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2021.02.04

【2021年版】AI関連資格をまとめて解説!最新スケジュールと取得メリットも紹介

最終更新日:

AIの活用が話題になっている今、AI資格に関心が集まっています。AIに関する資格を取れば、AIの知識が向上することはもちろん、市場価値も上がるため将来の選択肢を広げられます。

しかし、どのような資格があるのか、また何を取得すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。この記事ではAI関連の資格を詳しく紹介します。

資格に挑戦するメリット

具体的なAI資格の説明に入る前に、まずAI資格に挑戦するメリットを紹介します。明確な目標を持ってAI資格の勉強に臨むためにも、そのメリットを把握することは大切です。

網羅的な知識が身につく

AIについて、勉強しようと思っても、何をどういうプロセスで進めていいのか分からないことが多々あるでしょう。そこで資格の勉強が役に立ちます。

例えば、あなたがAIエンジニアになりたい場合、日本ディープラーニング協会(JDLA)が運営している「E資格」に注目すると勉強の道筋が分かります。E資格とは「ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力を持つ人材」に与えられる資格です。

また、資格試験のシラバスや出題範囲の書籍の内容を勉強することは、資格を授与するに相応しい人材へと成長する最短のルートです。このような計画的な勉強は、行き当たりばったりで勉強をするよりもはるかに効率的であり、網羅的な知識を獲得できます。

自分の能力の証明になる

資格は就職や転職の際、能力の証明になります。また、例えば国家資格は職場内での昇給・昇進の基準として扱われることがあるように、資格が職場内でのキャリアを支えることもあるでしょう。

AI関連のコミュニティに参加できる

AIをテーマにしたコミュニティに入って、最新の情報をキャッチアップし続けるのも大切です。例えば、日本ディープラーニング協会は、資格の合格者によるコミュニティの「CDLE(Community of Deep Learning Evangelists)」を運営しています。AI系の資格の取得や挑戦を通じて、志を同じくするような仲間を作れるのです。

一般的な出題範囲

次に、一般的なAI関連の試験で扱われる問題について紹介していきます。もちろん、すべての資格がこの出題範囲に収まるわけではありません。幅広く膨大な知識量を求めてくる資格もあれば、狭い出題範囲でかなり専門的な知識を求めてくる資格もあります。

機械学習・ディープラーニング

資格によってどこまで難しい内容が問われるのかは異なりますが、AI資格を取得するうえでAIの技術や手法に対する理解は必須です。機械学習やディープラーニングは代表的な手法だけでもかなりの数があるため、網羅的に学習することになります。

▼機械学習について詳しくはこちら

▼ディープラーニングについて詳しくはこちら

データベース

AIは巨大なデータ群(ビッグデータ)を扱うものなので、AIを勉強するうえではデータベース自体の勉強も避けては通れません。AIの手法だけではなく、データの扱い方やAIを用いたデータサイエンスの分野の勉強もする必要があります。

▼データサイエンスについて詳しくはこちら

数学

高校数学以上の数学知識がメインとなってしまいますが、数学の観点からAIを理解することは、AIの応用的な分野を理解するために必須です。試験では、理論的な範囲の理解や計算問題が問われます。

▼AIと数学について詳しくはこちら

歴史

現在は、AIの歴史上第3次AIブームだと言われています。昔のAIの仕組みや、歴史上重要なAI、なぜ昔のAIブームは終焉を迎えたのかなど、AIの歴史についての理解が問われることもあります。

▼AIの歴史について詳しくはこちら

法律や倫理

AIに関係する知識として、AIに関係する法律や倫理が問われるような資格があります。直近の話題が問われることもあるので、時事ネタや論争に常に関心を向けることが重要です。

▼AIと倫理について詳しくはこちら

JDLAが運営するAI資格

日本ディープラーニング協会(JDLA)は2つのAI資格を運営しています。G検定とE資格です。近年受験者数が急激に増加しており、社会的にもメジャーなIT資格の1つになっています。

G検定

G検定は、JDLAが運営する検定です。ディープラーニングを活用できる人材育成を目的に設けられている検定で、機械学習やディープラーニングに関係する知識だけではなく、歴史や法律・倫理など幅広い知識が問われます。

エンジニアからAIをビジネスに活用する人、最近AIに興味持った人まで幅広くオススメです。2020年の第2回試験は、前回から倍増して12,552人もの人が受験したことで話題になりました。

検定名 G検定
主催 一般社団法人日本ディープラーニング協会
開催頻度 年3回
サイト https://www.jdla.org/certificate/general/
受験料 ・一般:12,000円(税抜)
・学生:5,000円(税抜)
概要 問題は220問程度、合格率は約6割~7割

E資格

E資格は、JDLAが運営するエンジニア向けの資格です。ディープラーニングの理論を理解したうえで、実装する能力を持つ人材に与えられます。

協会が認定したプログラムを試験日の過去2年以内に修了していることが受験条件です。2021年現在では、16の講座が認定されています。

検定名 E資格
主催 一般社団法人日本ディープラーニング協会
開催頻度 年2回
サイト https://www.jdla.org/certificate/engineer/#certificate_No04
受験料 ・一般:33,000円(税抜)
・学生:22,000円(税抜)
・会員:27,500円(税抜)
試験概要 問題は100問程度、合格率は約6割~7割

その他のAI資格

Pythonエンジニア認定データ分析試験

Pythonエンジニア育成推進協会は、これまで「Python3 エンジニア認定基礎試験」を運営してきました。そこに加えてPythonエンジニア「データ分析試験」が設けられています。

PythonはAI開発のための必須言語と言っても過言ではありません。AI・機械学習分野の成長に従って、Pythonのエンジニアリングスキルもますます求められています。

検定名 Pythonエンジニア認定データ分析試験
主催 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会
開催頻度 通年
サイト https://www.pythonic-exam.com/exam/analyist
受験料 ・一般:10,000円(税抜)
・学生:5,000円(税抜)
試験概要 選択問題40問、正答率70%で合格

画像処理エンジニア検定

画像処理エンジニア検定は、その名の通り画像処理に特化した検定です。試験にはベーシックとエキスパートの2種類があります。

画像処理のエンジニアや研究者におすすめです。特にエキスパートはより専門的な知識が求められるため、かなり難易度が高いです。

検定名 画像処理エンジニア検定
主催 公益財団法人 画像情報教育振興協会
開催頻度 年2回
サイト https://www.cgarts.or.jp/kentei/guidance/index.html
受験料 ・ベーシック:5,600円(税込)
・エキスパート:6,700円(税込)
試験概要 合格率はベーシックが約6割、エキスパートが約3割

AI実装検定

AIを表現できる数学や、実装できるプログラミングスキルを認定します。難易度としては、JDLAの試験(G検定・E資格)と同程度かそれ以下であり、AIに関係するプログラミングや数学の知識問題に特化しています。

AIを用いて企画する人向けのB級と、B級よりやや難易度が高く実装向けのA級、自然言語処理やモデルの実装など応用的なS級の3種類があります。

検定名 AI実装検定
主催 Study-AI株式会社
開催頻度 随時
サイト https://kentei.ai/
受験料 ・A級:3,500円(税込)
・B級:2,000円(税抜)
・S級:5,000円(税込)
試験概要 A級の合格率は約75%、試験範囲が被っているのでJDLAの試験対策にもおすすめ

データベーススペシャリスト試験(高度情報技術者試験)

データベーススペシャリスト試験とは、情報処理推進機構(IPA)が運営する高度情報技術者試験の一区分です。経済産業省が認定する国家資格で、ITスキル標準(ITSS)という経済

産業省の指標のスキルレベル4(最高難易度)に該当します。膨大なデータ群を管理・運用し、分析やビジネスに提供できるような高度な技能を求められます。試験の難易度は非常に高いです。

検定名 データベーススペシャリスト試験(高度情報技術者試験)
主催 情報処理推進機構(IPA)
開催頻度 年1回
サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/db.html
受験料 5,700円(税込)
試験概要 合格率は10~15%

AWS 専門知識認定資格 

AWS 認定試験は、Amazonの提供するクラウドコンピューティングサービスであるAWSを通して、技術力を測定する試験です。その中に機械学習やビッグデータ、データアナリティクス等の専門知識認定資格があります。

検定名 AWS 専門知識認定資格 
主催 Amazon
開催頻度
サイト https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-machine-learning-specialty/
https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-big-data-specialty/
https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-data-analytics-specialty/
受験料 30,000円(税別)
試験概要 AWSサービスを熟知する必要がある

GCP Professional Data Engineer

GCP Professional Data Engineerは、データ処理システムや機械学習の能力を評価するGoogle Cloud Platformの試験です。受験にあたっては業界経験が3年以上あることが推奨されています。

検定名 GCP Professional Data Engineer
主催 Google
開催頻度
サイト https://cloud.google.com/certification/data-engineer/?hl=ja
受験料 200ドル
試験概要 GCPサービスを熟知する必要がある

AIの基礎に関わる資格

上述の試験はAIを中心に扱う試験でした。その中にはかなり高度な専門知識を必要とするものもあります。そこで、以下では比較的易しく、AIを含めたITの基本的な知識が問われる試験を紹介します。

ITパスポート

ITパスポートは、情報技術に関する能力を測る国家試験です。経済産業省の管轄の法人が運営しています。ITスキル標準でスキルレベル1に相当します。

2018年からはAI・ビッグデータ・IoTのなどの技術に対応できるように、シラバスが改訂されました。

検定名 ITパスポート
主催 独立行政法人情報処理推進機構
開催頻度 随時
サイト https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
受験料 5,700円(税込)
試験概要 問題数は100問弱、合格率は約50%

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、情報技術に関する能力を測る国家試験です。ITスキル標準でスキルレベル2に相当します。

昭和44年から実施されている歴史ある試験で、毎回7万人前後が受験します。

検定名 基本情報技術者試験
主催 情報処理推進機構(IPA)
開催頻度 年2回
サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/
受験料 5,700円(税込)
試験概要 合格率は30%弱

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験よりも出題範囲が広く、難易度も高いです。ITスキル標準でスキルレベル3に相当します。

応用情報技術者試験の上位の試験が、先述の高度情報技術者試験です。

検定名 応用情報技術者試験
主催 情報処理推進機構(IPA)
開催頻度 年2回
サイト https://www.jitec.ipa.go.jp/
受験料 5,700円(税込)
試験概要 合格率は約20%、午後問題でプログラミングが課せられる(必須ではない)

統計検定

統計検定は4級から1級まで階級が設定されており、段階に応じて自分の統計のスキルを試すことができます。

特に統計学の目線でAIを考えたいという人は、挑戦してみることをおすすめします。

検定名 統計検定
主催 一般財団法人 統計質保証推進協会
開催頻度 年1~2回
サイト https://www.toukei-kentei.jp/
受験料 3,000円~6,000円(税込)
試験概要 AIを数学の視点から理解する力が身につく

2021年の資格試験スケジュール

今回紹介した、AIに関する資格のスケジュールの2021年版を紹介します。

まとめ

ここまでAI関連の資格について紹介してきました。AI人材の不足や、AI人材を積極的に活用することが叫ばれている今、自身のスキルアップやAIへの理解を深めるためにAI資格に挑戦してみてはいかかでしょうか。

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