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2022.03.24

マーケティングオートメーション(MA)の事例|導入に失敗しない秘訣も紹介

MAの事例解説記事アイキャッチ画像

マーケティングオートメーション(MA)の成功事例を知りたいという方も多いのではないでしょうか?マーケティングオートメーション(MA)の成功事例を知ることで、マーケティングオートメーション(MA)の導入を成功に導くポイントがわかるといったメリットがあります。

そこで、マーケティングオートメーション(MA)の成功事例を大企業だけでなくベンチャー・中小企業も含めて紹介します。さらに、マーケティングオートメーション(MA)の導入に失敗しないポイントといった、より実務に役立つ内容も解説します。

マーケティングオートメーション(MA)とは?

マーケティングオートメーション(MA)とは、「顧客それぞれに合わせた営業メッセージを送り、マーケティング活動を効率化したい」という企業の願いを叶える手段です。

MAの導入はこんな企業におすすめ

営業のDXを進めたい企業

営業のDXを進めたい企業に、MAの導入がおすすめです。なぜなら、MAの導入により、営業のデジタル化を推進できるためです。

例えば、MAを活用すればリード(見込み顧客)の自社サービスに対する関心度ごとに自動でメールを配信できたり、自社サービスへの関心度がある程度高まった状態で営業活動できたりします。

そのため、これまでテレアポ・飛び込み営業により自社サービスへの関心がゼロの顧客にアプローチしていた非効率な営業活動から脱却できるでしょう。

▶︎営業DXについてはこちらの記事で紹介しています>>

マーケティングオートメーション(MA)の成功事例|成功のポイントも紹介

マーケティングオートメーションの具体的な事例と、各社が成功に至ったポイントを知りたい方も多いのではないでしょうか?ここでは、マーケティングオートメーションの成功事例を大企業とベンチャー・中小企業の2つに分けて紹介し、各社の導入成功ポイントも解説します。

今回紹介するMA導入の成功事例は、大企業とベンチャー・中小企業合わせて以下の5つです。

  1. キリン|顧客ニーズに合ったメール配信
  2. 株式会社日立製作所|長期的な顧客育成の実現
  3. 株式会社LIG|アポイント(商談)獲得率5.6%アップ
  4. 株式会社ALUHA|業務負荷を50%カット、増員ゼロで営業効率を約2倍に
  5. ルネサス エレクトロニクス株式会社|約80種・年間約300回開催のセミナー申込管理業務を大幅に効率化

大企業編

キリン|顧客ニーズに合ったメール配信

キリン株式会社は、日本有数の飲料メーカーとして有名な企業です。この事例は、「キリンオンラインショップDRINX」というECサイト運営の際にMAツールを活用した事例になります。

【導入前の課題】

1.サービスの開発スピードを重視した結果、顧客別のメール配信管理が困難だった
2.メールの作成〜配信までの工程で外部企業が関わっていた(メールの原稿はキリン社員が作成→メール配信対象者の抽出は業務委託先のシステム会社→メールの配信はコールセンターの会社)ため、「誰に・何回・どんなメールを送ったのか」といった情報が分散され、メール配信後の結果分析・改善策立案ができなかった。

【導入したMAツール】

b→dash

【導入後の効果】

1.「誰に・何回・どんなメールを送ったのか」が明らかになったため、効率的に営業できるようになった
2.外部の企業とデータをやり取りする機会がなくなったため、データの安全性が高まった
3.マーケティング施策の結果を分析するレポートの作成時間を大幅に削減できたため、改善策を考えるスピードが上がった

【キリンがMA導入に成功したポイント】

MAの導入目的の明確化
→キリンの場合は1年半もの時間をかけてマーケティングの課題を整理したそう。

参考:キリンが目指す「飲料の未来」とは ~「B→Dash」導入で実現する統合マーケティングの全貌に迫る  

キリンが描くEC戦略を徹底解剖 「DRINX」にマーケティングオートメーションを導入した狙いとは

株式会社日立製作所|長期的な顧客育成の実現

【導入前の課題】

1.集客において、Webサイト・メールなどのチャネル(集客するための媒体・経路のこと)ごとに顧客の情報が管理されていたため、一連の顧客の行動を把握できていなかった
2.簡単なメールの送付だけでなく、長期的な顧客を育成するための環境を構築したいと考え
ていた

【導入したMAツール】

Marketo Engage 

【導入後の効果】

1.コーポレートサイトに訪れた顧客に合わせて表示内容を最適化できるようになり、クリック率の向上に成功
2.Web上での顧客の動きを分析し、各顧客が求める情報を提案できるようになった。
例:配信したメールへの反応をもとに顧客の自社サービスに対する関心度を数値化し、スコアの高い人には事例紹介セミナーなど次のステップへ案内するなど

【日立がMA導入に成功したポイント】

MAの導入目的の明確化
→日立はMAツールの導入を目的にするのではなく、「営業活動において長期的な顧客を育成する」という目的を達成する手段としてMAツールを導入した。

参考:Marketo Engage 公式HP

ベンチャー・中小企業編

株式会社LIG|アポイント(商談)獲得率5.6%アップ

株式会社LIGは、オウンドメディア(自社で保有するメディアのこと)の先駆者であり、自社ブログが月間500万PVを誇るWeb制作会社です。

【導入前の課題】

1.営業が電話でアプローチする顧客リストが少なく、リストの作成にも時間がかかっていた
2.電話でアプローチした顧客の、自社サービスに対する関心度がわからない

【導入したMAツール】

BowNow

【導入後の効果】

1.導入1週間後:アポイント獲得率が6.3%から11.9%にアップ
導入事例ページ・問い合わせページなど、指定した重要ページを訪れた関心度が高いリードのみを選んで営業部に渡し、営業が電話をかける工程に変更したため。
2.導入3カ月後:テレアポでは取りこぼしていた地方の顧客からも受注できた。

【LIGがMA導入に成功したポイント】

スコアリング機能に頼りすぎない
→受注確度の高いリードの選別精度を高めるために、LIGは自社が指定した重要ページを閲覧済みのリード=優先順位が高いリードと設定した。これにより、リードの自社サービスに対する関心度合いを適切に把握でき、アポイントの獲得率アップにつながった。

参考:BowNow事例HP

株式会社ALUHA|業務負荷を50%カット、増員ゼロで営業効率を約2倍に

株式会社ALUHAは、デジタルマーケティングやコンテンツマーケティングを中心にしたコ
ンサルティング会社です。「営業しない会社の実現」がミッションのため、新規獲得の営業担当者がゼロである点が特徴的です。

【導入前の課題】

1.獲得リード数が増えるにつれて、リードナーチャリング(見込み顧客を購入意欲の高い状態まで育成すること)に関わる社内作業工数が増え続けていた
2.業務が増えることで作業ミスも増え、商談の機会を損失していた
3.Excelでの顧客管理の運用作業が煩雑だった

【導入したMAツール】

Kairos3

【導入後の効果】

1.リードナーチャリングの効果分析・改善が素早くできるようになった
2.顧客情報を「Kairos3」で一元管理することで、社内の業務負荷を約50%カットできた
3.リードのニーズ調査・課題調査なども実施でき、成約率が導入前の約2倍になった

【ALUHAがMA導入に成功したポイント】

自社で使いこなせる機能レベルのMAツールを選択
→高機能・高額なMAツールではなく、自社できちんと運用可能なレベルのツールを導入したことにより、成果につながった。

参考:Kairos3事例紹介ページ

ルネサス エレクトロニクス株式会社|約80種・年間約300回開催のセミナー申込管理業務を大幅に効率化

ルネサス エレクトロニクス株式会社は、世界トップシェアのマイコンをはじめとする強力な半導体製品群を世界各国に提供しています。

【導入前の課題】

セミナーを約80種類・年間約300回開催していたため、都度申込ページを作成する必要があり、膨大な手間がかかっていた

【導入したMAツール】

シャノンマーケティングプラットフォーム 

【導入後の効果】

1.セミナーの申込ページ作成工数が半減
2.6カ国語対応のキャンペーン申込システムも作成でき、対応業務を3分の1カット

【MA導入に成功したポイント】

自社に必要な機能を絞った後、ツール選定
→いきなりMAツールを選ぶのではなく、まず自社に必要な機能を洗い出し、求める機能を備えたツールを丁寧に検討。これにより、導入後うまく活用されなかったという失敗を防止できた。

参考:シャノンマーケティングプラットフォーム事例紹介ページ

▶︎DXの成功事例はこちらの記事で30個まとめて詳しく解説しています>>

マーケティングオートメーション(MA)の導入失敗しないためにすべきこと

マーケティングオートメーション(MA)の導入前に、失敗しないポイントを把握することでスムーズな導入が可能です。そこで、マーケティングオートメーション(MA)の導入で失敗しないためにすべきことを3つ紹介します。

  1. MAツールの導入目的を明確にする
  2. 自社に必要な機能の洗い出し
  3. Webマーケティングのノウハウを持つ人材の確保

1.MAツールの導入目的を明確にする

MAの導入事例でも述べたように、MAの導入目的を明確にすることは非常に大切です。よくある失敗例として、導入目的が曖昧なまま導入した結果ツールの導入で満足してしまい、社内でうまく活用できなかったケースが多くあるためです。

そこで、導入前に「なぜMAツールを導入する必要があるのか」しっかり検討した上でツールの選定をしましょう。

▶︎DXの目的についてこちらの記事で解説しています>>

▶︎SFAの導入目的についてこちらの記事で解説しています>>

2.自社に必要な機能の洗い出し

MAツールの選定前に、自社に必要な機能を洗い出すことも大切です。必要な機能を整理しないままMAツールの選定をすると、どうしても高機能なMAツールが魅力的に見えてしまいます。しかし、高機能なツールを使いこなせる企業はそれほど多くありません。

まずは自社に必要な機能を整理し、求める機能を備えるツールをじっくり検討しましょう

3.Webマーケティングのノウハウを持つ人材の確保

マーケティングオートメーション(MA)は、マーケティング業務全般をITツールで実施するものです。そのため、マーケティングに関して深い知識を有する人材が運用することにより、適切にツールを使いこなせます

そこで、マーケティングオートメーション(MA)を導入する前は、Webマーケティングのノウハウを持つ人材を確保しましょう。

▶︎DX人材についてこちらの記事で解説しています>>

▶︎DXの失敗パターンと成功のポイントについてこちらの記事で解説しています>>

【厳選】マーケティングオートメーション(MA)おすすめツール4選

今回紹介するマーケティングオートメーションツールは以下の4つです。

  1. Marketo Engage|MAツールの代表的存在
  2. b→dash|初めてMAツールを導入する企業におすすめ
  3. BowNow|中小企業におすすめ
  4. シャノンマーケティングプラットフォーム|数百~1,000人規模の企業におすすめ

ツール①Marketo Engage|MAツールの代表的存在

「Marketo Engage(マルケトエンゲージ)」は、BtoB・BtoC問わず、全世界で5,000社以上の導入実績があるアメリカ発のMAツールです。日本国内でも大企業から中小企業・スタートアップまで業界や業種を問わずに導入されているため、MAツールを選ぶ際の第一候補になりうるツールです。

▶︎公式ホームページはこちら>>

ツール②b→dash|初めてMAツールを導入する企業におすすめ

「b→dash」は、イラストを用いたわかりやすい画面設計のため、非エンジニア・初心者でも簡単に操作できる国産MAツールです。初めてMAツールを導入される企業や、社内にWebマーケティングに精通する人材の確保が難しい企業におすすめです。

▶︎公式ホームページはこちら>>

ツール③BowNow|中小企業におすすめ

「BowNow」は、初心者でも簡単に操作可能かつ無料で始められるため、入門MAツールとして支持されています。「はじめてのMA」として必要十分な機能を備えているため、十分なマーケティング予算の確保が難しい中小企業におすすめです。

▶︎公式ホームページはこちら>>

ツール④シャノンマーケティングプラットフォーム|数百~1,000人規模の企業におすすめ

「シャノンマーケティングプラットフォーム」は、豊富な機能とオフライン含む多チャネル管理が強みの国産MAツールです。導入企業からは、「kintoneやSalesforceと連携できる点も使いやすい」と好評のようです。

▶︎公式ホームページはこちら>>

▶︎無料で利用できるMAツールについてこちらの記事で解説しています>>

まとめ

今回は、マーケティングオートメーション(MA)の成功事例や導入に失敗しないポイントなどを紹介しました。導入前に成功事例から失敗しない秘訣を学び、事前に準備することでスムーズな導入につながるでしょう。

▶︎DXについてこちらの記事で解説しています>>

▶︎DXの推進方法についてこちらの記事で解説しています>>

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