BtoC向けのマーケティング施策を強化したい、BtoCマーケティング戦略の一環としてマーケティングオートメーションツールを導入して利益を上げたいという方はいるでしょう。BtoC向けのマーケティングオートメーションツールを利用すれば、BtoCビジネスにおける利益拡大が見込めます。
今回の記事では、BtoCビジネスをしている方に向けて、BtoC向けマーケティングオートメーションツールの特徴や選定ポイント・導入事例について紹介します。
目次
BtoCビジネスにおけるマーケティングオートメーションツールの効果
BtoCビジネスやBtoCビジネスにおけるマーケティングについて説明し、マーケティングオートメーションツールを利用すると、BtoCビジネスにおいてどのようなメリットが生まれるのか紹介します。
▶︎マーケティングオートメーションのメリットについてこちらの記事で解説しています>>
BtoCビジネスとは|BtoBとの違い
まず、BtoCビジネスについて簡単に紹介します。BtoCビジネスとは、Business(企業) to Consumer(一般消費者)の略で、企業が一般消費者を対象に行うビジネスのことです。
消費者を相手にするビジネス形態であるため、私たちは普段の生活でよく関わっています。スーパーやコンビニ、旅行会社が提供するサービスもBtoCビジネスの一例といえます。
BtoCビジネスのマーケティングに関する特徴としては、消費者が商品やサービスを購入するまでの期間が短いことや、見込み消費者数が多い点が挙げられます。これに対してBtoBとは、Business to Businessの略で、企業が企業に対して行うビジネスを指します。
BtoCにおけるデジタルマーケティング施策
BtoCビジネスでのデジタルを利用したマーケティング活動には、どのような施策があるのでしょうか。ここでは3つの施策を紹介します。
それぞれ解説します。
①コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、コンテンツを利用して消費者とコミュニケーションをとるマーケティングです。ここでいうコンテンツとは、企業が消費者に対して提供する情報と情報を発信する媒体を指します。
コンテンツマーケティングは、Webページ・DM・動画配信など多岐にわたり、提供する情報の質や量のみならず、どのコンテンツで情報を伝えるかも重要となります。企業が消費者に対して提供する情報は、企業が発信したい情報ではなく、消費者がほしがる情報を発信することが重要となります。
BtoCビジネスでは、一般消費者のトレンドに合わせなければなりません。そのためにもどのコンテンツに需要があるのか考察が必要です。
②SNSマーケティング
SNSマーケティングとは、コンテンツマーケティングの中の一部で、SNSを利用してファンを獲得し、企業の売上や顧客獲得につなげるマーケティング施策です。最近では、情報収集の主流が、検索エンジンでのWeb検索から、SNSへと変化しているといわれるほど、SNSでの情報収集は進んでいます。
SNSでフォロワーを獲得すれば多くの顧客にアプローチできるほか、DMを通して双方向のコミュニケーションも取れるといったメリットがあるため、注目されているマーケティング施策です。
③マーケティングオートメーション
マーケティングを自動化する戦略です。マーケティングに関する業務を自動化できるマーケティングオートメーションツールを用います。
▶︎マーケティングDXについてこちらの記事で解説しています>>
マーケティングオートメーションツールとは
マーケティングオートメーションツールとは、顧客の情報を管理し、Webサイトやメールなどのデジタルチャネルを通じたマーケティング活動を自動化します。
主な機能
マーケティングオートメーションツールの主な機能は以下のとおりです。
- 見込み顧客獲得
- 見込み顧客の管理・分類
- 見込み顧客育成
- データ分析・管理
BtoC向けマーケティングオートメーションツールの特徴
マーケティングオートメーションツールの中でも、BtoCに向いているマーケティングオートメーションツールがあります。その特徴について紹介します。
・顧客にあったファンマーケティング
顧客一人ひとりにあったマーケティングができる機能があるマーケティングオートメーションツールはBtoC企業に向いています。BtoCでは、顧客数が多く、顧客の購買行動もさまざまであるため、顧客に寄り添ってアプローチしなければなりません。
そのため、BtoC向けのマーケティングオートメーションツールは、顧客一人ひとりにあったアプローチができる機能を備えています。
・複数のチャネルを管理
複数のチャネルでアプローチできるマーケティングオートメーションツールはBtoCに向いています。顧客数が多いとアプローチの手法も多いほうが良いでしょう。そのため、BtoCのマーケティングでは、BtoBよりもコンテンツ数を多く抱える傾向にあります。
BtoC向けのマーケティングオートメーションツールでは、複数のチャネルを管理できるのです。
失敗しないBtoC向けマーケティングオートメーションツールの選び方3つ
BtoC向けのマーケティングオートメーションツールを選ぶ際に使えるポイントを3つ紹介します。
①データ容量があるか
多くの顧客を管理する場合、たくさんのデータを扱うこととなります。容量がどれくらいあるか、顧客数はどれくらいを推定して作られているのかは選定時にチェックしましょう。
②他システムとの連携できるか
CRMやSFAなどと連携できるシステムであれば、顧客情報を活用したり共有できたりします。
▶︎CRMとSFAについてはこちらの記事で解説しています>>
③コンテンツが作成できるか
マーケティングオートメーションツールでサイトやメール配信を作成できるものもあります。簡単に制作できるものであれば、制作担当がいなくても顧客にアプローチできるコンテンツが作れます。
BtoC向けマーケティングオートメーションツール比較
ここでは特徴ごとにBtoC向けのマーケティングオートメーションツールを紹介します。今回紹介するツールは以下の6つです。
- 顧客規模が多い企業向け|Kairos3
- チャンネル数が多い企業向け|MAJIN
- 導入数が多いツールを導入したい企業向け|Marketo Engage
- 顧客サポートが充実したツールを導入したい企業向け|b→dash
- 料金が低いツールを導入したい企業向け|Bow Now
- 初心者でも使いやすいツールを導入したい企業向け|Aimstar
①顧客規模が多い企業向け|Kairos3
顧客数が多ければ、顧客情報の管理や営業管理に手間がかかります。Kairos3はマーケティングオートメーションツールとSFA(営業支援)が搭載されているため、顧客数が多くても顧客管理をしながら適切なマーケティングアプローチができます。
特徴
業種や売上規模のような企業情報と合わせて、企業とその顧客の接点を記録する顧客カルテを作成できます。
料金
初期費用:10,000円〜
月額費用:15,000円〜
導入事例
Kairos3では、名刺管理ができるため、過去の展示会での名刺からメルマガを送り、商談に繋げられました。
参考:Kairos3公式ページ
②チャンネル数が多い企業向け|MAJIN
MAJINは、顧客に提供するコンテンツ数が多い企業におすすめなマーケティングオートメーションツールです。
特徴
メール、Webプッシュ通知、LINE、ポップアップ、SMS、アプリプッシュなど、顧客に最適なチャネルを選択して情報を配信できます。
1人の顧客に対し、複数チャネルからアプローチをすることで取りこぼしを防ぎます。
料金
スタンダードプラン
月額費用:10万円~
初期費用:別途お見積り
導入事例
デジタルマーケティングの実施にむけてMAJIN導入とWebを含む導線設計から開始し、Webを活用したコミュニケーションの確立と業務フローの設計までをトータルでサポートしました。
参考:MAJIN公式ページ
③導入数が多いツールを導入したい企業向け|Marketo Engage
全世界で5000社以上を超える導入実績があるため、人気のマーケティングオートメーションツールを利用したい企業におすすめです。また、システムのカスタマイズが可能で、企業にあったマーケティングオートメーションツールを完成できます。
特徴
「実名化」「反応あり」「ホットリード」といった、購買プロセスに応じたステージ設計を実装可能です。クロスチャネルのナーチャリングを実現し、収益に貢献できます。利益向上に結びつくマーケティングオートメーションツールといえます。
料金
月額費用20万円〜
初期費用:お問い合わせ
導入事例
29営業日で予約率が11%アップ、来店率は31%アップを達成。20年4月時点でも未予約率は15%→2%程度に、未来店率も24%→20.8%と改善されるに至りました。
④顧客サポートが充実したツールを導入したい企業向け|b→dash
ウェビナーやイベントを開催している他、無料でデータマーケティングに関するeBookをダウンロードできるため、顧客サポートが充実しています。
特徴
実際の画面を見ながら、b→dashのUIUXを体験して頂けるデモ(無料体験)があります。また、SQLを使わずにノーコードで「データの取込・加工・統合・抽出・活用」ができます。
料金
お問い合わせが必要です
導入事例
スモールスタートからの機能/施策拡張でコストと工数を削減し、お弁当の事前予約や宅配依頼をネットやアプリで実施できる「松弁ネット」という会員サービスの売上を向上しました。
参考:b→dash公式ページ
⑤料金が低いツールを導入したい企業向け|Bow Now
フリープランがあるマーケティングオートメーションツールです。
特徴
必要な機能を必要なだけ課金していく料金体系で、最低限のコストでマーケティング活動を開始できます。
料金
フリープラン:無料
エントリー:¥5,000
ライト:¥20,000
スタンダード:¥30,000
導入事例
保有リード約10000件に対するメルマガ配信では開封率約20%、展示会後の獲得リードに対するメルマガ配信では約60%近くの開封率に達し、それらのメルマガから2件ほどの案件のご相談をいただくなど、徐々にですが中長期的なホットリード育成を実施できていると感じたそうです。
参考:Bow Now公式ページ
⑥初心者でも使いやすいツールを導入したい企業向け|Aimstar
業務ノウハウを含む分析・ターゲティングテンプレートが標準搭載されています。SQLや統計解析の知識がなくても、複雑な分析やターゲティングを実施できます。
特徴
「分析」から「マーケティングオートメーション」までのマーケティング。担当者の仕事をもっと簡単に、効率的に、効果的に実施するためのキャンペーン管理ツールです。
料金
初期費用は無料で、月額費用はお問い合わせが必要です。
導入事例
Aimstar導入後は、シナリオを設計してフローチャートを設定しておけば自動で処理されるので、 1回当たりの通数が少ないセグメントでも毎日配信することができるようになりました。お客様の行動によって自動でシナリオが発動し、お客様に届けたいタイミングでメールを送ることができるので、施策の効率・質が大幅に改善されました。
参考:Aimstar公式ページ
▶︎無料で利用できるMAツールについてこちらの記事で比較・紹介しています>>
BtoC向けマーケティングオートメーションツール導入時の注意点
マーケティングオートメーションツールを導入する前に注意しておきたい2点を紹介します。
①顧客規模
顧客規模は必ず確認しましょう。後から容量が不足してしまっては、ツールを導入した意味がなく、データを移行しなければなりません。自社のマーケティングオートメーションツールを活用する顧客規模を把握して選定しましょう。
②コンテンツ数
顧客にアプローチする際、どのようなコンテンツを保有するのか、どれくらいのコンテンツ数でアプローチできるか把握してツールを選定しましょう。
BtoC向けのマーケティングオートメーションツールを活用しよう
今回はBtoC向けのマーケティングオートメーションツールについて紹介しました。BtoBとは違い、顧客数やコンテンツ数が多かったり、さまざまなアプローチが必要であったりするため、選定時には注意しましょう。
BtoC向けのマーケティングオートメーションツールを活用して顧客を増やし、売上向上につなげましょう。