業界です。DXに関心がある、推進したい場合はIT業界が良いでしょう。

しかし、DXは単なるIT化ではなく、IT化などテクノロジーを使用してビジネスモデルを切り替え価値あるサービスを提供であることに注意しましょう。

IT業界ランキング

会社四季報オンライン編集部は、最高益更新が期待できるDX関連銘柄をランキング形式でまとめました。『会社四季報』2021年2集(春号)の記事欄に「DX」の記載がある銘柄を抽出し、過去最高益に対する今期予想当期純利益の更新額(最高益と予想額の差額)の大きい順にリスト化しています。


引用:「最高益の更新が期待できるDX銘柄」ランキングTOP20自社で「DX」、他社に「DX」の好調企業会社四季報オンライン編集部

業界ごとのDX推進状況を把握しましょう

今回はDXが推進されている業界や推進されていない業界について紹介しました。業界の中で生き残るためには、DX推進が必須となる時代です。

まずは同じ業界の企業がどの程度DX推進に取り組んでいるのか実態を知り、戦略をたてましょう。

▶︎DXの進め方|参考にしたい3つの成功事例や推進のポイントについてこちらで紹介しています>>

無料メールマガジン登録

週1回、注目のAIニュースやイベント情報を
編集部がピックアップしてお届けしています。

こちらの規約にご同意のうえチェックしてください。

規約に同意する

あなたにおすすめの記事

生成AIで“ウラから”イノベーションを|学生起業家が描く、AIを活用した未来

特許技術×AIでFAQを次のステージへ|Helpfeel

GPUの革新からAI時代の主役へ|NVIDIA

あなたにおすすめの記事

生成AIで“ウラから”イノベーションを|学生起業家が描く、AIを活用した未来

特許技術×AIでFAQを次のステージへ|Helpfeel

GPUの革新からAI時代の主役へ|NVIDIA