マーケティングオートメーションツールの中でも有名な、「SATORI」をご存知でしょうか。「SATORI」は、匿名ユーザーへのアプローチも可能なマーケティングオートメーションツール(MA)です。
今回は、「SATORI」の特徴とSATORIの導入が向いている企業を紹介します。
目次
SATORIとは
SATORIとは、現在1,000社以上の企業で導入されているマーケティングオートメーションツールです。国内での認知度は非常に高く、様々な業界で利用されています。
SATORIは、リード(顧客)の獲得、リードとのコミュニケーション、リードの一括管理ができます。例えば、ウェブサイトにポップアップや問い合わせフォームを設置できたり、メールを配信できたりします。
さらに、これらのマーケティング施策の成果をレポートする機能も搭載されています。自社のマーケティング施策をより良くするためには、とても適しているツールと言えるでしょう。
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SATORIを導入する4つのメリット
SATORIを導入すると、どんな良いことがあるのでしょうか。今回は4つのメリットを紹介します。
①匿名ユーザーにもアプローチできる
SATORIは、他のツールとは違い、匿名リードにもアプローチできます。
匿名リードとは、企業のウェブサイトにアクセスはしているものの、フォーム等に個人情報を入力していないユーザーのことを指します。簡潔に言うと、企業名や個人名が明らかになっていないユーザーのことです。
このような匿名リードに対してポップアップ表示等でアプローチすれば、実名リード獲得につながるでしょう。
②ユーザーの興味関心を分析できる
SATORIでは、ユーザーの行動履歴や属性を分析し、グループ化できます。この機能はセグメント管理機能と呼ばれています。
ユーザーが良く閲覧しているページから、それぞれのユーザーが強く興味を示している商品を分析できるのです。そして、それぞれの興味・関心に合わせたメール・広告を配信できます。
③メール配信やポップアップ通知が利用可能
SATORIでは、行動履歴や属性によって分けられたセグメントごとにカスタマイズしたメールやポップアップ通知でアプローチできます。興味関心に合わせた内容でアプローチすれば、クリック率も上がります。その後、自社製品を検討してもらえる可能性も高くなるでしょう。
メール配信だけでなくウェブサイト上のポップアップやバナーでも訴求できるのは、匿名リードの実名化に非常に効果的です。
④レポート機能が利用可能
SATORIは、マーケティング施策の成果をレポートできます。リード件数の推移や、事前に設定した目標の達成件数などをダッシュボードで確認できます。さらに、施策やセグメントごとの成果を把握できます。
レポート機能を利用すれば、施策ごとの改善点が見つかります。レポートをもとに、より良いマーケティング施策を実施しましょう。
SATORIを導入する2つのデメリット
SATORIを導入するうえで、気を付けておきたいポイントを解説します。今回は導入のデメリットとして2点を紹介します。
①コストがかかる
SATORIは機能が充実しており、使いやすいツールなのですが、月額費用は比較的高価です。初期費用は300,000円で、月額費用は148,000円となっています。
いきなり高額のコストを投入するには抵抗のある方もいらっしゃると思います。これだけのコストがかかるため、セールステックやマーケティングの知識が豊富な人材がいる企業におすすめです。
コストの分だけツールを活用できるのか、その分売上を向上できるのかといった点を考慮したうえで利用しましょう。SATORIについて詳しく知るため、導入前に無料セミナーに参加することもおすすめします。
②外部連携が難しい
SATORIと外部サービスを連携する際には、いくつかの段階に分けAPIを利用して一件ずつデータを登録します。すべての作業を自動でできるわけではないため、少し手間がかかります。
外部連携用のオプションサービスも用意されていますが、別途で料金がかかります。料金に関しては、お問い合わせが必要です。
外部連携に関する詳細は、以下URLを参考にしてください。
SATORIにできる3つのこと
SATORIにできる3つのことを紹介します。
①サイト訪問者がわかる
SATORIでは、サイト訪問者のIPアドレスから企業を判別できます。また、フォームを通して得た個人情報も一括管理できます。どのような企業が自社に関心を持っているかが分かれば、自社に対してどんな需要があるか予測できます。
需要に合わせてウェブサイト上や配信するメールのコンテンツをカスタマイズすれば、更なるリード獲得が可能になるでしょう。
②購買意欲の高い客を抽出可能
見込み客の中でも、特に自社製品に強く関心を示している顧客を抽出できます。この機能はスコアリング機能と呼ばれます。サイトの閲覧履歴等から購買意欲の高いユーザーを抽出すれば、効率よく営業活動ができます。マーケティング部門と営業部門での連携もスムーズになるでしょう。
アポイント獲得率が上がれば、営業部門の社員の負担も軽減されます。スコアリング機能を積極的に活用し、業務の効率化を目指しましょう。
③ターゲティング広告を配信できる
行動履歴や属性をもとにリードを分類し、特定のセグメントに対してターゲティング広告を打ち出せます。Google、Yahoo、Facebookと連携し、一人ひとりに対して有効な広告配信が可能です。
また、広告だけでなく、ウェブサイト上のコンテンツもセグメントごとにカスタマイズできます。カスタマイズされた広告、コンテンツの提示によりクリック率が向上するでしょう。
SATORIの導入にかかる料金
SATORIは、初期費用が300,000円/月額費用が148,000円です。MAツールの中でも比較的高価な値段設定ではありますが、その分機能も充実しています。画面デモや見積もりを検討中の際は、まずお問い合わせをしてみましょう。
また、いきなりツールを導入するのに抵抗がある場合は、無料で使えるMAツールで試してみることをおすすめします。
▶︎無料で使えるMAツールについてこちらの記事で解説しています>>
SATORIの導入事例2選
SATORIを導入している企業の事例を紹介します。今回紹介する導入事例は以下の2つのです。
株式会社ロジクエスト
株式会社ロジクエストは、様々な配送キャリアによる配送サービスを提供している物流会社です。現在は、「テクノロジーとアナログの融合」によりきめ細やかなサービスの提供を目指しています。
株式会社ロジクエストでは、主に見込み客の一括管理や顧客からのオンラインニーズに対応することを目的とした営業DX本部が立ち上げられました。SATORIを導入してから、ウェブサイトを通じた問い合わせが増加し、アポ獲得率や成約率が上昇したそうです。
また、自社に対する興味・関心度合いが高い見込み顧客に対して架電することで、業務効率も向上したとのこと。現在は、配送パートナーの求人や開発にもSATORIを活用する方法を模索しています。
参考:「SATORI」メールでテレアポの獲得率が3倍以上に!インサイドセールスの立ち上げと効率化を進めるDXプロジェクトの裏側
ぴあ株式会社
ぴあ株式会社は、「チケットぴあ」の運用会社で、営業活動の効率化と情報共有のため、以前SFAツールを導入したもののうまくいきませんでした。
しかし、2020年に入りコロナウイルスの感染が拡大し、対面での営業活動が危うくなりました。その危機感から、「使いやすいMAツールを導入しよう」という計画のスピード感が上がったそうです。
当社がSATORIにおいて特に活用している機能は「Webhook機能」で、資料ダウンロードでのリード獲得があればSlackに通知が来るようになっています。そして、Slackを見た社員がスレッドで反応する形で担当者を割り振っているとのことです。
リードを徹底的に管理し、共有することで漏れがなくなるのです。SATORIを導入すれば、営業活動において重要である、徹底的な情報共有が実現できます。
参考:「Webhook機能」で見込み顧客のアクションを「Slack」へ自動通知!デジタルによる営業効率化を目指す“ぴあ社”の挑戦
SATORIが向いている企業
SATORIは、どのような企業に向いているのか解説します。
上記のような企業は、SATORIの導入に適していると言えるでしょう。3つの特徴についてそれぞれ解説します。
新ツール導入にコストをかけられる企業
SATORIは、初期費用に300,000円かかるほか、月額費用も148,000円と比較的高価です。そのため、会社全体としてMAツールの導入に理解があり、コストを投じられる企業が向いていると言えます。
MAツールなどのセールステックに関する知識が豊富な人材がいれば、よりSATORIを活用できるでしょう。新たなツールの導入にはリスクも伴います。経営サイドと現場サイド、双方の理解を得られると良いでしょう。
マーケティング人材が豊富な企業
SATORIは非常に機能が充実しており、情報の管理・共有が簡単になります。データの分析自体は自動でできますが、マーケティングの戦略は担当者が考える必要があります。
したがって、データを生かして戦略を策定できるようなマーケティング人材が在籍していると良いでしょう。SATORIは、定期的にセミナーを実施しておりサポート体制も整っているため、これらのサポートを利用するのも一つの手です。
▶︎DX人材の育成方法についてこちらの記事で解説しています>>
ウェブサイトに力を入れている企業
SATORIでは、ポップアップ表示やプッシュ通知を利用できます。これらの機能により、ウェブサイトをさらに豊かなものにできます。
また、ウェブサイト上の任意の場所にフォームやバナーを埋め込めます。フォームやバナーによりお問い合わせを促進すれば、新規リードを獲得できます。
ウェブサイトに力を入れている企業や、これから充実させていきたい企業におすすめです。
SATORI以外のMAツール3選
SATORI以外のMAツールを3つ紹介します。
BowNow|定期的にセミナー開催
BowNowは、無料で利用開始できるツールです。無期限でフリープランを利用でき、初期費用もかからないのが最大の特徴です。
無料アカウントは以下のサイトより発行できます。有料プランにアップグレードできるので、機能を拡充したい際も簡単に対応できます。
BowNowは、定期的にツールやマーケティングに関するセミナーを実施しています。MAツールを初めて導入する企業や、自社内にIT、マーケティング人材が少ない企業も安心して利用開始できます。
SalesAutoPilot|リード数が無制限
SalesAutoPilotは、無期限で無料プランを利用できるツールです。
利用できるリード数は無制限で、月に400件まではメールを配信できます。無料の範囲でも、充分活用できるでしょう。メールの配信数を増やしたり、eコマースなどを強化したりしたい場合は有料プランへのアップグレードが必要です。
しかし、SalesAutoPilotは日本語に対応しておらず、英語で利用することになります。そのため、ある程度英語にも対応できる企業におすすめです。
▶︎SalesAutoPilot公式ホームページはこちら>>
ListFinder|初心者でも導入しやすい
ListFinderは、BtoB企業向けの国産ツールです。
大きな特徴は、見込み客の情報を整理でき、購買意欲が高い顧客を選別できることです。シンプルで使いやすいため、初めてツールを導入する場合も安心です。
また、SanSanで管理している名刺情報や、Salesforceで蓄積した顧客データを連携できます。これらのツールを導入している企業に特におすすめです。
▶︎無料で利用できるMAツールについてこちらの記事で解説しています>>
SATORIとその他のツールの比較
SATORIと、SATORI以外のツールの特徴を合わせて比較してみましょう。
SATORI | BowNow | SalesAutoPilot | ListFinder | |
導入社数 | 1,000社以上 | 6,900社以上 | 不明 | 1,600社以上 |
外部連携 | 〇
SalesCloud,kintone |
△
サポート対象外 |
× | 〇
Salesforce,SanSan |
サポート体制 | 〇 | 〇 | △ | 〇 |
料金 | 初期費用 300,000円
月額費用 148,000円 |
無料~300,000円
有料オプションあり |
無料~95ドル | 初期費用 100,000円
月額費用 39,800円~ |
主な機能 | 匿名リード対応
スコアリング レポート機能 |
アクセス解析
フォーム作成 メール配信 |
メール配信
eコマース強化 |
名刺データ化
アクセス解析 スコアリング |
無料トライアル | 要問合せ | 〇 | 〇 | 〇 |
MAツールを導入する3つのメリット
MAツールを導入するとどんな良いことがあるのでしょうか。以下の3つのメリットについて解説します。
①一部工程の自動化による業務効率化
MAツールを利用すれば、顧客のデータを自動で分析できます。例えば、リードの中でも特に購買意欲が高い顧客を抽出できます。
そして、その顧客に対して積極的に営業活動をすれば、アポ獲得率が上がります。うまくツールを活用することで、営業活動の負担を削減できるのです。
▶︎DXにおける働き方改革についてこちらの記事で解説しています>>
②データ管理が簡単に
顧客のデータを入力すれば、MAツールを利用できる社員全体で情報を共有できます。他部署間でも情報を素早く共有できれば、様々な場面で役立ちます。特に、マーケティング部門と営業部門での連携がより良いものになるでしょう。
セキュリティ面での対策がされているツールを選択すれば、個人情報が外部に漏れる心配もありません。デジタル技術をうまく活用しましょう。
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③レポート機能により成果確認が簡単に
多くのMAツールには、「レポート機能」が搭載されています。レポート機能とは、マーケティング施策の成果を自動で分析できる機能です。
ツールの画面上で素早く確認できます。このレポート機能を活用すれば、自社の施策の課題点を把握できます。改善すべきポイントが分かれば、マーケティング施策の質が徐々に向上するでしょう。
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まずは無料トライアルでSATORI導入してみましょう
本格的に導入する前に、無料セミナーや無料トライアルでしっかりと機能を確認しましょう。自社の目的に合っているのか、ツールを使いこなせそうか判断してから導入することをおすすめします。
また、新ツールを導入する際には社員全体に共有しましょう。SATORI以外のツールも試してみて、比較しながら検討することをおすすめします。以下のURLより、料金体などを確認してみてください。
まとめ
今回は、MAツールの中でもSATORIに焦点を当てて紹介しました。
SATORIは比較的コストがかかるものの、その分機能が充実しており非常に使いやすいツールです。気になった方はぜひ、お問い合わせをしてみてください。
本記事で紹介した通り、MAツールは多数存在します。複数のツールを比較し、自社に最適なツールを導入しましょう。