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2022.01.20

SFAの機能7つを紹介|CRMとの機能の違いや導入に失敗しないポイントを解説

最終更新日:

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「SFAの情報収集の一環として“機能”を知りたい」という方は多いのではないでしょうか?

SFAの機能を知ることで、「導入目的の明確化につながるため、上層部や営業の現場を説得しやすくなる」というメリットがあります。

そこで今回は、SFAの機能を「基本的な機能」と「便利な機能」の2つに分けて紹介します。さらに、SFAとよく混同されるCRMとの機能の違いも解説します。

 

SFAとは?|CRMとの違い

「SFA」とは「Sales Force Automation」の略称で、営業支援システムと訳されます。つまり、営業活動を“見える化”するツールのことです。

具体的には、営業が商談を開始してから受注するまでの進捗状況を“見える化”し、その活動を管理することがSFAの役割です。

▶︎SFAの概要についてこちらの記事で詳しく解説しています>>

CRMとの違い

SFAとCRMはよく混同されるため、簡単に違いを解説します。

まず、CRMとは「Customer Relationship Management」の略称で、「顧客関係管理」などと訳されます。SFAとCRMは顧客情報を管理するツールという点では同じですが、本来の目的や顧客情報のアウトプット(出力先)が異なります

SFAとCRMの目的は以下の通りです。

  • SFAの目的:各営業担当マンが保有する顧客情報や営業ノウハウを管理・共有すること
  • CRMの目的:顧客一人ひとりに合ったマーケティングを実現すること

また、SFAとCRMそれぞれで管理されている顧客情報のアウトプット先は以下の通りです。

  • SFAに入力した顧客情報の出力先:主に営業部
  • CRMに入力した顧客情報の出力先:営業部だけでなく、開発部・情報システム部・マーケティング部など複数部署

このように、SFAとCRMは細かく見ていくと性質が異なるツールであることがわかります。SFAとCRMの違いの一つである「機能」については、後ほど紹介します。

▶︎SFAとCRMの違いについてはこちらの記事でも詳しく解説しています>>

SFAの機能一覧|5つの基本機能

SFAにはどのような機能があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。そこで、ここではSFAの基本的な機能5つを紹介します。

  1. 顧客管理
  2. 案件管理
  3. 商談管理
  4. プロセス管理(行動管理)
  5. 売上予測・予実管理

基本的な機能1.顧客管理

顧客管理機能とは、詳細な顧客情報を登録し、社内で共有できる機能です。

顧客管理の具体的な項目は、会社名・所在地・電話番号・担当者・役職などの基本情報から、顧客との接触履歴などの情報まで多岐にわたります。

顧客管理機能により、商談前に顧客理解を深め、商談を有利に進められるでしょう。

基本的な機能2.案件管理

案件管理機能は、進行中の案件を見える化・管理できる機能です。

案件管理の具体的な項目は、営業先企業・営業担当・提案商品・営業の進捗状況・受注見込み・受注予定日・受注見込額です。

案件管理機能により、営業マネージャーはSFAで案件情報を見れば、各営業マンの詳細な営業活動が把握できます。そのため、各営業マンに適切なタイミングでフィードバックでき、営業マンのスキルアップにつながります。

基本的な機能3.商談管理

商談管理機能は、商談に関する詳細な情報を管理できる機能です。

商談管理の具体的な項目は、過去の商談履歴・商談の目的・商談時間・商談相手(担当者)・決裁者・提案書・提案金額・商談の進捗状況・次回アクション予定などです。

商談管理機能により、営業マネージャーが個々の商談の経緯や進捗を把握できるため、提案金額の調整や次回アクションのアドバイスなど、受注を獲得するための的確な指示ができます。

基本的な機能4.プロセス管理(行動管理)

プロセス管理機能は、営業マンの行動状況を管理し、生産性をアップさせる機能です。

プロセス管理の具体的な項目は、テレアポのコール数・アポイント数・訪問数・提案商材数・受注率などです。

プロセス管理機能により、成績のよい営業マンと伸び悩んでいる営業マンの行動を数値化して比較できるため、改善すべき点を的確にフィードバックできるでしょう。

基本的な機能5.売上予測・予実管理

予実管理機能とは、売上予測・売上実績をデータ化し、分析できる機能です。

予実管理機能により、各営業マンの売上や部署ごとの売上だけでなく顧客別・商品別など多角的に売上を把握できます。そのため、売上アップのための対策を迅速に立てられます。

SFAの機能一覧|便利な機能

先ほどはSFAの基本的な機能を紹介しましたが、SFAには他にもさまざまな機能があります。

ここでは、SFAの便利な機能を7つ紹介します。

  1. スケジュール管理
  2. TODO管理(タスク管理)
  3. アラート
  4. 日報・週報などの活動報告
  5. 見積書の作成
  6. 分析・集計レポート
  7. スマートフォン・タブレット対応

便利な機能1.スケジュール管理

スケジュール管理機能は、営業マンのスケジュールを管理する機能です。

単に各営業マンの営業活動予定を確認できるだけでなく、営業活動の結果・コメントの書き込みや提案書・見積書などのチェックも可能です。

スケジュール管理機能により、営業マネージャーはチーム全体の動きを簡単にチェックできます。そのため、「目標達成には商談数が足りていない」「無駄な訪問が多い」など課題を的確に把握でき、適切な対策を立てられるでしょう。

便利な機能2.TODO管理(タスク管理)

TODO管理機能は、今自分がやるべき仕事をリストアップできる機能です。

TODO管理機能により、営業マネージャーは各営業マンの仕事の優先順位をチェックできるため、優先順位が適切でない場合は迅速なフィードバックが可能です。

そして、営業マンは自分のやるべき仕事が明確になるため、効率的に営業活動を進められます。

便利な機能3.アラート

アラート機能は、営業活動における次のアクションをお知らせしてくれる機能です。

アラートできる具体的な項目は、放置案件や大型案件・金額変更から見積書・提案書の作成など商談までに準備すべきことまで多岐にわたります。

アラート機能により、対応漏れや遅延を防止できるだけでなく、見込顧客に対して常に最適なタイミングでのアプローチが可能になります。そのため、商談や案件の取りこぼしを削減でき、売上の向上につながるでしょう。

便利な機能4.日報・週報などの活動報告

活動報告機能は、営業日報・週報を簡単に作成できる機能です。

この機能により、営業マネージャーは各営業マンの行動・成果を迅速に把握できるため、すぐに的確なアドバイスができます。

さらに、SFAの日報・週報は簡単な操作で入力可能なため、事務作業の負担が削減され、営業マンは営業活動に注力できるようになります。

便利な機能5.見積書の作成

見積書の作成機能は、SFAに見積書のテンプレートを登録すると、迅速かつミスなく見積書を作成できる機能です。

見積書の作成機能により、印刷した見積書を営業マネージャーに提出し、マネージャーが承認印を押すといった非効率な方法から脱却できます。

そのため、営業活動にかけられる時間が増え、売上アップも期待できます。

便利な機能6.分析・集計レポート

分析・集計レポート機能は、営業活動状況の分析・集計レポートを自動で作成できる機能です。

具体的には、営業担当者別・商材別・案件別・受注見込み別・エリア別などでレポートを確認できるため、多角的な営業活動状況の分析が可能です。

分析・集計レポート機能により、営業マンが苦労しているポイントや失注に至った原因を特定しやすくなり、課題解決に向けて最適な戦略を立てやすくなるというメリットがあります。さらに、営業会議に使う資料の作成にかかる時間も削減できます。

便利な機能7.スマートフォン・タブレット対応

クラウド型のSFAは、スマートフォン・タブレットでも操作できます。そのため、時間や場所を問わず、移動中などの隙間時間を活用して営業活動の情報を入力できるのです。

そして、情報は管理者側にリアルタイムで伝わるため、状況報告のために会社に戻る、上司の都合に合わせて時間を作るといった手間が必要なくなるというメリットがあります。

 

CRMとSFAの具体的な機能の違い一覧

SFAとよく混同されるものにCRMがあります。そこで、CRMとSFAの違いを機能の観点から解説します。

【CRMで管理する顧客情報】
  • 企業名
  • 担当者氏名
  • 担当者連絡先
  • 担当者部署・役職
  • 企業所在地
  • アンケート結果
【SFAで管理する顧客情報】
  • 企業名
  • 担当者氏名
  • 担当者連絡先
  • 担当者部署・役職
  • 企業所在地
  • 折衝履歴(日時)
  • 案件内容
  • 商談内容
  • 抱えている課題
  • 興味・関心
  • 営業マンのコメント

SFAは営業マンの活動管理に特化しているのに対し、CRMは顧客との関係構築・顧客情報の管理に特化していることがわかります。また、SFAは営業ノウハウの蓄積や営業活動の効率化が目的のため、CRMよりも詳細に顧客情報を管理できます。

ただし、CRMでしか管理できない項目(アンケート結果)もあることは頭に入れておきましょう。

【CRMの機能一覧】
  • 顧客情報管理
  • メール配信
  • シナリオ設定
  • フォーム作成
  • リマインドメール
  • サイト作成
  • アンケート調査
【SFAの機能一覧】
  • 顧客情報管理
  • 日報・週報などの活動報告
  • ToDo管理(タスク管理)
  • タスク振り分け
  • 見積書作成
  • 契約書作成
  • 売上予測
  • 見込み客評価
  • 営業活動状況の分析・集計レポート
  • ダッシュボード

SFAの方がCRMよりもさまざまな機能があることがわかります。

また、CRMの目的は「顧客一人ひとりに合ったマーケティングを実現する」ことのため、アンケート調査やフォーム作成といった機能が基本です。

一方、SFAは前述した通り「各営業マンが保有する顧客情報や営業ノウハウを管理・共有する」ことが目的のため、タスク管理機能や営業活動報告機能などがあります。

▶︎CRMについてこちらの記事で解説しています>>

SFAの導入に失敗しない3つのポイント

「なるべくスムーズにSFAの導入を成功させたい」と思う方も多いかと思います。そこで、SFAの導入における失敗事例と、導入に失敗しない3つのポイントを解説します。

  1. SFA導入の目的を営業担当者と共有する
  2. 自社との相性を考慮してSFAを選ぶ
  3. 社内でSFA運用体制を整える

ポイント1.SFA導入の目的を営業担当者と共有する

SFAの導入において、事前に導入目的を営業担当者と共有することが大切です。なぜなら、目的が曖昧な状態でSFAを導入し、失敗する事例が多いためです。

近年SFAを導入する企業が増えている影響で、SFAをなんとなく導入してしまい、結果社内で活用されなかったという事態が起きています。

そこで、まずは自社の営業部門の課題を把握し、SFAの導入によりどう解決できるのかを明確にしましょう。その後は、実際にSFAツールを利用する営業担当者ヘの共有も忘れずに行いましょう。

▶︎SFAの導入目的についてはこちらの記事で詳しく解説しています>>

ポイント2.自社との相性を考慮してSFAを選ぶ

SFA導入のよくある失敗事例として、知名度のみをサービス選定の判断基準としたり、とにかく多機能なサービスを選んだりすることが挙げられます。その結果、導入したSFAが現場のニーズとマッチせず、活用されない事態が起きています。

対策として、自社に本当に必要な機能を洗い出し、ツールの使用感については現場の意見を参考にしつつ検討しましょう。これにより、不要な機能をもつSFAツールの導入で発生する費用を削減でき、現場とのミスマッチも防げるでしょう。

▶︎SFAツールについてこちらの記事で比較・解説しています>>

ポイント3.社内でSFA運用体制を整える

SFAの導入を成功させるためには、現場で運用体制を整えることが必須です。もし運用体制が整えられていなければ、SFAツールの利用で不明点があった場合にどこに問い合わせるべきかわからず、現場を大きく混乱させかねません。

そこで、事前にSFA導入のプロジェクトチームを発足し責任者を決めておくと、社内での問い合わせ先がわかりやすく、スムーズな運用を実現できるでしょう

▶︎SFA導入成功事例についてこちらの記事で解説しています>>

【初心者必見】SFA・CRMのおすすめ書籍

ここまでSFAの機能や失敗しないポイントなどを解説しましたが、より深い知識を得たい方におすすめなのが書籍です。そこで、初心者の方でもわかりやすい書籍を1冊紹介します。

SFA・CRM 導入効果を最大化するために営業パーソン全員が知るべきこと

本書は、SFA・CRMの導入を成功させるために現場の営業マンが理解すべきことをわかりやすく解説しています。また、営業マンや企業の情報活用力を高める方法も紹介しています。

SFA・CRMの導入を決めたら、まずは現場の営業マンに読んでいただきたい一冊です。

  • 出版社:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売日 : 2018/4/20
  • 著者:早川 圭一

CRMの基本

本書は、GoogleやAmazonなどの巨大企業が重視するCRMの必要性や具体的な手法について解説しています。これ一冊でCRMの必須知識を学べるため、初心者の方は一度読んでみることをおすすめします。

  • 出版社:日本実業出版社
  • 発売日 : 2014/10/23
  • 著者:坂本 雅志

しっかり情報収集してからSFAを導入しよう

今回は、SFAの機能やSFAとよく混同されるCRMとの機能の違いなどを解説しました。近年SFAの導入企業が増加しているため、なんとなく導入する企業も増えています。

しかし、導入目的が曖昧なまま導入すると営業現場でうまく活用されず、費用が無駄になるおそれがあります。そのため、今回紹介したSFAの機能のほかにSFAのメリット・デメリットなど事前にしっかり下調べをしてから導入しましょう。

 

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