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AI技術を取り扱う企業は、国内・海外を問わず飛躍的に増加しています。AI研究は主に大手IT企業が先導する一方で、社会へのAI導入にはスタートアップ企業の活躍が欠かせません。
例えば、GAFA(Big Tech)と呼ばれる巨大IT企業群の影響力はすさまじく、また、世界のAIスタートアップ企業のなかには、企業の評価額が10億ドル(約1250億円)を超えるユニコーン企業も少なくありません。
今回の記事では、国内と海外の企業のAIへの取り組みを通じて、さまざまなAI企業を紹介します。
AIの開発の流れや必要なスキルなどは以下の記事でも解説しています。
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目次
国内の注目AI企業
この記事では、主要なAI企業を国内(日本)、アメリカ、中国の3つの部類に分けて紹介します。まず、国内企業のAIに対する具体的な取り組みについて見ていきましょう。
国内の注目スタートアップAI企業10選
まずは、数あるAI関連事業の国内スタートアップ企業の中から、特に資金調達額が多く期待の集まっている企業や報道で注目されている企業を紹介します。
今回紹介する国内AIスタートアップ企業は以下の10社です。
- atama plus
- シンクサイト株式会社
- Legal Force
- Preferred Networks
- 株式会社エクサウィザーズ
- 株式会社QuantumCore
- 株式会社イライザ
- パークシャテクノロジー
- GHELIA
- ABEJA
それぞれ解説していきます。
①atama plus
atama plusは、AI教材「atama +」を展開する企業です。
「atama +」は、個別指導を最適化する学習システムであり、活用すると学習教材を学ぶ過程を大幅に効率化できます。
例えば、生徒がわからない箇所をAIに教えることで、的確なAIのアシストが受けられたり、個別に苦手単元を特定し、その克服に必要なサポートを提供してくれたりします。
atama plusは、基礎学力の習得にかかる時間を半減させ、その代わりに社会で生きる力を養う時間を増やせるような世の中を目指しています。
すでに、Z会グループや駿台グループが「atama +」の導入を進めており、これからの活躍がますます期待されます。
②シンクサイト株式会社
シンクサイトは、生命科学・ヘルスケアといった分野でAIの導入を進めるスタートアップ企業です。
同社は、最先端の光学や機械学習技術を使ってシングルセル(単一細胞)を分類する技術の実用化を目指しています。
細胞の分析分離装置の開発は世界初の成果であり、現在はこの技術を応用した創薬・診断プラットフォームの研究開発を進めています。
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③Legal Force
Legal Forceは、契約書のレビュー業務をAIによって効率化するサービスを提供している企業です。
同サービスは、契約書をシステムにアップロードすることで、すぐにその契約書に潜むリスクや不利な条文、不備のある表現などを洗い出し、修正例文を出してレビューしてくれます。
さまざまな言語にも対応しており、「なぜこの指摘をAIがしたのか」といった解説機能も充実しています。
このようにしてLegal Forceは、リーガルテック領域のAI導入や法律関連業務のIT化を推し進めています。
④Preferred Networks
Preferred Networksは、日本発のユニコーン企業と名高い会社です。主に製造業向けに深層学習を活用した外観検査ソフトウェアを提供しています。
企業価値は3,500億円を超えると言われており、スタートアップ企業の中でもひと際目だった存在です。トヨタ自動車やNTT、日立製作所といった大企業と協力しながら、あらゆる分野におけるAIの活用を目指しています。
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⑤株式会社エクサウィザーズ
株式会社エクサウィザースは、「AIを利活用したサービス開発による産業革新と社会課題の解決」に取り組んでいる企業です。
特に、人事×AIで生産性の向上と働く人の幸せを同時に実現することを目指しています。
例えば、AIを導入したクラウド型の人事データ活用サービスや、社員の業務効率やスキル、メンタルヘルスのサポートを行うようなパーソナルAIなど、人材育成や人事労務管理のサポートをするAIサービスの提供に力を入れています。
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⑥株式会社QuantumCore
株式会社QuantumCoreは、業界初レザバーコンピューティングを活用したAIサービスを提供している会社です。同社の技術により、AI処理の高い精度と圧倒的な速度を実現できます。
従来の大量データ収集のタイムロスとチューニング後の学習待ちのタイムロスを削減することで、AIを導入する工程の業務効率化ができます。
さらに、従来AIの活用が難しかった分野であっても、新技術によってその技術的ハードルを下げることを目的にしています。
⑦株式会社イライザ
株式会社イライザは、東京大学・松尾研究室発のDeep Learningを軸としたAIプロフェッショナル集団です。「未踏の領域で、あたりまえを創る」 をモットーに、新領域でのAI導入を目指しています。
イライザが開発した製品の中でも画期的かつ有名なものが「ELYZA Brain」です。
「ELYZA Brain」は、自然言語処理技術領域における国内最大の日本語AIエンジンであり、部分的な技術課題において、ネイティブの日本語話者を上回るほどの驚異的な精度を誇ります。
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⑧パークシャテクノロジー
パークシャ(PKSHA)テクノロジーは、機械学習・深層学習技術を用いた「各種ソフトウエア・ハードウエアを知能化する技術」の研究開発と社会実装を行う企業です。
「未来のソフトウェアを形にする」というビジョンを掲げ、特定の機能に特化したアルゴリズムのモジュールやソフトウェアを提供しています。
またパークシャテクノロジーは、特に収益性の高い企業として知られており、今後も多岐にわたる分野で活躍することが期待されます。
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⑨GHELIA
GHELIAは、2017年に立ち上がったスタートアップ企業です。
同社は、最先端の深層学習技術をあらゆる人が自在に使いこなせることを目標とする統合AIプラットフォームの開発を行っており、「ヒトとAI の共生環境の実現」を目指し、さまざまな場面においてのAI導入を進めています。
ソニーグループの技術者たちが構成メンバーに加わっており、AI開発において大企業との連携を重視している企業でもあります。
⑩ABEJA
株式会社ABEJAは、ディープラーニングを活用したクラウドサービス「ABEJA Platform」を提供しており、多くの企業のAI導入のサポートをしてきました。
また、ABEJAは、Googleからの出資を受けたことでも知られています。海外のIT企業と協調しながら、グローバルな視座でAI導入を進めることを重視する会社です。
AI導入に積極的な大企業5選
続いて、国内のAIに携わる大企業と、どの取り組みを紹介します。ここから紹介する企業は以下の5社です。
それぞれ解説していきます。
⑪NEC|オリジナルのAI技術ブランド策定
2016年、NECは「NEC the WISE」というオリジナルのAI技術ブランドを策定しました。この名称には、社会課題に対して人とAIが協調しながら高度な叡智で解決していくという想いが込められています。
上図のように、NECはAI技術の各分野で最先端の技術を有しています。NECは、これらの技術群をブランド化して事業を推進することで、「人の知的創造活動の最大化」を目指しています。
⑫富士通|AI活用のためのプラットフォーム提供
富士通は、AI活用のためのプラットフォーム「FUJITSU Human Centric AI Zinrai(ジンライ)」を提供しています。
また同社は「人と協調する、人を中心としたAI」「継続的に成長するAI」を目指し、多数の企業や大学と共同研究を推し進めています。
富士通は、AI黎明期の1980年代からAI活用の研究開発に従事しており、「国産」のAIにこだわって、日本語や日本のビジネスに強いAIを開発しています。
⑬NTT|パートナーや自治体と新たな価値創造
NTTは、研究開発で培ったAI関連技術群を活用した取り組みに対して「corevo(コレボ)」というブランドネームを与え、コラボレーションパートナーや自治体とともに新たな価値創造を目指しています。
「corevo(コレボ)」は、上図の4つのAI技術を核として、ビジネス分野、交通分野、インフラ分野、ヘルスケア分野、ライフサポート分野といった各分野での社会実装を推し進めています。
⑭SONY AI|AI活用の研究・提供推進
「SONY AI」は、2019年にゲーム、イメージング&センシング、ガストロノミー(食)の3分野を中心にAI活用の研究を進める組織として立ち上がりました。
アーティストやクリエイターの創造性を拡張するAIや今までにないエンタテインメントを提供するAIなどを開発しています。
また、「SONY AI」は、独自にソニーグループAI倫理ガイドラインを定めたことでも知られています。AIプロダクトを製作する傍らで、これからのAIと人間社会のあり方について積極的に提言している組織です。
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⑮Toyota Ventures|スタートアップへの投資・新規ファンド立ち上げ
トヨタ自動車は、2017年にシリコンバレー(カリフォルニア州ロスアルトス)を拠点とする「Toyota AI Ventures」を立ち上げました。
2021年6月に社名を「Toyota Ventures」に変更し、さらなる規模で活動を広げることが報道されました。
「Toyota Ventures」はスタートアップ企業の技術に投資したり、新しいファンドを立ち上げることを目的にした会社です。
このように、自らAI開発をするだけではなく、スタートアップ企業のAI技術を資金面で援助することで、社会におけるAI導入を進めようとする大企業も存在します。
企業のAIへの取り組みについて
まず、AIに対してどのような取り組みをしているのかについて、企業の種類ごとに見ていきましょう。
特筆すべきことに、AI分野ではスタートアップ企業が活躍しています。その背景にある事情とは何なのでしょうか。
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AIスタートアップ企業躍進の背景
スタートアップ企業という言葉は、世界最先端のIT企業が集まる都市であるシリコンバレーで生まれた言葉です。
スタートアップ企業という言葉は「革新的なオリジナルの事業で急成長を狙う」といった意味合いが強いですが、ベンチャー企業や新興企業などの言葉と大きな違いはありません。
AI技術は日進月歩であり、近年のAIサービスの発明や普及は目覚ましいスピードで繰り広げられています。
このような背景により、スタートアップ企業のサービスは、従来の大手企業のサービスと互角、あるいはそれを上回るくらいの市場シェアを獲得する可能性を十分に持っています。
大企業のAI事業への取り組み
AI黎明期と言われる1980年代やIT企業が大躍進した1990年代~2000年代に渡り、長い期間をかけてAI開発に取り組んできた大企業は、業界をリードする立場にあります。
例えば、国内だと富士通やNECといった大企業が長らくAI開発に従事しており、海外ではGAFAと呼ばれる巨大IT企業が世界のAI事業をけん引しています。
また、これらの大企業はスタートアップ企業に対して投資・買収を行うこともあり、金銭的・組織的なサポートをすることでAI技術の革新に貢献しています。
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海外のAI関連注目企業
国内のAI企業の次は、海外のAI企業を「アメリカの注目スタートアップ企業」「GAFAのAI事業」「中国のAIベンチャー企業」の3つの分野に分けてそれぞれ紹介していきます。
アメリカの注目スタートアップAI企業10選
ここからは、アメリカのスタートアップ企業のなかから、特に資金調達額が多く期待の集まっている企業や報道で注目されている企業を紹介します。
紹介する企業は以下の10社です。
- Nuro
- Zoox
- Samsara
- Automation Anywhere
- ThoughtSpot
- Aurora Innovation
- Dataminr
- Tempus
- DataRobot
- SentinelOne
それぞれ解説していきます。
⑯Nuro
NUROは、自動運転技術の研究開発に従事するスタートアップ企業です。宅配用の小型ロボット、いわゆるデリバリーロボットを開発しています。
人が乗る自動車の自動運転技術は、さまざまな法規制の問題に直面していますが、この小型のデリバリーロボットなら、そのような困難を回避できます。
また、特に現在のコロナのパンデミックによって、非接触型のデリバリーシステムの需要はますます増大しています。そのため、NUROの開発するデリバリーロボットにはこれからますます注目が集まることでしょう。
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⑰Zoox
ZOOXは、現在最も注目が集まる自律走行モビリティカンパニーです。2017年には、NIVIDIAとパートナーシップを結び、2020年にAmazonの傘下に入りました。
ZOOXが開発しているのは、ロボタクシーです。近い将来、ロボタクシーは都市部での移動手段として急速に普及するだろうと予測されています。
ZOOXの開発するロボタクシーは、安全性や機能性の面でも優れており、すでにレベル5(完全運転自動化)の自立運転を可能にしています。
⑱Samsara
Samsaraは、製造業向けのサービスに特化したAIスタートアップ企業です。
センサーシステムに対するAI導入を推進しています。また、物流オペレーションに対するAI導入にも積極的で、例えば配送トラックの位置やトラック内の温度の管理をAIによって効率化することに成功しています。
⑲Automation Anywhere
Automation Anywhereは、Botを活用したRPAを推し進めるスタートアップ企業です。
AI技術を分析機能に応用した自動化プラットフォームの提供を行っています。Automation Anywhereは大手日本企業を含めた多数の企業と業務を提携しており、RPAの推進にも貢献しています。
⑳ThoughtSpot
ThoughtSpotは、誰でも簡単に利用できるAI分析ツールを開発している企業です。
従来の検索・分析ツールを利用するためには高度に専門的な知識が必要でしたが、同社の開発した分析プラットフォームは「検索やクリックと同じ手軽さ」で分析ができます。
シンプルでわかりやすいUIを通してたったの数秒で分析を終えられるため、圧倒的な業務の効率化が実現できます。
㉑Aurora Innovation
Aurora Innovationは、GoogleやUber、テスラといった有名企業の自動運転部門出身者たちによって創立されたスタートアップ企業です。
さまざまな法規制による「実用化の壁」に直面した自動運転技術ですが、同社は壮大なビジョンを提示するのではなく、より現実的な道を模索しています。
また、同社は機械学習の技術的課題や安全性の証明など、目の前の課題を1つ1つ取り組む姿勢が評価されています。
㉒Dataminr
Dataminrは、リスク検知の事業を営むスタートアップ企業です。SNS上に投稿された膨大なテキストデータや画像データを解析することにより、どの情報伝達手段よりも早くリスクを検知できます。
ユーザーごとに設定された関心領域に従って、それに関連したアラートのみを受け取れます。個人のみならず、Datamiinrの提供するサービスを多くの金融機関や投資期間、報道機関が利用しています。
㉓Tempus
TEMPUSは、医療・ヘルスケア分野でのAI導入を推進する企業です。
特に、同社が開発したECG(心電図)分析プラットフォームは広く注目を集めています。このサービスは、「今後12時間以内に心房細動を発症するか」というリスクを予測できるようになる画期的なサービスです。
TEMPUSは、研究機関や病院と協力して、AIによる医療・ヘルスケアのリスク予想技術の開発をさらに推し進めていくことが期待されています。
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㉔DataRobot
DataRobotは、エンタープライズ向けAIサービスを提供するスタートアップ企業です。
多くの企業に対して、機械学習モデルの構築、デプロイ、管理を自動化することで、信頼性の高いAI技術と投資利益率(ROI)を実現するサービスの提供を行っています。
㉕SentinelOne
SentinelOneは、AIを活用したセキュリティ対策サービスを展開するスタートアップ企業です。自立型AIが脅威の検出からブロッキング、リカバリーをスムーズに行います。
同社は、コロナのパンデミックの最中、多くの企業がIT化を進める反面でサイバー犯罪が増加していることを指摘しています。
リモートワークが標準化していく時代で、セキュリティ対策技術の向上がますます求められています。
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GAFAのAI事業について
続いては、GAFAのAIに対する取り組みについて紹介します。
GAFAとは、世界で大きな影響力を持つアメリカの巨大IT関連企業大手4社(Google、Apple、Facebook、Amazon)の頭文字を並べた呼称です。
GAFAはIT分野で活躍している企業であり、それぞれの企業が多くの事業の中にAIを活用しています。
そこでここからは、GAFAの中でどのようにAIが活用されて事業として取り入れられているのか紹介していきます。
㉖Google
Googleは、第3次AIブームをけん引する存在と言っていいでしょう。
第3次AIブームは、2012年のある画像認識コンテストにおいてトロント大学のチームがディープラーニングによって圧倒的な優勝を納めたことから語られることが多いですが、Googleは翌年そのチームのリーダーが立ち上げた「DNN Research」という企業を買収しています。
そして、2016年にGoogleが開発した「Alpaha Go」が当時の世界チャンピオンに囲碁で勝利しました。これは、ディープラーニングによる第3次AIブームを象徴する出来事です。
またGoogleは、専門的な知識なしで利用できるAIサービスの開発にいち早く着手していました。
例えば「TensorFlow」です。TensorFlowは、機械学習/ディープラーニング/多層ニューラルネットワークライブラリであり、Airbnb社やコカ・コーラ社などの海外有名企業から日本の個人まで幅広く活用されています。
TensorFlowの他にGoogle社が開発したAIサービスとして、「Auto ML」も挙げられます。
Auto MLは、機械学習の詳細な知識や技術的に煩雑なプロセスが不要なように設計されたAIサービスです。このように、Googleは現在のAIサービスにおけるトレンドや最新技術をけん引し続ける存在となっています。
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㉗Amazon
Amazonは、AWSの機械学習・人工知能・深層学習サービスを提供していることで知られています。
AWS(Amazon Web Services)とは、Amazonが個人・法人向けに提供するクラウド・コンピューティング・サービスです。これにより、個人や企業が簡単にAIをビジネスに導入できるようになりました。
㉘Apple
Appleは、近年AI企業の買収で存在感を増しています。2021年4月の報道では、今後5年間で4,300億ドル(約46兆円)をAI技術に投資するとしています。
AI技術を買収することで、Siriの音声認識システムやiPhoneの機能を拡充することを目的にしているとみられます。
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㉙Facebook
Facebookは、「SEER」という画期的なAIモデルを発表しました。
膨大なInstagram上の画像を用いて開発されたこのモデルでは、画像の分類をラベル分けのプロセスなしで行えます。
この学習には「自己教師あり学習」と名付けられており、AI技術に革命をもたらすことが期待されています。
参考:https://japan.cnet.com/article/35167377/
中国の注目スタートアップAI企業4選
最後に、中国のAI企業を紹介します。中国のAI企業は独自の土壌の上で成長しており、特に政府系ファンドとの結びつきが強いことで知られています。
中国国内AIスタートアップ企業の中でも特に注目を集めている企業が、「Sense Time」「Megvii」「CloudWalk」「Yitu」の4社です。
そしてこの4社は「AI Dragons」と呼ばれています。「AI Dragons」は、中国の国内外で目覚ましい発展を遂げており、特にSense Time社はAIスタートアップ企業のなかで時価総額ランキング1位を記録したことのあるトップユニコーン企業です。
ここからは、そんな中国の注目AI企業「AI Dragons」の4社とその取り組みを紹介していきます。
㉚SenseTime
Sense Time(商湯科技開発有限公司)は、ディープラーニング技術を応用したAIや顔認識技術の研究開発を行っている企業です。
また同社は、世界のスタートアップ企業の時価総額ランキングのトップに位置している企業でもあります。
2021年には、スマートカー向けのAIブランド「SenseAuto絶影(ぜつえい)」を発表しました。
この技術により、単一車両のインテリジェンスから、車両と道路交通システムの両方をつなぐ協調的なインテリジェンスへのアップグレードを目指しています。
参考:https://www.sensetime.jp/information_detail/20210712150010
㉛Megvii
Megviiは、顔認識プラットフォーム「Face++」で知られる中国初のユニコーン企業です。
同社は、高度な顔認識システムの開発に加えて、AI温度検知解析システム(サーモ・サーマルカメラ)の開発にも積極的に取り組んでいます。
また、コロナウィルスのパンデミックによって、歩いている人の体表面温度を瞬時にチェックできる同社の技術にも注目が集まっています。
㉜CloudWalk
Cloud Walkは、主に政府系のファンドが中心となって出資している中国発のAIユニコーン企業であり、中国国内の公的事業やインフラ事業において多数の実績を誇る企業です。
中国の省庁や警察組織、国有銀行などの特に機密性を求められる事業を手がけるなど、同社は独自の地位を中国国内で築いています。
㉝Yitu
Yituの開発した顔認識システム「Dragonfly Eye」は、20億もの顔データを識別できるほどの精度を誇ります。
この技術は、主に中国国内において治安維持システムに活用されています。このシステムを導入したことにより、中国都市部での犯罪率は低下し、多数の指名手配犯や容疑者たちの居場所が特定されました。
同社のシステムはプライバシーや人権の問題を孕みつつも、中国国内で一定の成果をあげています。
まとめ
今回の記事では、国内や海外のAI企業について紹介しました。
今回紹介したスタートアップ企業は、どれも特定の分野に技術革新をもたらし、それを大企業や研究機関と協力してより広い分野での実装に積極的な姿勢を示しています。