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広告業界でAIの活用が進んでいます。
今まで手作業が当たり前だった広告業界において、AIでマーケティングのプロセスを自動化できれば、大幅な業務効率化につながります。また膨大なデータをもとにAI(機械学習)の予測を行うことで、勘に頼らない広告の運用が可能になります。
そこで今回は、広告領域におけるAIの最先端の取り組みを説明していきます。
目次
- 広告業務の種類
- AIを広告業務で活用するメリット
- AIを広告業務で活用する際の注意点
- AIを活用できるインターネット広告
- 広告業界のAI活用事例10選
- AIがコピーライターとして活躍!AICO(電通)
- AIが広告クリエイティブの効果を予測!MONALISA(電通)
- 顔認証で広告を最適化!Face Targeting AD(博報堂)
- AIによる購入見込み客への広告配信!Rakuten Alris(楽天)
- AIがインフォード型広告を自動生成!サイバーエージェント
- AIがターゲティングを最適化!CrossX(Appier)
- AIによりAmazon広告を自動化!perpetua(シンクリンク株式会社)
- AIによるクリエイティブ評価!AIアートディレクター(電通デジタル)
- 顔のイラストをAIが生成!cre8tiveAI(ラディウス・ファイブ)
- AIによってFacebook広告を自動でチューニング!ATELLI(ontology)
- まとめ
広告業務の種類
広告業務には主に3つの種類があります。
以下ではこれらについてそれぞれ紹介します。
クリエイティブ制作
まず1つ目はクリエイティブ制作です。
広告と言えば静止画や文章を思い浮かべるかもしれません。しかし、広告はそれだけではありません。
その1つが動画広告です。動画広告はYouTubeを見ている人にとってはとても身近なものでしょう。この方法は訴求力が高く、YouTubeなどの動画投稿サイトや、SNSにも多くの広告配信され、成長に大きく貢献しています。
広告効果の評価
そして2つ目は広告効果の評価です。
広告がユーザーにどのような影響を与えているかを評価することは非常に重要です。また、広告対象のサービスや商品によって、どこを重視するかは変わってきます。
A/Bテストでどの広告クリエイティブが効果的かを確認する、CVR、CTRなどの指標を取得・計測するなどの方法で評価します。特に最近は、CPA(顧客獲得単価)を重要成果の指標とする企業が増えています。
広告ターゲット設定
最後に3つ目が広告ターゲット設定です。
広告を配信するには、ターゲットを明確にする必要があります。広く一般の人を対象とすることもあれば、一定の年齢や性別だけをターゲットにすることもあります。
基本的にROI(広告の投資対効果)を最大化することが重要で、限られた投資の中で最大限の効果が得られるようにすることが重要です。そのためには細かい指標である、CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)、CPA(顧客獲得コスト)などを参考にするといいでしょう。
AIを広告業務で活用するメリット
では以上で紹介したような広告業務で、AIを活用するメリットは何なのでしょうか。このメリットは主に3つあります。
以下でそれぞれ解説していきます。
AIによって広告が最適化
Google、Yahooなどの検索エンジンで、検索したキーワードに連動して掲載されるのが「リスティング(検索連動型)広告」と呼ばれる広告手法です。これは検索ワードと関連の高い広告を表示することで、より効率的に購買意欲の高いユーザーに表示できます。
ビッグデータから分析された文章の候補をAIによって自動生成することで、このリスティング広告用のキャッチコピーを簡単に作成できるようになります。このようにして広告運用が効率的に可能となるでしょう。
AIで広告業務を効率化
AIを広告業界に活用すれば、マーケティングから広告制作、投稿まで、今まで経験や勘に頼っていた業務を効率化できる可能性が高まります。
また、AIであれば複数の指標から高い精度で質を評価できるため、より効果的な広告制作が可能になります。
AIにはできない仕事に集中
広告業務にAIが活用されると、広告制作に関わる人はよりクリエイティブ分野に集中できるようになります。
今まで業務負担となっていた定型業務を自動化することで、人にしかできないクリエイティブな業務に人員を当てられますので会社としての生産性向上に繋がると期待できます。
そのため、広告へのAI活用は社員と会社の両方にメリットをもたらします。
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AIを広告業務で活用する際の注意点
以上で紹介したように、AIを広告業務で活用することにはさまざまなメリットがあります。しかし一方で、活用する際には注意しなければならない点もあります。それがAIに任せきりにならないということです。
AIに任せきりにしない
Google広告を運用していくにあたって、2000年に広告配信サービスを開始して以降広告キャンペーンや配信面の拡大にあわせて自動入札機能を充実させてきました。
現在では全面的に自動入札を推奨しています。ただ、現時点では自動入札だけでカバーできない点があるのも事実です。Googleのサジェストに従って自動入札に切り替えたところ、インプレッション数(広告表示回数)やクリック率が急激に低下したり、CPA(コンバージョン獲得単価)が高騰したりして、慌てて手動入札に戻したという人も少なくないようです。
AIを活用できるインターネット広告
実際にAIを活用できるインターネット広告にはいくつか種類があります。それが以下の3つです。
SNS広告
SNS広告とは、SNS上で表示される広告のことを指します。広告が表示される形の違いによって、インフィード広告、ディスプレイ広告、タイアップ広告といった種類分けがあります。基本的にSNS広告は「ターゲットを絞り込める」「拡散されやすい」「潜在顧客へ働きかけられる」といったメリットがあります。
AIを活用すれば、広告の生成、ターゲット分析、制作活動、分析を自動で行うことができるため、制作時間を短縮し、コストも削減できるでしょう。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果にユーザーが検索したキーワードに連動して掲載される広告です。検索連動型広告やPPC(Pay Per Click)とも呼ばれており、広告がクリックされると費用が発生します。
リスティング広告ではデータを収集することが重要となっており、より多くのユーザーにクリックしてもらえるようにする必要があります。
AIによってクリック数をできるだけ多くし、より多くのデータを収集することが可能になります。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、WEBサイトの広告枠に表示される画像広告、動画広告、テキスト広告のことです。バナーで表示されることが多いため、バナー広告とも呼ばれます。
サイトに訪れて配信される内容が、訪れるユーザーによってパーソナライズ化されていることが特徴です。このパーソナライズでAIが活躍します。
広告業界のAI活用事例10選
広告業界における活用事例として10個紹介します。
- AIがコピーライターとして活躍!AICO(電通)
- AIが広告クリエイティブの効果を予測!MONALISA(電通)
- 顔認証で広告を最適化!Face Targeting AD(博報堂)
- AIによる購入見込み客への広告配信!Rakuten Alris(楽天)
- AIがインフォード型広告を自動生成!サイバーエージェント
- AIがターゲティングを最適化!CrossX(Appier)
- AIによりAmazon広告を自動化!perpetua(シンクリンク株式会社)
- AIによるクリエイティブ評価!AIアートディレクター(電通デジタル)
- 顔のイラストをAIが生成!cre8tiveAI(ラディウス・ファイブ)
- AIによってFacebook広告を自動でチューニング!ATELLI(ontology)
それぞれ解説していきます。
AIがコピーライターとして活躍!AICO(電通)
電通が開発したAIコピーライターです。AIがリスティング広告のコピーを高速かつ大量に生成することができます。
大量に作られたコピーの中から最適なものを選ぶだけになりますので、業務効率化に繋がります。
AIが広告クリエイティブの効果を予測!MONALISA(電通)
「MONALISA(モナリザ)」はソーシャルメディア向けの広告クリエーティブの効果を配信前に予測するツールです。
過去の広告配信データと広告クリエーティブを分析し、広告の配信前に効果を事前に予測します。
顔認証で広告を最適化!Face Targeting AD(博報堂)
博報堂はデジタルサイネージ上に映す広告を前に立つ人によって最適化しています。顔認証技術を使って、性別や服装、表情から最も購買につながる広告を選別し映し出します。
静止画だけでなく動画広告にも対応できる他、前に立つ人の顔にメガネをかけるなどの工夫も可能です。
AIによる購入見込み客への広告配信!Rakuten Alris(楽天)
Rakuten AIris(楽天アイリス)は、ビッグデータを分析して消費行動を理解し、マーケティングソリューションに活用するAIエージェントです。
機械学習を用いた独自のアルゴリズムで消費行動を解析することで購買の見込みがあるユーザーを抽出することが可能になります。
AIがインフォード型広告を自動生成!サイバーエージェント
インターネットの領域で広告事業に取り組むサイバーエージェント。AIでインフォード広告の自動生成に取り組んでいます。
鮮度の高い画像や、イラストの自動彩色、スケッチの線画化などの業務をAIで自動化でき、より効率的でコンバージョンにつながる広告制作を実現することができます。
AIがターゲティングを最適化!CrossX(Appier)
Appierは企業が保有するビッグデータをAIで分析し、次の一手を考えるのをサポートする事業を手掛けています。複雑な課題をAIを生かして解消し、最適なソリューションで顧客への価値提供を実現します。
AIによりAmazon広告を自動化!perpetua(シンクリンク株式会社)
perpetuaはAmazon広告を自動化するAIを搭載したクラウドツールです。広告費と目標ACoSを入れるだけで、AIがスポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告を最適化します。
AIによるクリエイティブ評価!AIアートディレクター(電通デジタル)
「AIアートディレクター」は、アートディレクターやデザイナーなどの専門家が持っている広告効果の高いバナー広告を判断するスキルを数値化し、AIがその傾向を学習することでバナー広告を自動選別する機能です。
顔のイラストをAIが生成!cre8tiveAI(ラディウス・ファイブ)
cre8tiveAI(クリエイティブAI)は、Deep Learningを利用したAIツールのプラットフォームです。デザイナーやフォトグラファーのような、画像編集ソフトを使うことになれていない人でも利用できます。
AIによってFacebook広告を自動でチューニング!ATELLI(ontology)
ATELLIはFacebook広告のターゲットKPI最適化を目的に、AIによるオーディエンスセグメント(アドセット)の自動生成・運用を行ってくれるサービスです
まとめ
勘と経験をベースに手作業に頼っていた広告業務にAIを活用できれば、大幅な業務効率化かつ広告の効果最大化を実現できます。
そして、人は今まで以上にクリエイティブ分野に集中できるようになり、豊かな働き方を実現できるのではないでしょうか。
広告へのAI活用はまだまだ発展段階であり、今後もその動向からは目を離せません。
慶應義塾大学商学部に在籍中
AINOWのWEBライターをやってます。
人工知能(AI)に関するまとめ記事やコラムを掲載します。
趣味はクラシック音楽鑑賞、旅行、お酒です。