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SFAツールとして非常に有名なセールスフォースですが、具体的に何ができるかご存知ですか? また、デメリットとしてはどんなことが挙げられるでしょうか。
今回は、セールスフォースの特徴と導入時に注意すべきことをご紹介します。すでにセールスフォースを導入している方も、導入を検討されている方も、この記事を読んで特徴をつかみましょう。
目次
SFAとは
SFAとは、「Sales Force Automation」の略です。日本語に直すと営業力の自動化という意味で、このツールは「営業支援システム」と呼ばれています。
SFAツールは、顧客情報や営業活動に必要なデータを一括管理できます。そのため、企業の営業活動の分析が簡単になるのです。分析をもとにより良い営業活動が可能になれば利益も向上するでしょう。
▶︎SFAの概要についてこちらの記事で詳しく解説しています>>
▶︎SFAとCRMの違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています>>
SFAを導入する3つのメリット
SFAを導入するメリットを3つ紹介します。今回紹介するメリットは以下の3つです。
①テレワークが実現可能
まず、テレワークが実現できる点です。最近はコロナウィルスの影響を受け、オンラインで営業活動をする機会もあると思います。
その際、営業活動に使用するデータを自身のパソコンで確認できれば便利でしょう。SFAを導入すれば、自身のPCのみならず、スマートフォンやタブレット端末でもデータを閲覧できるのです。
対面で営業する場合も、いつでもデータを確認できるため、自宅にいながら営業戦略を構築できます。
▶︎DXで働き方改革を実現する4つのステップについてこちらの記事で解説しています>>
▶︎DXに取り組むべき理由についてこちらの記事で解説しています>>
②営業戦略が立てやすくなる
SFAは優れたデータ分析システムを搭載しています。データを可視化できるため、営業戦略を立てやすくなります。
さらに、過去の営業データを蓄積できるため、そのデータをもとに顧客一人ひとりに適した営業戦略を立てられます。SFAを導入することでより良い戦略を立てられるため、商談が成立しやすくなるでしょう。
▶︎営業DXの導入方法や成功ポイントについてこちらの記事で解説しています>>
③データやノウハウを蓄積できる
SFAツールには、営業活動の進捗や過去の営業活動の結果を細かく記録できます。また、営業活動におけるノウハウも蓄積できます。
データやノウハウを蓄積しておけば、新人教育にかかるコストを削減できます。新人はSFA上に掲載されたデータから営業活動のコツを学べるため、指導する側の負担が減ります。
蓄積された営業活動におけるデータは、会社にとって大きな財産となるでしょう。
▶︎DXのためのデータ活用法についてこちらの記事で解説しています>>
▶︎SFAの導入目的についてはこちらの記事で詳しく解説しています>>
セールスフォースのツール一覧|SFAツールも
「セールスフォース」には様々なツールがあります。SFAツールの中でもとくに有名な、「セールスフォース」を紹介します。
今回紹介するツールは以下の4つです。
それぞれの特徴は以下の通りです。
顧客管理支援:Slack First Customer 360
最初に紹介するのは、顧客管理支援システムの「Slack First Customer 360」です。このシステムは、顧客情報を一括管理します。
顧客一人ひとりの情報をチーム全体で共有でき、企業における意思決定に役立ちます。顧客のニーズを分析できるため、顧客目線でサービスや商品を考案できるでしょう。顧客のニーズを高めるには、非常に役立つシステムです。
参考:Salesforce公式サイト Slack First Customer 360のご紹介
営業支援:Sales Cloud
Sales Cloudは、営業に関するすべてのデータを統合できる営業支援ツールです。
SalesCloudは取引先の連絡先や商談の情報を管理できるだけでなく、データから売上を予測できるのです。また、ワークフロー機能により営業プロセスやタスクの割り振りを自動化できます。
モバイルアプリを活用すれば、いつでもどこでも営業活動の進捗を確認できます。リアルタイムで情報共有でき、売り上げ拡大に役立つでしょう。
マーケティング支援:Marketing Cloud
Marketing Cloudは、データを最大限活用したデジタルマーケティングツールです。
顧客に関するあらゆるデータを一括管理し、AIが取得したデータを分析します。分析結果をもとに、より良いマーケティング戦略を素早く立てられるのです。
Marketing Cloudはデジタル広告活用にも適しています。ターゲットを絞ったうえで、一人ひとりに合った広告を表示できます。最適化されたデジタル広告によりクリック率が上がり、新規顧客を獲得できるかもしれません。
eコマース支援:Commerce Cloud
Commerce Cloudは、eコマースの支援に特化したツールです。
Commerce Cloudは、オンラインショッピングとマーケティング・営業での連携を可能にします。顧客の好みやニーズを会社全体でデータとして共有でき、より良いサービス提供に活用できます。
また、受注後のプロセスを自動化でき、正確かつ素早く配送できます。顧客ファーストのeコマースを実現できるため、顧客満足度の向上も狙えるでしょう。
セールスフォースのツールを導入するメリット5つ
セールスフォースのツールを導入するメリットを5つ紹介します。
①顧客満足度を向上できる
セールスフォースを導入すれば、営業活動やマーケティング戦略の策定を顧客目線で実施できます。
大量のデータを蓄積し分析できるため、顧客のニーズを可視化できるのです。分析結果からより顧客に適した戦略を策定できれば、顧客の満足度は上がるでしょう。
②営業活動を効率化できる
セールスフォースを導入してデータを一括管理すれば、営業活動を効率化できます。過去の営業履歴やノウハウがあれば、営業活動の成果向上が期待できます。
スマートフォンやタブレット端末から最新の情報を得られる点も大きな特徴です。外出先でも情報を確認できるため、営業担当者にとって非常に便利でしょう。
③マーケティングを強化できる
セールスフォースのツールをいくつか組み合わせれば、顧客のニーズを分析しやすくなります。
対面の販売においても、オンライン上での販売においてもマーケティングを強化できます。顧客のニーズに適したサービスや商品を売り出せば、利益拡大につながるでしょう。
ターゲットを的確に絞れるデジタル広告機能も非常に有効で、新規顧客獲得に役立ちます。
④オンラインビジネスを拡大できる
Salesforceにはeコマースを支援するツールもあり、オンラインビジネス拡大に活用できます。
Salesforceを利用すれば、膨大な顧客データを保存できます。そして、それぞれの顧客の購入傾向や好みをもとに、パーソナライズされた購入体験を提供できます。
注文管理も自動化できるため、配送にかかる時間とコストを削減できます。丁寧で素早い配送は、顧客満足度向上につながるでしょう。
⑤様々な情報を共有できる
Salesforceのツールを複数利用すれば、様々な分野における情報を共有できます。営業・顧客管理・マーケティングなど、複数部門での連携を実現できるのです。
売上拡大や新規顧客獲得には、会社全体での情報共有が不可欠です。積極的にデータを共有・蓄積し、企業の成長に努めましょう。
セールスフォースのツールを導入するデメリット4つ
セールスフォースを導入するデメリットを4つ紹介します。
①データ入力に手間がかかる
正確なデータ蓄積のためには多くの項目にデータを入力しなければならないため、手間がかかります。そのため、次第にデータ入力がおろそかになる可能性があります。
ツールを導入しても、データを収集できなければ意味がないため、データ入力を徹底しましょう。そのためにも、ツール導入の意義や使用法を会社全体で共有してください。
②ツールを使いこなすまでに時間がかかる
新しいツールを導入したときには、慣れるまで時間がかかります。大体使い方が分かってきても、会社に適した活用法がわかるまで時間がかかります。
効果が目に見えるまでは時間がかかると理解したうえで、地道にデータ入力を続けましょう。
③担当者の仕事量が増える
担当者はデータを入力するだけでなく、他の従業員にツール使用法を教えたり、導入意義を説明したりする必要があります。
仕事量がかなり増えるため、負担を軽減できる取り組みが不可欠です。有効的な取り組みとして、周りの従業員の協力や担当スタッフの増員が挙げられます。
④十分な知識がないと使いこなせない
セールスフォースのシステムは「Apex」、「SOQL」という特殊な開発言語を利用しているため、他のSFAツールよりも非常に複雑です。
これらの言語はそれぞれ、「Java」、「SOL」をもとに構築されています。そのため、これらに関する知識をもった人材がいれば対応しやすくなります。
開発言語に対応できる技術担当者が社内にいない場合、なかなか使いこなせない可能性があります。その場合は技術担当者の育成や、新規雇用が必要になります。
デメリット対処法
上記デメリットに対処する方法を3つ紹介します。
①手分けして確実にデータ入力を行う
データ入力には手間も時間もかかりますが、手分けすればスムーズに行えます。一人ひとりの負担も減るため、データ入力がおろそかになるのを防げるでしょう。
データ入力を依頼する際は、入力が必要な理由やデータ活用の効果を説明すると良いでしょう。理由や効果を明確にすれば、協力を得やすくなるかもしれません。
②ツールの使用法を丁寧に指導する
最初からツールを使いこなすのは難しいので、技術担当者がしっかりと指導するようにしましょう。導入にはコストがかかるので、積極的な利用と活用が求められます。
分かりづらい点はゆっくりと説明し、従業員の理解を深めましょう。
③会社全体で注力し、協働する
セールスフォースの効果を最大限発揮するには、会社全体での取り組みとデータ共有が不可欠です。
ツールの導入に当たっては、導入意義と効果を共有し、従業員の理解を得るようにしましょう。それぞれの部門でデータを蓄積し、共有することで企業の意思決定に役立つデータベースが完成します。
セールスフォースのSFAツール導入に向いているのはこんな企業
セールスフォース導入に向いているのは、以下のような企業です。
ツールに対応できる人材がいる企業
上記の通り、セールスフォースの開発言語は非常に複雑です。そのため、IT人材が多数在籍する企業のほうが向いています。
開発言語を学習でき、分析したデータをしっかり活用できる企業は非常に向いています。
▶︎DX人材を育成する4ステップについてこちらの記事で解説しています>>
あらゆるデータを一括管理したい企業
セールスフォースのツールをいくつか利用することで、会社内の様々な部門で蓄積したデータを一括管理できます。会社内のデータをまとめて管理し、意思決定に役立てたい企業こそセールスフォースを導入すると良いでしょう。
経営サイドと現場サイドで連携を図れる企業
経営サイドがセールスフォース導入を決定した場合、営業部門等現場サイドと連携を図る必要があります。活動から得たデータを入力するのは現場サイドであるため、経営サイドの意思をしっかり現場サイドに伝達しましょう。
経営サイドと現場サイドが連携を図れないと、ツールを活用できません。より多くのデータを収集し、分析するためにもデータ入力を徹底しましょう。
▶︎中小企業がDXに取り組む際のポイントについてこちらの記事で解説しています>>
セールスフォース以外にもSFAツールはある
セールスフォース以外にも、SFAツールは多数存在します。今回は3つのツールを紹介します。
kintone
kintoneは、約20,000社が利用している有名なサービスです。大きな特徴は以下の通りです。
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ITに関する特別な知識がなくても、サンプルをもとにオリジナルのアプリを作成できます。簡単にカスタマイズができるため、導入しやすいツールです。
料金は以下の通りです。
ライトコース:月額780円 / 1ユーザー スタンダードコース:月額1500円 / 1ユーザー |
初期費用は無料です。気になる方は30日間の無料体験を活用してみましょう。
参考:kintone公式サイト
ちきゅう
「ちきゅう」は国産SFAツールで、すでにOMRONや住友不動産等、多数の企業で利用されています。大きな特徴は以下の通りです。
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とにかくシンプルで見やすい画面で使いやすく、初期設定も簡単です。社内に技術担当者が少なくても運用しやすいツールです。
料金は以下の通りです。
ライトプラン:月額1,480円 スタンダードプラン:月額2,980円 プロプラン:月額4,980円 エンタープライズプラン:月額9,800円 |
プランにより詳細な機能内容が異なります。機能の違いが気になる方は、無料トライアルを利用してみましょう。
ネクストSFA
「ネクストSFA」は、使いやすさと見やすさを徹底追及したSFAです。大きな特徴は以下の通りです。
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充実したサポート体制により、今までSFAを導入してこなかった企業でも安心して利用できます。不明点は担当者に質問・相談でき、SFA運用に関するセミナーも定期的に行われています。
料金は以下の通りです。
初期費用無料 基本利用料は10ユーザーで月額50,000円 11ユーザー以降は1ユーザー当たり月額4,000円 |
参考:ネクストSFA
▶︎無料で使えるSFAツールについてこちらの記事で紹介しています>>
まとめ
今回は、SFAツールやセールスフォースの特徴を紹介しました。SFAに関する理解は深まりましたか?
セールスフォースや、その他SFAツールを導入する際は徹底的に比較検討しましょう。気になるツールは無料体験を利用してみてください。
この記事を参考に、セールスフォースに関する知識をつけていただければ幸いです。