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2022.03.30

【初心者必読】マーケティングオートメーション(MA)とは?定義やツールの選び方も紹介

MAの基礎知識解説記事アイキャッチ画像

「マーケティングオートメーション(MA)について知りたい」と考えている方も多いのではないでしょうか?マーケティングオートメーション(MA)について知ることで、以下のようなメリットがあります。

  • 社内でMAツールの導入を提案する際、説得力のある説明ができる
  • ステークホルダー(顧客や社員・株主など)と会話できるようになる

そこで今回は、マーケティングオートメーション(MA)の基礎知識を中心に、初心者の方でも理解できるようわかりやすく解説します。

目次

マーケティングオートメーション(MA)とは?

マーケティングオートメーション(MA)とは、簡単にいうと「新規顧客を獲得するためのマーケティング活動を効率化・自動化するツール」です。

前提として、新規顧客を開拓する際は、各見込み顧客(以下リード)の興味・行動に応じて「最適な情報」を「最適なタイミング」「最適な方法」で提供するマーケティング活動が必要です。

保険の営業を例に挙げると、もしみなさんが必要としていない時に家に保険の営業マンが来てしつこく勧められたら、面倒だと思いませんか?つまり、自社サービスへの関心度が高い人(サイトへの訪問率が高いなど)に対しては積極的にアプローチし、関心度が低い人にはしつこくサービスを勧めない方が良いのです。

しかし、各見込み顧客の興味・行動を細かく把握するには多くの人員が必要です。そこで、前述したマーケティング活動を効率化・自動化するために開発されたものが、「マーケティングオートメーション(MA)」です。

MAとSFA・CRMとの違い

MAとSFA・CRMを混同される方が多いため、3つの違いを解説します。

<各ツールのカバー領域>

  • MA:リード獲得から営業に案件を渡すまで
  • SFA:リードが案件化してから受注まで
  • CRM:受注した後

<各ツールの活用場面>

  • MA

MAは、リードの数を増やしたい時に活用します。

具体的には、メール配信や展示会などのマーケティング施策により、リードを購買意欲の高い状態にまで育成した後、営業部に引き渡します。

  • SFA

SFAは、商談状況を営業担当者間で共有したい場合や、商談からの成約率を上げたい場合に活用します。

SFAの活用により、各営業マンの商談進捗状況を一目で把握できるため、スケジュール管理や引き継ぎがスムーズに実施できます。その結果、放置される顧客の数が減り、成約率のアップにつながるでしょう。

▶︎SFAの導入目的についてはこちらの記事で解説しています>>

▶︎SFAの機能についてはこちらの記事で解説しています>>

  • CRM

CRMは、成約済みの顧客をリピート顧客にまで育てたい時に活用します。

CRMでは自社と顧客との取引内容・コミュニケーション内容を記録できるため、新製品情報のメール配信・セミナー案内などの内容や送信時期の判断材料になります。その結果、持続的に自社への関心度合いを保て、リピート化につながるでしょう。

▶︎SFAとCRMの違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています>>

▶︎CRMについてはこちらの記事で詳しく解説しています>>

マーケティングオートメーション(MA)の役割

マーケティングオートメーション(MA)の基本的な役割を知り、MAへの理解を深めましょう。今回紹介するMAの役割は以下の4つです。

  1. リードの獲得
  2. リードの育成
  3. リードの選別
  4. マーケティング施策の分析

 

役割①リードの獲得

MAツールが真の価値を発揮するのは「役割②リードの育成」以降ですが、その前段階である「リードの獲得」をサポートする機能も存在します。リードの獲得をサポートする機能は、以下2つです。

  • リード管理機能
  • LP・お問い合わせフォーム作成機能 ※各機能の説明は後述

役割②リードの育成

①で獲得したリードを、購買意欲の高い状態に育てること(リードナーチャリング)が、MAツール最大の役割です。リードの育成をサポートする機能には、シナリオ作成機能などがあります(※機能の説明は後述)。

役割③リードの選別

リードの育成を終えた後は、より営業活動の効率化を図るために、購入可能性の高いリードを選別します。リードの選別をサポートする機能には、スコアリング機能があります(※機能の説明は後述)。

役割④マーケティング施策の分析

最後に、メルマガ発信・セミナーなどのマーケティング施策を実施した結果を分析し、改善策の立案に役立てます。具体的には、どのメッセージがユーザーの興味を引いたのか、シナリオがどれだけマーケティングの成果に貢献したのかを分析します。

マーケティング施策の分析をサポートする代表的な機能は、レポート作成機能です(※機能の説明は後述)。

▶︎マーケティングDXについてこちらの記事で解説しています>>

マーケティングオートメーション(MA)6つの機能

今回紹介するMAの機能は以下の6つです。

  1. リード管理機能|リードの獲得
  2. LP・お問い合わせフォーム作成機能|リードの獲得
  3. シナリオ作成機能|リードの育成
  4. スコアリング機能|リードの選別
  5. レポート作成機能|マーケティング施策の分析
  6. CRM・SFA統合機能

機能①リード管理機能|リードの獲得

リード管理機能とは、自社サイト・ランディングページ・メール・セミナーなど、さまざまな接点で得たリードの情報をまとめて管理できる機能です。リードの情報の例として、以下が挙げられます。

  • 企業名
  • 氏名
  • 役職
  • メールアドレス
  • 自社サイトの訪問履歴
  • セミナーの参加履歴

リード管理機能により、各リードに応じて最適なマーケティング活動戦略を立てられるため、商談獲得率アップにつながるでしょう。

機能②LP・お問い合わせフォーム作成機能|リードの獲得

LP(ランディングページ)・お問い合わせフォーム作成機能は、その名のとおりLPやお問い合わせフォームを作成する機能です。マーケティングオートメーション(MA)を運用する際は、ユーザーの資料請求率を上げるために、適宜LP・お問い合わせフォームを修正することが重要です。

そして、簡単なLPやフォームの作成・修正であれば、外部に依頼するよりも社内で対応する方がスピード面・コスト面ともに有利です。そのため、マーケティングオートメーション(MA)には手軽にLP・フォームを作成できる機能が備わっています。

機能③シナリオ作成機能|リードの育成

シナリオ作成機能は、「どのような顧客に、どうやってアプローチするかを定めたルールブック」を作成する機能です。マーケティングオートメーションを用いた顧客へのアプローチ方法の中で代表的なものが、メール配信です。

しかし、やみくもにメールを配信するだけでは新規顧客の開拓は難しいでしょう。そこで、シナリオ作成機能の活用により、各リードの関心度合いに応じた最適なアプローチが可能です。

具体的には、事前にシナリオを設計し、それをもとにメールが配信されます。メール配信におけるシナリオの例は以下です。

  • メールを開封した人:資料やサイトのURL送付
  • メール未開封の人:以前送ったメールとは異なる文章のメールを送付

ここでは簡単なシナリオ設計の例を紹介しましたが、実際はより複雑なシナリオが設計されます。

機能④スコアリング機能|リードの選別

スコアリング機能は、各リードの行動に対して点数をつける機能です。リードの行動の例として、以下の項目が挙げられます。

  • 自社サイトの訪問履歴
  • セミナーの参加履歴
  • 資料請求
  • メールの開封率

スコアリング機能により、各リードの自社サービスに対する興味・関心度を一目で把握できるため、成約する可能性が高いリードに集中的に営業活動できます。その結果、「成約する見込みが高かった顧客を放置していた」というミスを防げます。

機能⑤レポート作成機能|マーケティング施策の分析

レポート作成機能は、マーケティング施策を実施した結果をレポートとしてまとめる機能です。

【MAで作成できるレポートの例】
  • メールの開封率・クリック率
  • ランディングページのコンバージョン率
  • 各マーケティング施策の獲得リード数の比較
    商談への貢献分析

レポート作成機能により、さまざまな角度からマーケティング施策の改善点を見つけ、適切な施策の立案に役立ちます。

機能⑥CRM・SFA統合機能

CRM・SFA統合機能は、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理)とMAを統合する機能です。SFAやCRMと連携するメリットは、営業や顧客管理の効率化につながる点です。

MAはマーケティング部門、SFA・CRMは営業部門で活用されますが、各ツールを連携していなければ、同じ顧客の情報を何度も入力する手間が発生します。しかし、MA・SFA・CRMを1つに統合することで、このような手間を削減できます。

マーケティングオートメーション(MA)の運用に役立つ用語・指標

マーケティングオートメーション(MA)の運用を考えている方は、導入前に以下で紹介する指標・用語の意味をきちんと理解しておきましょう。事前に意味を理解できれば、マーケティングオートメーション(MA)の導入後に慌てる必要がなくなります。

指標

指標①CV(コンバージョン)

Webやマーケティングの担当者なら必ず押さえておきたい「CV(コンバージョン)」について解説します。CV(コンバージョン)とは、マーケティングの分野ではWebサイトにおける最終的な成果を指します。

【CV(コンバージョン)の例】
  • 商品・サービスの購入(小売業やサービス業などのECサイトの場合)
  • お問い合わせや資料請求による商談の獲得(扱う商材が複雑・高額なため、Webサイト上での購入完結が見込めない場合)
  • 無料体験版(デモ)の申込み(商品・サービスの購入ハードルが高い場合)
  • 会員登録・メルマガ登録

マーケティング担当者のミッションは、CV(コンバージョン)をより効率的に獲得し、多くの顧客を獲得することになります。

指標②クリック数

クリック数とは、広告がクリックされた回数のことで、広告経由で自社サイトに誘導できた数を指します。クリック数により「どれだけ見込み客を自社サイトへ誘導できたか」が把握できるため、必ずチェックする必要があります。

指標③開封数

開封数とは、開封されたメルマガの数のことです。マーケティングオートメーションを用いた顧客へのアプローチ方法の中で代表的なものにメール配信がありますが、この施策を打つ際にチェックする指標になります。

指標④到達数

到達数とは、配信したメールが相手先に届いた数のことです。前述した通り、マーケティングオートメーションを用いた代表的なアプローチ方法であるメール配信の際に、チェックする指標になります。

指標⑤配信数

配信数とは、配信したメールの数を意味します。マーケティング施策の一つであるメール配信の目標が「多くの顧客に自社の情報を届けること」である場合、特にチェックすべき指標になります。

用語

用語①リード

リードとは、「見込み顧客」のことです。リードの定義は企業により異なりますが、一般的な定義は以下の通りです。

  • 自社サービスに少し興味がある
  • 何らかの接点を持っており(顧客のメールアドレスを知っているなど)、アプローチできる

つまり、自社サービスを全く知らない顧客層や、自社サービスに興味がない顧客層はリードとは呼びません

注意点として、マーケティングにおけるリードは営業におけるリードとは異なります。マーケティングにおけるリードとは、メルマガ配信やセミナー来場・Webサイトからのお問い合わせなど、「マーケティング施策により生み出される見込み顧客」を指すことが一般的です。

一方、営業におけるリードはマーケティングにおけるリードよりも幅が狭く、数が少ないです。具体的には、営業担当者自身がある程度手ごたえを感じ、受注までの具体的な道筋が見えた段階でリードとすることが一般的です。

用語②ナーチャリング

ナーチャリングとは、「顧客育成」のことです。見込み顧客を購入意欲の高い状態まで育成する、既存顧客をリピーターまで育成する、どちらの場合もナーチャリングと呼びます。

なお、見込み顧客を「リード」と呼ぶことから、見込み顧客を購入意欲の高い状態まで育成することは「リードナーチャリング」と呼ばれることが多いです。

用語③シナリオ

シナリオとは、「どのような顧客に、どうアプローチするかを定めたルールブック」のことです。シナリオの設定により、顧客の関心度に応じて適切なアクションをとれるため、成約につながる顧客の増加が期待できます。

【メール配信後のシナリオ例】
  • メールを開封した顧客に、製品の活用方法を記載した資料を送付
  • メールに記載されたURLをクリックして特定のページを閲覧した顧客に、セミナーの案内を送付
    しばらくアクションがない顧客に、キャンペーンの案内を送付
  • メールを開封しなかった顧客に、内容を変えて再度メールを送付

用語④パーセプションチェンジ

パーセプションチェンジとは、消費者の認識を自社が希望するものに変化させ、自社サービスへの関心を高め、購買につなげることです。

パーセプションチェンジが注目を集めている理由を紹介します。現代はスマートフォンの普及により、消費者自らサービスに関する情報収集が可能です。そのため、企業からの一方的なPRだけでは顧客に自社サービスを選んでもらうことが難しい状況です。

そこで、消費者の自社サービスに対する認識を変え、新たな価値を知ってもらうことで、購買につなげるパーセプションチェンジに注目が集まっているのです。

用語⑤リードクオリフィケーション

リードクオリフィケーションとは、見込み顧客(リード)から購入可能性の高い見込み顧客を選ぶことです。リードクオリフィケーションを実施する理由は、主に2点あります。

①営業活動の効果・効率アップ
②見込み顧客に利益のない営業活動を避ける
  • 営業活動の効果・効率アップ

受注する可能性の低いリードを営業に渡すと、成果につながらない営業活動により営業部門の時間とコストが無駄になってしまいます。そのため、受注可能性の高いリードの選別(リードクオリフィケーション)が必要です。

  • 見込み顧客に利益のない営業活動を避ける

購買意欲が十分に高まっていないリードに営業活動をすることは、企業・リード両方の時間・コストの増加になります。そのため、リードクオリフィケーションにより受注可能性が高いリードを選別し、営業活動をすることが必要です。

マーケティングオートメーション(MA)のメリット3つ

マーケティングオートメーションのメリットを知ることで、自社に導入すべきか否かがわかります。そこで、マーケティングオートメーションの代表的なメリットを3つ紹介します。

  1. 顧客との関係構築により、ブランド価値がアップ
  2. 今まで受注できなかった案件・商談を獲得できる
  3. 受注率や案件化率が向上し、売上アップにつながる

メリット①顧客との関係構築により、ブランド価値がアップ

まず、顧客との関係構築による、ブランド価値の向上が挙げられます。マーケティングオートメーションの活用により、リードがWebサイトのどこを見ているか、誰がどんな資料をダウンロードしたかなどの行動を分析できます。

そのため、リードの興味のある情報を適切なタイミングで提供することが可能です。結果的に、顧客の自社サービスに対するイメージアップにつながるでしょう。

メリット②今まで受注できなかった案件・商談を獲得できる

マーケティングオートメーションのメリットとして、今まで受注できなかった案件・商談を獲得できることも挙げられます。マーケティングオートメーションでのメールやセミナーを通じたコミュニケーションにより、自社サービスへの関心が高いリードを判別できるようになります。

そのため、以前はリードの関心度を適切に把握できなかったために積極的なコミュニケーションをとれなかった顧客の獲得が可能です。

メリット③受注率や案件化率が向上し、売上アップにつながる

マーケティングオートメーションでのメールやセミナーを通じたコミュニケーションにより、リードを受注可能性の高い状態に育成し、営業部に渡すことが可能です。そのため、飛び込み営業・テレアポで営業部門がゼロからアプローチした顧客よりも、受注率・案件化率は高くなる傾向にあります。

マーケティングオートメーション(MA)の導入で失敗しないためにすべきこと

マーケティングオートメーション(MA)の導入前に、失敗しないポイントを把握することで、スムーズな導入が可能です。そこで、マーケティングオートメーション(MA)の導入で失敗しないためにすべきことを6つ紹介します。

  1. Webマーケティングのノウハウを持つ人材の確保
  2. 十分なリソースを見積もる
  3. スコアリングは万能ではない
  4. 十分な数の顧客リストが必要
  5. コンテンツを拡充する
  6. メール配信のノウハウが必要

①Webマーケティングのノウハウを持つ人材の確保

マーケティングオートメーション(MA)は、マーケティング業務全般をITツールで実施するものです。そのため、マーケティングに関して深い知識を有する人材が運用することにより、適切にツールを使いこなせます

そこで、マーケティングオートメーション(MA)を導入する前は、Webマーケティングのノウハウを持つ人材を確保しましょう。

▶︎DX人材についてこちらの記事で解説しています>>

▶︎DX人材育成についてこちらの記事で解説しています>>

②十分なリソースを見積もる

マーケティングオートメーション(MA)を運用する際、豊富な人材が必要であるといわれています。米国のマーケティングオートメーションツールの提供企業であるMarketo社(マルケト)が推奨する、効果的に運用するために必要な人員は約6〜7人だそうです。

しかし、多くの企業にとって、6〜7人のマーケティングオートメーション(MA)運用チームを構築することは難しいでしょう。そのため、マーケティングオートメーション(MA)ツールを選ぶ際、少人数でも運用可能かどうかチェックする必要があります

③スコアリングは万能ではない

MAの機能紹介で述べたように、スコアリング機能とは各リードの行動に対して点数をつける機能です。しかし、スコアリング機能の活用により、リードの自社サービスに対する関心度合いをすべて適切に把握できるわけではない点は注意が必要です。

たしかにスコアリング機能は有効な機能ではありますが、どのような条件でどの程度の点数を付けるかによって確度の高いリードを選別する精度が大きく変わってしまいます。

例えば、以下のような設定をしたとします。

  • 広告クリック:+10ポイント
  • メルマガ開封:+10ポイント
  • 資料ダウンロード:+20ポイント

リードが資料をダウンロードすると、マーケティングオートメーション(MA)ツールは自社サービスへの興味が高い顧客と判別します。しかし、実際には「勉強目的で資料をダウンロードした」といった、自社サービスへの興味がない場合も多くあります。

そのため、「〇〇の属性・△△な行動をしているリードは確度が高いだろう」という仮説を立て、実際に運用する中で仮説をアップデートする必要があります。

④十分な数の顧客リストが必要

マーケティングオートメーション(MA)を効果的に運用するためには、十分な数の顧客リストが必要です。なぜなら、顧客のリスト数が多ければ、顧客の自社サービスへの関心度合いをより正確に把握できるためです。

しかし、中小企業やベンチャー企業の場合は顧客リストが数千件・数万件という場合も多いでしょう。そこで、十分な数の顧客リストを安価で獲得するために、展示会だけでなくWebサイトも活用してリードを獲得する方法がおすすめです。

⑤コンテンツを拡充する

マーケティングオートメーション(MA)の導入前に、情報収集の段階に応じてコンテンツの内容・形式を設計する必要があります。なぜなら、マーケティングオートメーション(MA)の役割は、サイトに訪問したリードに対して次に案内すべき適切なコンテンツを届けることであるためです。

例えば、情報収集中の層にはブログ記事、ツールの比較検討段階の層にはウェビナー・無料相談会などが適切なコンテンツとして挙げられます。

⑥メール配信のノウハウが必要

日本企業の中には、メール配信を上手に活用できていない企業が多くあります。そのため、マーケティングオートメーション(MA)の導入前にメール配信のノウハウを知ることで、他社との差別化が可能です。

【一般的な日本企業のメール配信例】
  • 商談が不足した際にメールでセミナー情報を配信し、集客を図る
  • 新商品が出た際、告知のメールを配信

つまり、自社の売り込みばかりになっているのが現状です。そこで、顧客の役に立つ情報を配信するなどして信頼関係を構築することが大切です。

例えば、マーケティングオートメーション(MA)ツールの提供会社である場合、MA・SFA・CRMとの違いといった専門的な知識の提供などが挙げられます。

マーケティングオートメーション(MA)の運用方法

マーケティングオートメーション(MA)の導入で失敗しないポイントを把握するだけでなく、運用の流れも事前に把握することでスムーズな導入につながります。ここでは、マーケティングオートメーション(MA)の運用する6ステップ紹介します。

  1. マーケティング戦略立案
  2. カスタマージャーニーマップの作成
  3. 配信するコンテンツの企画
  4. コンテンツ制作
  5. 配信シナリオの設定
  6. 実行後の分析とPDCAサイクルの運営

ステップ①:マーケティング戦略立案

まずは自社サービスの強み・弱み、ターゲット層の特性やニーズを分析し、マーケティング戦略を立てます。マーケティング戦略を立てる際、以下の3点を意識しましょう。

  • どのような層を狙うのか
  • どのようなマーケティング施策を実施するのか(メール配信やセミナーなど)
  • どのように受注までつなげるのか

ステップ②:カスタマージャーニーマップの作成

カスタマージャーニーマップとは、リードが購入・成約に至るまでの詳細な道のりを描くことで、より精度の高いマーケティング施策を立てるために必要です。

  • 精度の高いマーケティング施策:リードに対して適切なタイミングで適切な情報を提供できること

また、カスタマージャーニーマップは「一度作ったら終わり」ではなく、マーケティングオートメーションを運用する中で改善し続けることが大切です。

ステップ③:配信するコンテンツの企画

カスタマージャーニーマップの完成後は、顧客の自社サービスへの関心度ごとにコンテンツを設計しましょう。このステップでのポイントは、顧客の関心度によって求める情報が異なる点です。

例えば、自社サービスに少し興味がある段階のリードには基礎知識の提供、興味がかなりあるリードに対してはツールの活用方法のポイントなどより実践に役立つコンテンツを提供する、などです。

ステップ④:コンテンツ制作

ステップ③でどのようなコンテンツを配信するのか決定した後は、コンテンツの制作に取り掛かりましょう。

ステップ⑤:配信シナリオの設定

前述したように、シナリオとは「どのような顧客に、どうアプローチするかを定めたルールブック」のことです。

【メール配信後のシナリオ例】
  • メールを開封した顧客に、製品の活用方法を記載した資料を送付
  • メールに記載されたURLをクリックして特定のページを閲覧した顧客に、セミナーの案内を送付
    しばらくアクションがない顧客に、キャンペーンの案内を送付
  • メールを開封しなかった顧客に、内容を変えて再度メールを送付

このステップでのポイントは、おおまかにシナリオを設定することです。マーケティングオートメーション(MA)は、施策の実施・検証・改善を繰り返してアップデートさせるものであるため、最初はおおまかなシナリオ設定で構いません。

ステップ⑥:実行後の分析とPDCAサイクルの運営

  • PDCAサイクル:Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字を取ったもので、このサイクルを繰り返すことで業務の素早い改善を促す手法。改善した後は最初のPlan(計画)に戻って循環させることがポイント。

最後はマーケティング施策の結果を分析し、改善しましょう。マーケティング施策の結果を分析し仮説を立て、改善を繰り返すことで施策の効果がアップするためです。

マーケティングオートメーション(MA)の成功事例

マーケティングオートメーションの導入を成功させるためには、成功事例から成功するポイントを学ぶことが重要です。ここでは、大企業とベンチャー企業の成功事例を1つずつ紹介します。

  1. 株式会社日立製作所|長期的な顧客育成の実現
  2. 株式会社LIG|アポイント(商談)獲得率5.6%アップ

事例①株式会社日立製作所|長期的な顧客育成の実現

導入前の課題

1.集客において、Webサイト・メールなどのチャネル(集客するための媒体・経路のこと)ごとに顧客の情報が管理されていたため、一連の顧客の行動を把握できていなかった。
2.簡単なメールの送付だけでなく、長期的な顧客を育成するための環境を構築したいと考えていた。

導入したMAツール

Marketo Engage

導入後の効果

1.コーポレートサイトに訪れた顧客に合わせて表示内容を最適化できるようになり、クリック率の向上に成功。

2.Web上での顧客の動きを分析し、各顧客が求める情報を提案できるようになった。
例:配信したメールへの反応をもとに顧客の自社サービスに対する関心度を数値化し、スコアの高い人には事例紹介セミナーなど次のステップへ案内するなど

日立がMA導入に成功したポイント

  • MAの導入目的の明確化

日立はMAツールの導入を目的にするのではなく、「営業活動において長期的な顧客を育成する」という目的を達成する手段としてMAツールを導入した。

参考:Marketo Engage 公式HP 

事例②株式会社LIG|アポイント(商談)獲得率5.6%アップ

株式会社LIGは、オウンドメディア(自社で保有するメディアのこと)の先駆者であり、自社ブログが月間500万PVを誇るWeb制作会社です。

導入前の課題

1.営業が電話でアプローチする顧客リストが少なく、リストの作成にも時間がかかっていた。
2.電話でアプローチした顧客の、自社サービスに対する関心度がわからない。

導入したMAツール

BowNow

導入後の効果

1.導入1週間後:アポイント獲得率が6.3%から11.9%にアップ。
導入事例ページ・問い合わせページなど、指定した重要ページを訪れた関心度が高いリードのみを選んで営業部に渡し、営業が電話をかける工程に変更したため。

2.導入3カ月後:テレアポでは取りこぼしていた地方の顧客からも受注できた。

LIGがMA導入に成功したポイント

  • スコアリング機能に頼りすぎない

受注確度の高いリードの選別精度を高めるために、LIGは自社が指定した重要ページを閲覧済みのリード=優先順位が高いリードと設定。これにより、リードの自社サービスに対する関心度合いを適切に把握でき、アポイントの獲得率アップにつながった。

参考:BowNow事例HP

マーケティングオートメーション(MA)の導入はこんな企業におすすめ

営業のDXを進めたい企業

営業のDXを進めたい企業は、MAの導入がおすすめです。なぜなら、MAの導入により、営業のデジタル化を推進できるためです。

例えば、MAを活用すればリードの自社サービスに対する関心度ごとに自動でメールを配信できたり、自社サービスへの関心度がある程度高まった状態で営業活動できたりします。そのため、これまでテレアポ・飛び込み営業により自社サービスへの関心がゼロの顧客にアプローチしていた非効率な営業活動から脱却できます

▶︎営業DXについてこちらの記事で解説しています>>

適切なマーケティングオートメーション(MA)ツールを選ぶポイント

今回は以下の4つのポイントについて解説します。

  1. 自社で使いこなせる機能レベルか
  2. サポート体制が充実しているか
  3. 自社と同規模・同業種の他社が導入しているか
  4. BtoB向け・BtoC向けのどちらか

選ぶポイント①自社で使いこなせる機能レベルか

MAツールを選ぶ際、まず自社で使いこなせる機能レベルであることをチェックしましょう。高価なMAツールは高度な機能が含まれているため、初心者の方が使うにはハードルが高いでしょう。

そのため、社内にマーケティングに詳しい人材が複数人いない場合や、初めてMAツールを導入する企業は初心者向けのツールの導入をおすすめします。

選ぶポイント②サポート体制が充実しているか

機能と合わせて確認しておくべき項目が、サポート体制の充実度です。特に、社内にWebマーケティングに詳しい人材がいない企業はサポート体制が充実しているMAツールを選びましょう

サポート体制が充実しているMAツールの例として、FAQサイトだけでなくチャットやメール・電話で問い合わせ可能なツールが挙げられます。

選ぶポイント③自社と同規模・同業種の他社が導入しているか

MAツールを選ぶ際は、自社と同規模・同業種の他社が導入しているかどうかもチェックしましょう。自社と似た事業内容かつ同じ規模の企業がどのMAツールを利用しているのか知ることで、自社でも効果的に運用できるかどうかを推測できるためです。

選ぶポイント④BtoB向け・BtoC向けのどちらか

マーケティングオートメーション(MA)ツールを選ぶ際、「BtoB企業向け・BtoC企業向け」のどちらを導入するのか決める必要があります。BtoB企業であればBtoB向けのツール、BtoC企業であればBtoC向けのツールというように、自社のビジネスに合ったツールを選びましょう。

  • BtoB:企業が企業に対してモノやサービスを提供するビジネスモデル。自動車の素材メーカーなど。
  • BtoC:企業がモノやサービスを直接個人(一般消費者)に提供するビジネスモデル。楽天などが該当。

おすすめマーケティングオートメーション(MA)ツール3選

今回紹介するマーケティングオートメーションツールは以下の3つです。

  1. Marketo Engage|全世界で5,000社以上の導入実績
  2. Pardot|Salesforceが提供する他のツールと連携できる
  3. SATORI|見込み顧客の獲得に貢献

ツール①Marketo Engage

「Marketo Engage(マルケトエンゲージ)」は、BtoB・BtoC問わず、全世界で5,000社以上の導入実績があるアメリカ発のMAツールです。日本国内でも大企業から中小企業・スタートアップまで業界や業種を問わずに導入されているため、MAツールを選ぶ際の第一候補になりうるツールです。

ツール②Pardot

「Pardot」は、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するMAツールです。Salesforceが提供する他のツールと連携し、データをまとめて管理できるため、Salesforceが提供するツールを使っている方におすすめです。

ツール③SATORI

「SATORI」は日本発のMAツールです。国産ツールの場合は、海外ツールのように時差や言語の問題が生じないため、迅速なサポートが期待できます。

マーケティングオートメーション(MA)のおすすめ書籍2選

ここまでマーケティングオートメーションの基礎知識を幅広く解説しましたが、より深い知識を得たい方は書籍の活用がおすすめです。そこで、マーケティングオートメーション(MA)のおすすめ書籍を基礎編と実践編にわけて紹介します。

【基礎】書籍①マーケティングオートメーション導入の教科書 優良顧客を自動で育てる仕組みづくり

マーケティングの基本やマーケティングオートメーションの理念、導入前にすべきことや導入手順といった基本的な内容が解説されている書籍です。そのため、初心者の方におすすめの一冊です。

  • 出版社:エムディエヌコーポレーション
  • 発売日:2017/6/1
  • 著者:長谷川健人 他

▶︎購入はこちらから>>

【実践】書籍②MA / マーケティングオートメーション: 5分でできるMA導入と成功する8つのプロセス

マーケティングオートメーションの導入・運用を成功させるポイントが丁寧に解説された書籍です。マーケティングオートメーションの導入を本格的に考えている方におすすめです。

  • 出版社:ENY Publishing
  • 発売日:2018/2/27
  • 著者:熊谷基継

▶︎購入はこちらから>>

自社での導入が難しい場合は「セミナー」や「コンサル」を依頼するのもあり

ここまで紹介してきたように、マーケティングオートメーションの運用にはさまざまなステップがあり、準備すべきことが膨大にあります。そのため、自社だけで導入が難しい場合もあるでしょう。

そのような場合は、セミナーやコンサルを活用して、手間を削減するのも一つの手段です。

まとめ

今回は、マーケティングオートメーション(MA)の基礎知識を中心に、初心者の方でも理解できるようわかりやすく解説しました。

本記事でマーケティングオートメーション(MA)に興味を持った方は、まず自社の導入目的・必要な機能を明確にすることが大切です。これにより、自社に効果的なツールを導入でき、成果につながるでしょう。

▶︎DXについてこちらの記事で解説しています>>

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