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2024.12.23

【最新版】生成AIノーコードツール全6種を徹底比較!特徴や失敗しない選び方を解説

最終更新日:

突然ですが、みなさんは生成AIノーコードツールというものをご存じでしょうか。

ノーコードツールは知っているけれども、生成AIノーコードツールは知らないという方もいるのではないでしょうか。

実は、日本語で指示を出すだけで従来のノーコードツールよりも高性能なアプリやワークフローが開発できるため、ノーコードツールに生成AIをかけあわせた生成AIノーコードツールが注目を集めています。

そこで今回は、その生成AIノーコードの特徴や失敗しない選び方、さらには生成AIノーコードツールを徹底比較したランキングをお伝えしていきます。

また、記事後半では用途別のおすすめ生成AIノーコードツールもご紹介するので最後までご覧ください。

生成AIノーコードツールとは

まず、ランキングを見ていく前に生成AIノーコードツールについて解説していきます。

生成AIノーコードツールとはその名の通り、ノーコードツールに生成AIを取り入れたもののことです。

なお、ノーコードツールは、プログラミングの知識やスキルなしでアプリやWebサイトを作成できるツールのことを指します。

それではなぜノーコードツールに生成AIをかけ合わせるのでしょうか。そのメリットを次の節で解説していきます。

ノーコードツールに生成AIをかけ合わせるメリット

ノーコードツールに生成AIをかけ合わせるメリットは、従来のノーコードツールでは作成できない複雑なアプリやWebを作成できるところにあります。

なぜなら、生成AIは私たちが普段使用する自然言語でやり取りが可能なため、ユーザーがより細かい指示を出せるからです。

従来のノーコードツールは、あらかじめ用意されたパーツ同士を組み合わせてアプリやWebサイトを開発できるツールです。一方、生成AIノーコードツールは、自然言語によってより複雑で、より自由なアプリやWebサイトの作成を可能としています。

また、生成AIノーコードツールによって開発したアプリやワークフローに対して、会話形式でフィードバックできるツールも存在するため、仕様やUIを洗練させられるのも大きなメリットです。

生成AIノーコードツールの選び方

ここからは、生成AIノーコードツールを選ぶ際に重視すべき3つの観点を解説していきます。

機能

まず1つ目は、機能面です。どういったアプリやワークフローが開発できるかといったことが重要となります。

例えば、ワークフロー向けの生成AIノーコードツールであれば、「読み込ませた資料を基に回答するRAG」を備えたチャットボット作成機能などがあると、文書の情報抽出などに使用できます。ただ、それだけでなくエージェント機能があると、さまざまなタスクを自動化できるワークフローが構築できます。したがって、備わる機能によって開発できるアプリやワークフローの幅が大きく変わるため、注目すべきポイントといえるでしょう。

また、SlackやDiscord、LINEなどのサービスとの連携機能や、複数のLLMへの切り替え機能といったアプリ・ワークフロー開発にとって重要なポイントも注目すべきといえます。

扱いやすさ

2つ目に重視すべき観点は、扱いやすさです。ノーコードツールはプログラミング知識の無い人でも操作できる点が大きなメリットであるため、扱いやすさは重要といえます。

具体的には直感的に操作できるUIを備えているかはもちろん、自分が作らずとも利用できるテンプレートが豊富に揃っているかも比較すべきポイントとなるでしょう。

費用

3つ目に重視すべき観点は、費用です。生成AIノーコードツールは個人向けのプランも充実しているケースが多く、その比較を行うことは重要といえます。

また、無料で利用できるツールも存在するため、手軽に使ってみたい人にとっても注目すべきポイントといえるでしょう。

代表的な2つの用途

ここからは、生成AIノーコードツールの代表的な用途を2つ紹介していきます。

アプリ開発

まず1つ目は、アプリ開発向けです。これは従来のノーコードツールと同様の用途ですが、生成AIノーコードの方がよりカスタマイズ性の高いアプリの開発が可能といえます。

従来のノーコードツールはあらかじめ用意されたパーツを組み合わせる仕組みである一方、生成AIノーコードツールはユーザーが指示を出すことで、イメージと近いアプリ開発ができるためです。

また、生成AIノーコードツールの中には自然言語で指示を出すことにより、ツールが自らプログラミングを実行するものも存在します。そのため、ノーコードでありながらコードを使用したものと同様の複雑かつ、クオリティの高いアプリ開発が可能となっています。

ワークフロー構築

そして2つ目は、ワークフロー構築向けです。ワークフロー構築とは、一言で言い換えると業務効率化のためのシステム構築です。従来のノーコードツールと同様、日々のタスクを自動化したり、自社の業務に合ったワークフローを構築できたりします。

ただ、先ほどのアプリ開発と同様に生成AIノーコードツールは、カスタマイズ性が高いため、より従来のノーコードツールよりも柔軟なワークフロー構築が可能です。

さらに、生成AIノーコードツールには、RAG(ユーザーが読み込ませた情報を基に生成AIが回答する仕組み)を組み込めるものも存在するため、ハルシネーションを抑えた運用も可能といえます。

各ツールの検証方法

ここからはランキングを作成する上での評価基準や順位付けのルールを説明していきます。

評価項目と基準

先ほど生成AIノーコードツールを選ぶ際のポイントで挙げた3項目を評価項目として比較していきます。

評価項目 評価基準
①機能 幅広いアプリやワークフローを開発できるかはもちろん、外部サービスとの連携機能や複数のLLMへの切り替え機能などの重要な備わっているか
②扱いやすさ 直感的に操作できるUIを備えているかはもちろん、ワークフロー構築向けであれば自分が作らずとも利用できるテンプレートが豊富に揃っているか
③費用 比較候補に挙げた生成AIツールと比べて安価であるか、無料プランはあるか

順位付けのルール

ここからは順位付けのルールを説明します。

まず、先ほど紹介したアプリ開発向けとワークフロー構築向けの生成AIノーコードツールの得点付けは同じ基準です。

点数の出し方としては、①機能、②扱いやすさ、③費用の3項目をそれぞれ10点満点で評価し、その合計得点を総合評価とします。

【全6ツール】おすすめ生成AIノーコードツールランキング

それでは全6ツールのランキングを紹介します。それぞれのツールの総合評価はもちろん、用途や費用も掲載していますので横スクロールしてご覧ください。なお、それぞれのツールの詳細は次の章で解説します。

順位 ツール名 機能 扱いやすさ 費用 総合評価 リンク 用途 費用
1位 Dify 10/10 9.5/10 9/10 28.5/30 ワークフロー構築
  • 無料プランのSANDBOX
  • 月額59ドル・年額590ドルのPROFESSIONAL
  • 月額159ドル・年額1,590ドルのTeam
  • 費用は要相談のENTERPRISE
2位 Jinbaflow 8/10 10/10 10/10 28/30 ワークフロー構築
  • 無料プランのFre
  • 月6ドルのStarter
  • 月25ドルのProfessional
  • 費用は要相談のEnterprise
3位 Create 8/10 9.5/10 10/10 27.5/30 アプリ開発
  • 無料プランのFree
  • 月19ドルのPro
  • 月99ドルのBusiness
  • 費用要相談のEnterprise
4位 bolt.new 8/10 7/10 10/10 25/30 アプリ開発
  • 無料プランのFree
  • 月18ドル(年払い)・月20ドル(月払い)のPro
  • 月29ドル(年払い)・月35ドル(月払い)のTeams
  • 費用要相談のEnterprise & Self-hosted
5位 Coze 9.510 5/10 10/10 24.5/30 ワークフロー構築
  • 無料プランのFree
  • 月9ドルのPremium Lite
  • 月19ドルのPremium
  • 月39ドルのPremium Plus
6位 Replit Agent 9/10 9/10 6/10 24/30 アプリ開発
  • 無料プランのFree
  • 月25ドル(月払い)・月15ドル(年払い)のReplit Core
  • 月40ドルのTeams
  • 費用要相談のEnterprise 

    (※Replit Agentを使えるのはReplit Core以上から)

各ツールの詳細レビュー

ここからはランキングで紹介した各ツールの詳細レビューを行なっていきます。

1位 Dify

出典:Dify公式サイト

Difyは、主にワークフロー構築やアプリのバックエンド開発に向いている生成AIノーコードツールです。機能は、ノーコードでチャットボットやエージェント、ワークフローなどの幅広いツールを開発できるというものです。そして、RAGも簡単に組み込める機能があるため、ワークフローの自動化の幅が広いです。また、使用できるLLMのモデルも多種多様であるため、作りたいツールによって変更できます。

扱いやすさは、高評価です。UIがシンプルかつ直感的なことにくわえ、エージェントやワークフローのテンプレートが豊富に揃っているためです。

費用は、無料プランのSANDBOX、月額59ドル・年額590ドルのPROFESSIONAL、月額159ドル・年額1,590ドルのTeam、費用は要相談のENTERPRISEの4つのプランがあります。200メッセージまでは無料ですが、それ以上は月額59ドルからのため、他のツールと比較するとやや高めの料金設定となっています。

機能 扱いやすさ 費用
10/10 9.5/10 9/10

2位 Jinbaflow

出典:Jinbaflow公式サイト

Jinbaflowは日本発のワークフロー作成ツールです。機能は、ノーコードでデータ変換、分析、生成AI、他サービスとの連携などができる機能が備わっています。Gmail、Slack、Googleスプレッドシート、Googleカレンダー、Notionなどのさまざまツールと連携してワークフローを拡張できるのも特徴といえます。

扱いやすさは非常に高評価です。シンプルなUIにくわえ、テンプレートが公開ワークフローとして日本語で表示されており、それを用いるだけでワークフローを自動化できるためです。一方、Difyは海外企業が開発しているため、テンプレートの名称や説明が英語で表記されています。

費用は、無料プランのFree、月6ドルのStarter、月25ドルのProfessional、費用は要相談のEnterpriseの4つです。無料プランでは、月に100回のモジュール実行と50回のLLM実行が可能となっています。課金するとしても月6ドルからであるため、他のツールと比較しても安価といえるでしょう。

機能 扱いやすさ 費用
8/10 10/10 10/10

3位 Create

出典:Create公式サイト

Createは、主にUIなどを開発できる生成AIノーコードツールです。機能としては、日本語によってWebサイトやアプリのUIなどのフロントエンドを中心に開発を行える機能を備えています。ただ、アプリの機能面(バックエンド)の開発を行うことも可能です。

扱いやすさは高評価です。シンプルなUIにくわえ、世界中のユーザーの作成したUIテンプレートも利用できるため、作成するUIやアプリの幅も広がるためです。

費用は、無料プランのFree、月19ドルのPro、月99ドルのBusiness、費用要相談のEnterpriseの4つのプランがあります。無料プランで作成回数に制限はないため、一般的な利用では十分といえるでしょう。また、課金するとしても月額19ドルからであるため、他のツールと比較しても安価といえるでしょう。

機能 扱いやすさ 費用
8/10 9.5/10 10/10

4位 bolt.new

出典:bolt.new公式サイト

bolt.new(以下:ボルト)は、アプリ開発向けの生成AIノーコードツールです。機能としては、日本語で要望を伝えることによってアプリ開発できる機能が備わっています。また、アプリの見た目(フロントエンド)と、裏側で動く部分(バックエンド)をブラウザ上で一気に開発(フルスタック開発)できるのも大きな特徴といえます。

扱いやすさは高評価です。シンプルなUIに加えて、リアルタイムで生成したアプリを確認・修正できるためです。ただ、ボルトには生成したコード履歴を管理する機能がないため、生成結果のバージョンを戻せないといった制約もあります。

費用は、無料プランのFree、月18ドル(年払い)・月20ドル(月払い)のPro、月29ドル(年払い)・月35ドル(月払い)のTeams、費用要相談のEnterprise & Self-hostedの4つのプランがあります。もし、課金するとしても月額18ドルからであるため、他のツールと比較しても安価といえるでしょう。

機能 扱いやすさ 費用
8/10 7/10 10/10

5位 Coze

出典:Coze公式サイト

Cozeは、ノーコードで生成AIチャットボットが構築できるツールです。機能は、ノーコードでエージェントやワークフローの役割を果たすチャットボットを作成できる機能が備わっています。そして、Difyと同様にRAGも簡単に組み込める機能があるため、ワークフローの自動化の幅が広いです。また、SlackやLINE、Discordなどと連携し、それらのサービス上でワークフローを走らせられることも特徴といえます。

扱いやすさは高評価です。直感的なUIにくわえ、テンプレートも豊富なためです。ただし、本ツールはByteDance傘下の子会社が運営元とされているため、情報の取り扱いには注意が必要といえます。

費用は、無料プランのFree、月9ドルのPremium Lite、月19ドルのPremium、月39ドルのPremium Plusの4つです。使用するLLMモデルとその使用量によって料金は異なりますが、課金するとしても月9ドルからであるため、他のツールと比べても安価といえるでしょう。

機能 扱いやすさ 費用
9.5/10 5/10 10/10

6位 Replit Agent

出典:Replit Agent公式サイト

Replit Agentとは、オンライン開発環境であるReplitに2024年9月から加わった機能です。具体的な機能としては、ボルトと同様に日本語で要望を伝えるだけで、フルスタック開発を行ってくれるというものです。ボルトはシンプルな実装を行うのが特徴ですが、Replit Agentの方が複雑なアプリ開発を行える利点があります。

扱いやすさは高評価です。シンプルなUIに加えて、リアルタイムで生成したアプリを確認・修正できるためです。また、Replit Agentはアプリ開発前のプロンプト解析・追加機能提案や作業途中の都度確認機能があるため、正確に開発を進めやすいのも特徴といえます。

費用は、無料プランのFree、月25ドル(月払い)・月15ドル(年払い)のReplit Core、月40ドルのTeams、費用要相談のEnterpriseの4つです。ただし、Replit Agent機能はReplit Core以上でないと利用できないため、自然言語によるアプリ開発を行うためには、課金が必要となります。

機能 扱いやすさ 費用
9/10 9/10 6/10

用途別のおすすめ生成AIノーコードツール

ここからは用途別のおすすめ生成AIチャットボットをご紹介します。

アプリ開発

アプリ開発向けおすすめ生成AIノーコードツールは、「Create」です。

出典:Create公式サイト

先ほどご紹介した通り、機能の高さや扱いやすさはもちろんですが、無料プランの機能も充実しているといえます。したがって、アプリ開発をノーコードで実現したいが、どのツールにしようか迷っている方にピッタリのツールといえるでしょう。

ワークフロー構築

ワークフロー構築向けおすすめ生成AIノーコードツールは、「Dify」です。

出典:Dify公式サイト

Difyは、ワークフロー構築向けのツールにとって重要な「RAG機能」や「さまざまなLLMモデルの切り替え機能」、「直感的なUIと豊富なテンプレート」などを備えています。ワークフロー構築におけるツールでは、最もバランスが取れているといえるため、ツール導入を検討している方におすすめです。

まとめ

今回は生成AIノーコードの特徴や失敗しない選び方、生成AIノーコードツールを徹底比較したランキングなどをご紹介しました。

ランキングを踏まえつつも、実際に生成AIノーコードツールを導入する際には、個々のツールの強みや弱みが自身の目的に合っているかを見極めることが最も重要です。

そして、生成AIノーコードツールの進化はめざましく、日々新たなツールや機能がリリースされています。中には自身のタスクや業務を変革するものもあるかもしれないので、ぜひさまざまなツールに触れてみてください。

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