【AI研究者の日常】-のび太とドラえもんの関係性を解き明かしたい- 慶應義塾大学大学院理工学研究科 D1大澤正彦

ポスドクを応援して、日本のAI研究を更に盛り上げていきたいという想いから
AI研究をしている学生をピックアップして特集していきたいと思います。
現在注目しているのは、慶應義塾大学大学院理工学研究科後期博士課程 大澤正彦さんです。

大澤正彦プロフィール

【経歴】
1993年1月5日生まれ

2011年 東京工業大学附属科学技術高等学校 卒業
2015年 慶應義塾大学理工学部情報工学科 卒業
2016年 ドワンゴ人工知能研究所 特任研究員
2017年 慶應義塾大学大学院理工学研究科前期博士課程 修了
現在 慶應義塾大学大学院理工学研究科 今井倫太研究室 後期博士課程, 日本学術振興会特別研究員(DC1)

2014年に全脳アーキテクチャ若手の会を創立、2017年5月まで代表を務める。

【受賞歴】
2014年 IEEE Computational Intelligence Society Japan Chapter Young Researcher Award
2015年 慶應義塾大学表彰学生
同年 International Symposium on Advanced Intelligent Systems Best Presentation Award
2016年 人工知能学会30周年記念事業奨励賞 受賞

ロボットに囲まれた研究室がとてもワクワクさせてくれる

慶応大学の日吉キャンパスに隣接しているのかと思いきや、実は坂を下って小さな山を登った先にある矢上キャンパス。日吉駅からは少し歩きます。
今回訪問したのは、研究室や研究実験施設がある26棟の今井研究室、大澤さんが出迎えてくれました。

研究室はこんな感じ。
他にも実験室などがあるそう。

研究室の中にはロボットがたくさんあって、主にロボットと人間のコミュニケーションに関する研究が行われているそうです。ペッパー、NAOはもちろん、この他にも人間の感覚をロボットに理解させる研究に使われたロボット達がいました。

愛嬌溢れるミニドラレベルのHAI

– 今はどんな研究をしているのですか?

ドラえもんの「感情」と「記憶」に特に注目して研究をしています。
また、いろいろな学問をつなげていきたいというおもいから、現在は「人工知能」の他に「神経科学」と「認知科学」の知見を積極的に活用しています。

記憶に関しては、人工知能と神経科学を組み合わせたBICA (Biologically Inspired Cognitive Architecture)という分野の研究アプローチをしています。
当面の目標としては、主に研究対象としている「海馬」という脳領域の役割が比較的大きい、ねずみレベルの知能を目指します。

一方、感情に関しては、他者の存在こそが本質的な感情の重要なファクターと考えて、HAI(Human-Agent Interaction)という、人工知能の技術と認知科学の知見が重要な分野の研究に取り組んでいます。非言語コミュニケーションで愛嬌溢れるミニドラレベルのHAIを目指します。

博士(D1)は企業の中間管理職

– 博士(D1)の1日はどのような仕事をしてるのですか?

現在大澤が所属している今井倫太研究室は、先生や秘書さんも含めると33人のメンバーがいます。
当然ながら先生が常に全員の進捗や方向性を管理することは不可能なので、研究員や博士課程の学生が分担して担当することになります。

指導を受ける側の、学部生と大学院修士生が27人に対して、指導側は4人です。

私は正式には8人の指導をしています。それ以外にも、一緒に研究している人がいます。
去年までは1人で研究していたので、純粋に考えて考えなければいけない研究や出さなければいけない論文は約10倍!!!

週1回は小グループのミーティングを開くようにしていますが、みなさん優秀で、私が研究室につくとすぐにPCを持って寄って来て、進捗を随時報告してくれます。
うれしい悲鳴ですが、研究室に来て、自分の作業にとりかかれたのは、研究室に来てから2時間後だった。なんてこともよくあります。

全脳アーキテクチャ若手の会でも研究活動や学部生の指導をしていることも加味すれば、後輩の指導に費やす時間は、実は一番多いかもしれません。

引き続き、大澤さんを密着取材

次回は大澤さんの日常をもう少し詳しくご紹介します。
何やら大きな成果発表も控えているそうなので、楽しみですね!

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