みなさんはデータサイエンスをご存じですか。
AIや機械学習が社会に広がっていき、さまざまなものがデータで管理されるようになっています。それに伴い、データサイエンスに注目が集まっています。
今回はそんなデータサイエンスについて詳しく紹介していきます。
目次
データサイエンスって何?
そもそもデータサイエンスとは、統計学に情報工学などを組み合わせ、大規模なデータセットから知見を引き出すことで、問題を解決していく研究分野です。
もともとは統計学のひとつとされていましたが、コンピューターの発展が進むにつれ、プログラミングによる膨大なデータの処理が可能になったのです。
したがって、「データサイエンス」が独立した分野となりました。
データサイエンスの分野では、数値のデータだけでなく、テキストデータや音声データ・画像や動画のデータなどの分析も可能です。
さまざまな分野でのデータサイエンスの活用が広がり、身の回りの生活でもデータサイエンスに触れる機会が増えています。
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データサイエンスとAIの違い
データサイエンスに似た存在に「AI」があります。
どちらもよく聞く言葉ですが、定義や使い分けなどがあやふやで、データサイエンスとAIの違いがよくわからない方も多いのではないでしょうか。
以下で2つの違いについて詳しく紹介します。
AIとは
AIとは、「artificial intellgence」の略称で、日本語だと人工知能です。
人間のような情報処理能力を持ったコンピューターのことをまとめて「AI」と呼びます。
機械学習を用いてデータから学習をすることで、さまざまな結果を出します。人間の代わりとしてビジネスでも多く活用されています。
▼AIについて詳しく知りたい方はこちら
データサイエンスとの違い
一方でデータサイエンスは、データサイエンティストなどが統計学や情報工学といった分野の知識を用いて、膨大なデータからビジネス課題を解決する要素などを抽出する手法を指しています。
つまり、データサイエンスとAIは手法と存在という大きな違いがあります。
データサイエンスとAIの関係
では、データサイエンスとAIの間にはどんな関係があるのでしょうか。
データサイエンスがAIと関連づけられるのは、データ愛煙巣を行う際にAIが利用されるからです。
AIは、自動的にデータの処理ができます。人間がやると膨大な時間とコストがかかってしまう作業でも、AIを利用すると効率的に処理が可能になるのです。
このようなことから、AIはデータサイエンスを効率的に行うために活用されるものであることがわかります。
データサイエンスと機械学習の違い
データサイエンスに似たものに機械学習というものがあります。この2つも意味や使い方が混同している方が多いのではないのでしょうか。
以下でこれらの違いについて詳しく説明します。
機械学習とは
機械学習とは、名前の通り機械が自ら学習することです。機械が自動的に学習し、データをの分析を行うするので機械学習を応用するとデータ収集が効率的にできるようになります。
機械学習は、入力されたデータをもとに学習するので、データの質が高ければ高いほど、機械学習の導き出す結果の質も向上します。
▼機械学習について詳しく知りたい方はこちら
データサイエンスとの違い
機械学習はデータ分析の手法の一つであるのに対し、データサイエンスは統計学や機械学習などを利用して、膨大なデータを分析することでデータを導き出す研究方法のことです。
機械学習はデータサイエンスで活用されるものであり、手法と研究方法であるという違いがあります。
データサイエンティストとAIエンジニアの違い
この2つはとても似ていて違いがわかりづらいです。
データサイエンティストとAIエンジニアを同じ職業として認識している人も多いのでは無いでしょうか。
以下でデータサイエンティストとAIエンジニアの違いについて紹介します。
データサイエンティストとは
データサイエンティストとは、ある問題が生じたときにデータを解析し、解決策を見つけ出す仕事です。
例えば、売り上げが伸び悩んでいるお店から売り上げの高い日を予測したいと依頼された場合、お店のデータを解析し、売り上げの傾向を見つけます。そこからキャンペーンやセールを提案をすることで、問題解決につながる判断を後押しします。
このようにデータサイエンティストは、データを解析して問題解決の糸口を見つけるお仕事です。
▶初心者でもわかる!データサイエンティストとは −仕事内容、スキル、勉強法、資格まで徹底解説>>
AIエンジニアとは
一方AIエンジニアはある問題が生じたとき、その問題を解決できるようなAIシステムを作るお仕事です。
例えば、売り上げが伸び悩んでいるお店に売り上げの高い日を予測したいと依頼された場合、今までのデータをもとに今後の売り上げを予測するAIシステムを作成します。
このようにAIエンジニアはデータから解析した結果をもとに問題解決に役立つAIシステムを作成する仕事です。
▶AIエンジニアになるには?おすすめの5ステップや学習方法を紹介!>>
活用事例
これまでデータサイエンスやAIについて詳しく解説してきました。今では身の回りのさまざまな所でデータサイエンスやAIが活躍しています。
それでは、データサイエンスやAIはどのようなところで活用されているのか紹介します。
データサイエンスの活用事例
採用基準の明確化
新入社員を採用する際、採用担当によって採用・不採用にばらつきが生じてしまうことが問題視されていました。
そこで、企業にデータサイエンスを導入すれば、過去の採用データをもとに採用基準を明確化できます。
その結果、企業の人事担当の採用業務を効率よく行えるようになっています。
営業業務の効率化
営業の業務にデータサイエンスを活用することで営業業務の効率化につながります。
データサイエンスを活用し、ユーザーの情報を分析します。
その結果、ユーザーのニーズを明確にし、効率的に営業ができるのです。
また、営業スタッフの業務の効率化により、多くのユーザーに営業できるようになるので企業の売上アップにもつながります。
AIの活用事例
自動車の自動運転
最近の自動車にはAIが搭載され、自動運転の技術が高まっています。
画像認識や音声認識の機能によって、通行人や対向車、信号や標識などを認知することが可能です。
人間が運転する場合、標識や信号を見落としてしまう可能性がありますが、高い精度で学習を続けたAIは正確に情報を取得できます。
結果として、交通事故を減らせるようになるかもしれません。
お掃除ロボット
すでに実用化されているAIの活用例として挙げられるのがお掃除ロボットです。
AIが搭載されているお掃除ロボットは内蔵されているセンサーによって障害物を避けられます。
また、部屋の間取りや家具の位置を設定できるお掃除ロボットも開発されており、ロボットが効率的なルートを走ってくれます。
データサイエンスと人工知能に必要な知識・スキル
データサイエンスと人工知能に必要なスキルや知識を紹介します。
分析・統計に関する知識
データサイエンティストは分析の目的を定義し、分析内容や分析方法の選定する分析設計スキルが必要です。
そのためには、情報処理や数学、統計学の専門知識が必要です。また、分析内容をビジネスに応用するスキルも求められるので、これらを幅広く学習する必要があります。
機械学習や統計モデリングのスキル
データサイエンスをする上で、データに隠されたパターンを見つけ出すことで、統計的なモデルを構築できます。
膨大な量のデータからパターンを見つけ出す作業を、人間の能力だけに頼るのには限界があるため、機械学習やデータマイニングなどの手法を利用してパターンを見つけ出します。
機械学習や統計的な側面から分析をし、ビッグデータの中のパターンを見つけ出すのは、データサイエンティストに必要なスキルです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はデータサイエンスとAIについて詳しく解説しました。
多くのものにデータサイエンスやAIが活用されており、興味を持った方も多いのではないでしょうか。
身の回りでデータサイエンスやAIが活用されているものを探してみるのも面白いかもしれません。