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2020.12.17

《AI事例25選》産業別にAIの活用事例をまとめました

最終更新日:

近年、AIはさまざまな分野で活用が進んでおり、あらゆる業界を変革して私たちの暮らしと密接に関わり始めています。

AIの活用を考えるうえで、事例を参考にすることは非常に重要です。しかし、AIの活用事例を調べようと検索しても、事例の量が多すぎて調べるのが大変ですよね。

そこで、今回は産業別に25のAI活用事例をまとめて分かりやすく紹介していきます。

▼AIについて詳しく知りたい方はこちら

産業別のAI活用事例

ここからは、AIの活用事例を産業別に見ていきます。今回リストアップした産業は以下の9つです。

  1. 製造業
  2. 農林業
  3. 漁業
  4. 金融・保険業
  5. 不動産業
  6. 小売・卸売業
  7. 医療・福祉
  8. 建設業
  9. 飲食・サービス業

それぞれの産業で2つの事例を紹介していきます。

製造業

製造業で紹介するAI活用事例は、「不良品検品」と「在庫数の最適化」です。

不良品検品

現在、食品・機器メーカーを中心に、さまざまな企業の工場で、良品・不良品を見分ける画像処理技術が活用されています。

また、ロボットアームと連動させると、画像認識で見分けた不良品を自動で取り除くことも可能です。これにより、人件費のコスト削減でき、負担の大きい検品作業を24時間行うことができます。

例えば、マヨネーズなどの調味料で有名なキユーピー株式会社では、ベビーフードの原料になるダイスポテトの原料検査装置にAIが活用されており、変色などの「不良品」を見つけ、選り分けるシステムが構築されています。

在庫数の最適化

出典:https://c3.ai/ より

北米の大手製造メーカーでは、AIソフトウエア・プロバイダー「C3.ai, Inc.」のAIを導入し、在庫数を最適化することで在庫の抱え込みコストを28~52%削減しました。

複雑な工業用製品を生産している同メーカーでは、製造オーダー・製品構成・部品表・再注文パラメーターの履歴などのデータを学習させることで、在庫数を自動的に最適化できるアルゴリズムを構築したそうです。

結果として同メーカーは、在庫管理にかかっていたコストを年間で1~2億ドル削減することに成功しました。

農林業

農林業で紹介する事例は、「きゅうり選別」と「ドローンでの農薬散布」です。

きゅうり選別

きゅうりの写真

静岡できゅうり農家を営む小池さんは、自作できゅうりの大きさやツヤから自動できゅうりを等級に分ける画像認識機械を作成しました。

きゅうりの等級を判断するには熟練が必要で、機械を作る以前だと、繁忙期は小池さんの母親が8時間ほどかけて仕分けを行っていました。

しかし、選別機作成後は簡単に選別できるようになり、出荷作業が1.4倍ほどスピードアップしたそうです。

ドローンで農薬を散布

耕うん爪や農業機械を地元の農家に販売している酒井農機商会は、2018年3月ごろからドローンを活用した農薬散布を事業化し「アグリドローンサービス」として提供しています。

導入したドローンは、XAIRCRAFT JAPANが提供する「P20」という製品です。P20には、画像認識を行うAIが搭載されており、害虫を特定すると舞い降りて農薬を吹きかけてくれます。

人手を使わないで農薬を散布できるほか、必要なところに必要な分だけ農薬を使用するため、農作業の負担軽減や品質の向上、コスト削減など、さまざまな利点があります。

▶【農業×AI】農家が抱える課題を解決する農業AIまとめ>>

漁業

漁業で紹介するAI活用事例は、「給餌の自動化」と「漁獲量の予測」です。

給餌の自動化

養殖業に特化したテクノロジーベンチャー「ウミトロン」は、スマホやパソコンから餌やりができる餌やり装置「UMITRON CELL」開発しました。

さらに同社は、UMITRON FAIと名付けられた魚群行動解析システムも開発しました。UMITRON FAIは、機械学習で魚が餌を食べる状況をリアルタイムで評価するAIで、画像解析によって魚の食欲を自動で判定することができるシステムです。

魚の食欲は、水温・塩分濃度・気象条件・風向・二酸化炭素量などさまざまな環境要素によって変化します。通常は漁師の勘で給餌をする場合がほとんどですが、どうしても食べ残しや餌不足が発生してしまいます。

ですが、UMITRON CELLとUMITRON FAIを使うと、魚の食欲をデータ分析してくれるため、適切な分量の給餌を誰でも手軽に行えるようになります。

漁獲量の予測

株式会社オーシャンアイズでは、養殖場や定置網漁、自治体・水産試験場などのニーズに合わせてカスタマイズした海況予測を提供する「SEAoME(しおめ)」を開発しています。

「SEAoME(しおめ)」は、海洋数値モデルを使った沿岸から外洋までのシームレスな海洋環境情報 (現況解析と予測) を、顧客のニーズに合わせてカスタマイズして提供するサービスです。

湾内などの特定海域での水温、塩分、流速、海面高度の変化について通常5日、最大14日先まで予測できます。

同サービスは、養殖設備や定置網に大きな被害をもたらす急潮・赤潮や急激な海水温変化の予測による被害防止などで活用が期待できます。

金融・保険業

金融・保険業で紹介するAI活用事例は、「クレジットカードの不正検知」と「株価予測」です。

クレジットカードの不正検知

クレジットカード会社をはじめとした金融分野でも、AIの導入が進んでいます。

Visa Inc.は、AIを使ったクレジットカードの不正監視システムで、推定で年間250億ドル(約2兆7100億円)の被害を防げたとする解析結果を発表しました。

AIによる不正検知では、発見できる不正が多いだけでなく、自ら学習し精度や対応力が増していくというメリットもあります。

株価予測

日経平均AI予測GROWNでは、AIを活用し、翌月の日経株価を予想することができます。

GROWNは、過去30年間7,000日以上の日経平均チャート分析を行い、パターン認識した結果から、翌月の日経株価の予想を算出しており、データの分析量が圧倒的です。

公式サイトでは、過去約4年の中で、上昇・下落予想が当たる、もしくは予想株価へ到達した確率は「75%」以上だった発表しています。

▶AIが手助けする株価予測って?初心者でも分かりやすく解説!>>

不動産業

不動産業で紹介するAI活用事例は、「最適な住まい探し」と「土地・不動産の価格判断」です。

最適な住まい探し

株式会社フューチャープロパティが開発した「AI move」は、AIがその人にあった最適な住まいを提案してくれるアプリです。

築年数やエリア、間取りなどユーザーの好みをAIが学習し、最も好みに近いと思われる物件からレコメンドしてくれるため、部屋探しの手間を大幅に削減できます。

また、契約までアプリ内で簡潔に済ませることができるのもAI moveのメリットです。

土地・不動産の価格判断

株式会社不動産研究所が運営する「BRaiN」は、マンションディベロッパーの土地取得をサポートする推定土地価格算出システムです。

土地を取得する際の価格査定において、担当者間の相場感の差や相場の不明瞭さという課題を解決できます。

購入したい土地の位置を入力すると、不動産の供給データからAIが価格を推定。周辺の不動産やエリアの情報などを盛り込んだ報告書が作成できます。

▶不動産業務はAIが自動化!不動産へのAI活用まとめ>>

小売・卸売業

小売・卸売業で紹介するAI活用事例は、「需要予測」と「無人レジ店舗」です。

需要予測

回転寿司チェーン店「スシロー」では、AIを生かして1分後と15分後の需要を予測しています。

各店舗から集まった売上状況のデータを数億件蓄積し、店舗の混み具合や客の着席時間なども考慮することで高い精度を実現しています。

以前は全てExcelで分析していましたが、現在はAIを導入することでビッグデータをよりフレキシブルに分析できるようになり、食品廃棄量の削減やマーケティング、商品開発に貢献しています。

無人レジ店舗

「TOUCH TO GO」の写真

高輪ゲートウェイ駅にある「TOUCH TO GO(TTG)」は、2020年に設置された無人レジコンビニです。

店舗には、無数のカメラが設置されており、そこに映し出された映像をAIが認識するため、盗難のリスクを防ぐことができます。

決済時は、来店客がモニターの前に行けば商品を自動でスキャンしてくれます。あとは、お金を払って店を出るだけです。

まだ品出しは人手が必要なため、完全な無人ではありませんが、レジを無人にすることで人件費を削減できています。

▶「TOUCH TO GO」の体験レポートや今後の展開についてはこちらの記事で紹介しています>>

医療・福祉

医療・福祉業で紹介するAI活用事例は、「画像診断」と「介護ロボット」です。

画像診断

理科学研究所国立 国立がんセンターは、AIの画像認識を早期胃がんの検出に活用しています。

早期胃がんは形状が多様であり、専門家でも認識が難しい現状がありました。そこで、ディープラーニングを活用した画像認識技術を用いて、陽性的中率93.4%、陰性的中率83.6%の高精度の掲出法を確立しました。

介護ロボット

アメリカのAeolus Robotics社は、AIを搭載した自律型ヒューマン支援ロボット「アイオロス・ロボット」を開発しました。

日本にも導入されているアイオロス・ロボットは、介護現場において、物体検知能力による入居者の認識や、生体信号検知機能による発作や転倒を検知した見守りなどに活用されています。

また、Amazon AlexaやGoogleアシスタントとも連携できるため、ロボットの指示は音声で行うことができます。

▶基礎からわかる医療AI ー医療現場の現在から未来までわかりやすく解説>>

建設業

建設業で紹介するAI活用事例は、「点検の自動化」と「道路の空洞検知」です。

点検の自動化

建設コンサルタント業務を手がける八千代エンジニヤリングは、河川の護岸の維持管理にAIを活用し、損傷などの点検を効率化するシステムを構築しました。

これまでは人間による目視で劣化状況を調査していましたが、点検や改善には熟練の技術が必要となるため、多くの手間とコストがかかっていました。

しかし同システム導入した場合、現場での対応工数は1/5に削減され、技術者による目視点検と遜色ない精度で点検を行うことが可能です。

道路の空洞検知

川崎地質株式会社は、富士通株式会社の開発したAIエンジンを活用して、路面陥没を起こす危険性が高い空洞をディープラーニングによって自動検知する仕組みを開発しました。

同サービスでは、地中レーダー探査装置で収集する膨大な画像データをAIで解析することで、道路陥没の原因となる地下空洞を専門技術者より早く的確に発見できます。

空洞の判定時間は目視で行う場合の1/10に短縮できるそうです。

飲食・サービス業

飲食・サービス業で紹介するAI活用事例は、「寿司の価格決定」と「自動ピザ製造機」です。

寿司の価格を決定

株式会社ユーボは、秋葉原に寿司ブリトー専門店のオートメーションレストラン「beeat sushi burrito Tokyo」をオープンしました。

寿司ブリトーの価格設定はすべて時価で、その日のメニューの素材や購入の時間帯などの条件によって、AIが価格(780円〜1,300円)を決めます。

また、店舗内にはレジ店員や注文を受ける店員はおらず、オンラインで注文・決済をするためキャッシュレス決済でスピーディーに注文・受け取りをすることができます。

自動ピザ製造機

ピクニック社は、1時間に300枚ものピザを作れるAI自動ピザ製造機を開発しました。

同製品では、ピザ生地の直径を計測し、画像処理アルゴリズムを使って最適な配置で具材のトッピングをします。

品質のばらつきのないピザを大量にカスタマイズしながら製造できるようになり、ソースや野菜がこぼれることによる食品ロスも最小限に抑えられるため、効率的に無駄なくピザを作成することができます。

AIの活用事例のトレンド

まずは、AI技術の活用トレンド3点についてご紹介します。

  1. 画像認識の市場が先行拡大している
  2. 自然言語処理の分野はチャットボットの分野にとどまる傾向にある
  3. 声認識の分野は議事録の生成や同時通訳などの用途に限定される

それぞれ詳しく解説していきます。

画像認識の市場が先行拡大している

AI技術は特に「画像認識」の分野で活用が進んでいます。従来の技術では難しかった画像認識を可能にしたディープラーニング技術は、2010年代に最も注目された技術とも言えるでしょう。

画像認識技術は、自動運転などの最先端の分野でも活用が試みられていますが、私達の身近なところでも活用が進んでいます。

画像認識の中でもメジャーな活用事例は「異常検知」です。

異常検知は、正常状態と異常状態の画像を大量に学習することで活用可能になり、従来目視で行っていた点検作業を効率化・自動化できます。

現在は、製造業だけでなく、道路や橋梁のひび割れの検知、不審者の検知など、さまざまな分野で異常検知が活用されています。

また「AI-OCR」技術の活用も進んでいます。

AI-OCR技術とは、「手書き文字をカメラを通して認識し、文字データに変換する技術」のことです。

紙文化が残り、業務効率化の大きなボトルネックとなっていた紙媒体のデータを電子化する手段として注目が集まるほか、申込書の記載内容を迅速にデータ化し、迅速な事務手続きができることで注目されています。

異常検知とAI-OCRは、どちらも課題が顕在化している領域である一方、その他に目立った活用は幅広く進んでいるとは言えず、課題を注視して画像認識の活用を進めることが重要です。

▶画像認識を詳しく知らない方はこちら>>

▶「AI-ORC」の概要やメリット・AIとの関係についてはこちらでも解説しています>>

自然言語処理の分野はチャットボットの分野にとどまる傾向にある

AIの活用領域として、注目を集めるのが「自然言語処理」の領域です。

自然言語とは人間が発する言語のことで、人間の言葉を認識し、理解するための研究開発が現在世界各地で盛んになっています。

自然言語処理分野でも活用が進んでいるのはチャットボット技術です。

チャットボット技術は、膨大なお問い合わせ対応など、従来では多くの人を雇って対応していた業務を代替させる手段として活用が進んでいます。

一方で、自然言語処理分野では、まだ技術発展が続くことが予想されます。

今の自然言語処理は、言葉の文脈を人間のように理解できていないからです。そのため、チャットボット領域においては、質問の選択肢を用いたり、データベースの中から適切な回答を返信したりすることで会話の確実性を高めています。

しかし、今後AIが言葉の意味を理解できるようになれば、チャットボットはさらに大きな進歩を遂げることになるでしょう。

セールスや事務処理など、一般的にホワイトカラーと呼称される職種群では、主にテキストを用いて業務が行われているため、この先自然言語処理技術の汎用性が高まれば、特にホワイトカラー系の業務効率化が進んでいくことが予想されます。

また近年では、アメリカの非営利団体OpenAIが汎用型の自然言語処理モデル「GPT-3」を発表し、その精度の高さに注目が集まりました。

自然言語処理技術の汎用化に向けた研究開発の動きは、徐々に活発化しており、今後の技術発展に注目が集まります。

▶自然言語処理について詳しく知らない方はこちら>>

▶チャットボットの概要や導入メリットはこちらで詳しく解説しています>>

声認識の分野は議事録の生成や同時通訳などの用途に限定される

近年、スマートスピーカーが注目を集め、音声認識の可能性が認められています。

また、世界的に普及したiPhoneには、アシスタント機能「Siri」が標準搭載され、言葉を通じてさまざまな操作ができるようになりました。

音声を使って操作できる仕組みは「VUI(Voice User Interface)」とも呼ばれ注目を集めています。

Siriのような手を使わずとも操作する必要がなく、作業をしながら簡単な指示に従ってくれるアシスタントは、今後も普及が進んでいくでしょう。

また、認識した音声を処理する自然言語処理技術の発展とも密接に関わってきます。音声を文字として正確に認識可能になれば、まるで秘書のようにさまざまな業務を代替してくれる技術が実現可能です。

その他、音声認識分野では、議事録の記録や、リアルタイム翻訳などの事例も生まれ始めています。

▶音声認識について詳しく知らない方はこちら>>

身近なAI活用事例

ここからは、AIの事例を紹介していきます。まずは身近なAIの事例を3つ見ていきましょう。

  1. 原宿の通行人カウント
  2. メルカリのAI出品
  3. Netflixのキャスト選定

それぞれ解説していきます。

原宿の通行人カウント

AIが原宿の通行人をカウントする様子を表した画像

通行人のカウントは、画像認識の代表的な事例です。

Intelligence Design株式会社は、AIを活用し、原宿の通行人の数をカウントしました。

このAIは「IDEA counter」というサービスです。IDEA counterは、カメラの映像から人の頭部を検出することで、人が密集している状況でも人数をカウントすることができます。

従来、通行者のカウントは交通量調査員が担っていました。しかし、悪天候の中でも長時間同じ場所に居座る作業は負荷が高く、まさにAIの活用に適した領域といえるでしょう。

また、この取組は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、街中の通行量を調査する目的で実施されました。

メルカリのAI出品

メルカリのAI出品は、AIがサービスの中に組み込まれ、UX(ユーザ体験)を向上させた事例です。

フリマアプリでおなじみのメルカリでは、出品したい商品の写真を撮ると、AIが自動でブランドや商品名の候補をリストアップしてくれます。

従来であれば出品する商品の情報を調べ、詳しく記入する必要がありました。しかし、メルカリでは、出品者がいちいち商品情報を入力しなくても、商品名やカテゴリ、ブランドなどを予測し、記入してくれます。

これにより、より手軽に出品することができるようになりました。

Netflixのキャスト選定

Netflixのコーポレートロゴ

出典:Netflix公式サイトより

大手動画配信サービスNetflixのAIを活用したキャスティングは、有名かつ身近なAI活用事例の1つです。

具体的には、流行の情報やキャストと視聴率の関係、ストーリー性と離脱率の関係性など、膨大なデータをAIに学習させて、ユーザーに適した作品を生み出すキャスティングの参考を得ています。

Netflixは近年、オリジナルの映像作品製作を強化しており、さらにデータが蓄積されれば、さらにユーザーに適した作品を作れるようになるでしょう。

【番外編】面白いAI活用事例

ここからは、番外編として面白いAIの活用事例を4つ紹介します。

  1. 仮想アイドルの顔を生成
  2. 採用活動でAIを利用
  3. 手話を通訳するAI
  4. AIアナウンサー

どれも今後活用が進む可能性の高い事例でもあるので、ぜひチェックしておきましょう!

仮想アイドルの顔を生成

株式会社データグリッドは、架空アイドルの顔を自動生成するクリエイティブAIを開発しました。

今後、クリエイティブAIが生成した人物が、CMタレントやEC(インターネット通販)の服のモデルとして活用される可能性もあります。

AIのタレント・モデルを起用する利点は、コストが下げられるかつ、トラブルによるタレントとの契約解除リスクを低減できるということです。

まだ同社は、顔だけでなく人物の全身を自動生成できるシステムも開発しており、今後さまざまな場面でも活用が期待されます。

採用活動でAIを利用

企業の採用活動にてAIが導入されることが多くなってきました。例えば、ソフトバンクやAmazonなどでAIの採用システムが導入されています。

AIを採用に活用すると、合否を決める手間と時間を大幅にカットできるほか、エントリーシートのコピーを見極めることも可能です。

また、エントリーシートだけでなく、面接もAIが行う企業があります。

AIが面接を担当することで、面接業務を省力化でき、社内評価基準(ノウハウ)を統一できるほか、候補者との対話に時間をかけることができ、自社によりマッチした候補者を探し出せます。

▶差別につながる?採用で活用されるAIのメリット・デメリットから事例まで解説>>

手話を通訳するAI

株式会社NTTデータとシャープ株式会社は、国内で初めてディープラーニングを活用したロボホン向け手話通訳アプリケーションを共同開発しました。

聴覚障害者がロボホンに向かって話しかけると、ロボホンがAIで手の動きを認識・分析して、意味する単語を日本語で発話します。

また、健常者がロボホンに話しかけると、発話を認識して、その内容をスマートフォンなどの外部デイバスに表示することもできます。

AIアナウンサー

株式会社Specteeは、人に近い自然な発音やアクセント、イントネーションを習得し、原稿を自動で読み上げるAIバーチャル・アナウンサー「荒木ゆい」を開発しました。

「荒木ゆい」は 実際にアナウンサーが読んだ約10万件のニュース音声を、AI エンジン「Spectee AI」で機械学習しています。

これまでにテレビやラジオ、商業施設の館内放送などで採用されており、今後もさまざまな場面での活躍が期待できるでしょう。

▶AIがアナウンサーをどう変えるか|事例・メリット・展開まで解説!>>

AI事例を参考にする方法

現在、この記事に掲載した以外にも多くのAI活用の事例が生まれています。また、顕在化したニーズに対しては、さまざまなサービスが生まれ、より安価にAIを導入可能になっていることもポイントです。

AIの活用を考える上では、AIサービスを導入することでニーズを満たせないかを検討し、一般化していない自社特有のニーズに対してはAI開発を受託する企業に依頼したり、社内で独自にAIを構築したりする必要があります。

自社で独自にAIを構築する場合は、どんなデータを学習し、何ができているのかに注目した上で、自社でも活用が可能かを検討してみると良いでしょう。

▶AIを活用したビジネスの立ち上げ方・リスク・最新事例などはこちらの記事で詳しく解説しています>>

まとめ

今回は、産業別にAIの事例をいくつか紹介してきました。

私たちの知っていること以外にも、さまざまな分野でAIが活用されていることが分かったかと思います。また、AIが進化していくに従い、徐々にAIを事業に活用するハードルが下がっています。

例えば、Googleが提供しているTensorFlowを利用することで、機械学習モデルを作成する敷居が大きく下がりました。

今後、AIを活用した事業がさらに増えていくことで、私たちの生活とAIがより密接になっていくでしょう。

▶AIは今後どういった進化を遂げるのか。そして私たちへの影響は?>>

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