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2021.12.09

DX criteria|概要から評価基準・結果の活用方法まで解説

最終更新日:

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企業のDXがどれだけ推進できているのか、これからどのように推進していけばよいのか気になりませんか?

DX criteriaは企業がどれくらいDXが推進しているのか現状把握ができ、これからのDX推進における行動指針の決定に役立つ評価システムです。

DX criteriaは、以下のような項目に活かせます。

  • 自社のDX進捗度の簡易的なアセスメント
  • 担当マネージャによるチームとシステムごとの詳細なアセスメント
  • 外部パートナーとのコミュニケーション

今回は、DX criteriaの概要や事例からDX criteriaの結果を活かしたDX推進方法を紹介します。

DX 評価基準となるDX criteriaとは・DX基準簡易診断を利用するメリット

DX Criteriaは、DX基準とも認識されており、企業のデジタル化とソフトウェア活用のために、無料で自社のDXにおける現状を診断できる評価システムで、日本CTO協会が監修・編纂しています。企業のDX推進がどれだけ進んでいるのか判断でき、DX推進の課題や強みが見つかるというメリットがあります。

▶︎《初心者必読》DXの目的についてはこちらの記事で詳しく解説しています>>

DX criteriaのcriteriaは「判断」を意味する

DX criteriaのcriteriaはクライテリアと読み、クライテリアとは、判断を意味します。

DX criteriaの概要

DX criteriaとは、5つのテーマ・8つのカテゴリ・8つの項目で全320個のチェック構造を持った評価システムです。

DX criteriaには5つのテーマがある

DX criteriaは、5つのテーマに分けられます。

  1. チーム
  2. システム
  3. データ駆動
  4. デザイン思考
  5. コーポレート

それぞれ解説します。

  • チーム

チーム構成と権限

システム開発チームが素早く仮説を検証するには、十分に権限委譲された小さなチームであることが重要です。また、経験主義的・仮説検証的に不確実な世界と向き合っていく文化を持つこともとても重要になります。

問題や課題を相互に言いやすく、解決していけるという確信が持てる人間関係の構築と事実に基づいた観察とふりかえりが強い開発チームを作り出します。

引用:https://dxcriteria.cto-a.org/50c8f46047514303900ec17db30f80b6

  • システム

ソフトウェアをシンプルに保ち、ビジネス上の様々な要求に応えやすくするには、開発者の活動を支援する自動化やアーキテクチャ設計(コンピュータ システムの設計)への投資が必要不可欠です。

ですが、目に見える機能と異なり、ソフトウェアの中身に宿る品質への投資は経営者やエンジニアでないものには理解されにくくなります。目に見えない投資について、「見える化」をしながら改善がなされているかが重要な視点です。

引用:https://dxcriteria.cto-a.org/e523e4962df646818f5455ace9db85a9

  • データ駆動

「データの世紀」と呼ばれるように、企業の競争戦略にとってデータの利活用は必要不可欠なものです。しかし、そもそもデータの取得ができていなかったり、データのリテラシーが低くうまく経営に行かせないことも多くあります。

また、機械学習やデータサイエンスの知見を利用したアプリケーションには、それを支えるビッグデータ処理の仕組みが合わせて必要になります。

引用:https://dxcriteria.cto-a.org/d44c9631ebfb4c8f8ff1ae69361dfa65

  • デザイン思考

デザイン思考は、大胆なイノベーションを創出するためのアプローチです。自社のビジネス都合によるものの考え方から一時的に逃れ、利用者との共感と価値、そして概念的な仮説構築などを行います。この際にプロトタイピングやユーザビリティテストを通じて仮説の正確性を徐々に確かめていきます。

このようなプロセスでは、新規の事業創出をリードしていくプロダクトマネージャーやUI/UXデザイナーはソフトウェアエンジニア・データサイエンティストと並んで、重要な職能人材です。

引用:https://dxcriteria.cto-a.org/78e66ce7b19b49b2bb93b87307529de7

  • コーポレート

企業のデジタル化には、デジタル人材にとって活躍しやすく、既存の事業人材との共創とイノベーションを引き起こすための環境が必要不可欠です。

そのため、「風通しの良い組織」「開発者にとっての生産性が高い労働環境」「キャリアや自己実現を促進する仕組みや制度」が重要になります。これらを推進していくためには経営陣のデジタル理解への努力と人材を巻き込んでいくためのコミットメントが何よりの原動力です。

引用:https://dxcriteria.cto-a.org/750ef97cecd2453d9104b2fae6a64ae3

DX Criteria簡易診断

DX Criteriaの簡易版として、DX Criteria簡易診断があります。こちらも無料ででき、簡易診断は10分を目安に30項目を答えるだけで各テーマの偏差値を推定できます。

DX criteriaは日本CTO協会が主催

日本CTO協会は、日本を世界最高水準の技術力国家にすることを目標として、2019年9月に設立しました。

主な活動は「DX企業の基準作成」「調査・レポート」「コミュニティ運営」「政策提言」です。

先端企業CTO経験者の知見を集積して社会に還元し、デジタル技術を通じたビジネス革新と優れた開発者の生産的な環境を構築することで、より豊かな日本社会の実現を目指します。

引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000081310.html

DX criteriaの診断方法3ステップ

DX criteriaの診断方法①アセスメントシートで診断

ここからシートを使用する際はすべて、コピーして使用しましょう。アセスメントシートにあるあてはまるチェック項目にチェックをいれます。

DX criteriaの診断方法②可視化シートで結果分析

可視化シートでは、以下の項目が見られます。

  • 得点
  • 偏差値
  • レイティング
  • 分類グラフ

DX criteriaの診断方法③過去アセスメント変換シートで過去の評価と比較

過去アセスメント変換シートでは過去のアセスメントシートの結果と比較できます。

Excel版

DX criteriaのExcel版はこちらです。

DX criteria|評価の仕組み

DX criteriaにある1つのカテゴリの中には、全部で8問あり、「はい/Yes」が1点、「いいえ/No」が0点の8点満点で構成されています。ただし、アンチパターンのみ、評価が逆転します。

「はい、でも・・」「いいえ、でも・・」といった状態は0.5点換算され、はい/Yes」が1点、でも/But」が1点、「いいえ/No」が0点となります。

DX criteriaに費用は必要?

DX Criteriaは無料で診断できます。

DX criteriaを導入した事例

富士通のサイバーフィジカル融合基盤プロジェクトがDX criteriaを導入した事例を紹介します。

導入のきっかけ

部署でDXを実現するために何をしたら良いかをずっと考えていました。偶然、興味のあった勉強会で紹介されたことをきっかけに、DX Criteriaを知り、アセスメント項目をみて、必要だと強く感じ、実施してみました。

DX criteriaの使い方

週に1回2時間程度、チームメンバー全員で議論しました。よく分からない項目や参加者だけでは答えられそうにない項目は、点数が入らないようにNoで回答(アンチパターンならYes)して、あくまで内部で何が抜けていて、何をやらないといけないのかを明確にするために実施しました。

2つのチームで違う進め方をしました。

1つ目は社内ツールを開発しているチームで、2019年度下期に立ち上がったチームです。業務フローの自動化をメインにSREチームとプロジェクト内の参加希望者で構成されています。主なお客様は自分たち(研究員)です。こちらのチームは、自由参加ということもあり、日頃から活発な議論が行われてるので、研究員が集まってその場で議論して回答する形式を取りました。

もう1つのチームは、弊社から出している観光アプリ「たびしるべ」の推薦エンジンを開発しているチームで、2018年度に立ち上がったチームです。研究員がアルゴリズム、データ基盤、クラウド展開、クラウアントアプリなどを数名で担当しています。主なお客様は事業部、その先の観光協会、さらにはコンシューマユーザです。こちらのチームは、個人が担当を持っていることもあり、担当外のことについてはあまり口出ししない感じだったため、その場の雰囲気に流されることなく自分の意見が言えるよう事前に個人でアセスメントを実施し、集まったタイミングで議論して回答する形式を取りました。

また、担当だけでなく、それぞれのチームを担当しているマネージャにも可能な限り議論に参加してもらいました。

導入の結果

チームメンバー全員で行ったため想像以上に時間がかかりました。事前に個人で実施する場合、意見の食い違いが生じてしまい議論するとどうしても時間がかかってしまいました。

一方で、普段の業務では、なんとなく推測してやっていたり、言わなくてもわかるだろう、で進めていたことを、改めて、言語化して、みんなで考え直す良いきっかけになりました。

DX Criteriaには点数のみに着目することなく、現状を把握するのに使用すべきと注意書きがしてあります。アセスメントが完了したのちに、改善すべき項目を1人3つあげを議論しました。

すぐに着手可能なものから、時間がかかるものに分け、改善策を取ることにしました。また、ふりかえり習慣が0点だったことから、ピックアップした改善策を実施できているか、定期的に振り返る時間を設けるようにしました。詳細は割愛しますが、どういうツールを使って、どう実施すべきかまで落とし込んで実施できる状態になるまで議論しました。

参考:https://blog.fltech.dev/entry/2020/08/24/dx-criteria-202002

▶︎DXの成功事例はこちらの記事で30個まとめて詳しく解説しています>>

DX criteriaの結果を活かしたDX推進方法

DX criteriaで診断しただけでは、DX推進に繋がりません。ここではDX criteriaの診断結果を活かす方法を紹介します。

可視化シート

DX criteriaのアセスメントシートの結果を可視化できるシートがあるため、診断後に見てみましょう。

各テーマの以下の項目が表示されます。

  • 得点
  • 偏差値
  • レイティング
  • 分類グラフ

プロダクトマネジメントクライテリアの活用も必見

DX criteriaのみならず、DX推進にあたり、プロダクトマネジメントクライテリアも必見です。

プロダクトマネジメントクライテリアとは

プロダクトマネジメントを体系化したクライテリアです。企業がプロダクトを成功に導くために必要な要素を多角的かつ具体的に記載してあります。対象はプロダクトマネージャー個人ではなくプロダクトを取り巻くチームとし、プロダクトマネジメント全体をスコープにしています。

引用:https://productmanagement-criteria.com/

特設サイトから無料で閲覧・利用でき、notionで利用可能なチェックリストもあります。

プロダクトマネジメントクライテリアの使い方

2つのテーマ、5つのカテゴリに紐づく、各々5個、つまり合計25個のチェックリストからなります。プロダクトチームとして以下の項目を満たしているか、DX criteriaと同様にチェックします。

DX criteriaを活用してDXを推進しよう

今回の記事では、DX Criteriaについて紹介しました。DX Criteriaの結果は活用しなければ、DX推進は達成できません。以下の記事を参照して、DXを推進しましょう。

▶︎DXの進め方|参考にしたい3つの成功事例や推進のポイントについてこちらで紹介しています>>

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