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2018.05.18

RPAがトレンド!AI・業務自動化展をレポート

最終更新日:

2018年5月9日〜5月11日 東京ビッグサイトにて「AI・業務自動化展」が開催されました。4月の「AI・人工知能EXPO」に続くAI系の展示会の開催です。

今回は「業務自動化」というキーワードが追加され、ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation, RPA)関連の出展が多かったことが印象的です。

ロボティック・プロセス・オートメーション(Robotic Process Automation, RPA)とは、認知技術(ルールエンジン・機械学習・人工知能等)を活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の取組みである。(参考:Wikipedia)

私たちAINOWのブースも出展し、多くの読者の方と交流することができました。

AINOWブース

ブースにて

AINOWチラシ

チラシも配布しました!

来場者数は10万人超え!?

大盛況だったAI・業務自動化展。

AI・業務自動化展が行われたJapan IT Week 2018の来場者数は以下で、当日の混み具合が伝わってきますね。

5月9日(水) 5月10日(木) 5月11日(金) 3日間合計
来場者数 23,326 29,733 38,123 91,782
VIP来場者数 4,141 3,255 3,244 10,640
来賓 4 6 9 19
合計来場者数 28,071 32,944 41,376 102441

※人数はユニークカウントで、何日間に渡って来場しても1人と計算

また、展示会恒例のセミナーも開催され、28,701人と約3万人の方が受講しました。

セミナーは、ペッパーで有名なソフトバンクロボティクスの蓮実さんやマイクロソフトの澤円さんなど幅広い登壇者を揃え、それぞれAIやロボット、働き方など幅広いテーマで講演が行われました。

出店社の紹介

AI Inside株式会社


自動化とえば手書き文字を認識するOCR技術が代表的です。AI insideは業務効率化に取り組む企業として、昨年リリースしたANOWの「toB向け人工知能業界マップ2017」でも「業務効率化」分野で紹介させていただきました。

OCRに取り組む企業は、増えていますが、AI insideは手書き書類の発生からデータ化まで一貫して行うソリューションを提供しており、展示スペースでも、リアルタイムのデモを行っていました。

株式会社電算

ビジネスマンは仕事時間の約3割を情報検索に費やしているといいます。この分野の効率化に取り組むのが電算さんの「Smart KMS」です。

SmartKMSは、組織の持つ有益な情報・知識(ナレッジ)を一元管理するナレッジマネジメントシステムです。独自の検索エンジンで高速の全文検索を実現します。またAI(人工知能)の活用により情報を自動的に分類・推薦し、必要な情報に素早く到達可能です。

機械学習を有効活用することで、社内にたまった情報を分析してカテゴリ分けやレコメンドなどを実装しています。

 

エッジコンサルティング株式会社

「テクノロジーで世界中の人々を幸せに」をビジョンとして掲げる会社。

ディープラーニングの実装や解析、ITプロフェッショナル人材サービス、人工知能人材育成サービス、人工知能営業支援システム「GeAIne(ジーン)」まで幅広く事業を展開しています。

唯一、サービスとして提供しているGeAIne(ジーン)は、新規開拓営業を支援するサービスです。

具体的には、過去受注リストを本ツールにアップロードすると、それを学習することで受注確率が高い企業を絞込み、レコメンドします。
また、営業に対する反応状況を元に解析し、最適な営業文章パターンを推奨する機能も搭載。営業×AIの領域でリードしています。

有限会社 来栖川電算

AI・業務自動化展の中でも一際クールで目立っていたブース。それがこのSF感満彩の来栖川電算さんです。名古屋工業大学発のベンチャーで、その多様な技術力を売りにしています。

具体的には「類似検索」や「物体認識」「文字認識」「モーション認識」などさまざまな案件をこなすことで得た認識エンジンを所有しています。さまざまなOSに対応していることが大きな強みで、データの作成からビジネス応用のコンサルティングまで幅広いサポートを行っています。

株式会社ABEJA


ディープラーニング業界では名高いABEJAさんも出展していました。今回のブースで紹介していたのは「ABEJA INAIGHT」というサービスです。

ABEJAさんでは製造業向けと小売業向けでそれぞれABEJA INSIGHTというサービスを展開しています。今回はfor Retailということで小売業向けのソリューションを提供。

今まで勘や経験に頼って店舗の施策を打っていたり、収益につながる店舗の施策がわからないなどの課題がありました。そこで、来店客の動向を定量的に計測することで店舗施策効果の可視化が可能になります。

具体的には、天井に設置したカメラを用いて来店客の人数をカウントしたり、来店客の顔画像から年齢や性別の推定、何人の人がどこで何秒滞在したのかの計測などが可能で、それらの情報をもとに効果検証が可能です。

PARCOやFranc francなど大手の小売店でも導入されており、小売り店舗へのAIの導入を率いる存在のABEJAさんです。

Biztex株式会社


クラウドRPA「 BizteX cobit」は定形業務を指示しておくことで、人間の代わりにワンクリックで代行してくれるデジタルロボットです。

AINOWを運営しているディップが主催する「AI Accelerator」に採択された有望なスタートアップで「EY Innovative Startup 2018」を受賞しています。

生産効率をアップして残業ゼロを謳っていて、データの入力や収集などの作業をロボットが代行してくれます。専門知識は不要で、直感的な操作により作業のスピードアップが図れます。

人間が定形的な業務を行うとどこかで不備や入力ミスが発生するもの。定型的な業務は効率よくRPAすることで、生産性を大きく向上させることができます。

株式会社アドバンスト・メディア

議事録の作成は、きっと多くの人が時間をかけている分野ではないでしょうか。

英語での議事録作成サービスはありましたが、今まで日本語での議事録作成サービスは多くありませんでした。AINOWのようなメディアの仕事も取材の書き起こしはとても時間がかかり、記事作成の時間の多くを占めます。

もし、誤字録の生成が自動化されれば、多くの労働者の工数が削減され、大きく業務効率化が進みます。

アドバンスト・メディアのAmiVoiceは強力なノイズ除去技術を活用してハイクオリティであらゆる人や言葉に対応します。

編集後記

私は、昨年からAI系の展示会にいくつか参加していますが、回を重ねるごとにその盛り上がりが増していることを実感しています。

バズワードだった「AI・人工知能」というワードはだんだん沈静化され、多くの企業が現実にあったAIの使い方を検討していると言えるのではないでしょうか。

その中で興隆しているのがRPAなのではないかと予想しています。

AIだけでなく「業務自動化」というテーマが、普段の業務の効率に課題を抱く、多くのビジネスマンの胸に響いたと言えるでしょう。

今までのような、夢物語(の部分もある)AIではなく、より社会で活用できる分野での現実味あるAIの利活用がこの展示化でさらに進んだのではないでしょうか。


IT Weekおよび、AI・業務自動化展は2018年秋にも開催されます。

第2回 AI・業務自動化展 秋
日時:2018年10月24日〜26日(金)
会場:幕張メッセ

空いている時間を見つけてぜひ参加してみてくださいね!

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