今さら聞けない!「人工知能」とは?

最近人工知能がブームになっています。近い将来、人工知能が仕事を奪っていくとまで言われています。皆さんはこの人工知能についてどのくらい知っていますか?今回は、そもそも人工知能とは何か、その歴史、活用事例などについて解説していきたいと思います。

1.人工知能とは

人工知能とは、一般的に、人間の脳をコンピュータで真似たソフトウェアやシステムのことです。具体的には、機械学習を用いて、人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするコンピュータプログラムなどのことを指します。

その中でも人工知能は、「特化型人工知能」と「汎用人工知能」の2つに分けられます。特化型人工知能とは、一つのことに特化した人工知能を指します。例えば、画像認識や音声認識といった技術、自動運転技術、PONANZAなどの将棋AIも特化型人工知能と言えます。現在では、人工知能関連の研究のほとんどがこの特化型人工知能の研究になっています。

それに対して汎用人工知能は、簡単に言うと、「なんでもできる人工知能」です。特化型人工知能は一つのことしかできませんが、汎用人工知能は与えられた情報をもとに自ら考え、応用することができる人工知能のことを指します。人そのもののようなふるまいをする、といったイメージです。

2.歴史からひも解く

現在様々なフィールドで人工知能を活用したモノやサービスが普及してきています。

その中でも私たちの身近にある人工知能と言えば、iPhoneに搭載されているSiriやお掃除ロボットのルンバ等があります。最近では将棋AIが話題になるなど、生活の中で人工知能に触れる機会は多くなっていると実感せざるを得ません。

それでも、「人工知能のニュースをよく耳にはするけど、あまりピンと来ない」という人がほとんどだと思います。そこで、人工知能について歴史からひも解いていきたいと思います。


参照【保存版】人工知能って何?歴史や将来の可能性を10分で理解できるまとめ【2016年度】

第一次AIブーム

人工知能の始まりは、1956年にジョン・マッカーシーらが、アメリカのダートマス大学で行われた『ダートマス会議』において“Artificial Intelligence(人工知能)”という言葉を初めて使いました。

人工知能の概念自体は1947年の「Lecture to London Mathematical Society」で提唱されていたのですが、人工知能という言葉を使ったのはダートマス会議が初めてです。

このブームの際に使われていた技術は、膨大なデータの中から正しい答えを探すというだけのものでした。何らかの目的を達成するため、迷路を探索するようにそれに向かって一歩一歩進んでいくというようなアルゴリズムを採用しており、つまり本来目指すべき、「自ら学習する能力」を持っていないため対応できる範囲が狭く、ブームは収束していきました。

第二次AIブーム

「エキスパートシステム」の開発・導入がきっかけとなり、第二次AIブームが起こりました。

第一次ブームでは高度な計算はできましたが、現実的な問題となると厳しいものがありました。そこで開発された「エキスパートシステム」は、知識表現に重きを置いて作られた、専門家の知識から得たルールを用いて特定の領域についての質問に答えるプログラムです。
しかし、ここでも問題がありました。コンピュータには「常識」がないという問題です。ここで一つ例を挙げると、“熱を下げるには”という質問に対して、「解熱剤を飲ませる」または「殺す」と答えたそうです。確かに死ぬと体温は下がりますが…。そもそも前提として命を守るということがありますよね。ただ、コンピュータにはそういった「常識」がないために、このような答えを出してしまうのです。結局、このような問題に直面し、第二次ブームは収束しました。

第三次AIブーム

結果的に、2回とも人工知能の本質が見えないままブームは去っていきました。

そして現在第三次ブームが起こっていることが分かりますこの第三次ブームが起こった大きな要因として、ディープラーニングという技術の開発、ビックデータの普及などが挙げられます。

今までのブームでは、与えられた知識を取り出してくることしかできませんでした。AIが目指すべきところは、「自ら学習し、推測する」ことです。それを可能にする技術がディープラーニングであるといえます。

ディープラーニングがこれからの人工知能の発展に大きく関わってくることは間違いないでしょう。

3.人工知能が仕事を奪う!?

加速していく人工知能ブームの中で、世間では「人工知能が仕事を奪っていく」とまで言われています。実際に、人工知能が仕事を奪っていく未来はすぐそこなのかもしれません。

英オックスフォード大学のオズボーン准教授らが論文において、人工知能に奪われそうな仕事のランキングを発表しています。

上位15位を抜粋

  1. 小売店販売員
  2. 会計士
  3. 一般事務員
  4. セールスマン
  5. 一般秘書
  6. 飲食カウンター接客係
  7. 商店レジ打ち係や切符販売員
  8. 箱詰め積み降ろしなどの作業員
  9. 帳簿係などの金融取引記録保全員
  10. 大型トラック・ローリー車の運転手
  11. コールセンター案内係
  12. 乗用車・タクシー・バンの運転手
  13. 中央官庁職員など上級公務員
  14. 調理人(料理人の下で働く人)
  15. ビル管理人

http://diamond.jp/articles/-/76895?page=2

1位は小売店販売員。「じゃあロボットが接客するようになるのか??」と想像する方もいると思いますが、どうやらそうではなくeコマースの使い勝手がさらに良くなれば、店舗の販売員が必要ではなくなるといったことのようです。確かに、eコマースの利用がさらに加速すれば対人での接客は必要なくなるでしょう。

個人的に驚いたのは、安定と言われる中央官庁職員などの上級公務員までもがランクインしているということです。確かに個人情報などを機械が確実に管理できるとしたら流出も避けられますし、それに越したことはないなと思いました。

1つの作業を繰り返す業務は、人間が行う必要がなくなってきています。しかし、それに伴って複雑な仕事が多くなって来ているのも事実です。人間はこれから複雑な仕事をする役割を担っていかなければならないため、さらなるスキルアップが求められるでしょう。

4.人工知能の活用事例

[ロボット]

将棋電王戦で将棋AIが名人相手に2連勝

将棋AI「PONANZA」が将棋電王戦で名人相手に2連勝と将棋において人工知能はすでに人間を超えているといってもよいほど開発が進んでいます。

将棋電王戦、AIが名人相手に2連勝

[会話]

人工知能と会話ができるアプリ「SELF」

人工知能搭載のロボットと会話することによって、このロボットがユーザーの行動や状態などのパーソナルデータを記録し、分析してくれます。
iPhoneに内蔵されているSiriのようなチャットボットはユーザーから話しかけないと起動しませんが、SELFはロボットから話しかけてくれる「コミュニケーションスタイル」をテーマにしているアプリです。

月間20万DL!AIサービスで最も重要なことは何か?SELFに取材に行ってみた

[意思決定支援ツール]

自然言語処理と機械学習を使用し意思決定を支援するIBM Watson

IBM Watsonは各専門領域の知識を蓄積し、人間の専門家が判断を下す際のサポートをします。つまり意思決定を支援してくれるものです。

ソフトバンクでは、新卒採用のES評価にこのWatsonを利用すると発表しています。

ソフトバンク、新卒採用選考でIBM Watsonを活用

5.まとめ

活用事例に挙げたように、人工知能は既に様々な分野に活用され、成果を上げています。これからさらに研究が進むにつれ、幅広く利用されることは間違いないでしょう。それによって人間は仕事を奪われる、といったネガティブなイメージがありますが、ポジティブに捉えればやらなくてよい仕事が増えるとも考えられます。

人工知能が発達していくにつれ、世の中はさらに便利で住みやすくなっていくことでしょう。人工知能の今後の発展にますます期待が高まります。

次回は、機械学習について解説しようと思っています。

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