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2018.06.07

【要約つき】AINOWがおすすめの海外記事を紹介!(2018年6月)

最終更新日:


海外のAI系コンテンツに触れたい方に!

AINOWは翻訳記事だけではなく、海外記事の要約をまとめたコンテンツも配信していきます。

海外記事要約まとめ

「AIはデザイナーの仕事にどのようにインパクトを与え始めているか?」

著者:Fabricio Teixeira

原文

著者のFabricio Teixeira氏はデザイン関連の記事を投稿しているMediumコミュニティ「UX Collective」の共同設立者にして記事執筆者。同氏が投稿した記事では、AIの普及がデザイナーの仕事にどのように影響を与えるかについて考察している。同氏は、これからのデザイナーはAIと協働することこそが重要だと説いたうえで、その協働スタイルとして以下のようなものを挙げている。

  • (画像のトリミングといった)単純な仕事をAIにサポートしてもらう
  • 画像のフィルター加工やエフェクト処理をAIに実行させる
  • ユーザの行動にもとづいて、UX(ユーザ体験)のパーソナリゼーションを自動化する
  • ビックデータ分析にもとづいたデザインワーク。とくにABテストの自動化。
  • UXの強化。例えば、Googleが開発したAIによる画像認識機能Google Lensを活用すれば、ユーザが取得した画像にもとづいて関連コンテンツをレコメンドできる。

以上のような事例を挙げたうえで、同氏はAIを含めたテクノロジーを「対立するのではなく、また恐れることなく」活用することこそが重要だと説いている。

「親しみやすくて役に立つチャットボットの作り方」

著者:Dharmesh Shah

原文

著者のDharmesh Shah氏は、企業経営を支援するソフトウェアを開発・販売しているHubSpotのCTO兼共同設立者。同氏が投稿したMedium記事では、2016年より同氏が開発に関わっているHubSpotのチャットボット「GrowthBot」の開発経験にもとづいて、ユーザが使いたくなるチャットボットの作り方について解説されている。

ユーザが使いたくなるチャットボットの開発ノウハウは、「テクノロジー」「心理学」「コピーライティング学」の3項目から解説される。「テクノロジー」項目では、チャットボットに既存のアプリですぐに実行可能なことを実行させるべきではないこと、またメールアプリやチャットアプリとの連携が重要であることを説く。

「心理」項目では、チャットボットにおけるオンボーディングのプロセス(初めてチャットボットを使うユーザに実行できることの価値を理解してもらうプロセス)を重視すること、また使用頻度が減少したユーザに対して何らかのメッセージを送る等の施策を通して、ユーザの関心をつなぎ止めることが説かれる。

「コピーライティング学」の項目では、チャットボットはリアルなヒトが受け答えしているわけではないが、ユーザにリアルなヒトが応対しているように感じられるような対話シナリオを設計するとユーザに親しみを持ってもらえる、と言われている。

「AIを作るために必要とされるもののヒエラルキー」

著者:Monica Rogati

原文

著者のMonica Rogati氏は、フィットネス・トラッカーのメーカーJAWBONEでヴァイス・プレジデントを務めたこともあるデータサイエンス・アドヴァイザー。同氏が投稿したMedium記事では、AIを企業に導入する際に必要となる施策を心理学者のマズローが提唱した欲求段階説になぞらえて段階的に解説される。

企業がAIを導入する際には、以下のような5つの段階を順番に達成しなければならないと説かれる。

  1. AIが学習するデータを収集する体制を構築する「収集」段階
  2. 収集したデータに効率的にアクセスでき、かつ体系的に整理・保存できる体制を構築する「データ移動/保存」段階
  3. データを分析しやすいように成形する「探索/変換」段階
  4. AIが実際に機械学習を実行する方向性を決定するデータ分析を実行する「集約/ラベリング」段階
  5. 実際にAIに機械学習させる「学習/最適化」段階

同記事では、以上のような段階的な体制構築を実施しないでAIを導入しようとすることに対して警鐘を鳴らしている。また、GoogleやAmazonが提供しているオープンソースのAIに関するAPIは非常に注目すべきものであるが、まだ「魔法を使うようには」AIを使えるツールにはなっていないと指摘している。

「AIを使った製造業の再活性化」

著者:Andrew Ng

原文

著者のAndrew Ng氏は、スタンフォード大学の助教授であり、中国のインターネット企業バイドゥのヴァイス・プレジデントにしてチーフ・サイエンティストでもある。同氏は、2011年よりAIに関するオンライン講座を運営している。

同氏がMediumに投稿した記事では、AIはソフトウェア産業だけではなく製造業にも普及することを力説されている。そして、製造業にもAIが普及することによって、工業製品の品質が向上し、小規模生産者がグローバルなサプライチェーンを構築することも可能となると説く。

ただし、製造業にAIが普及するためには、解決すべきふたつの課題があることを指摘する。ひとつめの課題は、AIを製造業に導入するためにはAIに対応した組織の再編が求められることである。こうした組織の再編にはAIに精通したストラテジストが不可欠なのだが、現状ではAIストラテジストはAIエンジニアより希少な人材である。

もうひとつの課題が、製造業に携わる労働者のAIに対応した再教育である。現在、同氏は地方自治体と協力して、労働者を対象としたAI教育プログラムを構築することに取り組んでいる、とのこと。

Special Thanks (翻訳協力):吉本幸記


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