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2019.07.19

【事例つき】AIの活用が進む5つの領域

最終更新日:

毎日新聞が2018年に実施した調査によると、約47%の企業がAIを業務の中に何らかの形で活用しているか、これから活用する予定だということがわかりました。

それほど、AIの社会に対する期待が向上していると考えられます。

実際にAIを自社の業務や生産活動の中に導入することで、作業の効率化や経営課題の解決に貢献した事例が数多く挙がっています。少子高齢化に伴う人手不足が深刻化する国内では、今後はAIが企業活動の中で必要不可欠なものとなることが期待できます。

今回はAIがどのような職種でどのように使われるのか紹介していこうと思います。

なぜ今AIを活用するべきなのか

ビジネスにおけるAIの重要度が増している

国内で年々深刻化する人口減少と少子高齢化に伴い、あらゆる業界で人手不足問題が生じています。今のペースで人口減少が進めば、2030年には644万人もの人手が不足すると言われています。

そこでAIの活躍が期待されています。AIが人と同じように業務に従事し、不足する人手を補ってくれれば人手不足問題の解決に貢献できると考えられます。

労働者不足に悩む企業は必要に応じてAIの活用に取り組むことが求められています。

AIを使えば効率化・省人化が可能に

AIを業務で活用する最大のメリットは仕事を効率化・省人化できることです。

現状として、業務の中には人が考えて動く必要のない定型業務が多く含まれています。そのような定型業務に時間を奪われてしまうことで労働者の業務負担が増加しています。

そのような定型業務の効率化に有効なのがAIです。

さまざまなAIツールが誕生している

近年、AIを活かしたサービスを提供する企業は年々増加しています。

2015年時点では1,500億円程だったAI関連ビジネスの市場規模は2030年には14.1倍の2兆1,200億円程にまで拡大するという予想も出ています。

企業が抱えている経営課題は企業によってさまざまです。しかし、AIを活かしたサービスが豊富に生まれるようになれば、経営者は自社の課題を解決するのに最適なサービスを見つけることができるようになります。

AIを活かしたソリューション例

マーケティング

マーケティングはAIが活用される主要領域です。AIを使って市場のデータを分析しユーザーのニーズを把握した上で、その後の行動まで自動化できるようになればかなりの業務効率化とマーケティングの精度向上に繋がります。

活用事例

ある大手クレジットカード会社ではトッパンと協業しAIを活かしたマーケティング により、DMの効果向上を達成しました。具体的に言えば、300万人もの会員のキャッシングリボのデータを分析し、利用率の上位者に対してDMを送信する施策を実施しました。

結果として、DMに対する反応率を2倍にすることに成功しました。

かし、AIを活用することで専門知識が必要な勘定科目の選択を自動化できるため人数が少ない企業でも効率的に経理業務を行うことができます。

営業

人が足で稼ぐイメージのある営業でもAIの活用が進んでいます。営業にAIを活用するメリットは顧客データを分析することで隠れたニーズ把握したり、次の一手を打つ最適なタイミングを教えてくれることで営業の効率性を圧倒的に向上させることができることです。

営業力の向上は企業の競争力に直結しますので、今後の営業にはAIが必須なものになるでしょう。

活用事例

日本生命ではAIを用いた顧客への保険提案を実施しています。

デバイスを用いて顧客から受け取った情報や保険の加入状況を元にその顧客のニーズに合った保険内容を提案することができます。

経験年数に関わらず、高い確率で顧客のニーズを満たす保険を提案できるようになることから確実な受注率向上が見込まれます。

経理

経理業務でもAI活用が進んでいます。

外部との取引が多い会社の場合、経理担当者が全てのお金の出入金を管理するのは大変です。

そこで活躍するのがAI自動仕分けです。取り込んだ出入金データの内容からAIが自動で勘定科目を提案したり、仕分けをしてくれたりします。これによって、経理担当者は伝票の入力や仕分け作業をする必要が無くなります。

また、OCR技術によって紙に書かれた手書きの伝票を直接読み取り、それを自動で仕分けをしてくれるというサービスもあります。

活用事例

合同会社エレファントでは株式会社freeeの会計ソフトを活かして、経理業務を全てAIによって自動化されています。

以前の会計ソフトでは画面が煩雑で会計初心者では処理を正確に行うのが難しいという課題がありました。しかしAIを導入することによって社員数が少ない会社であってもスムーズに会計処理を行うことができるようになりました。

不良品検知

オフィス以外にも工場では画像認識技術を活かした不良品検知が進められています。

現状として、工場における不良品の識別作業は熟練した従業員の技量に頼っていることが多いです。そのような不良品検知をAI自動で検知し除去できるようにすれば省人化を実現することができます。

活用事例

キューピー株式会社の工場ではブレインパッドと協業して製造ラインにAIを活用し、不良品検知を自動化しています。製造ラインを流れる材料をカメラを用いて撮影し、不良品を見分けるAIによって高い精度で不良品を検知することができるようになりました。

食品では特に不良品混入は社会的リスクが大きいことから、AIによって正確に不良品を検知することは非常に重要でした。

設備管理

AIを使えば設備の異常点検を自動化することができます。あまり異常の頻度が高くなく、一度の人手による業務負担が大きい設備管理の場合、AIを導入するメリットは非常に大きいと言えます。

ソリューションとしては、画像認識技術を活かして設備の表面のひび割れなどを検知するものや音声認識技術を活かして設備が発する異常音を検知するものが多いです。

活用事例

インテックの異常検知システムは製造時の温度や湿度、圧力といったデータから設備の以上をAIが検知してくれます。正常なデータだけを学習させ、正常なデータとの乖離から設備の以上を検知するという仕組みで非常に高い制度を誇っています。

24時間365日システムを稼働させることができるのも大きなメリットです。

まとめ

AIを活かしたさまざまなサービスが日々開発されているのに伴い、あらゆる業界でAIの活用が進んでいます。

国内の少子高齢化に伴い人手不足が進行するにつれて、AIはますます重要性を増してくることが予想されます。そして、近い将来は企業にとって競争力を維持するためにAIは不可欠なものになっている可能性が高いです。

そのため、もし今社内の業務負担が課題となっており仕事を効率化したいと考えている方は上記の内容を参考にAI活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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