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2020年8月22日、ディープラーニング技術を組み合わせて事業を創出し、投資家をはじめとした審査員による評価額を競うコンテスト「DCON2020」の本選が開催されました。
「DCON2020」では、一次審査を通過したチームがプロトタイプを制作し、経験豊富な起業家などのメンターによる二次選考が行われ、11チームが選ばれました。11チームはそれぞれ、メンターと共に最終審査に向けてプレゼン資料の作成や準備に励んできました。
本選では、技術審査に加えてプレゼンテーションの審査が行われ、5人の審査員と2人の技術審査員が選考を行いました。技術審査員は、早稲田大学教授で、産業技術総合研究所 人工知能研究センター 特定フェローの尾形哲也氏と日本ディープラーニング協会の理事長で、東京大学大学院 教授の松尾豊氏が務めました。
目次
全国から集った11の高専生チーム
佐世保工業高等專門学校 / 佐世保高専魚市場チーム | ディープラーニングを用いた高速魚種選別システム/魚市場等で行われている魚種選別作業を自動化するシステム |
香川高等専門学校 / MitoyoRobotics | 草刈りロボット/カメラやセンサのデータをもとに、自動走行で草刈りを行う人工知能搭載ロボット。 |
沖縄工業高等事門学校 / Fish learning 2.0 | ディープラーニングを用いた美ら海の環境保護プロジェクト/AI搭載の海中ドローンで魚とサンゴを検出し環境情報と共に配録,海中 生物のモニタリングと環境保護に役立てる。 |
鳥羽商船高等專門学校 / ezaki-lab | RouteMap/観光客向けに、三重県鳥羽市を対象とした海鮮を楽しむオーダーメイドプランを提供するアプリサーピス |
鳥羽商船高等專門学校 / NIT TOBA. SiraisiLAB | Deep Learningを用いた高品質カンキツ育成支援システム/水分ストレス測定とスプリンクラーを組み合わせ、高糖度ミカンの生産をサポートするシステム。 |
北九州工業高等専門学校 / 久池井研デジものチーム | 物流倉庫の自動化と作業負担軽減を実現するディープラーニングを活用した次世代物流AGVシステム。 |
阿南工業高等専門学校 / 岡本Lab | ナメクジ忌避システム/撮影画像からナメクジを検出し、赤外線を照射で農作物に近づいてくるナメクジを悪避させるシステム。赤外線カメラを使用することにより夜間も撮影が可能。 |
長岡工業高等専門学校 / 長岡高專視覚情報処理研究室 | カリスモ/「Car」+「Listen」+ 「Mobile=カリスモ(CarLisMO)。車両を検出してアラートを聴くことで事故を抑制するモバイル端末。 |
東京工業高等専門学校 / プロコンゼミ点字研究会 | :::doc(てんどっく)-自動点字相互翻訳システム-/視覚障害者が自身で使用できる、墨字↔点字の翻訳・出カシステム。 |
長岡工業高等専門学校 / 長岡高専プレラボチーム | イルカ(いるか?)/音とセンサーを使って部屋に人が居るかを検知するシステム。音での判断よるブライバシーへの配慮を伴う防犯への応用が可能。 |
モンゴル3高事連合 / モコ | IoTセンサーとディープラーニングによる山火事の早期発見とその拡大予測/1oTセンサーを使った火事検知と、ディーブラーニングを使った火事の拡大範囲・ルート予測システム, |
結果発表
審査では、ベンチャー企業の評価と同じ用に、チームが企業だと想定した場合の価値:バリエーションを、事業の意義や市場の大きさや経営者の思い、売上や利益などが複合的に勘案されます。
9位:長岡工業高等専門学校 / 長岡高専プレラボチーム
企業評価額:5000万円
投資額:500万円
8位:香川高等専門学校 / MitoyoRobotics
企業評価額:5000万円
投資額:500万円
7位:モンゴル3高事連合 / モコ
企業評価額:5000万円
投資額:1000万円
6位:鳥羽商船高等專門学校 / ezaki-lab
企業評価額:1億円
投資額:3000万円
5位:沖縄工業高等事門学校 / Fish learning 2.0
企業評価額:1億5000万円
投資額:1500万円
4位:長岡工業高等専門学校 / 長岡高專視覚情報処理研究室
企業評価額:3億円
投資額:3000万円
3位:佐世保工業高等專門学校 / 佐世保高専魚市場チーム
企業評価額:5億円
投資額:5000万円
2位:鳥羽商船高等專門学校 / NIT TOBA. SiraisiLAB
企業評価額:5億円
投資額:7000万円
1位:東京工業高等専門学校 / プロコンゼミ点字研究会
企業評価額:5億円
投資額:1億円
実行委員長 松尾氏による総評
いろいろな技術を組み合わせて身近な課題を解くことが日本の強みだと思います。高専生こそがそういう可能性をもっています。アメリカや中国のAIの技術が伸びてきていますが、日本は日本のやり方があると思います。現場の技術者が創意工夫で新しいものを生み出すのが経済の成長を生み出していく基本だと思っています。
また、「DCON2021」が開催予定で2020年8月23日から募集が開始されます。
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