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人工知能(AI)・機械学習勉強会コミュニティTeam AIとコラボコンテンツです。代表の石井大輔さんがまとめてくださった内容をもとに記事化しています。
AI関連の職種
AIというワードを聞く機会は増えてきましたが、AI業界外の方からしたら、AIに関連する仕事はどんな仕事があるのかわからない人も多いのではないでしょうか。今回はAIのバックグラウンドを支える3種の仕事を紹介します。
今のAIは機械学習というシステムのことを指す場合が多数です。機械学習は、大量のデータをもとにコンピュータがその特徴を学習することで、さまざまな認識が可能になっています。
大きく分けるとAIの土台を支えているのは「AIエンジニア」「データサイエンティスト」「研究者」があげられます。
AIエンジニア
簡単に言うと機械学習をするときの数理モデルをコーディングしていく職業です。例えばTensorFlow、Chainer、Caffe、Pythonなどのプラットフォームに精通している必要があります。のちに述べる「研究者」ほどの知識を必要とせず、一般的にはキャリアチェンジには向いている職種です。
業界は急速に変化を続けており、コーディングを考えるために情報のキャッチアップが必要です。
今後は、さまざまなプラットフォームが発展して、機械学習がより身近なるでしょう。ExcelやWordのような感覚で使えるようになるかもしれません。AIエンジニアの仕事の敷居も下がっていくことが予想されます。
データサイエンティスト
2つ目の職業がデータサイエンティストです。
簡単に言うとデータ分析の仮説検証するコンサルタントです。非常に多様なスキルが求められる職種です。
データの統計分析をする人は「データアナリスト」であり、厳密にはデータサイエンティストとは区別されます。
データ取得の際からAIエンジニア的な動きをして、データ分析をして、見立てを行って、最終的にはクライアントや上司に向けてビジネスの意思決定の提案する必要があります。
つまりデータサイエンティストにはデータアナリスト的なスキルだけでなく、データベースの構築や、それをビジネスに実装するスキルまでも求められます。
ハードルが高い職種であるため、市場でも人材が不足している職種です。国としてもデータサイエンティストの教育には力を入れており、2017年には滋賀大学がデータサイエンス学部を設立しました。広島大学は2018年4月から情報科学部を作ると発表しており、データサイエンティストコースを創設します。ますますデータサイエンティスト養成の流れは強くなっていくことと思われます。
研究者
AIエンジニアは、さまざまなプラットフォームを利用して社会にAI(機械学習)を実装していく役目があります。ではそのプラットフォームはどうやってできているでしょうか?
世界の有数の数学者たちが日頃から新たなアルゴリズムを研究しています。大学内の研究室だけでなく、大手企業の中にあるラボにも研究者がおり、論文としてアウトプットしたりしています。
こういった職業に就くためにはアカデミア、学術での実績が有利に働きます。どこの研究機関にいたのかや、今までに出してきた論文などがポートフォリオになって研究者としてのキャリアが開けてくるということになります。
意外と意識されずに使われる言葉
データサイエンティストとデータアナリスト。AIエンジニアと研究者。
雰囲気は似ている言葉でも、各企業や各メディアが使う言葉には注意が必要です。
「データサイエンティスト」の募集がある場合でも厳密には「データアナリスト」の場合もあるからです。
AIに関しても転職を考える場合は、ごちゃごちゃにせず考えましょう。
Team AIとは
100万人を目指す機械学習の研究会コミュニティTeam AI。現在メンバーは3500人に登り、30%は外国人。渋谷で毎週勉強会やハンズオンを取り入れたハッカソン、交流会を開催。定期的に海外からAIやBlockChainをテーマにゲスト企業を招き、セミナーも開催。創業者である石井大輔の“シリコンバレーの素晴らしい助け合いの仕組みを東京に創りたい”という思いでスタート。AIに特化した仕事紹介のキャリア支援事業も展開。
■AI専門メディア AINOW編集長 ■カメラマン ■Twitterでも発信しています。@ozaken_AI ■AINOWのTwitterもぜひ! @ainow_AI ┃
AIが人間と共存していく社会を作りたい。活用の視点でAIの情報を発信します。