【AI関連の統計指標まとめ】18のデータが語るAIの実態

AIをめぐって、たくさんの議論が進んでいます。「人材が必要だが、足りない!」「仕事を奪う!」「弊社にも導入したい!」

エビデンスに基づいた議論は、建設的に進めるうえで大切です。AIに関する調査は、政府でも民間でもたくさん生まれています。

そこで、AIに関するのさまざまな統計指標をまとめてみました。

例えば、こんな統計指標を集めました。

  • 国内AIシステム市場予測
  • AIの導入にあたっての課題
  • 仕事のパートナーとしての人工知能(AI)の可能性とそれに対する抵抗感(上司・同僚・部下)

ぜひ参考にしてみてください。各統計指標の詳しい手法や解釈は、出典のURLを掲載していますので、そちらをご覧ください。

それぞれの統計は3つにカテゴリー分けしています。

  • AIの未来
    • AIの可能性や未来に関する統計
  • AIの導入・活用
    • AIの今の導入や活用に関する統計
  • AIと社会
    • AIに関わる社会・人間に関わる統計

AIの未来

ここでは、市場予測など、AIの可能性や未来に関する統計を紹介しています。

国内AIシステム市場予測

IDC Japan株式会社は、2018年に国内市場を調査し2018年に分析と2019~2023年に予測を発表しています。

5年間でおよそ市場が7倍になることが予想されています。

出典:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ45069919

RPAおよびOCR市場規模推移および予測

株式会社アイ・ティ・アール社は国内RPA・OCRの市場規模の推移を予測しています。

特にRPAの伸びが顕著で、2022年では400億円にまで達すると予想されています。

出典:https://www.itr.co.jp/company/press/181025PR.html

2035年の各国のGVA成長率(GDP成長率にほぼ相当)

アクセンチュアの最新調査によると、人工知能によって12か国の経済成長率が倍増し、労働生産性が最大40%上昇するとしています。

最初のグラフは、ベースラインシナリオ(従来の予測経済成長)と、AIの影響力が市場に浸透した場合のシナリオを比較しています。

日本に関して言えば、ベースラインシナリオの低さに目が行きますが、AIにそれをカバーするシナリオを見出せそうです。

出典:https://www.accenture.com/jp-ja/company-news-releases-20161117

次の画像は、ベースラインシナリオとAIシナリオを比べて、どれほど労働生産性が向上するかを国ごとに分かりやすく表示しています。

日本は、トップクラスのAIチャンスの国だと言えます。

ベースラインシナリオと比較した場合の2035年時点でのAIによる労働生産性の向上率

出典:https://www.accenture.com/jp-ja/company-news-releases-20161117

AIの導入・活用

ここでは、AIの導入・活用に関する統計指標を掲載します。

(産業別・資本規模別)AI導入企業

こちらは総務省の政府資料です。AI導入企業は中小企業に多いとのこと。

導入検討は、大企業に多いものの、実際に導入している企業は中小企業に多いですね。産業別の指標も興味深いです。

出典:http://www.soumu.go.jp/main_content/000610197.pdf

こちらは、さきほどの産業別の指標をさらに資本規模で分けたものです。(先ほどの資本規模のグラフは、産業で区別しないものです)不動産・運輸業を営む中小企業が多いんですね。

出典:http://www.soumu.go.jp/main_content/000610197.pdf

AIの導入にあたっての課題

AI導入を検討している企業は相応にあるなか、実際の導入のハードルになるのは何でしょうか。こちらも政府資料です。

外国との比較で最も顕著なのが、「AIの導入を先導する組織・人材の不足」です。

引用:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd132220.html

AIを導入している中小企業

株式会社リアルインサイトは、「日本の中小企業のAI導入状況」に関する調査を実施しています。調査対象は全国の中小企業506社(従業員数300人以下、または資本金3億円以下の企業)です。

そのなかでAIを導入している企業は、5.5%に留まりました。

出典:https://ainow.ai/2019/03/27/165636/

AIに対する知識

上記と同様の株式会社リアルインサイトの調査です。

先ほどの統計と合わせてみるる、現在のAIに対する知識はまだ乏しいが、将来的に自社にAIの導入を考えている企業は多いと考えることができます。

出典:https://ainow.ai/2019/03/27/165636/

AI導入にあたっての障害

上記と同様の株式会社リアルインサイトの調査です。AI導入障害を聞いています。

上位から

  • 導入の仕方が分からない
  • 費用対効果が見えない
  • 導入コストが高そう

となっています。

出典:https://ainow.ai/2019/03/27/165636/

月コストがどの位なら導入を検討するか

上記と同様の株式会社リアルインサイトの調査です。10万円以下であれば導入を検討する、と考える人が圧倒的に多いことが分かります。

出典:https://ainow.ai/2019/03/27/165636/

AI・IoT等によるデジタルデータの収集・利活用状況(企業)

総務省は、AI・IoTなどによるデジタルデータ収集・利活用状況の調査結果を発表しています。

わかったのは次のようなことです。

  • 導入している・導入予定の企業 20.6%
  • 導入しているサービスは監視カメラが最も高く41.1%
  • 効率化・業務改善が、データ収集も目的が最も多い
  • 73.3%が効果アリと回答!

出典:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/190531_1.pdf

AI×社会

AIと社会の関係、人間との関係についての統計指標を集めています。

自分の職場への人工知能(AI)導入についての賛否

総務省は、A・B 2人の立場のどちらを支持するかで、AIに対する意識を図っています。

アメリカとの比較で考えると、「どちらにも当てはまらない」と答える人の多さが目立ちますね(笑)

また、必ずしもAIをポジティブに捉えていない人々の意識を示唆しています。

出典:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc143320.html

仕事のパートナーとしての人工知能(AI)の可能性とそれに対する抵抗感

総務省は、仕事のパートナーとしての人工知能の抵抗感について調査しています。こちらもアメリカと比較しています。

特に注目すべきは2点です。

  • 全体的に、アメリカと比較して抵抗感が小さい
  • 日本は上司がAIであること、アメリカは同僚・部下がAIであることに抵抗感が大きい

出典:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc143320.html

データ分析よりは直感、経験で決断を下すCEOの割合

KPMGジャパンは、企業の意思決定者(CEO)を対象に、AI導入の判断基準の調査をしています。

これによると、日本はアメリカより「直感型CEO」が多い。一方で、グローバル基準とその割合は同等であると言えるでしょう。

引用:https://home.kpmg/jp/ja/home/insights/2018/09/data-analytics-20180914.html

AI人材需給ギャップ

みずほ情報総研株式会社は、AI人材の需要に対してそれだけ不足しているかという、需給ギャップを調査しています。

現在のギャップは3.4万人で、複数のシナリオを想定しています。この資産だと最大で14.5万人の人材不足に陥ってしまいます。

出典:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf

AIと付き合ってみたいか?

ディップ株式会社のサイコロLab.は、15〜26歳の7,286名(女性5,003名、男性2,283名)を対象に「AIと付き合いたいと思うかどうか」を尋ねました。

男性の方が需要度が高いことが分かります。

出典:https://ainow.ai/2018/11/07/155555/#i

職場でのAI活用意向指数調査

ディップ株式会社のサイコロLabは、AI活用意向指数として、「今のアルバイト先で、AIが活用されれば良いのにと思うことがあるか」を聞いています。

高い数値を記録しているのは、以下の職業です。

  • ガールズバー・キャバクラ・スナック
  • 調査・モニター
  • 医療・介護・福祉

出典:https://ainow.ai/2018/11/07/155555/#i

おわりに

AIは、1つのバズワードになっていて議論が飛躍しがちです。

AIは「こんな気がする」というような印象論や、AIは「こうあるべきだ」というような、規範論ではなく、証拠に基づいて議論するのは重要です。そのなかで、統計指標は非常に参考になります。

一方で統計指標も、取り組む主体や、調査の対象・手法によって、違う結果がでます。さまざまな情報を相対化して、鵜呑みにしないことも大切です。

2019年10月21日

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