最終更新日:
本記事を読んでいる方の中には、
|
このように思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、本記事では「AIにおける数学の必要性やその理由、必要な知識、勉強方法」などをお伝えしていきます。
ぜひ最後までご一読ください!
▼AIについて詳しく知りたい方はこちら
目次
AIの学習と関連深い数学の分野は3つ
ここでは、AIを理解する上で関連深い数学の分野を3つ紹介します。
確率統計学
確率を用いることで、扱うデータの分布、予測の妥当性、正確性等の概念を数式化できます。
統計は、ある集団に対する様々な統計的な情報を扱います。さらに、それらを使ってデータを扱いやすいようにしたり、各データの外れ値を特定できます。
線形代数学
AIでは、大量の計算式を扱います。そしてその計算式をわかりやすく表記するためには、線形代数が必要不可欠となります。
線形代数であれば大量の計算式も簡単に表記することができるため、効率よく大量の知識を学習させることが可能になります。
微分積分(解析)学
一般的に、関数の”傾き”を表すために微分積分が用いられます。
AI分野において、”傾き”は”誤差”を指します。”誤差”とは予測した際の、正しい値と予測した値の差のことです。
より正確なAIを目指すためには、この”誤差”を0に近づけることが必要です。その”誤差”の計算には、微分積分が必要不可欠です。
AIの学習に数学は必須!
機械学習の勉強をするうえで、数学の勉強は避けては通れません。ここでは、なぜ数学の知識が必要なのかについて解説します。
なぜAIにおいて数学が必要なのか
結論から言うと、数学が必要なのは「AIの仕組み、つまりAIがどのように学習・予測・評価を行うか」の理解が一気に進むからです。
AIの仕組みには、統計学・機械学習・コンピューターサイエンスなど、さまざまな数理科学の分野の知識が使われています。いずれの分野においても、数学は必要不可欠な共通言語です。
よって、AIを仕組み部分からきちんと理解するならば、数学の知識は必須と言えるでしょう。
▶AIの仕組みをわかりやすく解説-AIの定義から活用事例、作り方まで理解しよう!>>
▼機械学習について詳しく知りたい方はこちら
例外のケースもある
AI学習によく使われるプログラミング言語Pythonには、便利なライブラリが沢山あります。これらの機能を使うことで、ライブラリの中身への理解がなくても、高性能な予測モデルや画像の識別モデルを作ることができます。
そのため、あくまでもAIの仕組みの理解を不要とし、AIをツールとして使うだけの方は数学の学習は必須ではありません。
しかし、AIの学習結果に対して「なぜこの結果になったか」といった問題を考える際には数学知識が必須となってきます。
▼関連記事はこちら
・機械学習ライブラリを一挙紹介!|初心者におすすめのライブラリ5選>>
・機械学習におけるモデルとは?|モデルの種類や「よいモデル」とは何かについて>>
AIに必要な数学を習得する3ステップ
それでは、数学をどのようなステップで学んでいけばよいのでしょうか。この章では、AI学習に必要な数学の分野やステップについて紹介します。
1.中学・高校の基礎的な数学
必ずしも全員が中学・高校の基礎的な数学から勉強し直す必要はありません。
確かに大学1・2年レベルの数学を理解するのに基礎的な数学の知識は必要です。しかし、後述するほとんどのオンライン講座、書籍等において、中高数学の復習のような内容から始まっています。
どうしても数学に自信のない方や、学習を進めていく中でつまずいてしまった方は、中学高校のテキストから復習することをおすすめします。
2.大学1・2年レベルの数学
理系の大学では、1・2年生の一般教養科目として前述した線形代数学と微分積分学を学びます。
それらの教養科目の基礎を押さえることと、それらに加えて確率統計学の基礎を習得することで、AIの基本的な仕組みの理解が可能となります。
いわば、これらの分野はAIに必要な数学のメインとも言えます。
3.発展的な数学
さらに発展的な数学を学ぶことでより深い理解をすることが可能となります。例を挙げると、ベイズ推定、勾配降下法、ラグランジュの未定乗数法などです。
また一口にAIと言っても、AIの中にもさまざまな分野(自然言語処理、画像認識…etc)があります。自分がどの分野を学んでいくかによって必要な知識も異なります。
その都度、必要な数学を学んでいくことをおすすめします。
▼関連記事はこちら
・今さら聞けない「自然言語処理(NLP)」とは?>>
・画像認識とは|機能・事例・仕組み・導入方法など徹底解説>>
数学の学習方法3選
それでは、数学のおすすめの勉強方法を紹介していきます。自分にあった勉強方法を見つけて勉強を進めるのがよいでしょう。
1.書籍で学ぶ
1つ目は、書籍で学ぶという方法です。
この方法は、ご自身で書籍を読みながらコツコツ進められるという方におすすめです。また書籍は情報の豊富さが特徴です。
より深く丁寧に数学を学びたい方、本質を学びたい方は書籍での学習が向いているかもしれません。
以下では、おすすめの書籍を4冊紹介します。
1.人工知能プログラミングのための数学がわかる本
難易度☆AIに必要な数学を基礎の基礎から学べる一冊です。数学に対して抵抗がある方の入門本としておすすめです。
2.最短コースでわかる ディープラーニングの数学
難易度☆こちらも基礎から学べる一冊です。
また、数学を使ってイチから記述したコードが「Jupyter Notebook形式」で提供されているので実際に動かしながら学ぶことができます。
実装に興味がある方にもおすすめです。
3.ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
難易度☆☆
上記2冊より複雑な、より本格的なAI数学の知識が簡単に説明されています。基礎レベルの数学を理解している方におすすめです。
4.ベイズ推論による機械学習(入門)
難易度☆☆☆こちらはAIに必要な確率統計を深く学べる一冊です。
前述の数学書を理解された方でもっと勉強したいという方におすすめです。
▶【2021年版】AI関連のおすすめ本15冊をランキング形式でご紹介>>
2.オンライン講座で学ぶ
2つ目は、オンライン講座で学ぶという方法です。
この方法は、書籍だけで学習するのは難しい、時間を効率的に使いたいという方におすすめです。
有名講師の講座が受講できたり、質問できるオンライン講座もあります。オンライン講座の中でも特におすすめなのが、以下の3つです。
1.Udemy
Udemyは100,000以上の講座があるオンライン学習プラットフォームです。一度講座を購入すると、学習期限なしで自分のペースで学べます。
Udemy講座の中でもおすすめなのが次の3つです。
こちらの講座では、AIの知識や用語とともに数学を学習できます。機械学習の原理を数学から理解し、プログラミング(Python)で実装できるようになります。
AIのための数学講座:少しづつ丁寧に学ぶ人工知能向けの線形代数/確率・統計/微分では、中学数学程度の知識から丁寧に解説しており、AIの勉強に必要な数学の知識が動画を通じてわかりやすく解説されています。
ほかにもUdemyは講座が充実しているため、自分にぴったりの講座がみつかるはずです。
2.Chainer
数学の基礎からディープラーニングまでを教えてくれる無料のオンライン学習サービスです。
Chainerには、
- 微分
- 線形代数
- 確率・統計
- 単回帰分析と重回帰分析
といった大学数学の講座がありますので、必要最低限の数学を学ぶことができます。
おすすめポイントは、「初学者がつまずきやすい『まず何を学べば良いか』『次に何を学べば良いか』という問題を解決する設計になっている」という点です。
※Chainerの開発は終了していますが、数学の講座自体のコンテンツはわかりやすく丁寧なのでおすすめです。
3.AI academy
プログラミングの初歩から機械学習に必要な数学・統計学、そしてディープラーニングまで、
幅広い知識を300種類以上のオリジナルテキストから学習できます。
また、ただテキストを読むだけでなく、クイズ形式で学習を進めることができ、苦手な問題をAIが見出し、効率的に苦手分野を克服できるようになっています。
機械学習に必要な数学編というコースを修了すると、機械学習に関連する書籍などの数式を読みこなすことができるくらいのレベルになります。
▶未経験からAIを学べる講座23選|無料からオンラインまで徹底比較>>
3.スクールで学ぶ
3つ目は、スクールで学ぶという方法です。
この方法は、独学はハードルが高い、学習ペースをつくってほしい、プログラミングまで一貫して学びたいという方におすすめです。
おすすめのスクールは、以下の3つです。
1.AIジョブカレ
AIジョブカレは、経験豊富な現役AIエンジニア・データサイエンティストから体系的に学べるAI技術専門のスクールです。
同スクールは、入門講座が多いという特徴があり、初心者でも安心して学べます。またスクールならではのサポートもあるので、途中で脱落することなく学び通すことが可能です。
中でも数学を学ぶには以下の講座がおすすめです。
自分の数学知識レベルに合わせて講座を選択することができます。
2.スキルアップAI
スキルアップAIは、受講終了後すぐに使える超実践的機械学習スキルを、最前線で活躍するデータサイエンスのスペシャリストから体型的に学べる学習コミュニティです。
全ての講座をオンラインで受講できます。対面の受講者と同じチャットグループで講義の進捗に合わせて活発な質疑を行うことができ、
モチベーションを保ち学習を継続することができます。
中でも、「機械学習・ディープラーニングのための数学基礎講座」や「機械学習・ディープラーニングのための数学応用講座」を受講することで、数学の前提知識が全くない人でも、機械学習の理解に直結するレベルに成長することができます。
無料トライアル版が公開されているので、まずは自分に合うかどうかを試してみることをおすすめします。
▶AIを学べるスクールおすすめ5選|メリット・デメリット、選び方まで紹介>>
それぞれの数学の学習方法の比較
書籍 | オンライン講座 | スクール | |
費用 | -1万円 | 無料-数万円 | -10万円 |
期間 | 数週間-数ヶ月 | 1週間-数週間 | 1週間-数週間 |
難易度 | ☆☆☆☆ | ☆☆ | ☆☆ |
おすすめ度 | ☆☆ | ☆☆☆☆ | ☆☆ |
数学の学習で挫折しないようにするには
数学の学習をする上で挫折しないためには、自分に合った学習方法を選択すること、無理のない適切な計画を立て、コツコツと着実に進めていくことが一番大切です。
ゴールを見据え、現状の数学レベルと比較し、必要なプロセスを計画していきましょう!
まとめ
今回は、数学の必要性やその理由、必要な知識、おすすめの勉強方法などをお伝えしてきました。
この記事で少しでもAIの学習における数学について理解し、自分に合った勉強法を見つける助けになっていれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
▼関連記事
・機械学習のための数学について解説|おすすめの書籍や講座も紹介!>>
・機械学習入門者が学ぶべきこと、学習方法を超具体的に解説します>>
・【初心者向け】AIプログラミング入門 – 学習の流れとおすすめの勉強方法5選>>