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ディープラーニング開発の多くはPythonで実装されており、さまざまなサービスや製品を生み出しています。ではなぜ、ディープラーニングの開発にPythonが利用されているのかをご存じですか?
本記事では、ディープラーニングにPythonが利用される理由からPythonを用いたディープラーニングでできること、ライブラリやおすすめ勉強法を紹介しています。
目次
ディープラーニングにPythonが適している3つの理由
ディープラーニングにはPythonが適していると言われています。
ではなぜ、ディープラーニングにPythonが適しているのでしょうか。理由として、以下の3つが挙げられます。
それぞれ解説していきます。
①充実したライブラリ
Pythonはディープラーニングに多く活用されており、0からコードを書くのではなく、ディープラーニング用のライブラリがあります。
- Open CV:画像や動画を処理するうライブラリ
- Numpy:数値計算を行うライブラリ
- Chainer:自然言語処理、音声処理のライブラリ
- scikit-learn:人口知能ライブラリ
- Jupyter Notebook:データ分析ライブラリ
これらのライブラリを活用することで他の言語で開発するよりも、早く実装できます。
▶機械学習ライブラリを一挙紹介!|初心者におすすめのライブラリ5選>>
②CやC++のプログラムを呼び出せる
データを処理するプログラムでは時間短縮が重要になり、その処理のところだけをC,C++で書いて呼び出すことが可能です。
③情報が多い
ディープラーニングに多く使われていることもあり、エラーやわからないことが起こった時は、調べることで解決が可能になります。
また、海外でのディープラーニング実装もPythonが多いため、情報も多くなっています。
Python以外の言語でもディープラーニングは実装できる?
Python以外の言語でもディープラーニングは実装可能です。
上記であげた言語であれば機械学習やAIを開発できます。どうしても、ライブラリの多さといった開発のしやすさはPythonに劣ってしまいますが、システム全体をPython一択で構築することはないとおもうので、適した言語を選んで開発しましょう。
▶AIを開発できる言語5選|おすすめの言語から開発する手順まで解説!>>
Pythonを用いたディープラーニングでできること
Pythonを使い、ディープラーニングを実装させることで、
などが複数のことが可能になります。機械学習を実装するときに使用される言語ということもあり、できることは幅広いですね。
以下のリンクではディープラーニングについて解説しているので、参考までに。
▶ディープラーニングの実用例|できることやサービスについても解説!>>
ディープラーニングのためのPythonサンプルコード
以上のように、Pythonを用いたディープラーニングではさまざまなことができます。
では、実際にサンプルを動かしてみたいという方に向けて、サンプルコードを紹介しているサイトをご紹介します。
参考:Lesson 1 ディープラーニングを始めるための、Python基礎文法入門 – atmarkit
参考:【サンプルコード】Python・KerasでCNN機械学習。自作・自前画像のオリジナルデータセットで画像認識入門 – 子供プログラマー
Pythonを用いたディープラーニングでできないこと
汎用性の高いPythonでもできないことは存在します。
機械学習をするために必要なデータ不足の場合です。いくら高機能のコードやシステムを作ったとしても、データが不足してしまっては、想定外の対応ができなくなってしまいます。
また、抽象的な概念などは理解が難しくうまく機能できません。詳しくは、以下のリンクで説明しているので気になる人はご覧ください。
▶ディープラーニングができること・できないことを紹介!苦手分野は例外処理!>>
おすすめ開発環境5選
開発する環境としては、5つあります。
以下でそれぞれ解説していきます。
PyCharm
PyCharm(パイチャーム)とは、チェコのソフトウェア開発企業であるJetBrains社が開発したPython専用の統合開発環境です。
コード
また日本語など様々な言語に対応しているだけでなく、WindowsやMacにも対応しているため、Pythonを使う上では世界中で最も使われている開発環境の一つです。
Atom
Atom(アトム)は、Microsoft社傘下であるGitHubが開発した開発環境です。
充実したパッケージと呼ばれる拡張機能を利用したカスタマイズ性に長けた開発環境です。
インストール時には必要最低限の機能のみ搭載されています。そのため自分の目的によって必要に応じてカスタマイズできるため、パソコンが重くなることなく自分のやりやすい形で開発することができます。
Anaconda
AnacondaはPythonの実行環境で、データサイエンスに必要とされている各種ツールやライブラリを提供しているプラットフォームになります。
250を超えるデータサイエンスや機械学習のパッケージは自動的にインストールされて、利用者はインストール後にすぐ使えるようになります。
Visual Studio Code
VisualStudioCodeはマイクロソフトが提供している無料で使えるエディタです。
ほぼすべての言語に対応シており、拡張機能を使うことでスムーズにコードをかけるようになります。
このエディタは自由度と拡張性が高いエディタであるため、使っていくうちに作業効率は間違いなく上がります。
Jupyter Notebook
Jupyter Notebookとは、Pythonをブラウザ上で記述から実行までできる開発環境です。
使用できる言語はPythonだけでなく、40以上の言語のサポートがされています。Jupyter Notebookは機械学習などデータ分析に使用されることを想定されているため、データの視覚化などの作業に適している環境です。
ディープラーニングに適したPythonライブラリ7選
それでは、ディープラーニング開発には必須とされている7つのPythonライブラリをご紹介していきます。
以下でそれぞれ紹介していきます。
Numpy
Numpyは、数値計算のためのライブラリで、ベクトルや行列の演算といった数値処理を得意としています。
Numpyの中身はC言語やFortranといった機械語によって実装されているため、大量のデータであっても短時間で処理することが可能で、数値計算を効率的に行いたい場合や多次元行列を用いる演算に適しています。
Pandas
Pandasは、データを構造化し、データ解析の手助けをしてくれるライブラリです。
データを連結・分割したり、データの平均や標準偏差などの統計的特徴を捉えたりすることに向いており、外れ値の処理といったクリーニングの段階で、よく用いられています。
また、Pandasはテーブルデータを見やすく表示することができ、数表や時系列データを扱う場合に利用されます。
tensorflow
TensorFlowは、数値解析やニューラルネットワークに対応したGoogle開発のライブラリです。主要なOSや複数のプログラミング言語に対応しており、汎用性の高さが強みです。
また、TensorFlowは利用者が多いのが特徴で、書籍やネット上の記事など学習教材が豊富に揃っており、はじめてディープラーニングを触ってみたいという人におすすめのライブラリです。
▶機械学習ライブラリ「TensorFlow」とは? 学習方法や他のライブラリとの違いについても解説!>>
Seaborn
Seabornは、代表的な統計データの可視化に特化したライブラリであり、Matplotlibをベースとしています。洗練されたグラフを少ないコード数で作成可能です。
Matplotlib
Matplotlibは、グラフ描画ライブラリです。複雑なデータも、グラフに描出することによって傾向や偏り、特徴を把握できるようになります。グラフの種類や表示のカスタマイズ機能の充実ぶりは圧巻です。
また、Matplotlibを用いることで、見やすいグラフを作成することができます。グラフの図形はもちろん、色や文字など細かなカスタマイズを行うことも可能です。
SciPy
Scipyも代表的な数値計算ライブラリで、Numpyと比べると巨大な構造をしており、機能・用途別のサブパッケージに分かれています。
科学技術計算を広くカバーしているため、統計処理や線形代数、微積分などを取り扱うことが可能です。
Scikit Learn
scikit-learnは、データ分析、データマイニングを得意とするライブラリです。
複雑な前処理を一括で行う関数が多数用意されており、データの標準化や正則化などテクニカルな処理を簡単に行うことが可能です。
おすすめ勉強方法
ディープラーニングを学ぶには、
上記で上げた方法でプログラミングを学習することができます。
では、それぞれ見ていきましょう。
プログラミング学習サイトで学ぶ
プログラミング言語の多くは無料の学習サイトから学ぶことができるため、自分に続けられるか不安な方や初期費用をなるべくかけたくない方、どの様に勉強していけばいいかわからない方などにおすすめの勉強方法です。
Progate
Progateは、140万人(2020年時点)を超えるユーザーが利用している無料プログラミング学習サイトです。
PythonやJavaなどたくさんのプログラミング言語を学ぶことができ、図解化された分かりやすいスライド形式でインプットとして学ぶことができます。その後、アウトプットとして実際に手を動かすアウトプットを行うためコードの書き方としても学習することができます。
paizaラーニング
paizaラーニングは、学習環境は不要で学ぶことができる学習サイトです。
動画視聴の学習スタイルであり、1本3分程度の動画の長さとなっているため忙しい人にもおすすめです。
また、コーティング能力を測るスキルチェック機能があり、コードをより正確に理解することができます。
オンライン講座で学ぶ
独学だけで勉強することに不安を感じる人や、短期間で効率よく勉強したい人などにおすすめです。
Udemy
Udemyは、世界最大級のオンライン学習プラットフォームです。一流の講師陣による有料講座が充実していることに定評があります。動画で隙間時間に勉強できるため、まとまった勉強時間を確保するのが難しい社会人に人気のサービスです。
coursera
courseraは、無料で世界中の大学の講座を受けられるサービスです。特に人気の高い講座は、スタンフォード大学のAndrew Ng教授による「機械学習講座」です。
この講座では、60時間(11週間)で機械学習の基礎からニューラルネットワークの仕組み、その応用まで概観することが可能です。少々内容は高度ですが、AIの理論的な仕組みを余すことなくじっくりと学習できます。
AiDemy
AiDemyでは、個人・法人に向けたAI・機械学習講座を提供しています。Pythonの未経験者であっても、カリキュラムに沿った学習を続けることでAIを用いたデータ分析、Webアプリケーションの実装までを学ぶことができます。
本で学ぶ
Python学習をより本格的にしたい。Pythonの構造やライブラリを詳しく知りたい。などという方には本を用いた勉強をおすすめします。
入門 Python3 第2版
入門 Python3 第2版はPythonの基本文法が完全網羅されており、科学やアート、ビジネスなどといった応用の内容まで充実しているため、文法だけでなくPythonを仕事として活用していくこともできる一冊となっています。
PythonによるAIプログラミング入門
PythonによるAIプログラミング入門では、Pythonを使ってAIプログラミングをするのに必要な知識が網羅されており、AIプログラミングとして最適な入門書です。
様々な人工知能の関連分野を扱いながら、Pythonでよく使われるライブラリの基本的な使い方を解説しています。
Python[完全]入門
Python[完全]入門は、Pythonの文法からアプリ開発の必要な知識まで幅広く扱っており、内容もカラーでわかりやすくまとめられているため、初めてプログラミングに触れる人にとっておすすめの一冊です。
スッキリわかるPython入門
スッキリわかるPython入門は、Pythonの基本的な知識が網羅されているだけでなく、対話形式での文章で失敗例なども紹介されているため、スムーズに学習を進めたい人におすすめの一冊です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、ディープラーニングとPythonの関係性から、Pythonを用いたディープラーニングでできることやおすすめライブラリなどについて見ていきました。
ディープラーニングを開発するにあたって、Pythonの存在は大きく必要不可欠なプログラミング言語です。ディープラーニングにはPythonが重要であるということを認識したうえで、ディープラーニングの勉強を進めていきましょう。