HOME/ AINOW編集部 /MAの市場規模と国内シェアを解説|現在のMA認知度は…?
2022.02.18

MAの市場規模と国内シェアを解説|現在のMA認知度は…?

MA 市場のアイキャッチ画像

MA(マーケティングオートメーションツール)の市場規模は拡大傾向にあり、導入する企業が増えています。最近では、中小企業も積極的にマーケティングオートメーションツールを導入しています。

「自社でもマーケティングオートメーションツールを導入したいけれど、どのツールを使うべきか分からない…。」という方のために、国内で最も使われているツールをご紹介します。また、ツールを導入すべき理由や、国内外の市場規模を解説します。

この記事を参考に、ぜひマーケティングオートメーションツールの導入を検討してください。

2020年の国内のデジタルマーケティング市場規模

IDCが2021年12月に発表したデータによると、2020年の国内デジタルマーケティング市場は、前年比2.6%増の4,305億円でした。国内のデジタルマーケティング関連サービス市場は年々拡大しており、2025年には6,102億円になる見込みです。

このように、デジタルマーケティング市場の規模は非常に大きく、注目を集めています。新型コロナウイルス感染症拡大によりデジタル化に取り組む企業も増えているため、市場規模はさらに拡大するでしょう。

参考:IDC 国内デジタルマーケティング関連サービス市場予測を発表

▶︎DXについてこちらの記事で詳しく解説しています>>

国内のMA市場規模

デジタルマーケティング関連サービスの中で、MAの市場規模はどれくらいでしょうか。

株式会社矢野経済研究所の調査によると、2021年のMA市場規模は600億円と見込まれています。前年と比べると、約60億円拡大しました。

市場が拡大した要因としては、新型コロナウイルス感染症拡大によるオンラインビジネスの発展や、企業によるECサービスへの投資が挙げられます。オンラインビジネスの拡充に努めている企業の増加が予測されます。

参考:株式会社矢野経済研究所 DMP/MA市場に関する調査を実施(2021年)

▶︎日本のDX推進状況についてこちらの記事で解説しています>>

2019年時点での海外MA市場規模

それでは、海外でのMA市場規模はどれくらいでしょうか。

Grand View Research社が発表したデータによると、世界的なMA市場規模は2019年時点で40億6000万ドルとされています。そして、2020年から2027年にかけて9.8%ほどの成長が見込まれています。

海外の市場規模と比較すると、日本のMA市場規模はそれほど大きくないことがわかります。しかし、今後の積極的なデジタル技術活用により、海外並みの市場規模に拡大する可能性は十分にあると言えるでしょう。

参考:Grand View Research社 Marketing Automation Market Size, Industry Report, 2020-2027

MA市場は拡大見込み

株式会社矢野経済研究所は、以下のようにMA市場規模の拡大を予測しています。

グラフを見ると分かる通り、2025年には市場規模が800億円を超えると予測されています。順調に市場が拡大していけば、マーケティングの質が向上し、経済成長も狙えるでしょう。

MAの市場拡大が見込まれる2つの理由

なぜこれだけ拡大することが見込まれているのでしょうか。理由は大きく分けて2つあります。

1. 感染症拡大によるオンラインビジネスの発達

1つ目は、感染症拡大によりオンラインビジネスが発達しているためです。

2020年に新型コロナウイルス感染症が流行し始めてから、多くのサービスがオンラインで利用できるようになりました。特に、オンラインで買い物をする機会は格段に増えています。

ECサービスの利用客が増えたため、企業は以前より多くのデータを獲得しています。獲得したデータを蓄積し、より良いマーケティング戦略を策定するため、MAを導入する企業も増加するのではないでしょうか。

ECサービスなどのオンラインビジネスの発展に伴い、MA市場の拡大が見込まれています。

▶︎マーケティングDXについてこちらの記事で解説しています>>

2. 企業のセールステックへの投資

2つ目は、企業のセールステックへの投資が増加しているためです。自社のオンラインビジネスを拡充するため、MAなどのセールステックに投資する企業も増えています。

より良いサービスを提供するためには、顧客の行動や好みを把握する必要があります。MAはそれらを実現するのに役立つため、注目を集めています。

MAなどのデジタルマーケティング関連サービスへの積極的な投資により、市場はさらに拡大するでしょう。

▶︎セールスフォースについてこちらの記事で解説しています>>

マーケティングオートメーションツール導入率

現時点で、マーケティングオートメーションツールはどれくらい導入されているのでしょうか。

2021年の導入率

Mtame株式会社は、2021年10月にマーケティングオートメーションツールに関するアンケートを実施しました。この調査によると、勤務先でMAを導入していると回答した人は全体の17%でした。

また、マーケティングオートメーションツールを導入しない理由で一番多かったものは「費用が高い」という理由でした。ツールの費用が下がれば、導入する企業は増加するかもしれません。

マーケティングオートメーションツール国内シェア

現在利用されているMAのなかで、最も使われているツールをご紹介します。今回紹介するMAツールは以下の3つです。

3位 Marketo|顧客の行動追跡により見込み客を引きつける

Marketoは、全世界の5,000社以上で導入されているツールです。

顧客とのつながりを重視したツールで、顧客の行動を追跡したり、最適なメールを送信したりできます。顧客に適したキャンペーンを構築でき、見込み客を引き付けられます。

参考:Marketo

2位 BowNow|無料で気軽に導入できる

BowNowは、使いやすさを重視した無料で利用できるツールです。見込み客の情報を収集し、一人ひとりにとって有益な情報を配信できるため、見込み客が商品を購入するきっかけを生み出せるのです。

また操作画面や料金設定がシンプルなため、非常に使いやすいツールと言えるでしょう。さらに無料で始められるため、気軽に試しやすいというメリットもあります。

参考:BowNow

1位 Pardot|Salesforceとの連携で業務を効率化する

Pardotは、Salesforce社のMAツールです。

Salesforceとの連携が可能で、組み合わせて使えば業務効率を大幅に向上できます。すでにSalesforceを利用している場合は特におすすめのツールです。

Pardotでは確度の高い見込み客を獲得でき、ダッシュボードでROIも簡単に確認できます。幅広い企業で利用されており、非常に人気の高いツールです。

参考:Pardot

Pardotが選ばれる2つの理由

数あるマーケティングオートメーションツールの中から、なぜPardotが選ばれるのでしょうか。大きな理由を2つ紹介します。

1. Salesforceとの連携により効率的なデータ収集が可能

PardotはSalesforceとスムーズに連携でき、莫大な顧客データを一括管理できます。Salesforce内で蓄積したデータをマーケティングに活用できるため、より顧客に適した施策を打ち出せるのです。

2. ROIを一目で把握できる

Pardotのダッシュボードでは、マーケティングにおけるROIを簡単に確認できます。常にROIを把握することで、現状把握と戦略の策定が容易になります。

Pardotは自動でレポートを作成できるため、ROI向上のために何を行うべきかが簡単にわかります。

失敗しないマーケティングオートメーションツールの選び方

マーケティングオートメーションツールを選ぶ際に、気を付けるべきことを解説します。今回紹介するポイントは以下の3つです。

  1. BtoB向けか、BtoC向けか
  2. 必要な機能が搭載されているか
  3. サポート体制は整っているか

これらのポイントに気を付けてツールを比較してみてください。

1.BtoB向けか、BtoC向けか

マーケティングオートメーションツールの中には、BtoB向けのものとBtoC向けのものがあり、それぞれ対応しているリード数が大きく異なります。

商品やサービスを購入する際、個人の場合は購入までの意思決定にそれほど時間がかかりません。そのため、BtoC向けのツールはスピード感のある施策を打ち出します。

しかし、企業は意思決定に時間がかかるため、BtoB向けのツールは長期的な施策を打ち出すのです。このような差があるため、自社に合ったツールを選択する必要があります。

BtoB企業でも、自社のリード件数が多い場合はBtoB・BtoC両方に対応したツールを選ぶと良いでしょう。

2.必要な機能が搭載されているか

自社にとって必要な機能がすべて搭載されているかどうかもしっかりと確認しましょう。

例えば、メール配信機能やテンプレート機能・カスタマイズされた広告機能など、マーケティングオートメーションツールができることは多岐にわたります。それらの中でも、特に自社が必要とする機能に特化したツールを選択しましょう。

3.サポート体制は整っているか

マーケティングオートメーションツールは多数存在しますが、その中でも導入後のフォローも含まれている製品がおすすめです。

特に、自社内にIT人材が少ない場合はサポート体制が整っているツールを強くおすすめします。ツールに関するトラブルが発生した場合に、すぐに対応してくれるサービスがあるか確認しておきましょう。

▶︎DX人材についてこちらの記事で解説しています>>

▶︎DX人材の育成方法についてこちらの記事で解説しています>>

そもそもマーケティングオートメーションツールとは

ここまでツールの市場や特徴・選び方について解説しましたが、そもそもマーケティングオートメーションツールとはどのようなものなのでしょうか。

マーケティングオートメーションツールとは、マーケティングを自動化し、より良い戦略を練るためのツールを指します。具体的には、見込み客の情報収集やアフターフォロー、最適化された広告の配信等ができます。

さらに、配信したメールの開封率や広告のクリック率などから見込み客の自社に対する興味のレベルを図れます。より自社に興味がありそうな顧客に対して営業活動をすることで、商談の成功率や売上を向上できるでしょう。

▶︎営業DXについてこちらの記事で解説しています>>

マーケティングオートメーションツールを導入すべき3つの理由

なぜマーケティングオートメーションツールを導入すべきなのでしょうか。今回は以下の3つの理由について解説します。

  1. 見込み客の育成が可能に
  2. 受注率や売上の向上が狙える
  3. 工程削減により効率化できる

1.見込み客の育成が可能に

1つ目は、見込み顧客を育成するためです。自社に興味がありそうな個人や企業に対してメールを配信したり営業活動をしたりすれば、新規顧客獲得につながります。

自社の製品やサービスに対してより興味関心を示している顧客を把握し、優先順位をつけることで効率的な営業活動ができます。

2.受注率や売上の向上が狙える

2つ目は、受注率や売上を向上するためです。顧客に対して自社製品の情報を発信し続けることで、受注率の向上や売上向上が見込めます。

また、メール配信や営業活動を通じて新規顧客を獲得すれば、市場規模も拡大していくでしょう。ツールを活用して見込み客の育成に注力することが重要です。

3.工程削減により効率化できる

3つ目は、マーケティング活動における工程を削減し、業務を効率化するためです。マーケティングオートメーションツールはいくつかの工程を自動化できます。

例えば、メールの自動配信やテンプレート機能により、質の高いメールを自動で配信できます。ホームページのクリック率やメールの開封率などを分析し、見込み客の自社に対する関心度を図ることも可能です。

これらの工程を自動化することで、マーケティング戦略の策定に時間をかけられるのです。

まとめ

今回は、マーケティングオートメーションツールの市場や特徴、比較ポイントを解説しました。

今回の記事を読んで、マーケティングオートメーションツールに関する関心や知識が深まれば幸いです。現時点で最も使われているツールや比較ポイントを参考に、自社に適したツールを選んでみてください。

無料メールマガジン登録

週1回、注目のAIニュースやイベント情報を
編集部がピックアップしてお届けしています。

こちらの規約にご同意のうえチェックしてください。

規約に同意する

あなたにおすすめの記事

動画生成AI『Sora』とは|映像業界にとどまらないインパクトを解説

基調講演だけではない。OpenAI、Microsoft、Metaもビジョンを語ったGTC2024セッションまとめ

ChatGPTもGeminiも忘れて、これらの(信じられない)次世代AIツールをチェックしてみよう!

あなたにおすすめの記事

動画生成AI『Sora』とは|映像業界にとどまらないインパクトを解説

基調講演だけではない。OpenAI、Microsoft、Metaもビジョンを語ったGTC2024セッションまとめ

ChatGPTもGeminiも忘れて、これらの(信じられない)次世代AIツールをチェックしてみよう!