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最近AIが描いたイラストを目にすることが多くなりました。その中には人間が描いたものと比べても負けないようなイラストもあります。
今回はAIがイラストを描く仕組みや実際にmidjourneyやdreamなどのイラストAIを使って描いた絵について紹介していきたいと思います。
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目次
AIイラストとは何か
みなさんは、AIイラストという言葉を聞いたことはありますか?
AIイラストとは、AIが人間の指示に従い、その人が描きたいと思っているものを予測して自動で生成したイラストのことです。
AIはどうやってイラストを作っているのか
では、AIはどうやってイラストを作っているのでしょうか。AIの仕組みの中には、ディープラーニングという技術があります。
イラストを自動で作成する際にもこのディープラーニングを利用しています。
学習したさまざまな絵から、それぞれの好みにあった絵柄を選んで真似をすることでイラストを生成しています。
▼ディープラーニングについて詳しくはこちら
AIが作成した有名な絵画
「エドモンド・デ・ベラミー」と「レンブラント風の絵」などが実際にAIが書いた絵画として有名です。
この二つについては以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎AIが絵を書く!?実際に描いた絵やAIの絵画生成を体験できるサイトなど紹介>>
AIによるイラストを紹介
最近は初心者でも簡単にAIによるイラスト作成ができます。
- midjourney
- dream
「midjourney」や「dream」はAIによるイラスト作成サイトです。実際にそれらのAIでイラストを作成したので、紹介していきます。
midjourneyによるイラスト
上のイラストは実際にmidjourneyを使ってAIに書いてもらったものです。
midjourneyは指定したキーワードを基にAIがイラストを書いてくれるサイトです。
上のイラストでは「都市」と「夜」というキーワードを指定しました。
25件までは無料で利用でき、キーワードの指定だけでクオリティの高い絵が完成するという利点があります。
また、一度に4パターンほどのイラストを生成してくれるので、その中から好みのイラストを選べます。
dreamによるイラスト
続いてdreamというサイトでもAIにイラストを描いてもらいました。
dreamもmidjourneyと同様に、キーワードを入力するとAIがイラストを描いてくれます。
基本的に無料で利用でき、アートスタイルも選択できます。
上のイラストのキーワードは同じく「都市」と「夜」とし、アートスタイルを「realistic」(現実的な)としました。
dreamには無料で絵を描ける回数に制限がないので、好みの絵になるまで何度もイラストを制作できます。
AIがイラストを作成してくれるサイト6選
「midjourney」や「dream」の他にもAIによるイラスト作成を体験できるサイトはいくつかあります。
この記事では以下の6つのサイトを紹介します。
それぞれ解説していきます。ぜひ、実際に仕組みを触ってみて、どのようなイラストが出来上がるのか試して見てください。
①彩ちゃん
このサイトでは提案される絵のなかから自分好みの絵を複数選び、そのデータを参考にAIである彩ちゃんがイラストを生成します。
このサイトで作成できるのは、顔の部分です。
②彩ちゃん+
こちらでは、全身のイラストを作成できます。
AIと絵師のコラボレーションによって誰でも簡単に自分好みのイラストを入手できるサービスです。AIの特性と人の特性が活かされています。
絵師さんは彩ちゃんが描いたイラストを元に、要望を踏まえて創造的にイラストを制作します。
まず、彩ちゃんが顔のイラストを作り、そして絵師さんが彩ちゃんの作った顔から想像して全身を作ります。テイストは注文画面から選べます。
③Wife Labs
次に、Wife Labsを紹介します。このサイトでは、彩ちゃんと同様に、複数の絵から自分好みの絵を選択していくことで、AIがイラストを自動で作成します。
また、料金を支払うことで、作成した絵がプリントされた枕やポスターを入手できます。
④Crypko
Crypkoでは、もと画像から髪色、目の色、髪型、口の状態、アクセサリーを変更して自分好みのイラストを作成できます。
また、生成したイラストに滑らかな動きをつけたり、編集を加えたりすることも可能です。
⑤Auto Draw
このサイトでは、自分で書いた絵をAIが修正して綺麗なイラストを作成できます。
ただ、背景の色が白色から変更できず、イラストの色を細かく変更することもできないため、簡単なイラストがほしい時に利用することをお勧めします。
⑥inkscape
Inkscapeは無料でダウンロードすることができるソフトです。鉛筆やペンなどさまざまなツールを使って自分で絵を描くことができます。
ロゴ、パンフレット、ポスター、バナー、Webデザインのモックアップ、レーザーカッター用のデータなどを作成することに向いています。
将来AIによってイラストレーターの仕事はどうなるのか
イラストレータの仕事が完全に奪われることはない
今までAIが自動で作ったイラストや絵画について紹介してきました。そこで、イラストレーターの仕事が将来AIに奪われてしまうのではないかと不安に感じた人もいると思います。
確かに、AIの技術が発展したことで、単純な色塗りのように人間がする必要のない作業が生まれることもあるでしょう。将来的にはイラストレーターの下請け業務のほとんどはAIへと流れていく可能性もあります。
しかし、人間にしかできないこともあります。それは人の感情を読み取ること、そして何もない状態から新しいものを創造することです。
独創的なイラストは人間にしか作ることのできないものです。そのため、イラストレーターの仕事が完全にAIに奪われるということはありません。
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AIイラストの著作権
イラストレータの仕事が完全に奪われることはないとはいえ、AIの描いたイラストを利用する機会は増えていくでしょう。
その時に気になるのがAIイラストの著作権ではないでしょうか。
現在、midjourneyの規約では生成されたイラストの権利は基本的にユーザーにあるとされています。
また、アメリカではAIが作成したイラストの著作権の申請は2度に渡って却下されており、AIイラストそのものに著作権が生じる可能性は低いです。
しかし、人がAIを道具として利用して「思想」や「感情」を創作的に表現した場合は著作権が認められます。
AIによるイラストの著作権の有無はAIの利用方法に左右されるということですね。
まとめ
これまで、AIが作ったイラストについて紹介してきました。さまざまなサイトでAIを用いたイラスト作成を体験できることがわかりましたね。興味を持った方はぜひ利用してみてください。
また、AIは既製のイラストを学習することで自動生成が可能になります。そのため、完全にオリジナルのイラストをゼロから創造することが、これからのイラストレーターや絵師さんの仕事になると言えるでしょう。
さらに、AIでイラストが作成できることはDXにも繋がります。
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