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2022.02.08

AIを開発できる言語5選|おすすめの言語から開発する手順まで解説!

最終更新日:

近年AIブームということで、AIの開発に興味のある人が増えてきたのではないでしょうか。個人でもAIを開発することはできるのか、どの言語でAIを開発可能なのかなど、気になることが多いと思います。

そこで今回の記事では、AIの開発方法や開発言語、学習ステップまで網羅的に開設しています。ぜひ、最後までご覧ください。

AIを開発する流れから、発注するメリット、デメリット、会社の選び方などについては以下の記事でも解説しています。
▶AI開発の疑問を解決!開発の流れから必要なスキル・勉強法まで

そもそもAIとは?

AIとは「Artificial Intelligence」を略した言葉です。AIの定義は、はっきりと定まっておらず、今でも論じられています。

普段使っているGoogle翻訳やIOT家電など、AIを駆使したプロダクトは私たちの身の回りに溢れています。今後もAIの技術が発展・普及していくことで、世の中がさらに便利になっていくことでしょう。

▼AIついて詳しく知りたい方はこちら

AIはプログラミングで開発できる

AIはプログラムによって開発されます。これは個人でも開発することが可能です。

もちろん、会社で組織によって開発されているのが多いですが、プログラミングの知識や開発環境を整えることで小規模なものなら個人でも開発できるのです。

AIエンジニアの需要は右肩上がりであるにも関わらず、人材が不足しています。あらゆる産業においてもデジタル化を進めているため、就職した後に高待遇で働くことができるでしょう。

▶関連記事|AIエンジニアとは?必要なスキル、勉強方法などを解説>>
▶関連記事|機械学習エンジニアの年収はいくら?年代別の年収や海外との違いを解説>>

以下ではAIを開発するにあたり、使えるプログラミング言語を紹介していきます!

AI開発ができるプログラミング言語の選び方

実際の言語の説明をする前に、AI開発をする上でプログラミング言語をどのような基準で選択すれば良いのかを解説します。今回は、5つのポイントに分けて説明します。

開発したいAIが作れる/作りやすいか

まず、開発したいAIがその言語で作りやすいか、などを確認しましょう。作りやすさはフレームワークの多さやライブラリの多さ、習得の難しさで判断できます。

また、開発コミュニティが盛り上がっている言語を勉強することで、困っているときに助けを求められる人が多くなります。

エラーを解決する方法をまとめたブログなど、求めていた情報がネット上で見つかりやすくなるはずです。

マイナーな言語を学習し始めてしまうと、エラーの解決方法を探しても見つからないことがあり、開発時に困ってしまいます。

▶まとめて解説!機械学習・深層学習で使われるフレームワーク7選>>

需要がある言語か

需要がある言語で開発しないと、言語を学習してそれを実際にお仕事を取ることはできません。学習して仕事を取ることを考えている方は、AIの開発案件が取れなかった時のことを考えて、それが汎用性が高いものかを調べておきましょう。

言語によってはAIの開発だけでなく、Webアプリの開発に利用されている言語があるので、それを学習することをおすすめします。

コードの可読性が高いか

次の基準は、コードの読みやすさです。プログラミングの経験が浅い人がコードを読もうと思うと、理解していないと読めない部分があったり、言語の記述方法によって読みづらい場合があります。

コードの記述方式やプログラミングの文法的な難易度が低ければ、読みやすいです。

習得難易度が易しいか

プログラミング経験や知識が浅いと、すべてのソースコードを書いていくことは困難であるため、フレームワークやライブラリが充実している言語を選択すると良いです。

言語を習得するのが難しいと、開発するまでに至らない可能性があるので難易度が低いものが好ましいです。

将来性があるか

長い目で見て、学習すると決めた言語が今後必要とされるのかを判断しなくてはいけません。開発言語が今後あまり利用されなければ、案件の量はある程度まで下がると思われます。

学習を通じて、仕事につなげたいのであれば、しっかりと言語の将来性を見極めましょう。

AIを開発できる言語5選

AIを開発できるおすすめのプログラミング言語は以下の5つです。

  1. Python
  2. R
  3. C++
  4. Julia
  5. C

それぞれ解説していきます。

AI開発ができる言語① Python

Pythonは、今最も人気のあるプログラミング言語だといっても過言ではありません。機械学習のライブラリが圧倒的に充実していることもあり、学習を進めやすい点が特徴です。

また、プログラミング初学者でもコードが読みやすかったり、文法がシンプルだったりすることから、習得難易度がとても低いと言えます。

Pythonは開発コミュニティも盛んであるため、エラーで困ったことがあれば検索して解決することも容易でしょう。

またPythonは、AI開発のみならずWebアプリの開発などにも利用されており、主にWebアプリとAIを組み合わせたサービスを開発したいときによく使用されます。

おすすめ度 5
できること 機械学習、AI開発、データ分析、Webアプリ
習得難易度 高め
将来性 あり

▶3ステップで学ぶPythonによるAI開発 – おすすめの勉強法も紹介!>>

AI開発ができる言語② R

R言語は、AIの開発に向いている言語として有名です。この言語は、主に統計分野で使用されています。Pythonとよく比較されますが、動作の時間はPythonよりも遅いです。

Pythonとは違いWebアプリの開発はできませんが、機械学習や統計に関するプログラムはPythonよりも簡単に記述することが可能です。しかし、汎用性が高くないため、扱うには高い専門知識が必要になります。

おすすめ度 4
できること AI開発
習得難易度 やや低め
将来性 あり

AI開発ができる言語③ C++

C++の特徴は処理速度の速さです。機械語に近い実行ファイルなので、他の言語に比べるとかなり高速に処理が行われます。

ビッグデータやAI学習など大きなデータ処理を扱う場合は、処理速度が業務生産性に大きな影響を及ぼすことがあるため、大規模なプロジェクトでは導入のメリットが大きいと言えるでしょう。

言語習得の難易度は高いですが、需要が減りづらいため学習してもいいですね。また、Pythonと組み合わせるとサービスに組み込める範囲が大きくなります。

合わせてPythonも学習すれば、汎用的なスキルを身につけられます。

おすすめ度 3
できること AI開発、Webアプリ
習得難易度 高め
将来性 あり

▶ビッグデータとは?定義・事例・活用法まで徹底解説>>

AI開発ができる言語④ Julia

Juliaは技術計算が得意な言語です。高度の計算や数値解析水準に対応できることで、注目されつつあります。処理速度はC言語に並ぶほど高速は処理を実行します。

Juliaは2012年に出てきたこともあり、他言語のよいところを取り込んでいます。PythonやR言語もシンプルで使いやすいため、すでにPythonを学習されている方であれば、すぐに習得できるでしょう。

また、Juliaにはフレームワークもあり、機械学習の開発ができる言語です。

おすすめ度 2
できること AI開発
習得難易度 低め
将来性 あり

AI開発ができる言語⑤ C

C言語では他の言語と違い、メモリやCPUなどハードウェアに関して理解が必要になります。AI開発ではハードウェアの活用や処理速度が重要になるため、C言語には学習するメリットがあります。

プログラミング初学者だと、習得するのが難しいため他言語の方を学習すると良いでしょう。

おすすめ度 1
できること AI開発、Webアプリ、ロボット制御の組み込みアプリ
習得難易度 高め
将来性 あり

最もおすすめのAI開発言語は『Python』

次に、前述で紹介した言語の中で最もAI開発におすすめの言語は「Python」です。ここからは、Pythonがおすすめの理由を3つ紹介します。

文法がシンプルで読み書きしやすい

Pythonは他の言語と比べたときに、文法がわかりやすくコードを読み書きしやすいというのが特徴です。コードを書くときにインデントを指定することができるため、他人が書いたコードでも読みやすくなります。

また、記述のルールがしっかりと定められているため、誰が書いても似たようなコードになる点もPythonの魅力です。初心者からしても、文法ルールがシンプルであり、コードも視覚的に見やすいというメリットがあります。

需要も将来性もある

プログラミング言語全体の中でもPythonは機械学習の言語として人気があり、さらに今後のAIの需要拡大を考えると将来性もあります。

さらにPythonは、AIの開発だけでなくWeb開発に使える言語としても非常に人気です。

例えば、YouTubeやInstagramの開発もPythonで構築されています。また、マーケティングの面でもデータサイエンティストの方がデータを抽出するのにPythonをよく用いています。

機械学習のライブラリが充実している

機械学習のライブラリが充実しているということは、開発に必要なソースコードが他の言語よりも少ないというこでしょう。Pythonは機械学習向けのライブラリが1万個以上あります。

その分、ネットや書籍で詳しく解説されている情報も多いでしょうし、開発してバグで困ったときに解決しやすいでしょう。

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Pythonのおすすめ学習方法

Pythonのおすすめの学習方法の紹介です。人によって最適な方法は異なるため、いろいろ試してみることをおすすめします。

プログラミングスクールに行く

プログラミングスクールに通うとお金と時間がかかりますが、スキルが身につくことは間違いありません。

自分でプログラミングを独学するのが無理だと思う人や、一度独学で挫折した方はスクールに通って身につけるといいでしょう。

また、学習していてわからないところがあれば質問できるというメリットもあります。勉強意欲が沸かなくなったときには学習室を利用することもできます。

スクールによっては夜間コースが用意されています、また、エンジニア転職したいなら転職サポートがつくスクールもあります。自分がどこまで学習したいのかによって、通うスクール・コースを決めましょう。

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書籍で学ぶ

書籍は体系的に学ぶことができることがメリットです。学習にかかるお金はスクールに通って習得するよりも安くおさえることができます。オンライン上で買い、ダウンロードすれば通学、通勤中に読んで復習できます。

隙間時間にでも知識をつけたいという方や、安く体系だって学習したいという方には書籍での学習をおすすめします。しかし、詰まったときにサポートがないため、書籍通りに学習を進めていくことになります。

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オンライン講座/サイトで学ぶ

Pythonはオンライン上のコンテンツでも学習することができます。例えば、以下3つのサイトは初学者がAI開発を学び始める際、非常におすすめです。

ProgateとドットインストールはAI開発に関する基本的な学習コンテンツの閲覧(体験)を月額約1000円程度で利用できます。

もっと詳しくやりたいという方はUdemyのコンテツを購入すると良いでしょう。初学者向けにしっかりと基礎から教えてくれる講座もありますし、目的別で講座が用意されています。

AI開発の講座やWeb開発・データ関連の講座もあるので、Udemyはさまざまな分野の勉強に触れる機会があります。これらの知識を組み合わせることで、新たなプロダクトが開発できるかもしれませんね。

▶未経験からAIを学べる講座23選|無料からオンラインまで徹底比較>>

AIをPythonで開発する3ステップ

では、Pythonを通してAI開発を勉強する過程を見ていきましょう。実際のプロセスを3つのステップに分けて解説します。

ステップ1|Pythonの勉強

まずはプログラムの知識を身に着けましょう。ベースになるのは間違いなく、コードの知識です。先ほど解説しましたが、スクールや書籍・オンライン講座を利用して学習しましょう。

▼おすすめのプログラミングスクール

▼おすすめの学習サイト

ステップ2|データ処理の勉強

データ処理は、AI開発において重要で時間がかかるプロセスです。

Udemyやスクールで学習している方であれば、環境構築はこの時点では済んでいると思いますが、まだ開発環境が整っていない方は、すぐに環境を構築しましょう。

「Jupyter Notebook」を利用するのがおすすめです。「【初心者向け】Jupyter Notebookの使い方!インストール方法から解説>>」にて解説しているので、この記事を参考にしつつ設定してください。

続いて、データ処理に必要な条件分岐や繰り返し処理・関数をマスターしましょう。それに加えていくつかのライブラリを勉強することで、データ処理の手間を減らすことができます。

ステップ3|機械学習、ディープラーニングの実装

データ処理が終わればいよいよAIの実装です。AIの実装では高性能なGPUを持っているPCの開発環境が必要となるため、準備が必要になります。

個人でそのようなPCを所有しているケースはほとんどないでしょう。

そこで、Googleが「Google Colaboratory」という環境を提供しています。無料で使用可能ですので、お金は一切かかりません。

ディープラーニングの実装に関してはまた勉強していく必要があり、日本語の教材としては以下の3つがおすすめになります。

Pythonを学習し終え、AIの理論的な数学を勉強すると理解がより深まるでしょう。

AIのための数学について解説|3つの学習方法や学習ステップも紹介!>>

おわりに

AIを開発するためには、まずはプログラミングの勉強から始めるのが手っ取り早いです。書籍やオンライ講座、スクールにて学習していき、身につくことでAI開発の土台ができます。

AI開発には時間がかかりますが、地道に努力して行きましょう。

▶機械学習入門者が学ぶべきこと、学習方法を超具体的に解説します>>

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