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近年、世界で急速に発展し、注目されている技術の1つにAI(人工知能)があります。
こうした時代において、日本最大級のAI専門メディアAINOWの副編集長として活躍している大学3年生の宇城翔太さんにAIテクノロジー社会とメディアの役割についてインタビューしました。
ライターが執筆しやすい環境を作る
ーー普段、どのような業務を行っていますか
宇城
宇城
やはり大変だと思うのは、1つ目のライターの業務進行管理です。
AINOWのライターは主に大学生なので勉強が中心になっていますし、アルバイトやサークルなど行っている学生もいます。
そうした一人ひとりの状況を汲み取りつつ、前向きに記事執筆をしてもらうにはどうしたらいいのか日々考えながら業務にあたっています。
ーー世の中には色々な仕事がある中で AI 専門メディアで働いてみようと思ったきっかけは何かありますか
宇城
実は私は最初AINOWに入ろうと思ったわけではありませんでした。
もともとは、「スタートアップタイムズ」というスタートアップに関するニュースの発信や経営者にインタビューするメディアに応募したんです。
その際、面接をしてくださった方が偶然にもAINOWの編集長である小澤さんでした。
面接していくうちにAINOWの説明もしていただき、その流れでAINOWへジョインしました。
フロントランナーとしてAIの情報を発信
ーー副編集長として、お仕事をされているAINOWですが、ディップ株式会社がAI 専門メディアAINOWを立ち上げた理由は何でしょうか
宇城
AINOW編集長の小澤さんの言葉をお借りして説明します。
ディップ株式会社は「はたらこねっと」や「バイトル」などの求人情報サイトを展開していますが、現在、日本の生産年齢人口は減少しており、構造的な人手不足が懸念され、労働力の減少が課題になっています。
そうした中、ディップでは、従来の求人広告を通じた人材採用の支援に加え、AIやRPA、DXなど最先端のテクノロジーを活用することで、「減少していく日本の労働力を支えよう」という意識があります。
そのフロントランナーとしてAI活用やDX推進につながる有益な情報を発信するために設立されたのがAINOWです。
AIと人間の共存する社会へ
ーー今後 AI と社会との関係性はどのようになっていくべきだと思われますか
宇城
現在、社会では「AIに仕事が奪われる」「AIは人類を滅ぼす」など、 『AI 対 人間』という形で捉えられていることが多いと思います。
たしかにタクシードライバーなど、なくなってしまう可能性が高い仕事はありますが、それと同時に新しい仕事も生まれると思うのです。
例えば、IT人材の需要の高まりで、今後はAIエンジニアやデータサイエンティストが増えてくると思います。
また、ビジネスにAIをどう活用していくのか、企業のどういうところにAIを使って業務を効率化しようかなど、AIを「作る」だけでなく「使う」人材の必要性もより高まっていくでしょう。
そういった背景もあり、将来は「AI と人間が対立する社会」ではなく、「AIと人間が共存する社会」になると思います。
また、私が以前書いたシンギュラリティの記事に「私たちはAIが発展していく世の中でこれからどうしていくべきか」という見出しがあるのですが、そこに私は『何もしなくていい』と書いたんです。
どういうことかというと、人間は(変化に)順応するということなんですね。 人間は順応能力に優れているので、シンギュラリティが起こって世の中が大きく変化したとしても、うまく順応していくと思っています。
実際、10年前にスマートフォンなんてほとんど普及していませんでしたが、今は国民の8割がスマートフォンを持っていて、お年寄りでも当たり前に使いこなしていますよね。
また、新型コロナウイルスの影響で大学がオンライン授業になったり、在宅勤務が増えたりしましたが、比較的早い段階でリモートでの生活に慣れた方も多いのではないでしょうか。
このように、たとえシンギュラリティが起こったとしても、人間はそのうち順応し、AIとうまく関わっているのではないかと考えています。
▶シンギュラリティとは?技術特異点による私たちへの影響を解説>>
ーーAI 対人間という関係性ではないとおっしゃっていましたが、現在AIと人間が共存するという形の最新事例などはありますか
宇城
はい。医療業界で活用されているAIが良い事例ですね。
現在、画像認識で患者のがんを認識し、医師の判断をサポートするAIの活用事例があります。
AIは患者が癌かどうかを高精度で認識しますが、それでも最終判断するのは人間です。
そこからどのように治療していくかを決めるのも人間です。
このように(人間とAIが)互いの良いところをサポートし合っていく事例が、今後一層増えていくのではないかと思っています。
▶基礎からわかる医療AI ー医療現場の現在から未来までわかりやすく解説>>
人間が何もしなくてもエンターテインメントが楽しめる世界
ーー今後の日本の AI の分野はどのような発展を遂げていくと思われますか、またこうなったら面白いということがあったら教えてください。
宇城
「こうなったら面白いな」という考えが2つあります。
1つ目は「AI活用により仮想現実の幅が大きく広がる」ということです。
私は以前、特許庁のアクションプランを策定する会議の議事録を取る仕事をしたことがあります。
会議の内容は、「AI研究をリードしているアメリカなどの諸外国にAIの利活用の力で負けないようにするにはどうするべきか」「そしてこれから日本がどのようにAIの研究を発展させていくか」というものでした。
その議論のなかでも、人の鮮明な声や振る舞いをデータで残すことが可能になれば、バーチャル空間の幅が広がるのではないかという話が印象に残っています。
それが実現すれば、亡くなった人や芸能人など、会えない人とリアルに対面しているような感覚を味わえるようになると思います。
そういう未来が来たら面白いでしょうし、実際にシンギュラリティが起こるぐらいAIが発展したら、そういったことが可能になるかもしれません。
2つ目は、「人間が何もしなくてもエンターテイメントが楽しめるようになる」ということです。
現在、AIが映画監督をした映画が公開されたり、架空の人間の顔や全身を生成できる画像生成技術が開発されたりする事例があります。
その2つの事例が交われば脚本や監督、出演者もAIの映画が作られ、人間はそれをただ楽しむだけといったことが起こるのではないかと思います。
また、映画だけでなく、AIがCMに出演することも考えられます。
例えば、芸能人だと不祥事を起こしてしまった場合、企業のブランドイメージを下げてしまうことがあると思いますが、そうした架空の人間を生成する技術を使うことによって、ブランドイメージ低下のリスクを避けられます。
今後AIが映画やCM出てエンターテイメントでも活躍していくことを考えるとワクワクしますね。
宇城
AINOWの記事を見てくださってる皆さんいつもありがとうございます。
先日、AINOWの読者の方々にアンケートをとったところ、さまざまなご意見や応援のメッセージをいただき、編集部でありがたく拝読しました。
いつもAINOWを読んでくださる読者のためにも今後とも執筆・編集を頑張りたいと思っています。
AINOWは現在ライターを募集しておりますので、AIに興味がある大学生、大学院生の方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらのフォームからご連絡していただければ幸いです。
おわりに
AINOWの副編集長である宇城翔太さんにインタビューしました。
AI専門メディアと社会との関係、日本のAI活用、今後のAIの発展とさまざまなお話をしていただきました。
AIと人間の共存する社会にするためには、私たちもAIや技術に歩み寄ることが大切なのかもしれません。AI専門メディアが社会に発信する意義とは、AIと人間の間に立ち、両者の理解を促していくことではないかと思います。
AI専門メディアであるAINOWは、AIの最新ニュースやコラム、インタビュー記事などを掲載しています。
AIに興味がある方、AIを活用したい方などさまざまな方にお楽しみいただけるコンテンツが揃っていますので、ぜひたくさんの記事をご覧ください。
現在さまざまなことしていますが、主に3つの業務をしています。
1つ目は「ライターの業務進行管理」です。
ライターが正しく記事を納品しているか確認し、できていなかったら「なぜ納品数が少ないのか」分析して解決策を考えます。
2つ目は「記事の編集」です。私は基本的にSEO記事の構成・下書きの編集を行っています。
3つ目は採用活動です。 Wantedlyから応募して来てくれた方の面談を行ったり、インターン生の友達や知り合いにSNSでインターンを紹介してもらうための告知画像を作ったりしています。
基本的には以上の3つになりますが、必要があれば記事の執筆もしますし、他にも入稿のチェックやバナー作成など、さまざま細かい仕事を行なっています。