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2019.08.09

AIがデザインを自動生成? – おすすめ無料ソフト20選と5つの事例で徹底解説

最終更新日:

現在、さまざまな分野でAIが活躍しており、電化製品など身近な場面でも活用が進んでいます。その中で、デザイン分野でも活用が広まっています。

本記事ではデザイン分野におけるAIの導入について、メリットや実用例、AIを利用できるアプリ・ツールを紹介します。

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【この記事でわかること】※クリックすると見出しにジャンプします

デザインAIの現状

現在デザイン分野でAIはどれくらい活用が進んでいるのかを紹介します。

AdobeのツールにもAIが活用

デザインAIの領域で最近話題のものとしては、Adobe SENSEIがあります。Adobe SENSEIとは、画像をAIを生かして編集できるサービスのことです。

Adobe SENSEIでは、このように複雑な写真であっても被写体だけを切り取ることができます。他にも、写真から特定の人物や物だけを消去する機能もあります。

Adobe SENSEIによって画像編集の幅が今まで以上に広がり、デザインAIが社会に浸透することが期待できるでしょう

Webデザインを中心にAI導入が進む

現在、デザインAIが活躍する主な領域はWebデザインです。Webデザインとは、Web上で行うデザインのことです。デザインAIは主にWebで公開されているツールで行います。

ロゴ作成やバナー作成など、様々なニーズに対応して幅広いサービスが用意されていますのでユーザーは自分の目的にあったデザインツールを使用することができます

テキスト入力で画像を生成

デザインをするなかで必要となってくるのが「アイデア」です。人工知能を研究する非営利団体「OpenAI」では、「DALL・E(ダリ)」という、テキストを入力することによって自動で画像生成してくれるデザインAIを開発しました。

TEXT PROMPTの部分でテキストを入力することができ、下線部の箇所をいくつかの単語に切り替えることができます。

ここでは、「an armchair in the shape of an avocado. an armchair imitating an avocado.」(アボカドの形をしたアームチェア。アボカドを模したアームチェア。)と入力することで、AIによって生成された画像が表示されました。

▶︎DALL・Eはこちらから>>

「組み合わせたいデザインはあるが、アイデアが思いつかない」

自動画像生成AIでは、さまざまなアイデアを捻り出してくれる「アイデアフラッシュ」を行い、このような悩みも解決できる可能性があります。AIが将来、デザイナーのアイデアサポートをしてくれるかもしれません

3D設計のデザインにもAIが

今まで、AIによるデザインは主に2D上で行うサービスでしたが、最近ではAIで3D設計できるようになっています。それによって、今までのようにロゴや広告だけでなく、製造品までAIによってデザインできるようになります。

AIが以上のような立体的なデザインを生成することもできます。この技術を利用して、建造物の設計などにもAIが活用されるようになりました。

これからはAIがデザインした製品を使用するシーンも増えることが期待できます。

AIがロゴを自動生成する無料ツール5選

AIが無料でロゴを自動生成してくれるツールもあります。以下ではその中から5つを紹介します。

  1. DesignEvo無料サンプルがダウンロード可能
  2. AIR Design|350社以上が導入
  3. Hatchful|140,000人以上のビジネスオーナーから信頼
  4. LOGO FACTORY|簡単に作れる
  5. Logaster|操作が簡単

DesignEvo – 無料サンプルがダウンロード可能

(出典:Design Evo

DesignEvo(デザインイーヴォ)はゲームや不動産、ファッションなど、自分が作りたいロゴのジャンルに合ったテンプレートを探すことができます。また、自分でカスタムすることもできます。

AIR Design – 350社以上が導入

(出典:AIR Design

AIR Design(エアーデザイン)はAI分析に基づき、ヒットする確率が高いデザインを科学的に追及しています。導入した結果、CVRが大幅に増加した企業もあります。CVRとは、Webサイトや特定のページに訪れたユーザーの内、商品の購入などにまで至った割合を示す数値です。

Hatchful – 140,000人以上のビジネスオーナーから信頼

Hatchful(ハッチフル)はテンプレートの使用独自のロゴを一からデザイン、無料ロゴデザインのダウンロードなど、さまざまな機能があります。

LOGO FACTORY – 簡単に作れる

(出典:LOGO FACTORY

LOGO FACTORY(ロゴファクトリー)ではパソコンで自社の名前やフォントを選択していくだけで簡単にロゴを作ることができます。また、そのまま無料でダウンロードすることもできます。

Logaster – 操作が簡単

(出典:Logaster

Logaster(ロガスター)は数回クリックするだけで簡単にロゴを作成することができます。また、ロゴタイプを無料で無制限にダウンロードできます。

デザインにAIを導入するメリット

ディープラーニングの発展により画像認識の精度が向上しました。そのおかげでAIはクリエイティブな領域に足を踏み入れることが可能となり、さまざまなデザインを創り上げることができるようになったと同時に、いくつかのメリットが生まれました。

ここでは、デザインの分野にAIを導入する主なメリットを2つご紹介します。

デザイナーの仕事がAIで効率アップ!

1つは、仕事の効率が上がることです。

現在、SNSがさまざまな世代に広まりWeb上のコンテンツ量が増加する中で、デザイナーの更なる需要が予想されます。

Webデザイナーのデザインを、HTMLやCSSなどのWeb用言語でコーディングする技術や、Webサイトや商品のパッケージのデザインを、ターゲットの好みや使いやすさ、アクセス数の向上に応じてAIが自動で生成することもできるようになりました。

また、AIは人間がデザインを作成するよりもはるかに短時間でデザインを作ることができます。例えば、「パッケージデザインAI」は1時間に1,000案を生成し、最終的に1,000案の中からTOP100を表示します。

今後は、AIツールを活用してデザイナーの仕事の負担を軽減したり、バナー画像など大量に作成が必要な制作物は、AIにまるごと任せてしまう時代もくるかもしれません。

デザインにかかる予算比較

2つ目はコスト削減に繋がることです。AIを使った場合、実際にどれだけコストを削減できるのでしょうか。

以下は、デザインをデザイナーに依頼した場合と本記事でも取り上げているAIデザインツールを使った場合のコストを比較した結果です。

ロゴ制作

デザイナーに依頼した場合:15,000~150,000円

AIで制作した場合(Logopony、Lookaの場合):20$〜

ホームページ制作

デザイナーに依頼した場合:50,000~130,000円

AIで制作した場合(Wixの新機能ADIの場合):0円

上記のことからも、AIによるデザインにかかるコスト削減は非常に大きいことがわかります。

まだクオリティに疑問があったり、クライアントの細かな要望に答えられるケースは少ないかもしれません。コンテンツの重要性に応じて、AIデザインツールも活用していくことが重要です。

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デザイナーの仕事はなくなる?

では、これからデザイナーの仕事はなくなってしまうのでしょうか。たしかに、今後はAIの台頭により、デザイナーが活躍できる機会が縮小する可能性も否定できません。しかし、デザイナーの仕事が完全になくなるわけではありません

AIによるデザインは過去の大量にあるデザインを学習することで成り立っています。そのため、斬新なデザインを新しく考え出すことはできません。これからのデザイナーの仕事は今までとは全く違ったものとなります。過去の作品にしばられるのではなく、自分独自の価値をデザインに発揮できるようなデザイナーが求められるようになります

また、AIがデザインを完全に作るのではなく、デザイナーのサポートをするサービスもあります。そのため、デザイナーは自らのデザイン活動にAIを取り入れることで、デザイナー本来の仕事に集中できるようになります

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AIデザインの3つの活用事例

では実際、AIはどのようにデザイン分野で活躍しているのでしょうか。ここではAIによるデザインが実際に活用された例を3つ取り上げます。

  1. カルビー|パッケージを変えて売上増加
  2. オルビス|AIが作ったLPで売上増加
  3. キリンビバレッジ|AIによるPOP制作で統一感UP

カルビー – パッケージを変えて売上増加

カルビー株式会社は菓子製造メーカーとして知られています。

カルビーは、「クランチポテト」のパッケージをリニューアルする際、AIを用いてデザインしました。この結果、より商品の特徴が伝わりやすく、好感度の高いパッケージが作られ、売上を増やすことに成功しました。

オルビス – AIが作ったLPで売上増加

商品が横に並んでいる写真

(出典:オルビス公式HP

 

オルビス株式会社は大手の化粧品メーカーとして知られています。

まず、LPとはランディングページのことで、ページを見た人がそのまま直接商品の購入や入会までできるサイトです。そのため、LPは売上増加に大きな影響を与えるものと言えるでしょう。

オルビスは、エイジングケアブランドの「ORBIS U」のLP制作の際、AIが自動でLPを生成する「AIR Design」というサービスを利用しました。

その結果、それまでよりもLP作成にかかる時間を短縮することに成功し、さらにこのLPから直接商品の購入まで至った割合が大きく増加しました。

キリンビバレッジ – AIによるPOP制作で統一感UP

キリンビバレッジ株式会社は誰もが知っている飲料メーカーです。

それまで、販促物の展開において地域や店舗に見合った販促物の制作は、各担当者に任せていました。しかし、この方法では統一感のある販売促進ができないという課題もありました。そのため、AIが解析した消費者インサイトを販促物のデザインに反映する「アイポプ」を導入し、ターゲットに響く販促ツールを製作しました。

結果、店舗ごとにバラバラだった施策を統一し、制作コストを大幅に削減、スピーディーな工程で最新トレンドを採用することが可能になりました。

▶《AI事例25選》産業別にAIの活用事例をまとめました | AI専門ニュースメディア AINOW

 

AIがデザインするアプリ・ツール5選

ロゴだけでなく、デザインまでAIが生成するアプリやツールも紹介します。

  1. VanceAI|ノイズ除去から白黒写真のカラー化まで可能
  2. Rosebud AI|写真や肖像画を動かす
  3. petalica paint|自分の絵をAIが着色
  4. Renderforest|ホームページを作成
  5. Canva|Webサイトなどのサムネイルを作成

VanceAI – ノイズ除去から白黒写真のカラー化まで可能

(出典:VanceAI

Vance(バンス)AIでは写真の解像度を上げる似顔絵を作る写真を修復したり着色をしたりするなど、さまざまな機能があります。月額540円で利用することができ、無料トライアルもあります。

Rosebud AI – 写真や肖像画を動かす

(出典:Rosebud AI

Rosebud (ローズバッド)AIは、ios版、android版、web版があります。自分が作成したい絵のイメージを伝えるとAIが絵を描いてくれます。また、肖像画を動かすこともできます。

petalica paint – 自分の絵をAIが着色

(出典:petalica paint

petalica paint(ペタリカペイント)では、AIが自動で着色してくれます。自由に色を指定したり、どのようなスタイルで着色するかも選ぶことができます。他にも、ラフや写真を線画化することもできます。

Renderforest – ホームページを作成

(出典:Renderforest

Renderforest(レンダーフォレスト)ではSNS投稿からプレゼンテーション、ポスターまで、豊富な種類のテンプレートセレクションがあり、さまざまなニーズに対応することができます。

Canva – Webサイトなどのサムネイルを作成

(出典:Canva

Canva(キャンバ)では、さまざまなテンプレートや素材を使ってサムネイルなどを作成することができます。無料版もありますが、有料版ではより多くのテンプレートなどを利用することができます。

AIは3D設計まで導入が進む

従来、AIによるデザインと言えばイラストなどのように、2Dであることがほとんどでした。しかし、近年は3Dの設計にまでAIが導入されるようになってきました。

建築業界

建築業界では、建物に関するさまざまな情報をもつ3次元モデリング技術にもとづいて、AIが複数の施工計画を提案した事例もあります。この場合、現場管理者はAIが提示した複数の施工計画をもとに、最適なものを選択します。通常、施工計画の作成には一般的に約1週間かかりますが、AIならば数分で終わらせることができます

このように、建築分野でもAIが設計することが可能になりました。しかし、完全にAIにすべての作業を任せるというわけにはいきません。建築では、デザインはもちろん、街の景観や思想といった複合的な要素を総合し、作業が進められます

そのため、AIが3D設計に導入されるようになっても、AIが建築業界の仕事を代替するようになるわけではなく、より素早く質のいいものを作れるようになるでしょう

ゲーム業界

ゲーム業界では、もともと2Dだったキャラクターを3Dモデル化することもあります。AIは、2Dの画像を3Dにすることもできます。2D画像を3D化する方法は主に以下の3つです。

  • 対象物体の大量の原始画像をインプットしてそれらを依拠にして物体の3D画像を構築する。
  • 一枚だけの画像をインプットし、そして人が方向などのパラメータを指定して3Dの様態を生成する。
  • 一枚だけの画像と、前もって大量学習によって形成した転換の取り扱い方法で、全自動かつ急速的に3D画像・モデルを生成する。

このように、3D化技術はさまざまな分野で活用されています。

まとめ

本記事ではAIとデザインについて、デザインにAIを導入するメリットや現状を紹介してきました。

デザイン設計や自社のサイトのロゴ作成にAIを導入することを考えている人は参考にしてみてください。

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