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2022.06.18

なぜ『AIエンジニアはやめとけ』と言われるのか – 知っておくべき7つの理由

最終更新日:

ひと昔前から注目を浴びているAIエンジニア。しかし、四方八方から『AIエンジニアはやめとけ』と言われ続けています。

AIを取り扱うエンジニアとして注目を浴び、需要も高まっているにもかかわらずやめておくべきだという声が後を絶ちません。

では、いったいなぜ『AIエンジニアはやめとけ』と言われているのでしょうか?

本記事では、AIエンジニアはやめとけと言われている7つの理由からAIエンジニアに向いてる/向いてない人、AIエンジニアになるためのプロセスを紹介しています。

AIエンジニアの概要

AIエンジニアは大きく機械学習エンジニアとデータサイエンティストの2つに分けられます。

機械学習エンジニアの仕事は主にAIのモデルを作ることです。顧客の持っている課題に対して、ディープラーニングや機械学習など、適切な学習モデルを選定してAIモデルを構築していきます。

一方データサイエンティストは、大量のデータをAIの技術を用いることでデータの分析を行い、その分析結果から様々な課題にアプローチしていくことが主な仕事です。

また、AIエンジニアは需要が大きく年収も高いため、世界中で人気な職業の1つです。

▼AIについて詳しく知りたい方はこちら

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AIエンジニアはやめとけと言われる7つの理由

では、なぜ需要も高く人気なAIエンジニアを目指すのはやめとけと言われているのでしょうか。
7つの理由を紹介します。

①他の職種よりも激務

まず1つ目は他の職種よりも激務であることです。

AIエンジニアは需要が高い職業である一方、要求される技術レベルが高く、加えてIT市場へのAIエンジニアの供給人数が少ないため激務になります。

また、システムの仕様変更なども多く、クライアントの納期に間に合わせるためには労働時間も残業が多く、休日勤務もあります。

激務であるからこそ待遇はよく、未経験でも働ける場合はありますが、ワークライフバランスも考える必要があります。

②難しい数学の知識が必要

2つ目は難しい数学の知識が必要とされることです。

AIエンジニアは他のエンジニアと違って、数学の知識も求められます。特に、統計学、微分積分、線形代数は頻繁に使います。これらの大半は大学で学ぶ内容であるため、文系の人がAIエンジニアになる目指すにはそれなりの覚悟が必要となるでしょう。

③日々最新技術の勉強をしなければならない

3つ目は日々最新技術の勉強をしなければならないことです。

高頻度でアップデートされるプログラミング言語に対応したり、機械学習やディープラーニング、数学など幅広い分野を学習しなければいけないことはもちろんのこと、急速に発展しているAIをはじめとした最新技術に対応していかなくてはいけません。

常に最新の情報をチェックしていき、新しいことを学習していく必要があるため、業務時間以外でも多くの勉強時間を要するでしょう。

④身に付けるべき技術のハードルが高い

4つ目は身に付けるべき技術のハードルが高いことです。

AIエンジニアは、需要の高さから未経験者やエンジニアからの転職で多くの人が挑戦します。しかし、あまりにも高いハードルのせいで挫折してしまう割合が高いというのが現状です。

未経験で採用される可能性もありますが、エンジニアとしての業務内容の多さが理由で挫折してしまう人もいます。

⑤周りのレベルが高すぎる

5つ目は周りのレベルが高すぎることです。

AIエンジニアには、大学や大学院で最新のAIプログラミング技術を学んだ人たちが多く、今後もその割合は増えていくでしょう。

そのため、未経験からAIエンジニアを目指す場合、レベルの高い志望者と採用枠を争わなければいけません。

周囲と差別化するためには、これまでの経験を活かしてビジネスサイドの提案ができるスキルを身につけるなどの工夫が必要です。

⑥運動不足になりがち

6つ目は運動不足になりがちであることです。

AIエンジニアは長時間パソコンの前で作業します。そのため長時間の座り仕事を苦痛に感じる人には、不向きな仕事といえるでしょう。

運動不足から病気になる可能性もあります。また、パソコンを長時間見続けていると、目が疲れやすくなるなど、健康面でも問題が生じる可能性があります。

⑦将来AIエンジニアへの参入が難しくなる

7つ目は将来AIエンジニアへの参入が難しくなるかもしれないということです。

現在、小学生からプログラミングを学習する人が増えてきています。そのため、今後AIエンジニアになる人は小学生からプログラミングを学んでいるような、早い段階からITにかかわってきている人が多くなるでしょう。

長い間プログラミングしてきた分、プログラミングの技術力やITの知識量も多くなっていきます。

したがって、ハードな勉強をすればAIエンジニアとしてなんとか働ける現在よりも、これから先小さいうちから教育されてきた人たちと競争しAIエンジニアとなるのは難しいでしょう。

『AIエンジニアはやめとけ』は現実と理想のギャップを知らないから

『AIエンジニアはやめとけ』と言われている理由の1つとして、AIエンジニアの現実と理想に大きなギャップが存在しているからということがあります。それによって思っていたような仕事ができずにショックを受けてしまい、離職してしまう可能性があるのです。

このようなギャップを埋めるには、AIエンジニアの正しい仕事内容や年収などを把握しておくことが重要になります。

AIエンジニアの具体的な仕事内容

AIエンジニアの仕事は、主に機械学習やディープラーニングといった技術を用いて機械にデータを与え、判断方法や考え方を学習させていくことです。これによってAIを作ります。

また、AIエンジニアの業務の内容は、「企画」「AIシステムの開発」「データの準備」「AIの学習」「テスト&評価」「最新技術の研究や調査」の大きく6つに分類されます。

AIエンジニアには多くの業務があり、それぞれの業務で違った知識や技術が必要とされます。

AIエンジニアの年収

AIエンジニアの年収を紹介します。

厚生労働省の令和3年度賃金構造基本統計調査では、以下のように示されています。

  • 勤続年数:10.5年
  • 労働時間/月: 167時間/月
  • 超過労働: 13時間/月
  • 月額給与: 353,300円
  • 年間賞与: 990,100円
  • 平均年収: 5,229,700円

求人サービス各社の統計データを見ても、AIエンジニアの平均年収は500万円~800万円台であることがわかります。

AIエンジニアをやめとけという体験談

実際AIエンジニアを経験した人の体験談を紹介します。

結局解かないといけないのは実問題であって,機械学習の問題ではない・・・・・.AI(機械学習)を使う必要性があるわけじゃない.

(出典:Twitter

就職でAIエンジニアは情報系の修士以上の学歴を要求される。

(出典:5チャンネル

AutoML Tablesを試してみた率直な感想は「ああ、自分如きではもはや機械に勝てないんだ」というそのただ一点。専門家ではないと自認しているし実際に仕事にはしてないんだけど、「機械に勝てない」からには今後は自分の機械学習ビジネスの実務における出番は二度とないんだなと自覚した次第

(出典:Twitter

以上のように、AIを活用する仕事はあまりないこと、周囲のレベルが高すぎること、機械学習モデルによるデータ解析をだれでも使えるようにするAutoML Tableなどが現れ仕事が奪われることなど、実際の体験談からもさまざまな苦労が伺えます。

AIエンジニアは本当にやめておくべきなのか?

AIエンジニアは本当にやめておくべきなのかといえば、そうとも言い切れないでしょう。人には仕事の向き不向きがあります。

AIエンジニアに向いている人の特徴4選

AIエンジニアに向いている人の特徴を主に4つ紹介していきます。

  1. 論理的思考力がある
  2. コードを書くのが好き
  3. 向上心が強い
  4. 数学が好き

①論理的思考力がある

まずは論理的思考力がある人です。

AIエンジニアには論理的思考力が必要とされる場面がたくさんあります。特に、プログラミングやアルゴリズムを考える場面では論理的に考える力が役に立つでしょう。

②コードを書くのが好き

コードを書くのが好きな人もAIエンジニアに向いています。

プログラミングではシステムの設計書をもとにプログラムのコードを書きます。プログラミングはAIエンジニアにとって必須の技術であり、コーディング作業では、エラーの解決などを含め非常にたくさんの時間を要することがほとんどです。

そのため、コードを書くのが好きだという人であれば苦に感じることも少ないでしょう。

③向上心が強い

そして、向上心が強い人です。

AIエンジニアが扱うAIやITの分野では日々新しい技術が構築され、発展しています。

進化し続ける技術の勉強やアップデートされるプログラミング言語への適応が必要となるため、興味がなく自分のスキルを高めようと思わない方よりも、向上心の強い人のほうがAIエンジニアに向いていると言えるでしょう。

④数学が好き

最後に、数学が好きな人です。

以上でも述べてきたように、AIエンジニアには数学の知識が必要とされます。数学が苦手な人や、大学でほとんど数学に触れてこなかった人がAIエンジニアになった場合、苦労するかもしれません。

AIエンジニアに向いていない人の特徴4選

次に、AIエンジニアに向いていない人の特徴を4つ紹介します。

  1. 今流行りの仕事だからと思っている
  2. エンジニアになって楽して稼ぎたいと思っている
  3. 数学が嫌い
  4. 向上心がない

①今流行りの仕事だからと思っている

まずは、今流行っている仕事だからという理由だけでAIエンジニアを目指している人です。

現在、AIエンジニアは需要が高い職業の一つで、未経験でも多くの募集がされているため人気ですが、AIエンジニアは求められるスキルや業務内容が難しく大変です。

自然言語など、実際にAIエンジニアに必要とされる知識を学んでみてから目指してみるといいでしょう。

②エンジニアになって楽して稼ぎたいと思っている

次に、楽して稼ぎたいと思っている人です。

AIエンジニアは年収がよく、快適なデスクワークもイメージで楽して稼げると思っている人も少なくはないでしょう。

しかし、この考えは間違っています。

AIエンジニアはパソコンで作業することが多いですが、AIエンジニアにはさまざまな仕事があり、以上でも述べたように激務とされています。

したがって、楽をして稼ぎたいと考えている方は他の職業を考えるのもいいでしょう。

③数学が嫌い

そして、数学が嫌いな人です。

AIエンジニアに数学の知識は必須です。統計学や微分積分、線形代数の知識は必須であり、アルゴリズムを考える場合もあるでしょう。そのため、数学が嫌いな人にはつらい仕事かもしれません。

④向上心がない

最後に、向上心がない人です。

これまでお伝えしたように、AIエンジニアが扱うAIやITの分野では日々新しい技術が構築され、発展しています。そのため、向上心の強い人のほうがAIエンジニアに向いていると言えるでしょう。

AIエンジニアの需要性

現在、AIエンジニアの需要は高まっています。その理由を以下でご紹介します。

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多くの産業でAIの需要が高まっている

AIエンジニアの需要が高まっている理由として、多くの産業・分野でAIの需要が高まっていることが挙げられます。

一般的にイメージするIT業界だけではなく、農業・医療・建設業・金融など幅広い分野で活躍しており、家電など、身近なものでもAIが搭載されているものが増えてきたことを実感している人も多いでしょう。

需要の高い業種

特に需要が高い業種は以下の2つです。

システム開発

1つ目はシステム開発です。

近年、AIを使ったシステムは社会のあらゆる場面で使われており、音声認識やオンラインチャットボット、推奨エンジン(AIアルゴリズム)、AI主導型の自動株式取引など、身近な生活にも徐々に浸透しはじめています。

企業でもDX化が進み、データ活用やAIによる業務削減などの取り組みが行われています。

製品開発・研究

そして2つ目は製品開発・研究です。

従来の素材開発では、最初に仮説を立て、材料を選定し、目的に合った化合物ができるまでシミュレーションや合成・評価をひたすら繰り返していました。

しかし、近年は化合物を探索・選出するプロセスをAIが代替できるようになってきています。これまでは長大な時間と膨大な手間をかけながらも、有用な化合物が見つかる可能性は10万分の1でしたが、AIを用いることでその確率を100分の1まで高められました。

このようにAIはさまざまな産業で活用が広がっており、AIに関わるAIエンジニアの需要も高まっています。

エンジニアが活躍する場面

AIエンジニアが実際にどのような場面で活躍しているのか、2つの場面を紹介します。

民間企業

まずは民間企業です。

AIエンジニアの勤務先としては、IT企業、自動車メーカー、電気メーカーなど、さまざまな企業があります。

民間企業での仕事内容は、企業内のデータを分析し、顧客ニーズを把握することなどです。

顧客ニーズの把握は、新商品の開発や既存商品のブラッシュアップに必要となるため、どの企業でも重要です。

このようにAIエンジニアは、企業が持つ課題の解決にも貢献できるため、大手企業などは積極的にAIエンジニアの雇用を進めています。

大学などの研究機関

もう1つは大学などの研究機関です。

AI分野を発展させたい、最先端の分野に関わる仕事をしたいという理由でAIエンジニアを目指す人は、研究機関で勤務するのもいいでしょう。

研究機関では、AIを活かした開発というよりも、AI分野の発達などの仕事に取り組めます。

AIエンジニアは正直難しい

しかし、AIエンジニアになることは正直かなり難しいと言えます。なぜならこれまでご紹介したように、AIエンジニアには高度なスキルを要するからです。

高度なスキル要する

AIエンジニアが持っているスキルには、通常のプログラミングなどを行うエンジニアと比べて、より高度な知識・能力が必要となります。

どのような学習モデルを使うのか、学習に用いるためのデータの選定、パラメータの調整など様々な専門的知識をはじめ、数学統計学の知識、プログラミング能力や論理的思考力も必要とされます。

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AIエンジニアの今後と将来性

富士キメラ総研の調査結果によると、2018年度には5,000億円規模だったAIビジネスの国内市場は、2030年度予想では2兆1,000億円と大きく成長が見込まれています。

また、金融業や製造業、また医療・介護業において、AI技術の普及が予測されています。

その中でAIエンジニアの需要は高まるでしょう。

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AIエンジニアになるには

では、AIエンジニアになるにはどうすればいいのでしょうか?方法はたくさんありますが、ここでは4つ紹介します。

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大学へ行く

まず、1つは大学でAIについて勉強するという方法です。

最近では、大学の理数系学科にAIに関する学科を用意している場合があります。AIに関する最先端の研究を行っている学部もあり、AIエンジニアになる近道と言えるでしょう。

一方、デメリットとしては現在社会人として働いている人は、大学に通うのは非常にハードルが高いということが挙げられます。

そのため、大学で勉強するという方法は学生の方にオススメです。

短大・専門学校へ行く

2つ目は短大・専門学校で勉強する方法です。

短大・専門学校の大学と異なる部分は、2年で学習を終わらせられるということです。学生で、早い段階からエンジニアとしてのキャリアを積みたい人や、金銭的に大学に通うのは厳しいが学校でじっくり勉強したいという人は短大・専門学校で学習するといいでしょう。

エンジニアスクールに通う

3つ目はエンジニアスクールに通って勉強する方法です。

さまざまなスクールがあるため、自分の目的や都合にあった教室を見つけられます。

エンジニアスクールではオンライン受講が可能な教室も増えており、働きながらAIエンジニアを目指したい人にオススメです。

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独学で学ぶ

そして、4つ目は独学で学ぶという方法です。

独学で学ぶメリットとしては費用がかからないこと、自分のペースで学習できることが挙げられます。

その一方で、分からない箇所が出てきた場合に気軽に聞ける人がいないため学習に時間を要する。そもそも学習の仕方がよく分からないという方には向かないというデメリットがあります。

しかし、働きながらエンジニアを目指し、学習する方法や目的を認識できている場合は独学で学ぶのもいいでしょう。

まとめ

本記事では、AIエンジニアの仕事や年収から「やめとけ」と言われている理由を紹介し、AIエンジニアになるためにどうすればいいのかをご紹介しました。

AIエンジニアになるべきか悩んでいる人は、参考にしてみてください。

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