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2022.03.04

MA導入失敗事例とその理由 | 失敗しないためのポイントを解説

MA失敗 アイキャッチ画像

「MAを導入してみたいけれど、うまく活用できるか心配」という方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、MAの失敗事例とその理由・失敗しないためのポイントを解説します。

新しいツールの導入にはコストも手間もかかりますが、MAは非常に便利なツールです。この記事を読んで、MAに対する理解を深めましょう。

MAとは

MAとは、「マーケティングオートメーション」の略で、マーケティングの一部行程を自動化することを指します。MAツールを導入すれば、データ分析、メール配信、スコアリングなどを自動化できます。

MAツールの導入によって、人員不足が解消するだけでなく、マーケティングの質が向上します。マーケティングの質を向上させることで、企業の利益拡大が狙えます。

▶︎MAの市場規模と国内シェアについてこちらの記事で解説しています>>

MA導入の3つのメリット

MAを導入する具体的なメリットを3つ紹介します。

  1. 一部工程自動化による業務効率化
  2. データ管理が簡単に
  3. レポート機能により成果確認が可能に

①一部工程自動化による業務効率化

膨大な量のデータを人の手で分析するには、時間も労力もかなりかかります。しかし、MAを導入すれば、常に最新の分析結果を自動で取得できます。

さらに、見込み客の中でも特に自社製品に興味を示している客を自動で分析できるため、効率よく営業活動に移行できます。このように、一部の工程を自動化することで業務を効率化できます。人手不足にも対応できるしょう。

▶︎DXによる働き方改革についてこちらの記事で解説しています>>

②データ管理が簡単に

企業は膨大な顧客の個人情報を扱うことになります。しかし、セキュリティ対策がされたMAツールの導入により、個人情報管理が簡単になります。

さらに、MAツールとSalesforceなどの外部サービスと連携させれば、データを一括管理できます。

③レポート機能により成果確認が可能に

MAツールの中には、レポート機能を搭載しているものもあります。レポート機能とは、企業のマーケティング関連の取り組みを自動で分析し、成果をまとめる機能を指します。

発行されたレポートから改善点を見つけることで、より良いパフォーマンスが可能になるでしょう。

▶︎マーケティングDXについてこちらの記事で解説しています>>

MA導入失敗事例3選

MAツールは非常に便利ですが、うまく使いこなせず導入に失敗してしまうケースも少なくありません。今回は、MAの導入に失敗した事例を3つ紹介します。

  1. 部署間の連携に失敗|レバレジーズ株式会社
  2. ツールの浸透に失敗|株式会社ジーニアスウェブ
  3. すべての業務が自動化されると捉えてしまった|株式会社ベンチャーネット

①部署間の連携に失敗|レバレジーズ株式会社

レバレジーズ株式会社は、新規顧客獲得と、顧客に適したマーケティングの実施のため、MAツールを導入しました。しかし、ツールを利用するうえで、営業部門、マーケティング部門、システム部門の連携がうまくいきませんでした。

その結果、顧客からの問い合わせを共有できず、回答できないという事態になってしまいました。ツールを通して得たデータや情報は、他部署間でもいち早く共有しましょう。

参考:マーケティングオートメーション(MA)導入の成功事例と失敗事例【日本・海外】

②ツールの浸透に失敗|株式会社ジーニアスウェブ

株式会社ジーニアスウェブは、顧客情報を共有するためにMAツールを導入しました。

しかし、従業員の間でデータ入力の習慣が浸透せず、なかなかデータが集まりませんでした。経営サイドの習慣を現場サイドに浸透させられなかったためです。

新しいツールを導入する際は、セミナーを実施したり、注意事項を繰り返しアナウンスしたりしてツールを利用する習慣を従業員に浸透させましょう。

参考:マーケティングオートメーション(MA)導入の成功事例と失敗事例【日本・海外】

③すべての業務が自動化されると捉えてしまった|株式会社ベンチャーネット

株主会社ベンチャーネットは、業務全体の自動化を図りMAツールを導入しました。MAツールはマーケティングの一部工程のみ自動化可能です。

しかし、株式会社ベンチャーネットはこの点について詳しい知識が無く、すべての業務を自動化できると思っていました。この認識の違いから導入初期でつまずいてしまい、ツールをうまく使いこなせませんでした。

MAツールを比較し、導入する際には、それぞれの製品の特徴を詳しく把握しておきましょう。

参考:マーケティングオートメーション(MA)導入の成功事例と失敗事例【日本・海外】

▶︎DXの失敗パターンと成功のポイントについてこちらの記事で解説しています>>

▶︎DXの成功事例はこちらの記事で30個まとめて詳しく解説しています>>

MA導入に失敗する5つの理由

なぜMA導入に失敗してしまうのでしょうか。よくある理由を5つ紹介します。

  1. MA導入の目的が不明確
  2. ツールに対応できる人材の不足
  3. リード数の不足
  4. ウェブサイトに課題点がある
  5. 従業員のMAに関する知識や理解不足

①MA導入の目的が不明確

MAをなぜ導入するのか、目的や目標が不明確だとツール活用の見通しが立ちません。目標や目的を明らかにすることで、そのためには何をするべきかが分かりやすくなります。

ツールを導入する前に、目標や目的を再確認し、それらに適したツールを選ぶようにしましょう。

②ツールに対応できる人材の不足

ツールに対応できる人材がいないと、ツールの活用法や不具合の対処法が分かりません。これらが分からないと、コストをかけてツールを導入しても無駄になってしまいます。

ITやセールステックの知識がある人材を集め、対策チームを設置すると良いでしょう。ツールに対応できる人材がいない場合は、サポート体制が十分に整っているツールを選択しましょう。

▶︎DX人材についてこちらの記事で解説しています>>

▶︎DX人材の育成方法についてこちらの記事で解説しています>>

③リード数の不足

MAの大きな能力として、見込み客の育成が挙げられます。しかし、見込み客がそもそも少ない場合はツールを導入してもあまり意味がありません。

そのコストを広告費などに充て、まずはリードを獲得しましょう。MAツールは見込み客がいてこそ最大限の効果を発揮します。

少しでも多くのデータを収集して分析し、見込み客をスコアリングしてください。

④ウェブサイトに課題点がある

見込み客が自社のウェブサイトを訪問しても、そのウェブサイトのコンテンツが乏しいと、見込み客はすぐに離れてしまいます。もう一度ウェブサイトを確認し、自社の魅力を充分に伝えられているか見てみましょう。

提供したい情報や自社製品の特徴を掲載するだけでなく、可能であればチャットボットなどを投入して簡単に問い合わせできるように改善しましょう。

⑤従業員のMAに関する知識や理解不足

MAツールを活用するにあたって、従業員全体での協働は不可欠です。

例えば、顧客データを分析するには、ある程度の量のデータが必要です。しかし、従業員がデータ入力を怠ってしまうとなかなかデータが集まりません。

ツールを最大限活用するには、会社全体で取り組む必要があります。ツールの使用目的と方法、使用後の効果などの情報を分かりやすく共有しましょう。

MA導入に失敗しないためのポイント3つ

MAの導入に失敗しないためのポイントを解説します。今回紹介するポイントは以下の3つです。

  1. 導入前に目的と運用計画を確認
  2. 十分なリード数の確保とウェブサイトの改善
  3. セミナー参加などによる知識獲得

①導入前に目的と運用計画を確認

まず、MAを導入する前に「なぜ導入するのか」「何のために導入するのか」といったポイントを確認しましょう。目的をはっきりさせておくことで、導入後の運用計画が立てやすくなります。

そして、ツールに不具合が起きた際の対応を考えたり、従業員に対してツールの導入を周知したり、ツールの運用体制を整備しましょう。運用計画を立てたり、不具合について相談したりする際には、ツール提供会社のサポートを利用するのも有効的です。

②十分なリード数の確保とウェブサイトの改善

見込み客が少ない場合、コストをかけても最大限の効果は実感できないでしょう。まずは自社に興味を持ってもらえるよう、ウェブサイトなどの情報発信媒体を強化しましょう。

ウェブサイトにバナーを設置したり、チャットボットを投入したりすれば、問い合わせが増えて情報を獲得できるかもしれません。新規顧客獲得のチャンスを逃さないよう、部署間で連携して取り組みましょう。

③セミナー参加などによる知識獲得

MAツールの知識獲得には、セミナー参加が有効的です。

MAツール「BowNow」を提供しているクラウドサーカス株式会社は、定期的にMAに関するセミナーを実施しています。無料で参加できるセミナーもあるので、MAについて知るには最適の機会です。

また、「BowNow」を利用しているユーザーに向けて、ツールをさらに活用するための勉強会も実施されています。基本的にオンラインで実施されているため、参加しやすくなっています。

参考:BowNow公式サイト セミナー

▶︎無料のDXセミナーについてこちらの記事で紹介しています>>

MAツール比較ポイント3つ

MAツールを比較する際に意識すべきポイントを3つ紹介します。

①無料で試せるか

ツールを導入するにあたって、いきなりコストを導入するのは抵抗があると思います。自社に本当に適しているか確認するためにも、無料のお試し版を利用してみましょう。

複数のツールの無料版を使用すれば、どのツールが一番適しているか比較しやすくなるでしょう。利用できる機能、利用料金、セキュリティやサポートの体制など、様々な観点から比較・検討してください。

無期限無料で利用できるツールもあるので、ぜひ試してみましょう。

▶︎無料で利用できるMAツールについてこちらの記事で比較・解説しています>>

②必要な機能が搭載されているか

自社で一番必要としている機能はどのようなものでしょうか。メール配信機能なのか、見込み客のスコアリング機能なのか、またはデータ分析機能なのか、企業によって重視するポイントは大幅に異なります。

自社の目的をふまえ、一番必要な機能は何か明確にしてください。そして、必要な機能に特化しているツールの中から選択すると良いでしょう。

③サポート体制は整っているか

ツールに不具合が起きたり、運用計画をうまく立てられなかったりしたときにはどうするべきなのでしょうか。企業内にMAツールを柔軟に利用できる人材がいない場合は、問題が生じた際にツール利用につまずいてしまう傾向にあります。

しかし、ツールを提供している会社がサポートしてくれれば、運用体制を立て直せます。ツールを比較する際は、提供元の会社が電話やメールでサポートしてくれるかどうか確認しましょう。

おすすめのMAツール

おすすめのMAツールを3つ紹介します。

  1. BowNow |無料で始められる
  2. SalesAutoPilot|リード数が無制限
  3. SATORI|豊富なリード分析やレポート機能

①BowNow |無料で始められる

BowNowは、クラウドサーカス株式会社が提供するMAツールです。このツールの最大の特徴は、無料で利用開始できる点です。

特徴は以下の通りです。

料金体制 無料~月額33,000円
サポート体制 〇 セミナー実施等
外部サービス連携 Salesforce連携可能
(別途オプション機能)
リード数 1,000~5,000
(料金プランによって異なる)
主な特徴 無料で使い続けられる
国産ツール導入数No.1
BtoB向け

参考:BowNow公式サイト

<こんな企業におすすめ>

BowNowは無料で利用開始できるため、MAツールを比較中の企業におすすめです。また、定期的にセミナーが実施されているので、MAの知識を取得したい企業にもおすすめです。

まずは無料で利用してみて、必要に応じてプランをアップグレードしましょう。BowNow は、有料プランも比較的リーズナブルな価格帯となっています。

②SalesAutoPilot|リード数が無制限

SalesAutoPilotは、基本無料で利用可能なMAツールです。しかし、日本語に対応していないため、英語力が求められます。

特徴は以下の通りです。

料金体制 無料~月額95ドル
サポート体制 △ 日本語に非対応
外部サービス連携 Google連絡先と連携可能
リード数 無制限
主な特徴 ひと月あたり400通メール配信可能
無料プランでもリード数が無制限

参考:SalesAutoPilot公式サイト

<こんな企業におすすめ>

SalesAutoPilotは、BowNow同様無料で利用できるMAツールです。無料版でもリード数が無制限で、メールも一ヵ月につき400通まで送信できます。

それ以上必要な場合は有料プランにアップグレードする必要がありますが、無料の範囲でも充分使いやすいと言えるでしょう。しかし、対応言語が英語のみとなっているため、英語に対応できる人材が必要です。

③SATORI|豊富なリード分析やレポート機能

SATORIは、現在1,000以上の企業で利用されているMAツールです。

特徴は以下の通りです。

料金体制 月額148,000円~
サポート体制
オンラインサポートやセミナー実施
外部サービス連携 kintone,SalesCloudと連携可能
リード数 要問合せ
主な特徴 匿名リードにもアプローチ可能
豊富なレポート機能
BtoBに特化

参考:SATORI公式サイト

<こんな企業におすすめ>

SATORIは匿名リードにもアプローチ可能で、様々な観点からリードを分析できます。また、メール配信のみならず、ポップアップ通知の設定もできます。

他のツールに比べて、リード分析やレポート機能が豊富な分、月額料金は少し高価です。そのため、セールステックの利用に慣れている企業におすすめです。

まとめ

今回は、MA導入の失敗事例とその対策を解説しました。MAはうまく活用できれば非常に便利ですが、導入に失敗してしまうケースも少なくありません。

導入する前に、しっかり知識をつけて導入の目的を明確にしておきましょう。この記事を参考にして、自社にとって最適な運用計画を立ててみてください。

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