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2022.09.26

世界最大容量の伝送を実現する光伝送技術を開発|富士通株式会社に迫る

最終更新日:

 

富士通株式会社は、通信システム、情報処理システムなどのサービスを提供している会社です。ITサービス提供企業として国内2位、世界10位の売り上げを誇り、日経平均株価およびTOPIX Large70の構成銘柄の一つです。

今回は富士通株式会社の概要や事業内容を紹介しつつ、同社の強みや動向について解説していきます。

富士通株式会社とは

企業概要

社名 富士通株式会社
設立 1935年6月20日
所在地 105-7123 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター
代表取締役 時田 隆仁 
社員数 124,200名(グローバル)
売上高 3,586,839(百万円)
資本金 1,715,749(百万円)

 

ビジョン

デジタルイノベーションによるサステナブルな未来の実現

富士通株式会社が発行している「Fujitsu Technology and Service Vision」では、2013年の初版発行からデジタルイノベーションによるサステナブルな未来の実現について提言しています。

環境問題や新型コロナウイルス感染症の拡大、資源価格の高騰などにより、世界規模でさまざまな課題が顕在化し、先行きの見通しが困難となっている”VUCA時代”と呼ばれる今、経営課題の優先度が環境、社会、経済のサステナビリティへと変化しています。パーパス・ドリブンなリーダーシップのもとでの変革の進め方や、テクノロジーが切り開く未来ビジョン、ビジネスごとに異なる具体的な変革テーマなどを提唱しています。

沿革

1935年6月 富士電機製造株式会社(現・富士電機株式会社)を分離し、富士通信機製造株式会社(現・富士通株式会社)を設立
1949年5月 東京証券取引所再開と同時に新株式を上場
1962年5月 富士通研究所」を研究開発の中核として設置(1968年に(株)富士通研究所として独立、2021年に富士通に統合)
1977年8月 日本初のスーパーコンピュータFACOM230‐75 APU完成
2003年11月 ソリューションビジネスの戦略拠点として「富士通ソリューションスクエア」を開設
2013年4月 全社ビジョン「ヒューマンセントリック・インテリジェントソサエティ」を基軸に技術・商品を新たに体系化した「Fujitsu Technology and Service Vision」を策定

富士通のサービス

Zinrai TalkVisible

Zinrai TalkVisibleおよびFujitsu Cloud Service TalkVisible(以下、TalkVisible)は、会議や講演会における発言録の作成を支援するサービスです。ディープラーニングで発話者を識別した発言録が自動生成され、その内容を専用のエディタで確認・修正ができる仕様になっており、効率的に精度の高い発言録を作成できます。

TalkVisibleの特徴

AIで会議録作成時間を(※1)最大1/2に短縮

TalkVisibleでは、声の音量を均一に調整し、環境音などの周辺ノイズを除去することで発言内容を正確に聞き取ることができます。

また、汎用マイク1本で録音した音声データから、発言者の特徴を捉えて自動的に識別します。

※1富士通株式会社調べ

独自開発のスムーズに編集できるエディター

再生位置のハイライト表示や繰り返し再生など、編集用途にこだわった機能が搭載されており、スムーズな編集を実現します。

辞書登録

会議資料を登録することで、AIが単語の出現回数から固有名詞や専門用語を自動で抽出して辞書登録し、自動で識別します。さらに、任意の単語を登録することもできるため、認識精度の向上が期待できます。

セキュア

Fujitsu Cloud Service TalkVisibleは、なりすまし防止のため、ID・パスワードによる認証に加えて、SMS・Eメールを利用した多要素認証に対応しています。

またサービスの安全・信頼性に係る(※2)「ASPIC認定」を取得しています。

※2ASPIC認定:クラウドサービスの利用を考えている企業や地方公共団体などが、事業者やサービスを比較、評価、選択する際に必要な「安全・信頼性の情報開示基準を満たしているサービス」を認定したもの

Zinrai Translation Service

「Zinrai Translation Service」は、翻訳作業の時間短縮により、言葉の壁を取り払い、生産性の向上やコミュニケーション活性化を目的としたサービスです。テキスト翻訳に加えてPDFファイルやMicrosoft Officeファイルも翻訳できます。

Zinrai Translation Serviceの特長

高精度な翻訳

最新のニューラル翻訳機エンジンにより、自然な文章に翻訳できます。日本語⇄英語間ではTOEIC960点レベルの日本人ビジネスパーソンと同等、日本語⇄中国語間では日本語能力検定試験N1合格者の中国人ビジネスパーソンと同等の翻訳精度を実現します。

さまざまなオフィスシーンに対応

テキスト翻訳に加えて、PDFファイルやMicrosoft Officeファイルも翻訳できます。さらに、Microsoft Outlookのメール翻訳、Skype for Business のチャット翻訳が可能なアドインも提供しています。

APIのように、お客様独自のシステムに組み込むことも可能です。

セキュア

翻訳に使用した文書は、翻訳後にサーバーから削除されるため、社外秘文書などでも安心して利用いただけます。 また、クラウドサービスの安全・信頼性に係る「ASPIC認定」を取得しています。

伝送容量あたりで世界最小の消費電力を実現し、CO2排出量を70%削減|世界最大容量の伝送を実現する光伝送技術を開発

2022年9月14日富士通株式会社は、(※3)光1波あたり1.2Tbpsの大容量伝送が可能なデジタルコヒーレント光伝送技術の開発を発表しました。また、本技術を適用した光伝送装置を2023年上期中に製品化し、グローバルに提供する予定です。

本技術は最新の半導体プロセスを適用したデジタル信号処理LSI(DSP)の適用に加え、世界初の光伝送装置への水冷システムの導入、機械学習を用いた光ネットワーク全体のリソース最適化により(※4)世界最高の光1波あたり1.2Tbpsの大容量伝送を実現しながら消費電力を提言し、従来製品と比較してシステム全体のCO2排出量を70%削減します。

※3 光の波長1つあたりで、1秒間に150GBの情報通信が可能

※4 富士通株式会社調べ(2022年9月14日時点)

背景

IoTやAI、ビックデータ処理の普及に伴う大規模な情報を高速に処理する技術への需要の高まりを背景に、ネットワーク技術の更なる進化が求められてきました。日本においても、普及しつつある5Gの次世代の通信企画5G-Advanceや6Gmp検討が進められており、実用化されると5Gの約100倍の情報処理量が見込まれています。また、無線通信データアクセス量の増大による伝送量の大容量化が求められる一方で、光の歪みにより信号の偏重速度に限界があり、光1波で伝送可能なデータ容量が限られてしまう課題がありました。さらに、ネットワーク全体での消費電力化、CO2排出量の削減も通信事業者にとって大きな課題となっています。これらを解決するために、本技術の開発が行われました。

技術概要

テラビット光伝送システム技術

世界初の140Gbaudの高速信号を伝送可能とするデジタル信号処理LSI(DSP)と、狭線幅波長可変レーザを適用し、送受信デバイスや光伝送路に発生する光波長の歪みを高精度に補償する当社独自技術を組み合わせることにより、世界最高となる1波あたり1.2Tbpsの大容量伝送を実現しました。また、光通信においては、一般的に伝送容量が増加すると通信できる距離が短くなる傾向がありますが、今回の技術により従来技術と比較して同じ伝送容量で4倍以上の到達距離性能を実現しました。

世界初となる光伝送装置への水冷技術の適用

従来の光伝送装置では、システムの冷却には空冷技術が用いられていました。しかし、本技術では、富士通株式会社のスーパーコンピューターの開発及び製造における知見をもとに、世界初となる光伝送装置に水冷技術を適用しています。この技術により、長期間にわたり使用される通信装置の分野において不可欠な高信頼性やメンテナンス性を保ちながら、冷却効果を向上させ、伝送容量あたりの消費電力が最小の120mWとなる低消費電力化を実現しています。また、光伝送装置全体では空冷方式を採用した従来の装置と比較し1/3の小型化、軽量化も図り、輸送時に発生するCO2、使用終了後の排気量削減におけるCO2排出量削減に貢献します。

機械学習を用いた光ネットワークモニタ技術

従来の光ネットワークでは、運用環境により変化する光ファイバーの性能や光伝送システム単体の状況など、ネットワーク設計時に必要となる条件を厳しく見積もって設計しているため、ネットワークが本来持つ性能を効率良く引き出せず、消費電力の増加や提供できる伝送容量の減少を招いていました。しかし、今回機械学習を用いたネットワークモニタ技術により、光ネットワーク構成要素の状況を自動で高精度にとらえ分析することができるようになります。この技術を用い、ネットワーク構築時のDSPの変調方式や構成要素の設定に活用することで、消費電力を抑えつつ光伝送装置の持つ伝送性能を最大限に引き出したネットワークの構築を可能とします。

富士通株式会社採用情報

募集職種 ビジネスプロデューサー/ソリューション&サービスエンジニア/開発/研究/

コーポレート(サプライチェーンマネジメント、購買、法務、知的財産、 財務・経理、総務・人事)

募集学科 全学部全学科
募集対象 大学、大学院、高等専門学校を2023年3月卒業(修了)見込みの方

または既卒の方で新規卒業予定者と同じ枠組みによる採用を希望される方(職歴の有無は問いません)

初任給 修士了:月給260,000円 大学卒:月給230,000円 高専卒:月給200,000円

2022年度入社実績

昇給 年1回(4月)
賞与 年2回(6月、12月)
休日休暇 休日(2022年度年間休日124日):完全週休2日制(土曜日・日曜日)、祝日、年末年始、特別休日

休暇:有給休暇(初年度20日)、積立休暇、リフレッシュ休暇、育児休職制度、介護休職制度、他

福利厚生 通勤費補助支給、ファミリーアシスト給付、家賃補助、寮(当社規定による)、社員持株、財形貯蓄、各種保養施設 等
勤務地 本社事務所(汐留)、川崎工場、ソリューションスクエア(東京)、

Uvance Kawasaki Tower(川崎)、 関西システムラボラトリ(大阪)、

研究所(川崎、厚木など)他、国内外全事業所

現在多くの職場が、自宅やサテライトオフィスからのテレワーク勤務を行っています。

勤務時間 8時45分~17時30分(事業所により異なる)(標準労働時間7時間45分)

上記は標準勤務時間帯ですが、「コアタイムのないフレックス勤務」を適用している職場も多くあります。

保険 雇用、労災、健康、厚生年金保険

さいごに

昨今DX推進が注目されており、さまざまな分野でデータの利活用が注目されています。さらに、環境問題や資源価格の高騰など世界規模の課題が顕在化し、サステナビリティ経営が注目されるようになりました。そんな中、富士通株式会社はデジタルイノベーションによるサステナブルな未来を実現するためにさまざまなサービスを提供してきました。

今後富士通株式会社からどのようなサービスが生まれるか楽しみです。

The Playersシリーズでは、AI関連の企業にフォーカスした記事を書いています。さまざまなAI企業を比較することで、施工しているAI関連企業の法則が見えてくるかもしれません。

▼前回のPlayersの記事はこちらから

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